シャフリヤル・レンとの戦いを終え、絃神市国改め第四真祖暁古城が治める
「こうして見るともうあの戦いが嘘だったみたいだよな」
「復興の方も最終段階まで進んだみたいですよ」
領主選争からはじまり眷獣弾頭の襲撃やそれを阻止するために獅子王機関による絃神島の破壊未遂やシャフリヤル・レン達の死都による攻撃による破壊行為。更にはカインの遺産の出現による面積の増加に伴う調査などてんわやんわだったがそこは魔族特区と言うべきか多くの研究者や魔導技師などが多く存在する為に研究や調査がなんとか進んで行った。
「そういえば先輩、明日は政務や補習がないんですよね」
「あぁ、なんでも政務の方は今の所矢瀬でもなんとかできるやつだけみたいだし、那月ちゃんからの課題やらは姫柊や浅葱たちが手伝ってくれたおかげでなんとかなってる。だから久々に休める」
「あまり、休みだからと言って怠けないでくださいよ」
「わかってるって。あ、そうだ姫柊。ちょっとスーパーに寄っていいか?凪沙から夕飯の材料の買い出し任されてるんだ」
「はい。大丈夫ですよ」
そのまま2人は近くのスーパーに行き、夕飯の材料を買い古城と雪菜が住まうマンションへと帰っていった。
「古城君。先にアヴローラちゃんと一緒にお風呂に入ってきちゃうね」
「ああ、食器は洗っておくから良いぞ」
「うん、お願いね。アヴローラちゃん一緒に入ろ」
「うむ、分かった」
雪菜が来てからもはや恒例となった古城と凪沙更には最近一緒に暮らすことができるようになったアヴローラと4人で夕食を終え、雪菜は自身の部屋へと戻り凪沙とアヴローラはお風呂に向かい古城は食器を洗っていた。
「ふう、これで最後か」
最後の一枚を洗い終えた古城はソファに座り込んだ。
「最近平和だな」
第四真祖になったこの1年。彼は様々な事件に巻き込まれてきた。宣教師による絃神島の破壊行為やテロリストによる古代兵器を使ったテロ行為や自分の娘(正確には姪だが)を模造の天使にし殺されかけたり、自身の担任が幼児になり牢獄から脱走しった罪人たちと戦ったりと思い出すとキリがない。それほどまでに死闘(実際に死んだりしたが)を繰り広げていた。
「なんだ急に眠気が」」
本来であれば吸血鬼である古城にとって夜である今は眠り難く眠気など襲ってくるはずなどないのだが、異変に気づいた時には既に遅く彼はそのまま眠りについてしまった。
「正義の剣と翼に誓って!」
『正義の剣と翼に誓って!!』
とあるファミリア内のホームで11人の少女たちが宣誓を口にしていた。
すると彼女たちのホームの浴場がある地点からドバーンと水面に何かが打ち付けられるような音が聞こえてきた。
「な、なんだ」
「浴場の方からよ!」
「もしかして
「アストレア様はここ動かないでください」
「輝夜、ライラ、リオンは私と一緒に浴場に向かうわよ」
「分かりました」
「ッチ、時間を考えろよな闇派閥の野郎」
「まさか私たちのホームに侵入してくなんて。余程の命知らずがいた者ですねぇ」
4人の少女たちはそのまま音がした浴場へと急いで向かっていった。
一方、浴場では…」
「ブハァ!!はあはぁ…ど、どこだよここ!?」
急な睡魔に襲われ寝てしまった古城は衝撃と呼吸のしずらさで目を覚まし、辺りを見渡していた。
「見た感じ、風呂だよな?嫌でも俺さっきまでソファに座ってたよな?」
自分が先ほどまでいた場所ではないことを確認しこんな芸当ができる人物を思い浮かべた。
「もしかして那月ちゃんか?」
思い浮かんだのは自身の担任であり空隙の魔女という異名をもつ魔女。南宮那月である。
「違うか。那月ちゃんが何も言わずにこんなことするとは思えねーし、つか補習の代わりとかでもないだろうし」
そんなことを考えていると、こちらに近づいてくる足音が聞こえてきた。
そして扉が勢いよく開かれる。
「そこまでよ!」
「たく、時間帯を考えろよな」
「さて、ゴミ掃除と行きますか」
「大人しくしろ」
現れたのは魔族2人(1人は若干魔族なのか怪しい見た目だが)と和服を着た少女と赤い髪の少女だった。
「あー、もしかしてここってアンタらの家の中なのか?」
「ええ、そうよ!ここは清く、正しく、清廉な乙女たちが住まうアストレア・ファミリアの
「ファミリア?マフィアの拠点か何かなのか?」
「貴様、私たちを、アストレア様を愚弄するかッ」
「全くもって不愉快ですね。今すぐそんな戯言を口にした貴方様の喉を斬り裂いて差し上げましょうか」
「おいおい、あまり闇派閥が口にしたことに腹を立てても仕方ないだろ?」
「まあまあ、リオンと輝夜は落ち着いて。それで貴方はなんでここに侵入したのかしら?」
「いや、勝手に入っちまったことは謝る。すまん」
古城が頭を下げると4人は驚いた表情をしていた。
「ねえ、3人ともこの子本当に闇派閥なのかしら」
「確かにおかしい。見たところ武器の一つも持っていないみてえだしな」
「ですが、どこかに武器を隠し持っているのかもしれません」
「馬鹿か貴様は。あの服装の何処に武器を隠しておくことができる」
4人は古城に目を向ける。古城の服装といえば制服の上にいつも通りパーカーを着たものだ。
「ねえ、アストレア様に会わせてみない」
「なっ、正気ですか!アリーゼ!」
「団長、何か考えがあっての提案なのですよね」
「ないわ。強いてゆうなら私の勘よ!」
「勘かよ。まあ、でも…」
「私たちの団長様の人を見る目は確かですから」
「ライラ、輝夜まで」
「リオン、私を信じて」
「く、分かりました」
4人がそんな話をしている間古城は濡れたシャツとパーカーの水気をとっていた。
「ねえ、貴方。私たちの主神に会ってくれないかしら?」
「主神?まあいいけど」
「よかった。少し居心地が悪いかもしれないけど気しないでね。と言うことで、ライラみんなに説明とアストレア様に許可を貰ってきてくれない」
「はぁ、しゃあねえな」
そのまま待つこと数分後どうやら許可が降りたようだ。
「アストレア様が連れてきてくれって」
「わかったわ。貴方も着いてきて」
古城は4人に案内されるまま歩いて行くと、広間へと案内されそこには魔族とヒューマンと他のメンバーとは何処か雰囲気が違う女性がいた。
「あなたが侵入者かしら?」
「好きで侵入したわけじゃないけどな」
「そう、あなたにはこれからいくつか質問するから正直に答えてね」
「良いすけど」
この時古城はまだ知らない。目の前にいる神物は全知零能とは言え神と呼ばれる存在であり、神の前では地上に住む人々は嘘をついたとしても看破されてしまうことも。
「そうね、最初は自己紹介からの方がいいかしら? 私はこのファミリアの主神を務めているアストレアよ。貴方はなんて名前かしら」
「俺は暁古城といいます」
「名前からして極東の出身の子かしら」
「生まれはそっちだけど今住んでいるのは暁の帝国って場所だ」
極東って随分珍しい言い方されたなと思っている古城だが、アストレアやその眷属たちは不思議そうな顔をしていた。
「暁の帝国?聞かない国の名前ね」
「あー、じゃあ絃神市国または絃神島って言えば分かるか?」
「申し訳ないけどどれも聞いた事はないわ」
「は?いやだってここには魔族が」
「魔族ってリューやネーゼ達の事かしら」
「ああ」
そう答えると複数の殺気がが古城を襲うが向けた本人達は自分たちが向けた倍以上の殺気が彼女達を襲った。
「最初に殺気を向けたあの子たちも悪いけどその殺気を納めてくれないかしら」
「いや、こっちこそ手懐けたんだけどたまに俺の意思を無視して勝手なことする時があんだ。すいません」
そう、彼女たちを襲った殺気のの正体は古城の身に宿る第四真祖の眷獣たちである。普段は古城が喚び出したり魔力だけを引き代て使っているが時より宿主である古城に対する殺気やら敵意を感じると古城の意思を無視して暴れ出そうとするのだ。
「あんたらも悪かったな」
「い、いいえ。こっちこそごめんなさい」
古城の第四真祖の本気ではないとはいえ殺気を浴びていながら気を失わなかったのは一重に彼女らが高レベルの冒険者だったからである。
「それよりあなたが言っていた国や島の名前は私が知る限り存在しないわ」
「は?いや、そんな筈…じゃあここはなんて場所なんだ」
「ここは迷宮都市オラリオよ」
「迷宮…都市、オラリオ」
領主になってからの古城は外交やら眷獣弾頭の依代の吸血鬼達との留学の手続きなどをしているため国やら同盟国のことを知らないといけなかった為重要国や首都の名前を覚えさせられた為先ほど告げられた都市の名前など知らないのだ。
「改めて聞くわ。あなたはどこから来たのかしら?」
「……」
古城は考える。今まで色々なことに巻き込まれて来た自身の勘が告げている。ここは自分がいた知っている世界ではないと。
「信じてもれないかもしれないんすけど今から話すことは本当のことです」
古城は自身が世界に4人しか存在しない吸血鬼の真祖であり、夜の帝国の王である事を隠して話した。
「なるほどこことは異なる世界から」
「あ、アストレア様。信じるのですか!?こんな荒唐無稽な話を!」
「でもね。この子は嘘をついていないのよ」
「?嘘がわかるのかあんた?」
「ええ、私たち神々はね。この地上に降りる際に権能を使っては行けないの。でも嘘を着いているかどうかわかる程度の力は使えるのよ」
「え、あんたアストレアさんは神なのか?」
「ええ、そうよ」
古城は目の前に存在する人物が神だということが信じられないようだ。
「それよりあなたはこれからどうするのかしら?」
「どうするって言われてもな。行く宛なんて」
「なら、ここに居候しないかしら」
「「「えええええええええええええぇえええええええええええええ」」」
「いや、それは」
アストレアからの提案に彼女の眷属たちから驚きの声が古城からは遠慮がちな声がした。
「あなた行く宛ないのでしょ」
「そうだけど。流石に……」
古城はまだ自身が吸血鬼であることを話してはいない上に吸血衝動に関しても話していなかった。
「何か問題があるのかしら」
「いや、問題しかないだろ。見た感じ、女しかいないんだろ。そんな中に男の俺がいたら落ち着かないだろ」
というか古城の方が持たないだろう。母親譲りの興奮すると鼻血が出る体質のお陰で咄嗟に抑えることはできるが側から見ると変態な行動のためできるだけ避けたいし何よりこんな所で吸血行為なんてしようものなら、彼の監視役の彼女に何を言われるのかわからない。
「なら、明日私の
古城はこれは何を言っても無駄だと思い受け入れることにした。
「分かった。今日はお世話になります」