正義の眷属たちと第四真祖   作:琳華

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第3話 実力と恩恵と古城のステイタス

古城の実力を見るにあたって正義の眷属である彼女らには街の巡回がある為、全員で確認すると巡回ができない上に闇派閥たちが騒ぎを起こすか分からないためアストレアを含むアリーゼと輝夜とリューとライラの5人で確認し他のメンバーは巡回に出るこ事になった。

 

「じゃあ、ちゃっちゃと見せてもらいましょうか!貴方の実力を!」

「なんでそんなに元気なんだよ」

「アリーゼ、何故貴女が興奮しているのですか?」

「あまり時間をかけ過ぎると巡回に支障をきたします」

「騒がしくてごめんなさいね。落ち着いて、慌てなくていいわよ」

「まあ、呼ぶだけで済むんで」

 

そして眷獣を喚び出すために膨大な魔力が溢れ出し鮮血が吹き出す。

 

焔光の夜伯(カレイドブラッド)の血脈を継ぎし者暁古城が汝の枷を解き放つ」

「これって詠唱?」

「しかも長文詠唱」

「どんな効果があるのでしょうか」

「というかなんだこの魔力。吹き飛ばれそうだ。アストレア様、大丈夫ですか」

「ええ、平気よ」

 

溢れ出した魔力が形を成していく。

 

疾く在れ(来やがれ)、五番目の眷獣『獅子の黄金(レグルス・アウルム)』」

 

古城が召喚したのは彼が最初に掌握した眷獣であり、最も制御しやすい眷獣でもあるのだ。

 

「黄金の獅子?」

「いや違う。これは……」

「体が雷で出来ている」

「召喚魔法、しかもこんな巨大な獣を喚び出すなんて」

「こんなの他の神に、しかも闇派閥側の神にばれたら大変なことになりそうね」

「まあ、こいつみたいのがあと11体いますね。ちなみに攻撃してみろなんて言わないでくださいね」

 

古城なそんな言葉にアリーゼが不思議そうに問いかける。

 

「なぜ?」

「手加減してもこの辺り一体が焼け野原になります」

 

古城を含めた4人の真祖が身体に宿る眷獣は1体1体が自然災害そのものかそれ以上の破壊力を有している。古城の言う通り彼が手加減してもその力の被害は計り知れないのだ。

 

「でも、困ったわね。こんなものを街中でバンすかバンすか呼ばれちゃったらこの都市が保たないわ」

「いや、別に眷獣(こいつら)を喚ばなくても魔力だけ纏ったりもできますんで」

「ほう、随分使いこなしているようですね」

「いや、別に使いこなしてるわけじゃねえよ。俺だってこの力を使って1年しか経ってないんだからな」

「そんな短期間でこんな奴を召喚できんだからある意味才能があんじゃねえのか」

「これほどの力、もしかしたらロキ・ファミリアとフレイヤ・ファミリアに1人で挑んでも勝ってしまうのでは」

 

リューのそんな発言にアストレアは困ったような表情になってしまった。

 

「しかも今の都市の状態が状態だものね。……ロキやフレイヤには直ぐにバレてしまいそうだわ」

「しかも神々の恩恵なしでこんな力が使えんすもんね」

「……3人ともそろそろ巡回に行ってきなさい。私は古城と少し話がしてたいわ」

「分かりました。それじゃあ巡回に行ってきます」

 

そう言うとアリーゼに続くように輝夜とリューとライラは巡回へと向かった。

 

「さて、古城。貴方に提案があるの」

「提案すか」

「ええ、私の眷属にならない」

「眷属、すか?」

「ええ。眷属とは私たち神々が下界の子供達に恩恵という力与えることでファミリアを形成し、子供たちは力を手にすることができるの」

 

説明を聞いて古城は悩んだ。古城自身の力は元々は自身の世界に存在する旧き神々を殺す存在、殺戮の為に生まれた呪われた吸血鬼の真祖だ。世界が違うとは言え、神々から与えられる力にどんな反応を示すか分からなかった。

 

『大丈夫だよ』

「はっ」

「どうかしたの、古城」

「あ、いやちょっと待っててください」

 

古城は目を閉じ、意識を自身のなかに存在に向ける。

 

『大丈夫だよ、暁古城』

『ディセンバー』

 

第四真祖の眷獣は初代第四真祖であるミゼンと咎神カインが眷獣弾頭の依代の人工吸血鬼達を救うため自身を殺させその身に宿っていた眷獣は12人の少女達の身に宿り眠りに着いた。そして少女達は眷獣の入れ物になったため眷獣召喚すればその身は滅びるが古城が中学生の頃巻き込まれた伝説上の第四真祖原初(ルート)のアヴローラを復活させる儀式『焔光の宴』により吸収された9人のアヴローラ達は力を継承した古城の血の記憶になり多くの事件に巻き込まれる中で出会った宴に参加していなかったアヴローラ達も古城の血の記憶になり、今では11人の少女達の意識が宿っているのだ。

そして今古城に語りかけてきたのは十番目のアヴローラことディセンバー。かつて絃神島を沈めようとし、そして今は古城の血の記憶の一部となった少女である。

 

『原初の意識は十二番目(ドゥデカトス)のお陰で完全に消滅したからね』

『その通り。私たちの末の妹と貴方のおかげで』

『じゃあ、大丈夫なんだな』

 

古城がそう聞くと彼女達は一斉に頷いた。

 

「分かりました。恩恵を俺にください」

「そう。なら古城上半身裸になって」

「は?」

「違うわよ。恩恵は背中に刻むものなの」

 

古城が一瞬怪訝な表情をするとアストレアは何か察したのか否定し、恩恵を刻む為だと説明する。

 

「それじゃあ中に入って上着を脱いでソファーの上でうつ伏せになってちょうだい」

「ああ、分かった」

 

古城は上着を脱ぐ。

 

「……」

「?何か変すか」

「へ、あ、気にしないでちょうだい。その、あまり見慣れていないから、意外と筋肉質なのね」

「あー、あっちじゃバスケっていうスポーツをしていましたから」

「そ、そうなのね」

 

古城はソファーに言われた通りうつ伏せになり、アストレアが古城に上に跨り恩恵を刻む。

 

「これは…」

 

刻まれた恩恵によって明らかになった古城のステイタスにアストレアは言葉を失った。

 

 

 

暁古城 所属【アストレア・ファミリア】

 

Lv.1

 

力:B 770

 

耐久:A 806

 

器用:D 505

 

敏捷:C 665

 

魔力:Error

 

《魔法》

 

【眷獣召喚】

 

・自らの血の中に宿る12体の眷獣を召喚する。

 

・魔力と自らの生命力を消費する。

 

[眷獣]

 

神羊の金剛(メサルティム・アダマス)

 

・金剛石で構成された大角羊の姿をした一番目の眷獣。

 

・能力は数千数万の結晶を生み出し敵の攻撃を反射させる。

 

牛頭王の琥珀(コルタウリ・スキヌム)

 

・10mを超え、溶岩で構成された体を持つ牛頭王の姿をした二番目の眷獣。

 

・能力は戦斧を振り下ろし地底から溶岩の杭を出現させる。

 

龍蛇の水銀(アル・メイサ・メルクーリ)

 

・二頭一対の巨大な双頭龍の姿をした三番目の眷獣。

 

・能力は空間ごと次元を喰らう次元喰い(ディメンジョン・イーター)

 

・次元を喰らいすぎると多大な被害が発生する。

 

甲殻の銀霧(ナトラ・シネレウス)

 

・銀色の霧を纏い灰色の甲殻類の姿をした四番目の眷獣。

 

・能力は任意の物質を霧化させることができる。

 

・霧化した物質が散ってしまうと復元が不可能になる。

 

獅子の黄金(レグルス・アウルム)

 

・雷で構成された黄金の獅子の姿をした五番目の眷獣。

 

・能力は雷撃を放ち焼き払う。

 

冥姫の虹炎(ミネラウバ・イーリス)

 

・虹色の光剣を持った戦乙女(ヴァルキュリア)の姿をした六番目の眷獣。

 

・能力は因果律までにも干渉できる切断能力。

 

夜摩の黒剣(キファ・アーテル)

 

・100mを超える三鈷剣の姿をした七番目の眷獣。

 

・唯一の意思を持つ武器(インテリジェンスウエポン)

 

・能力は重力操作。

 

蠍虎の紫(シャウラ・ヴィオーラ)

 

・紫色の炎に包まれた人喰い虎(マンティコア)の姿をした八番目の眷獣。

 

・能力は毒と抗毒血清の生作と眷獣からの魔力の強奪。

 

双角の深緋(アルナスル・ミニウム)

 

・体が振動そのものでできた双角獣(バイコーン)の姿をした九番目の眷獣。

 

・能力は双角から高周波振動を放つ。

 

麿羯の瞳晶(ダビ・クリュスタルス)

 

・全身が銀水晶の鱗で覆われた山羊のような角を持つ魚竜の姿をした十番目の眷獣。

 

・能力は魅了による精神支配。

 

・自身と同等かそれ以上の魔力を持つモノには精神支配しにくい。

 

水精の白鋼(サダルメリク・アルバス)

 

・上半身は女性の姿、下半身と髪は蛇のウンディーネの姿を持つ十一番目の眷獣。

 

・能力は触れたものを存在する以前まで巻き戻す時間逆行。

 

・傷などの回復も可能。

 

妖姫の蒼氷(アルレシャ・グラキエス)

 

・氷の人魚とセイレーンを複合した姿の十二番目の眷獣。

 

・能力は最も簡単に絶対零度を超える極低温の冷気を操り凍らせることができる。

 

 

 

【空間制御術式】

 

・術式の使用による空間転移。

 

・レベルの上昇による制御力の上昇。

 

 

《スキル》

 

【第四真祖】

 

・呪われた魂による不老不死。

 

・無限に近い魔力の所持。

 

・ステイタスの大幅上昇。

 

・驚異的な回復力。

 

・吸血鬼化。

 

【吸血行為】

 

・霊媒からの吸血による体力と魔力と回復力の向上。

 

・吸血行為による経験や知識の略取または共有が可能。

 

 

【血之記憶】

 

・血に刻まれた経験、固有堆積時間(パーソナルヒストリー)の使用による戦闘力の上昇。

 

・眷獣の制御、融合が可能。

 

 

 

「どうかしたんすか?」

「古城、貴方は一体何者なの…」

 

アストレアは共通語(コイネー)に訳したステイタスの写しを渡す。

 

「…あー、これってなんて書いてあんすか?」

「え?読めないの?」

「言葉はわかんすけど、書かれてる文字は読めねぇ。文字は俺の世界とは異なるみたいっすね」

「分かったわ。私が読むからその後きちんと説明してちょうだいね」

 

アストレアがステイタスを読み上げる。古城はそれを聞いてRPGみたいだなと思った。

 

「以上が貴方のステイタスよ。古城まず質問させてちょうだい。貴方はヒューマンではないのね」

「まぁ、普通の人間じゃない。俺は吸血鬼の真祖だ」

「真祖、つまり始まりの存在ってことかしら。で、不老不死であると」

「アストレアさんも不老不死なんすか」

 

古城の問いにアストレアは首を横に振り、否定した。

 

「不老ではあるけど不死ではないわ。この下界に降りた神が死ねば天界に送られて生き返るけど記憶とかはなくて1万年くらいの時間が必要だわ。まあ、例外はあるわ」

「へー、なんか不便すね」

「まぁ、それを承知で下界には降りているのよ。それより吸血鬼ってことは血が主食なのかしら?それと日光とか十字架や銀の杭は平気なの?」

「いや、体は人間と変わんないんで普通ので大丈夫ですし日光は体が怠くなるくらいで十字架は平気です。魔術的な何かが施されてなきゃ銀の杭は平気だ」

 

 

この後も辟易するほど質問される古城であった。

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