正義の眷属たちと第四真祖   作:琳華

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 第2話 異世界での初めての朝

「所で古城が名前でいいのよね?」

「ああ、暁が苗字…あー、この場合ファミリーネームって言った方が通じんのか」

「苗字で通じるわよ。それで古城は戦えるのよね?」

「まぁ、一応元の世界でも厄介ごとに巻き込まれていたからな。足手纏いかもしれないけど戦えるぜ」

「アリーゼ達に協力してもらう可能性がある以上古城の実力を知りたいのだけれど」

「実力、すか」

「そう言えばさっきの力に関して手懐けたって言ってわよね?何か意思があるものでも持っているのかしら?」

 

古城は困ってしまった。自身が吸血鬼、しかも真祖である事を隠している以上下手に眷獣を喚び出すわけにはいかない。

しかし、アリーゼに指摘されてしまった以上眷獣のことを最後まで隠しておくのは無理そうだと感じていた。

 

「まあ、俺たちの世界じゃ別の空間から魔獣みたいな、どう言えば良いかな。自分の支配下に置いた怪物を喚び出す魔法があって俺はそれを使えるってだけだ」

「なるほどな。つまり調教(テイム)したモンスターを別の空間に飼っていて喚び出して戦わせることができんだな」

「しかし、別世界から来たからでしょうか。神の恩恵(ファルナ)なしで魔法を使うことが出来るなんて驚きですねえ」

「確かにそれが事実なら戦力にはなるかもしれません」

「おや、ポンコツエルフ様が素直に認めていらっしゃいますね。明日は槍が降るかもしれませんね」

「な、輝夜だって先ほどの力目の当たりしたでしょう!悔しいですが実力は認めなくてはなりませんから。あと、私はポンコツではない!!」

 

古城は吸血鬼の眷獣を召喚する力をなんとか誤魔化しながら説明した。怪しまれる様子もなく納得してもらった。

 

「はいはい。話し合いはここまでにしましょう。古城、貴方が今日泊まる部屋に案内するわね」

 

アストレアの案内のもと古城は部屋へと案内された。

 

「今日はこの部屋で寝泊まりしてちょうだい」

「何から何まですいません」

「良いのよ。ここで貴方を見捨てたら私の神としての在り方を違えてしまうかもしれないもの」

「そういうものなんすかね」

「ふふ、ええ…そういうものよ。おやすみなさい」

「ああ、おやすみなさい」

 

古城は案内された部屋に入り、備え付けられているベッドに座る。

 

(さて、これからどうすっかな。いきなり消えたから凪沙やアヴローラや姫柊達が心配してるかもしれないし…いや待てよ。明日からの学校やら政務なんかどうすんだよ。また、睡眠時間3時間の補習地獄になるんじゃ…)

 

そこまで考えて古城は考えるのをやめた。どの道帰る方法が分からない以上帰ってからの地獄の日々のことを考えても仕方ないと現実逃避をすることにした。

 

 

 

アストレア・ファミリアside

 

古城を案内したあとアストレアは眷属たちの元へと戻った。

 

「しかしあの殺気には驚きました」

「ええ、まるで彼を守らんとするかのようだったわ」

「本人も手懐けたとは言っていましたけど正直な話をしますと私たちが束になったとしても勝てる気がしませんね」

「あんなのが闇派閥側(やっこさん)にいたらこの都市は直ぐに滅びそうだな」

 

彼女たちはまだ知らない。かつてこの迷宮都市で最強と謳われたファミリアの眷属2人が闇派閥側にいることを。

 

「アストレア様、あいつは?」

「きちんと案内したわよ。それよりあなた達も早く寝なさい」

「「「はーい」」」

 

こうして彼女たちも自身の部屋に戻り、眠りについた。

 

「彼があの子たちにそしてこの都市にとっていい影響を与えてくれればいいんだけど」

 

アストレアのそんな独り言は誰に聞かれることもなく空気に消えていった。

 

 

アストレアside end

 

 

「おい、貴様いつまで寝てるつもりだ」

「んー、あと…5分…寝かしてくれ」

「あらあら、随分図々しいですね」

 

古城を起こす彼女は刀を抜き、そのまま振り下ろす。

 

「うおっ、殺す気か!?」

「チッ、そのまま寝ていれば良いものを」

 

古城はギリギリの所で目を開き急いで避けた。古城を起こしにきたのはこのファミリアの副団長を勤めているゴジョウノ・輝夜だった。

と言うか、古城は不老不死の吸血鬼の真祖のため例えあのまま殺されたとしても数分後には生き返っている。

 

「随分呑気なものですね。昨日のことがあったといえ良く寝ていられるものです」

「普通起こしにきた相手に刀を振り下ろすかよ!」

「いいから、早く来い。貴様の実力を見せてもらう約束だろ」

「あ、ああ。そうだったな」

 

古城は輝夜に着いていく形で下に行く。

 

「あら、寝坊助さんが来たみたいよ」

「輝夜、ずいぶん時間が掛かったようですが何かありましたか」

「何分、刀を振り下ろさないと起きないもので」

「マジか、随分神経が図太いんじゃねえか」

「仕方ねえだろ。体質みたいなもんなんだ」

「ふふふ、それじゃ皆んな揃ったみたいだし朝ごはん食べましょう。古城はアリーゼの、赤い髪のこの隣に座ってちょうだい」

 

古城は言われるがままに座り、食事をとることにした。

 

「それであなたの実力を見せてもらいたいんだけど」

「あー、そのことなんだけど。どこか人がいなくて、周りに被害が出ても問題ない場所ってありますか?」

「あら、どうして?」

「いや、街中じゃ使いたくないんだ」

 

このような条件を出したのはまだ古城が眷獣を掌握してない状態で姫柊を当時ロタリンギアの宣教師と共にいたアスタルテの攻撃から庇った時一体の眷獣の暴走によて多大な被害を出した事や掌握したとはいえ真祖である彼の眷獣は一体一体が都市や国などを簡単に滅ぼすことが可能なのだ。

だからなるべくなら被害が出ても大丈夫な場所がないか聞いたのだ。

 

「うーん。あるにはあるんだけど」

「アリーゼ、ダンジョンはダメですよ。彼には力がありますが恩恵がない彼はそもそも入れませんからね」

「ここで証明できないのかよ」

「いや、そんなこと言われても」

 

古城は困ってしまった。できるかできないかで言えば出来るだろう。眷獣を選び間違えなければだが。

 

「わかりました。なるべく気をつけますから」

 

古城の力を証明は星屑の庭の中庭でやることになった。

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