可愛い銀髪美少女天使カードとして転生した私、マスターを導く   作:にゃっとう

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33.どうやら少し、あなたを見くびっていたようですね

先攻4ターン目:燃照センカ

燃照センカ
ライフ:6Se:破滅狂いの戦士(A3000/H500)
Ene:3
手札:3→4

クライアント (保有中の特殊能力)
ライフ:5Ar:求人募集中 -アットホームな職場です-

Se:新人メイド・フラム(A2000/H1000)

Se:新人メイド・プレリー(A2000/H1000)

Ene:4(0)
手札:2

 

 

「わたしのターン! わたしは『破滅狂いの戦士』で、ライフカウンターに攻撃!」

 

 とにもかくにも、クライアントのライフカウンターを減らさないことには話は始まらない。

 先攻2ターン目と先攻3ターン目で、すでに2回、わたしの攻撃は『制止の光』によって止められてしまっている。

 それさえなければ今頃クライアントのライフカウンターは3つと、初期値の半分にもなっていたはずなのに……実際には5つと、相当な数が残ってしまっている。

 たらればの話をしてもしかたがないことはわかっている。だけどだからこそ、ここでなんとしてでもライフカウンターを削っておきたい。

 

 序盤と呼べる段階も、すでに終わりを迎えた。

 ここからは中盤戦だ。これ以上、盤面の有利を維持することは難しい。

 まだ余裕のある今のうちに削れるだけ削っておかないと、後がもっときつくなる……!

 

「ふふ……センカさん。あなたは前のターン、そんなに良いカードでも引けたのかと、そう私に問いかけましたね。どうやら今ここで、その意味をあなたに見せることができそうです」

「え……? ……まさかっ!?」

「この瞬間、『Qアクション』発動。スペル『制止の光』」

 

制止の光
コストX 属性:光 

スペル 

 - 効果 - 
①『QアクションX』=条件:ライフカウンターへの攻撃時。(Xは攻撃中のサーヴァントのコストから-1した数。墓地に「制止の光」が2枚以上あるなら、-1ではなく-2)

②攻撃中なら、攻撃を停止させる。カードを1枚引く。

 

 そんな……! また!?

 

「速攻であるあなたに先攻を取られた時は、どうなるかと思いましたが……どうやら今日の私は、とても運が良いようです」

「くっ、ぅ……」

「デッキに入れられる上限の3枚、その最後の3枚目です。そして『制止の光』は墓地に同名カードが2枚以上存在する時、攻撃するサーヴァントのコストを-1した値ではなく、-2した値で詠唱できます」

「『破滅狂いの戦士』のコストは2……」

「2引く2は0。よって0エナジーで詠唱が可能です。攻撃を停止させ、私はカードを1枚ドローします」

 

 クライアントのライフカウンターは、これでまだ5のまま……。

 このままじゃ……。

 ……いや! まだ……!

 

「だったらわたしは1エナジーを消費して『流れ弾直撃』を詠唱する!」

 

流れ弾直撃
コスト1 属性:火 

スペル 

 - 効果 - 
①自分・相手の場のコスト5以上サーヴァント1枚または攻撃権が残っていないサーヴァント1枚を選択して、2000ダメージを与える。自分の場のサーヴァントを選択したなら、カードを2枚引く。

 

「自分か相手の場のサーヴァントに2000ダメージを与える! わたしは自分の場の『破滅狂いの戦士』に2000ダメージを与えて、破壊する!」

「そのカードは知っていますよ。自分の場のサーヴァントを選択したなら、カードを2枚引ける……でしょう?」

「その通り! これでわたしは2枚のカードをドローして……この瞬間、破壊された『破滅狂いの戦士』*2の効果発動! これが破壊された時、わたしのライフカウンターを1つ破壊し、同名カードをデッキか墓地から手札に加える! わたしはデッキから『破滅狂いの戦士』を手札に!」

 

燃照センカ ライフ:6→5

 

「さらに『Qアクション0』! わたしのライフカウンターが破壊された時、手札の『彷徨える戦火の魂』を0エナジーで召喚できる!」

 

彷徨える戦火の魂
コスト3 種別:ウォリアー/ゴースト 
属性:火/闇 ATK 1000 HP 1000 

サーヴァント 

 - 効果 - 
【制約】:[複合属性]


①『Qアクション0』=条件:自分のライフカウンターが破壊された時。

②『アクセル』

③自分のライフカウンターの数が2つ以下なら、『ガード』を得る。

④破壊された時に発動可能。カードを1枚引く。

 

「ふむ。やはり、そのような手順を踏んで展開する(すべ)を握っていたのですね。どうやら前のターン、場に残すサーヴァントとして『破滅狂いの戦士』を選んだのは正解だったようです」

「『彷徨える戦火の魂』は『アクセル』を持ってる! よって場に出たターンでもサーヴァントに攻撃が可能! わたしは戦火の魂で『新人メイド・フラム』に攻撃!」

「フラムの今のHPは1000、そして戦火の魂のATKも1000。よってフラムは破壊されます……が、あなたの戦火の魂も道連れです」

 

 HPが1000しかない戦火の魂は、フラムのATK2000分のダメージに耐え切れず墓地へ送られる。

 

「構わないよ! 『新人メイド・フラム』*3が破壊されたことで、その効果が終了! あなたの場の『新人メイド・プレリー』のATKは1000に戻る! さらに破壊された『彷徨える戦火の魂』の効果! デッキからカードを1枚ドローする!」

「であれば、私も破壊されたフラムの効果を発動します。フラムが破壊された時、墓地へ送られたこのサーヴァントをデッキに戻し、火属性を含まないランダムなメイドを1枚手札に加えます」

 

 あっちも破壊をトリガーに、新しく手札の補充を……!?

 ……破壊された時にデッキに戻し、別のメイドを手札に加える。

 もしもこれがメイドたちの共通効果だとしたら、どうあがいても相手のリソースは尽きない……けど!

 

「さらにエナジーをチャージし、わたしは3エナジーで『ゴースト・バーン・シューター』を召喚する!」

 

ゴースト・バーン・シューター
コスト3 種別:ゴースト 
属性:火/闇 ATK 3000 HP 1000 

サーヴァント 

 - 効果 - 
【制約】:[複合属性]


①『アクセル』

②召喚時に強制発動。お互いのプレイヤーのライフカウンターを1つずつ破壊する。

③【墓地で有効】手札からエリア1枚を捨てて発動可能。墓地のこのサーヴァントを手札に戻す。(墓地へ送られたターンには発動不可)

 

「これが召喚された時、お互いのライフカウンターを1つずつ破壊する!」

「っ、攻撃に頼らないライフ破壊効果……なるほど。それは防ぎようがありませんね」

 

燃照センカ ライフ:5→4

クライアント ライフ:5→4

 

「そしてライフカウンターが破壊されたことで、さらに『Qアクション0』! スペル『戦火の産声』!」

 

戦火の産声
コスト1 属性:火/闇 

スペル 

 - 効果 - 
【制約】:[複合属性]


①『Qアクション0』=条件:自分または相手のライフカウンターが破壊された時。

②手札を1枚捨てる。HP1000のサーヴァントをランダムに2枚デッキから手札に加える。自分のライフカウンターの数が2つ以下なら、ランダムに2枚ではなく任意に選んだ2枚。(同名カードは1枚まで)

 

「手札を1枚捨て、デッキからHP1000のサーヴァントをランダムに2枚手札に加える! この効果でわたしは手札から――」

「まだ効果処理には入らせませんよ。この瞬間、私も『Qアクション』を使用します。『Qアクション0』、スペル『マーキュリー・ウォーター』」

 

マーキュリー・ウォーター
コスト3 属性:水 

スペル 

 - 効果 - 
①『Qアクション0』=条件:相手によって自分のライフカウンターが破壊された時。

②カードを2枚引く。エナジーを1回復する。

 

 またわたしのターンに『Qアクション』を!?

 

「ふふふ。あなたならば、すでにお気づきのことと思いますが……私のデッキは少し動きが遅いですから。こういった速攻へのカウンター札を多く積むことで、その遅さをカバーしています」

「くっ……」

「『マーキュリー・ウォーター』は相手によってライフカウンターが破壊された時、0エナジーで詠唱できます。その効果でカードを2枚ドロー。さらにエナジーを1回復」

 

 ……本当に、最悪な相性だ。

 行動がことごとく裏目に出る。わたしのやることなすこと、そのすべてに対して流れるように対応される。

 わたしがまだ食らいつけているのは、先攻を取れたから。そのただ一点のアドバンテージがあるからに過ぎない。

 これが後攻だったら、とっくに主導権を握られてた。

 

 だけど……まだだ。

 まだわたしは死んでない。まだ、デュエルは終わっていない!

 

「続いて『戦火の産声』の効果処理! わたしは手札から……『尽滅の定め』を捨てて、デッキからHP1000のランダムなサーヴァント2体を手札に加える!」

「……『尽滅の定め』? なぜそのようなカードが速攻デッキに……」

 

 クライアントが訝しむように眉を潜めるが、答えてあげる道理もない。

 わたしは場の『ゴースト・バーン・シューター』に手を伸ばす。

 

「さらに攻撃宣言! 『ゴースト・バーン・シューター』は『アクセル』を持っているから、場に出たターンでもサーヴァントに攻撃できる! ゴースト・バーンで『新人メイド・プレリー』に攻撃!」

「プレリーのHPは1000……ゴースト・バーンのATK3000には耐えられません。ですが」

「『ゴースト・バーン・シューター』のHPは1000。だからゴースト・バーンも、プレリーのATK1000には耐えられない……でしょ?」

 

 戦闘後の処理によってゴースト・バーンが墓地へ送られるのを見送りながら、わたしは不敵に笑みを浮かべてみせた。

 

 当初、わたしの場には『破滅狂いの戦士』が1体、そしてクライアントの場には『新人メイド・フラム』と『新人メイド・プレリー』という2体のサーヴァントが存在した。

 しかしそのうち、わたしの場に存在した『破滅狂いの戦士』は、わたしの『流れ弾直撃』によって破壊された。

 そして『新人メイド・フラム』はわたしが新たに繰り出した『彷徨える戦火の魂』と相打ちになり、『新人メイド・プレリー』も同様に『ゴースト・バーン・シューター』と相打ちとなって破壊された。

 つまり現在、わたしとクライアントの場には、互いにサーヴァントが1体も存在していない。

 しかしこのがら空きの状況こそが、わたしの狙いの一つでもあった。

 

「……なるほど、考えましたね。私のメイドたちの展開方法を逆手に取ったというわけですか」

 

 盤面を眺め、わたしの行動の意図を理解したクライアントが、フードの隙間からわずかに見える双眸を鋭く細める。

 

「前のターン、私はあなたの場のサーヴァントへ攻撃する行為をトリガーにして複数のカードを使用しました。そしてそれこそが、私のデッキにおける展開の根幹を成す要素だとあなたは理解した。だからこそそれを……私に攻撃という行為をさせないために、敢えてサーヴァントを場に残さなかった」

「そう。私の場にサーヴァントがいなければ、『アクセル』を活かした攻撃もできない。『フルアクセル』ならライフに攻撃できるけど……そんなのを2回3回もお手軽にできるはずがない。これで、あなたのメイドの展開は封じた」

 

 すでにわたしが勝利するための工程、1段階目は終わった。

 中盤に差し掛かり、相手のデッキのエンジンがかかり始めた以上、盤面の制圧はもう不可能。

 ここからわたしがやるべきことは、可能な限り策を弄して相手の展開を遅らせながら、少しずつでも『フルアクセル』や効果を駆使してライフカウンターの数を詰めていくこと。

 たとえどんなに不利な状況でも、勝負を諦めるなんてしてやるものか。

 

「……破壊された『新人メイド・プレリー』*4の効果。墓地へ送られたこれをデッキに戻し、地属性を含まないランダムなメイド1枚をデッキから手札に加えます」

「わたしはこれでターンエンド!」

「どうやら少し、あなたを見くびっていたようですね。私の展開をたったの1ターン見ただけで、ここまで早く的確に対応してくるとは。ですが……それでも私には届かないという非情な現実を、あなたに教えて差し上げましょう」

 

 

後攻4ターン目:クライアント

燃照センカ
ライフ:4(無し)
Ene:4(0)
手札:5

クライアント (保有中の特殊能力)
ライフ:4Ar:求人募集中 -アットホームな職場です-
Ene:4
手札:5→6

 

 

「ドロー。そして私のターンスタートを迎えたこの瞬間、場のエリア『求人募集中 -アットホームな職場です-』の効果を発動します」

 

求人募集中 -アットホームな職場です-
コスト2 属性:光/闇 

エリア 種別:メイド 

 - 効果 - 
【制約】:[複合属性]


①『カウント』=初期値:1

②このエリアの効果以外の方法で種別:メイドを持つサーヴァントが自分の場に出るたび、『カウント』を1増やす。(同時に2枚以上が場に出ても1しか増えない)

③自分のターンスタート時に発動可能。『カウント』を任意の数だけ減らし、減らした数だけサーヴァント「メイド研修生」を生成して自分または相手の場に出す。(相手の場には2枚までしか出せない)

 

「このエリアの『カウント』を任意の数だけ減らし、減らした数だけ『メイド研修生』を場に出せます。『カウント』の現在値は3。私はこれを3から0に減らします」

「いくら研修生を呼び出したって、『アクセル』で当たれるサーヴァントがいなきゃ意味ないよ!」

「ええ。ですから、今からその()()()()()()()んですよ」

 

 当たり先を作る……?

 いったいどういう――。

 

「『カウント』を3減らしたことで、3体の『メイド研修生』を場に出せます。これにより私は私の場に1体、そしてあなたの場に2体の研修生を出します」

「えっ!? わたしの場に!?」

「自分の場にしか出せないと、一言でも私が口にしましたか? ……もっとも、相手の場には2体までしか出せない縛りがありますが、ね」

 

メイド研修生
コスト0 種別:メイド 
属性:光 ATK 500 HP 500 

サーヴァント 

 - 効果 - 
①『アクセル』

②破壊される時、消滅する。

③各ターンエンド時に強制発動。破壊される。

 

 くっ……。

 

「けど、『メイド研修生』のHPは500しかない! こんなの、ちょっと戦闘でダメージを与えただけでいなくなっちゃうよ!」

「そうですね。ですからここからは、少し慎重に展開しなければいけません……私は私の場の『メイド研修生』であなたの場の『メイド研修生』の1体に攻撃」

 

 攻撃と同時に、クライアントが手札のカード1枚をデュエルガントレットに読み込ませる。

 

「この瞬間、『Qアクション1』。スペル『定時なので帰らせていただきます』」

 

定時なので帰らせていただきます
コスト1 属性:闇 

スペル 種別:メイド 

 - 効果 - 
①『Qアクション1』=条件:自分のサーヴァントの攻撃時。

②自分の場のサーヴァント1枚を破壊し、サーヴァント「メイド研修生」を2枚生成して場に出す。

③【墓地で有効】同一の反応連鎖上に種別:メイドを持つスペルが存在しないなら、コスト3の種別:メイドを持つサーヴァントの召喚時に発動可能。墓地のこのカードを手札に戻す。このターン、自分は墓地からカードを手札に戻せない。

 

「私の場のサーヴァント1体を破壊し、『メイド研修生』を2体、私の場に出します。私は攻撃中の『メイド研修生』を破壊。攻撃中のサーヴァントがいなくなったことで、攻撃は中止されます」

 

 これは……前のクライアントのターンでも行っていた攻撃回数の稼ぎ方だ。

 

「『求人募集中 -アットホームな職場です-』の効果以外の方法で新たにメイドが場に出たことで、その『カウント』を0から1に。続けて私の場の2体の『メイド研修生』のうちの1体で、再びあなたの『メイド研修生』に攻撃。そのまま戦闘に入ります」

 

 『メイド研修生』のステータスは、ATKが500にHPが500。

 つまり互いに500のダメージを受けて、相打ちだ。

 

「破壊される時、『メイド研修生』は代わりに消滅します」

「これで『メイド研修生』はもうお互いの場に1体ずつしか残ってないよ!」

「それでじゅうぶんです。三度(みたび)、『メイド研修生』であなたの場の『メイド研修生』に攻撃。そして『Qアクション』発動。サーヴァント『新人メイド・ブリズ』」

 

新人メイド・ブリズ
コスト3 種別:メイド 
属性:風 ATK 1000 HP 2000 

サーヴァント 

 - 効果 - 
【制約】:[存在制限](上限:同名/場に1枚)


①【手札で有効】このサーヴァントの『Qアクション』に必要なコストは-Xされる。(Xはこのターン中に自分が行った攻撃の数。Xの上限は3)

②『Qアクション4』=条件:自分のサーヴァントの攻撃時。

③召喚時に発動可能(上限:同名/1ターンに1回)。自分の場の他のカード1枚を手札に戻す。その後、そのコストが3以下なら、もう一度手札から場に出してもよい。

④破壊された時に発動可能。墓地のこのサーヴァントをデッキに戻し、風属性を含まない種別:メイドを持つサーヴァントをランダムに1枚デッキから手札に加える。

 

「このサーヴァントは私の攻撃に反応して『Qアクション』で召喚できます。そしてそれに必要な元の値は4ですが……このターン中に行った攻撃の回数だけ、必要なコストが下がります。ただし、この効果で下がる上限値は3です」

「この攻撃は3回目だから、上限値の3だけ下がって、4引く3の1エナジーで召喚できる……そうでしょ?」

「ええ。そして新たにメイドが場に出たことで、エリアの『カウント』が1から2に増加。さらに墓地の『皆さん、お仕事の時間ですよ~』*6の効果発動。コスト3のメイドの召喚時、墓地のこのスペルを手札に戻し、私はこのターン墓地からカードを手札に戻せなくなります」

 

 これもまた、前のクライアントのターンで一度見た展開方法だ。

 だけどこれなら、これであちらの展開は終わってしまうはずだ。

 

 おそらくはクライアントが使うメイドたちに共通した効果は次の二つだ。

 一つは、自分のサーヴァントの攻撃に反応して使用可能な『Qアクション』を持つこと。これにより通常設定されたコストよりも少ないエナジーで召喚ができる。

 そしてもう一つは、破壊された際に自身をデッキに戻し、自身が持つ属性以外の別のメイドをデッキから1枚手札に加えること。

 

 この二つの効果のうち、展開の要となるのは一つ目の『Qアクション』による召喚だ。

 しかし『Qアクション』は同一の反応連鎖上において、プレイヤー1人につき一度ずつしか使用できないというルール上の制限がある。

 つまり、一度の攻撃に反応して複数枚の『Qアクション』を重ねて使用することはできない……。

 たとえ何体のメイドが手札にいようとも、一度の攻撃で反応して場に出せるのは1体だけということだ。

 

 そしてさらに付け加えるならば、攻撃に反応して場に出したところで、攻撃そのものが中断されるわけではない。

 このままなら『メイド研修生』同士が相打ちになり、わたしの場に『アクセル』で当たれるサーヴァントは存在しなくなる。

 そうなれば攻撃そのものができなくなり、攻撃をトリガーにした『Qアクション』を用いた展開が事実上封じられる。

 これなら……!

 

「私の展開がこれで止まる、と。そう思っていますか?」

「えっ……?」

「甘いですよ。この瞬間、私は『新人メイド・ブリズ』の効果。これが召喚された時、私の場の他のカード1枚を手札に戻します。これにより私は攻撃中の『メイド研修生』を手札に」

「なっ!? それじゃあ……」

「攻撃中のサーヴァントが存在しなくなったことで、攻撃は中止されます。さらにブリズの効果により、手札に戻したカードのコストが3以下なら再度場に出せます。もう一度来なさい、『メイド研修生』」

 

 くっ……。

 これでさらに、もう一回の攻撃が可能になった……!

 

「新たにメイドが場に出たことで、エリアの『カウント』を2から3に。さあ、4度目の攻撃です。私の『メイド研修生』であなたの場の『メイド研修生』に攻撃。そしてその攻撃に反応して『Qアクション』、1エナジーで『新人メイド・プリュイ』」

 

新人メイド・プリュイ
コスト3 種別:メイド 
属性:水 ATK 1000 HP 2000 

サーヴァント 

 - 効果 - 
【制約】:[存在制限](上限:同名/場に1枚)


①【手札で有効】このサーヴァントの『Qアクション』に必要なコストは-Xされる。(Xはこのターン中に自分が行った攻撃の数。Xの上限は3)

②『Qアクション4』=条件:自分のサーヴァントの攻撃時。

③場に出た時に発動可能。自分の場の他のカード1枚を選択し、それを1枚複製して手札に加える。

④破壊された時に発動可能。墓地のこのサーヴァントをデッキに戻し、水属性を含まない種別:メイドを持つサーヴァントをランダムに1枚デッキから手札に加える。

 

「これも『Qアクション』に必要なコストは1です。新たに場にメイドが出たことでエリアの『カウント』は4に上昇。さらに『新人メイド・プリュイ』の効果。これが場に出た時、私の場の他のカード1枚を複製して手札に加えます。私は『メイド研修生』を複製して手札に」

「今度は攻撃は中止されないよ! 『メイド研修生』同士でバトル! 互いに破壊される!」

「そして『メイド研修生』は破壊される時、代わりに消滅します」

 

 ……これで、わたしの場に『メイド研修生』はいなくなった。

 クライアントの展開も、今度こそ終わり……のはずだ。

 

「……」

「ふふ、警戒していますね。ですが、ご安心を。今回は本当にこれで終わりですから。私はエナジーにカードをチャージし、最後に1エナジーでスペル『本棚の隙間…落ちつく…』を詠唱します」

 

本棚の隙間…落ちつく…
コスト1 属性:地 

スペル 種別:メイド 

 - 効果 - 
①以下の効果から1つを選択して適用する。

・エナジーを1消費する。それが正しく消費されたなら、デッキの上から1枚目を消費状態でエナジーにチャージする。

・エナジーを2回復する。(上限:同名/1ターンに1回)

②【墓地で有効】同一の反応連鎖上に種別:メイドを持つスペルが存在しないなら、コスト3の種別:メイドを持つサーヴァントの召喚時に発動可能。墓地のこのカードを手札に戻す。このターン、自分は墓地からカードを手札に戻せない。

 

「効果でエナジーを追加で1消費し、デッキの上から1枚目を消費状態でエナジーにチャージします……私はこれでターンエンドです」

 

 

先攻5ターン目:燃照センカ

燃照センカ
ライフ:4(無し)
Ene:4
手札:5→6

クライアント (保有中の特殊能力)
ライフ:4Ar:求人募集中 -アットホームな職場です-

Se:新人メイド・ブリズ(A1000/H2000)

Se:新人メイド・プリュイ(A1000/H2000)

Ene:6(0)
手札:3

☆種別:メイドを持つカードをエナジーの属性にかかわらず使用できる。

*2
『破滅狂いの戦士』の参考効果。

①『アクセル』

②自分のライフカウンターの数が2つ以下なら、ATKを+3000する。

③破壊された時に強制発動(上限:同名/1ターンに1回)。自分のライフカウンターを1つ破壊し、このサーヴァント以外の「破滅狂いの戦士」1枚をデッキ・墓地から手札に加える。

*3
『新人メイド・フラム』の参考効果。

①【手札で有効】このサーヴァントの『Qアクション』に必要なコストは-Xされる。(Xはこのターン中に自分が行った攻撃の数。Xの上限は3)

②『Qアクション4』=条件:自分のサーヴァントの攻撃時。

③場にある限り、自分の場のコスト3以下のサーヴァントすべてのATKを+1000し、『アクセル』を付与する。

④破壊された時に発動可能。墓地のこのサーヴァントをデッキに戻し、火属性を含まない種別:メイドを持つサーヴァントをランダムに1枚デッキから手札に加える。

*4
『新人メイド・プレリー』の参考効果。

①【手札で有効】このサーヴァントの『Qアクション』に必要なコストは-Xされる。(Xはこのターン中に自分が行った攻撃の数。Xの上限は3)

②『Qアクション4』=条件:自分のサーヴァントの攻撃時。

③召喚時に発動可能。デッキの上から1枚目を消費状態でエナジーにチャージする。

④破壊された時に発動可能。墓地のこのサーヴァントをデッキに戻し、地属性を含まない種別:メイドを持つサーヴァントをランダムに1枚デッキから手札に加える。

☆種別:メイドを持つカードをエナジーの属性にかかわらず使用できる。

*6
『皆さん、お仕事の時間ですよ~』の参考効果。

①『Qアクション0』=条件:このターン2度目以降の自分のサーヴァントの攻撃時。

②手札を1枚デッキに戻し、種別:メイドを持つサーヴァント2枚をデッキから手札に加える。(同名カードは1枚まで)

③【墓地で有効】同一の反応連鎖上に種別:メイドを持つスペルが存在しないなら、コスト3の種別:メイドを持つサーヴァントの召喚時に発動可能。墓地のこのカードを手札に戻す。このターン、自分は墓地からカードを手札に戻せない。

☆種別:メイドを持つカードをエナジーの属性にかかわらず使用できる。




カード制作裏話
・制止の光
3回目だと!? ふざけるな…ふざけるな!! ウワァァァァ๐·°(৹˃ᗝ˂৹)°·๐

・流れ弾直撃
ホムラちゃんも使っていた火属性汎用ドロソ。姉妹で同じカードを使うのはエモエモだっピ。

・彷徨える戦火の魂
破滅狂いの戦士が場に残り続けてしまったせいで、当初予定されていたよりもずいぶん遅れて出てきてしまったQアク0サーヴァント。序盤なら単純にサーヴァントの数を増やせるだけでも非常に強いのだが、中盤以降に差し掛かるとステータスの貧弱さが浮き彫りになってくる。とは言え、アクセルで能動的に当たってドローに転換できるので最低限の仕事はできる。

・ゴースト・バーン・シューター
フルアクセルではなく、効果によって互いのライフカウンターを破壊するサーヴァント。ガード持ちがいようとも関係なくライフを削ることができるほか、自分のライフも同時に削るので戦火の魂等もQアク0で連鎖して使える。さらに本体のアクセルで場のサーヴァントの除去もできる。痒いところに手が届く性能をしているが、安定してライフカウンターを削ることができる一方で、フルアクセルではないためにダイレクトストライクができない点が響くこともあるだろう。

・戦火の産声
Qアク0持ちHP1000サーチカード。素で詠唱するために必要なコストは1だが、複合属性につきコスト0自傷カードでもない限りは1ターン目には使えない。自分と相手のどちらのライフ破壊にも反応してQアク0で使えるものの、自分のライフカウンターが破壊された際には戦火の魂などを積極的に使っていきたいので、できることなら相手のライフカウンターの破壊をトリガーにして使いたいところ。

・マーキュリー・ウォーター
Qアク0持ち汎用ドロソ。クライアントのデッキ、もしかしなくても七割くらいQアク持ちで構成されてるんじゃないだろうか。

・求人募集中 -アットホームな職場です-
ついに相手の場にまで派遣し始めたブラック職場エリア。労基仕事して。

・メイド研修生
傍から見てどんなに酷い扱いを受けても、研修生たちは皆、めげない挫けない諦めない。いつの日か真のメイドになれる日を信じ、今日も元気に消滅する。

・新人メイド・ブリズ
おっちょこちょい系風属性メイド。なにもないところで躓いたり壺を壊しちゃったりするトラブルメーカー。だけど誰よりも一所懸命に頑張っているので、先輩の光属性メイドからはとてもよくしてもらっている。そして風属性メイド自身もそんな彼女のようになりたいと今日も頑張って空回りして転ぶのであった。効果としては自分の場の他のカードを手札に戻した後、それが3コスト以下なら再び場に出せるというもの。今回は研修生を場に戻したが、3コスト以下のフルアクセル持ちを出し直したり、場に出た時の効果を再度発動させたりと使い方は多種多様である。メイドデッキにおける戻す一番の候補としては、水属性メイドのプリュイ。プリュイの効果は「場に出た時」に発動するので、手札に戻して出し直すと再度誘発するので相性が良い。

・新人メイド・プリュイ
しっかり者系水属性メイド。真面目にお仕事をしようと頑張る一方で、どうやらトラブルを呼び寄せやすい体質らしく、よく火属性メイドや風属性メイドが起こしてしまったトラブルに巻き込まれている姿が見られる。火属性メイドとは幼馴染。効果としては自分の場の他のカードを複製して手札に加えるというもの。メイド研修生を増やして手札に貯め込むのもよし、さらなる展開を狙うもよし、他の5属性メイドを増やして抱えておくのもよし。メイド特有の破壊された時のサーチ効果と合わせ、徐々にアドバンテージに差をつけていける点が一番の魅力。

・本棚の隙間…落ちつく…
引っ込み思案陰キャ系地属性メイドことプレリーが描かれたスペル。本棚の隙間に挟まって体育座りをし、陰キャ笑いを浮かべながら、すごく癒されたような雰囲気を醸し出している。スカートの中が見えそうで見えない。効果としてはエナジーブーストorエナジー2回復の1コストスペル。エナジーブーストのためにはさらに追加で1のエナジーを消費する必要があるので実質的には2エナジーが必要だが、これ自体は1コストのスペルなので、もしも1コストスペルサーチカードなどがあるなら、一緒にこれを採用することでエナジーブースト札を安定して持ってこれる選択肢になり得る。エナジー回復も、後わずかにエナジーが足りないという状況で役立つこともあるだろう。地味だが確かに役に立ついぶし銀。
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