もしも風のタクトのガノンおじさんがブレワイ世界に転移したとする   作:東雲るぅ

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2.水の神獣ヴァ・ルッタ

「ほれ、もうあとすこしだ」

 

 切り立った崖。そこをよじ登る人影がひとつ。

 その崖の上から腕を組んで見下ろす人影がひとつ。

 

「なに……? <疲れたからちょっと休ませてほしい>だと? 

 へこたれるな、小僧。それでは厄災を討つことも、ゼルダ姫を救うこともままならん」

 

 崖を登っているのはリンクだ。

 リンクは汗を垂らして、プルプルと腕を振るわせて、絶壁にしがみついている。

 

「もうひとふんばりだ」

 

 崖の上から激励を飛ばすのは、ガノンドロフだ。そしてその言葉に応えるかのように、リンクは必死の形相で崖から這い上がった。

 それを見届けたガノンドロフは「まずまずといったところか」と口にする。

 

 それからふたりは、崖の奥にある建物に視線を送る。

 不思議な紋様がかたどられた謎の建造物──試練の祠に向かって、リンクは足を進めた。

 

「では、わしはここで待つ。ゆくがいい」

 

 ガノンドロフは近くの木にもたれかかる。

 リンクはそれを尻目に、シーカーストーンを起動し、祠内に入った。

 

 ★

 

 カカリコ村から馬で移動し、おおよそ7日間、リンクとガノンドロフはラネール地方に足を踏み入れた。

 

 その7日間、実を言うと、ふたりは寄り道をしていた。

 それがさきほどの試練の祠探しだ。

 祠内にある試練をクリアすることで、女神ハイリアから恩寵が与えられ、リンクはかつての実力を取り戻すことができる。

 

 これまで、祠を10個クリアした。

 そのおかげかリンクは強くなった。

 

 ガノンドロフとリンクは馬を走らせ、ラネール地方の西部を突っ切る。

 北東に進めばダルブル橋にたどりつくだろう。そこを渡った小道の先に、神獣ヴァ・ルッタがある場所──ゾーラの里がある。

 しかし、西部は大湿原に覆われ、リザルフォスの縄張りがあちこちにある危険地帯だ。

 

「なんと……肥沃な土地だ」

 

 馬に乗ったガノンドロフは、丘の上で大湿原を一望したあと、嘆息した。

 どこまでも広がる沃野。

 ぬかるんだ泥沼が一面に広がり、ちらほらと草木が芽吹いている。

 ゲルド砂漠の乾いた土地とは大違いだ。

 

 どこかしけった風も、強く生命を感じさせ、それはそれで趣きがあってよい。

 

 この旅はハイラルを救う旅である。そしてこの世界の自分自身を殺す旅である。

 しかしそれでも、ガノンドロフは旅の道中を楽しんでいた。

 

 その後、丘を降りたガノンドロフとリンクは、湿原を反時計回りに迂回していく。

 道中、リザルフォスの群れに襲われることもあったが、これをなんなく殲滅し、旅路を進んでいく。

 

 

 ★

 

 

 日が傾き始めた頃、ふたりは移動を中断し、野宿をとることにする。

 2頭の馬を縄で木々につなぎ留め、焚き火を起こす。

 するとリンクはポーチから料理鍋を取り出し、焚き火を使って、料理を作り始めた。

 ハイラルダケとリンゴ、それからイノシシの肉を混ぜ合わせたシチュー。そしてデザートにツルギバナナを1房だ。

 

 ガノンドロフはリンクが作ったシチューを口にし、驚く。

 簡素な味付けであるが、非常に美味い。まさか因縁の宿敵が作った飯がこれほど美味いものだとは……。

 

 ふと、ガノンドロフは奇妙な感覚を味わった。

 かつて封印される直前、ガノンドロフは心の底からリンクを憎み、破滅を望んだ。

 そんな相手と旅を、同じ釜の飯を食っているのだ。

 

 それが実に奇妙であり、また愉快に思えた。

 

「リンク、よければおまえの話を聞かせてくれないか。

 まだおまえは100年の眠りから目覚めたばかりだ。だから忘れている過去もあるだろう。

 わしと話せば、すこしは思い出せるのではないか?」

 

 ガノンドロフの提案にリンクは頷いた。

 リンクは幼い頃の記憶は覚えているようなので、主にそれについて語ってくれる。

 

 

 騎士の家系に生まれたリンクは、幼少期から大人を打ち負かすほどの実力を持っていた。

 その才気は尋常なものではなく、幼いリンクは、暴走したガーディアンが放ったビームを、たまたま落ちていた鍋のフタで反射して撃破したのだという。

 やがてハイラル王に認められたリンクは、最年少で近衛騎士となりゼルダ姫に仕えた。

 

(どうやらこやつは、幼少期から勇者としての片鱗を見せていたのか)

 

 ガノンドロフも、少年時代にはすでにゲルド族の中では指折りの戦士であった。

 また、優れた知略と発想力を持ち、当時の女王に対して政治の進言をおこなったこともある。

 

 そんなガノンドロフを、ゲルドの希望とみなす者が大勢いた。

 だがごく一部では、その危うさを指摘する者もいたのだ。

 

(トライフォースに選ばれた者は、己の才や契機により、自然と表舞台に立つようになっているのかもしれんな)

 

 そのようにガノンドロフが考え込んでいると、リンクが口を開いた。

 

「<あなたのことも教えて欲しい>だと? ……まあ、いいだろう」

 

 流石に自分の正体が、魔王ガノンドロフであることを言うわけにはいかない。

 もしそれが露見すれば、ガノンドロフとリンクは剣を突きつけ合う関係性となってしまう。

 

「わしは旅人だ。ハイラルの外から放浪し、この地にたどりついたのだ」

 

 ハイラル王国の周囲は、雄大な山脈に囲まれており、内と外で隔絶されている。

 そして自分はその山脈を越え、外の国からやってきたゲルド族の人間だと、うそぶいた。

 

 ガノンドロフがこの世界に来て、まずゲルド族がいることを知った。

 あの海の時代のハイラルでは、ゲルド族は根絶していた。ガノンドロフが最後のゲルド族のひとりだったのだ。

 

 だからガノンドロフは、この世界でゲルド族が生存していることを確認し、安堵する。

 それと同時に、ゲルド族はもう長い間、男児が生まれていないことを聞いた。

 

(おそらく封印されているわしが消滅せぬ限り、この国のゲルド族から男児が生まれることはないだろう)

 

 つまり、ゲルド族の男であるガノンドロフがいると、色々とおかしなことになる。

 なので、こうやって嘘の身分を作らなければ、自分の正体を看破されることに繋がるかもしれない。

 

 それからガノンドロフは、リンクに倣い、幼少期の話をする。

 過去の砂漠での暮らし。隣にある豊かな土地への渇望。それらを濁しながらもぽつぽつと述べていく。

 

 ガノンドロフが語り終えると、リンクは興味深げに聞く。

<今日、あなたが大湿原に驚いていたのは、それが理由だったのか>と。

 

「そうかもしれぬ。あの砂漠は過酷であった。

 季節問わず、昼には灼熱の風、夜には荒涼とした風が吹いていた。ゲルドの民たちは過酷な環境に苦しんでいた。

 あの場所に比べれば、この大湿原も、ハイラルの平原も、あまりにも豊かすぎる」

 

 リンクは真剣な眼差しでたずねた。

 

「<あなたは自分の故郷を好ましく思っていなかったのか?>……だと? うぅむ、そうだな」

 

 ガノンドロフは、答えに窮す。

 たしかにゲルド砂漠は貧しい土地であった。

 だからそんな場所を捨てて、すぐ隣にある豊かなハイラルの土地を支配しようと考えたのだ。

 

 しかしなぜか、ガノンドロフはあの砂漠の全てを否定することはできなかった。

 その理由は、ガノンドロフ自身も分からなかった。

 

「……さて、話をするのはこれくらいにしておこう。明日に備えて休息を取るぞ」

 

 そこで、話を打ち切った。

 

 

 ★

 

 

 その翌日、ふたりはダルブル橋の付近までたどりつく。

 するとぽつぽつと雨が降り出した。上空にはどんよりとした雨雲が広がっている。

 道中すれ違ったハイリア人の商人が「もう2か月以上も雨が降り続けている」と話していた。

 原因は不明だが、どうやらゾーラの里付近は異常気象に見舞われているらしい。

 

「ゼルダ姫、聞こえるか?」

 

『どうかされましたか』

 

「橋の向こうからゾーラの里一帯まで、常に天候が雨だ。これはいったいなぜだ?」

 

『暴走した神獣ヴァ・ルッタの仕業です。制御を失い、周囲の天候を変えてしまっているのでしょう』

 

「教えてくれて助かる」

 

 ガノンドロフは確信を深めた。

 天候を変えてしまえるぐらいなのだから、神獣とは極めて強力な兵器だろう。

 将来の戦いでおおいに役立つことは間違いない。

 

 馬を走らせたガノンドロフは、橋の中央にいる、魚人――ゾーラ族の者を目撃する。

 そのゾーラ族は、赤色の鱗を持った青年であった。

 ゾーラ族の青年が身に着けているネックレスや腕輪から、おそらく高貴な身分であると、ガノンドロフは推測した。

 

「何者だ?」

 

 ゾーラ族の青年に近寄り、ガノンドロフはたずねた。

 するとゾーラ族の青年は、とつぜん、目を輝かせる。

 

「すごい、すごいオーラだゾ! こんな人見たことがない! 絶対只者じゃない!」

 

 なぜか分からないが、とても興奮しているようだった。

 ガノンドロフはゾーラ族の青年を宥めてから、名前をたずねた。

 

「オレはシド。ゾーラ族の王子だ」

 

「ゾーラ族の王子だと? なぜこんなところに?」

 

「ずっと人を探していたんだ。暴走した神獣を止めてくれる凄腕のやつをな。

 おっと失礼……キミたちの名前は?」

 

 ガノンドロフとリンクは、それぞれ名乗った。

 

「ドロフ……良い名前だ。それに、リンク? 

 どこかで聞いたことがあるような……。まあ、それは置いておいて、今は一大事なんだ。神獣のせいでゾーラの里は存続の危機に見舞われている! 助けが欲しいんだ」

 

「シド王子。それで貴殿はここらをうろついていたのだな。

 ちょうどいい、わしとリンクはこれからゾーラの里に向かう。暴走した神獣を止めるためにな」

 

「おおっ、本当か。これは奇跡か!? 水の神ラネールの思し召しか!?

 一目見て分かったゾ。

 ドロフは見たことがないほどのつわものだ。そしてリンクも強い者特有のオーラを放っている。

 これほどの男がふたりもいれば、ゾーラの里は救われる!」

 

 それからシドは「ささやかな応援の気持ちだ!」とコメントを添えて、瓶に詰まったエレキ薬を渡そうとしてくる。

 ガノンドロフは断ろうとしたが、暑苦しく迫ってくるので受け取らざるを得なかった。

 最後にシドは、白い歯を見せながら、サムズアップし、「それじゃ」と水の中に飛び込んでいった。

 

(ゾーラの者どもは、皆、あのように暑苦しいやつらばかりなのだろうか?)

 

 ガノンドロフは困惑するのだった。

 

 

 ★

 

 

 ゾーラの里には、1時間で到着した。

 里の東にある貯水湖で、神獣ヴァ・ルッタの姿を確認できた。

 湖の中心を漂う、巨大な像の機械。まるで獣の咆哮みたいな駆動音が、里の中までとどろいている。

 

 馬を木に繋ぎ止めたあと、舗装された通路を進んだガノンドロフとリンクは、ゾーラの王ドレファンの元を伺う。

 あらかじめシドが話を通していたのか、門番はあっさりと通してくれる。

 王が住まう宮殿、その奥の謁見室に入室する。

 

「おおっ、ソナタらがシドが連れて来た者たちか……ん? そこのハイラル人よ、もしやリンクであるまいな」

 

 玉座に座った巨大なゾーラ族の老人──ドレファン王はリンクを知っているようだった。

 どうやらドレファン王は、100年前のリンクと面識があったようだ。

 だが、その頃の記憶を喪失しているリンクは、思い出せないようで、申し訳なさそうな表情を浮かべていた。

 

「して、ゲルドの男……? たしかもうずっとゲルド族から男児は生まれていないはずゾヨ」

 

「ドレファン王、わしはハイラルの外からやってきた。ドロフという者だ。

 諸事情により英傑リンクの旅の供をしている。英傑リンクは神獣ヴァ・ルッタの暴走を止めるためにこの地に参った」

 

「おお、おぬしは国外からの放浪者なのか。あの山脈を越えてハイラルに入国したとは、遠路はるばるご足労ゾヨ」

 

 ドレファン王がガノンドロフを労っていると、その隣に控えていた宰相のゾーラ人が眉間に皺を寄せる。

 

「王よ、この者たちに頼るのですか? ハイリア人は信用できませぬ。100年前に古代兵器などを持ち出したせいで、こんな事態を招いたのですゾ。

 それに供だという、ゲルド族の男もどこか胡散臭い!

 かつて1万年前、厄災ガノンの根源となった存在。それがゲルド族から生まれた男だったとご存じのはずでは?」

 

「ムズリ、この非常時に、ハイラル人もゲルド族もゾーラ族も関係がないゾヨ。口をつつしめ」

 

「しかし……」

 

 ドレファン王は少し黙り込んだあと、それから重々しく口を開いた。

 

「リンク、ドロフ。神獣ヴァ・ルッタは水を無限に吐き出し続けている。あのままでは貯水湖は決壊する。そうなれば、この里も、川下に住まう者たちも、死んでしまうゾヨ。ワシからも頼む。神獣を止めてくれ」

 

 

 ★

 

 

 その後、王宮を出て、里の広場に戻ったガノンドロフたちは、シドや宰相のムズリからヴァ・ルッタに関しての情報を受け取る。

 まず神獣ヴァ・ルッタの内部に乗り込むには、動きを止めなければならない。

 

 そこで必要になってくるのが『電気の矢』だ。

『電気の矢』でヴァ・ルッタの精密機械をショートさせるのだ。

 ガノンドロフならば神獣を力ずくで停止させられるが、あやまって神獣を破壊してしまう恐れがあるので、その方法を採るしかなかった。

 

「『電気の矢』をライネルから奪うんだゾ」

 

「ライネル?」

 

 ガノンドロフはシドに聞いた。

 

「ライネルは、雷獣山に生息している。あいつらは桁違いに強い魔物だ。特にライネルが放つ電気の矢はゾーラの天敵だ。気を付けるんだゾ」

 

「わかった。では、シド王子、雷獣山までの道のりを教えてくれ……む? どうしたのだ、リンク」

 

 リンクは、広場の中央にある巨大な像を、ぼんやりとながめていた。

 その像はゾーラ族の女を模したもので、それをながめていたリンクは<ミファー>とつぶやく。

 

「リンク、何か思い出したのか? なに、<ミファーのことを思い出した>だと?」

 

 ミファー。

 かつて六英傑と呼ばれたうちのひとりであり、ドレファン王の娘である、ゾーラ族の少女。

 ミファーは100年前の厄災でヴァ・ルッタに搭乗したまま命を落とした。

 ここに来るまでの道中、ガノンドロフはゼルダからミファーについて聞きおよんでいた。

 

 おそらくあの像はミファーがモデルなのだろう。それを目にしたリンクは記憶を刺激されたのだろう。

 

 リンクは、腕に抱えている一着の青い鎧に視線を落とす。

 その鎧は、ついさっき謁見室でドレファン王から手渡されたものだ。

 ゾーラの鎧。それは100年前、ミファーがリンクにプレゼントしたオーダーメイドの鎧である。その証拠として、鎧はリンクにぴったりとサイズが合う。

 

<この鎧はミファーが送ってくれたものなのに、自分はさっきまで忘れていた>と、リンクは悲しげに言う。

 

 ミファーはリンクの幼馴染だったという。

 100年前、ふたりは共に英傑となり、ゼルダに仕え、ハイリア人とゾーラ族の架け橋のような存在であったのだ。

 

 リンクはひどく落ち込んでいるようだった。

 幼なじみであるミファーを忘れていたという罪悪感。なによりミファーがはるか昔に死んでいるという、残酷な現実。

 それらが記憶を取り戻したばかりのリンクを、打ちのめしたのだ。

 並の人間ならば、とうてい耐えられないほどの絶望だろう。

 

「リンク、たしかにミファーは死んだかもしれぬ」

 

<……>

 

「もうお前はミファーを救うことはできない。しかしミファーの魂は死してなお、未だヴァ・ルッタの中に囚われている。

 今、お前にできることはなんだ?」

 

<!>

 

 うつむいていたリンクは顔を上げる。その様子をうかがいつつ、ガノンドロフはつづけた。

 

「そうだ、ヴァ・ルッタから厄災の呪いを祓い、ミファーの魂を解放する。

 それがお前のやるべきことだ。だから絶対に立ち止まるな。

 すべての神獣を解放し、厄災を滅ぼし、ゼルダ姫を救出する。それが、おまえにとって一番に考えるべきことだ」

 

 リンクはうなずく。そこにはもう暗い顔はない。

 

「ではいくぞ」

 

 ガノンドロフの言葉に、リンクは再度うなずいた。

 

 

 

 

 ゾーラの里から北上したところに、雷獣山はある。

 

「雷獣山を登頂するには、滝を登るのが手っ取り早い」

 

 ガノンドロフは、シドからそのような助言を受けた。

 とてもゾーラ族以外の人間には役に立ちそうもない助言である。しかし、一般人から隔絶しているガノンドロフとリンクにとって有益なものであった。

 

 ゾーラの鎧を身に纏ったリンクは、鎧の効果により、すいすいと滝を泳いでいく。一方、ガノンドロフは身体能力を駆使し、崖を駆けのぼっていく。

 

 そんな反則染みた登山をおこなうふたりは、やがて山頂である『先ぶれの岬』に登頂する。

『先ぶれの岬』には巨大な魔物──ライネルがいた。

 馬のような下半身と、筋骨隆々とした上半身、丸太のように太い両腕には、武骨な斧が握られている。2本の角をはやした禍々しい顔は、深紅のたてがみに包まれていた。

 

 1、2、3、4……。合わせて4体ものライネルたちが、岬内で闊歩していた。

 

 一匹のライネルが気配を察知したのか、振り向いて、二人の姿をとらえた。

 それから雄たけびを上げ、他の三匹に獲物が迷い込んだことを伝える。

 

 計四体のライネルが敵意をむきだして、ガノンドロフらめがけて、迫りくる。

 

「殺気の方向性で分かる。わしに3体、リンクに1体。やつらはそういう振り分けで来るらしい。

 さて、リンク、おまえはどうする?」

 

 どうする、というその質問。

 

 この質問の意図は「ライネルたちと戦うのか? 退くのか?」ということではない。

 

 

 4体すべてを、ガノンドロフが片付けるのか。

 

 それともリンクを狙う1体と、リンク自身が戦うのか。

 

 ガノンドロフは、その2択をリンクに突き付けた。

 

 ライネルは、高い攻撃力と敏捷性をほこる、凶悪な魔物である。

 イワロックに手をこまねいたリンクでは、手に余るだろう。

 だからガノンドロフとしては、前者の方を選んでくれても構わなかった。

 

 しかしリンクの選択は──

 

<……>

 

 リンクは静かに視線を送った。その瞳は決意にあふれている。それは、カカリコ村で初めて会った日とまったく同じ瞳だった。

 

 それが、リンクの選択だったのだ。

 

「それでこそ、勇者リンクよ」

 

 ふたりは、示し合わせたかのように距離を取る。それぞれが戦う場所を確保するためだ。

 

 ガノンドロフは前方に目を向ける。

 迫りくるのは3体のライネル。

 1体目が正面、2体目が左側面から。そして3体目が歩調を落としていく。

 

 やがて3体目のライネルが動きを止め、弓を構えた。

 ライネルが矢をつがえると、緑の稲妻がほとばしる。おそらくあれが『電気の矢』だろう。

 

『電気の矢』は、ガノンドロフに目がけて放たれる。

 緑色の軌跡を描きながら、他2体の合い間を縫って、高速で襲いかかった。

 

 あれを普通の人間が受ければ、まちがいなく黒焦げになって死ぬ。ゾーラ族なら、なおさらひとたまりもない。

 

 だがガノンドロフは避けることもせず、防ぐこともしない。

 臆せず右腕を前に構え、手のひらをさしだして。

 

 近づく『電気の矢』を──

 

「その程度の小細工が通用すると思ったのか?」

 

 右手で握りつぶした。

 

 ガノンドロフの手の中で、矢は音を立てて、粉々に砕けちった。

 

 ガノンドロフの頑強すぎる肉体と、人智を超えた魔力量。それらにより『電気の矢』ではダメージを与えられない。

 ガノンドロフへの有効な攻撃方法は限られている。退魔の剣マスターソードとハイリア王家の聖なる光。このふたつのみである。

 

 弓を構えたライネルは身を震わせた。

 なにせ自身の攻撃がまったく通用しないのだ。獲物に対して浮かべていた嗜虐的な笑みが、しだいに恐怖で歪んでいく。

 

 ガノンドロフは、目にも留まらぬ速さで鞘から双剣を抜く。

 

 右の剣をやや上段に構え、剣先を雨雲の空へ。

 左の剣を下段から構え、剣先は地面に向けて。

 

 それは、ゲルド流剣術における王道的な構えだ。

 

 ガノンドロフは接近する2体を待ちわびる。

 ついに一足一刀の間合いの距離まで踏み込んだ、2体のライネル。そこに双剣コウメコタケの刃がひらめく。

 

 右の剣は綺麗な孤を描き、正面のライネルの首を斬り飛ばした。

 ワンテンポ遅れて振るわれた左の剣は、左側面から襲いかかるライネルの胴をなぎ払う。

 最後に、後方で恐怖を浮かべていた3体目のライネルに歩み寄り、一刀両断した。

 

 戦いを終えたガノンドロフは、双剣を一振りして血を払い、鞘に戻した。

 戦闘開始から、この間、10秒にも満たなかった。

 

 倒れたライネルたちの亡骸を一瞥したガノンドロフは、リンクの方に視線を向ける。

 

 

 リンクとライネルは激闘を繰り広げていた。

 巨体な体躯で大地を疾走するライネル。加速し、そこからリンクに向けて一撃が振るわれる。

 重い一撃だ。かすりでもすればリンクは戦闘不能だろう。

 それらの攻撃を、リンクは盾で受け流し、あるいはバックステップで回避していく。

 

 リンクは防戦一方のようであった。

 

(流石に、今のリンクでは荷が重い相手であったか……)

 

 ガノンドロフはそう思い、参戦しようとしたところで、足を止める。

 

(あれは……)

 

 リンクは剣をしまい、何かを取り出した。

 次の瞬間、リンクとライネルの間に、四角形の氷柱が現れる。氷柱は、まるで障害物のようにそびえたつ。

 リンクは氷の柱を次々と生み出し、ライネルの視界をさえぎっていく。

 

 アイスメーカー。それはリンクが所持しているシーカーストーンの機能のひとつ。

 一定の面積の水たまりがあれば、そこから無限に氷柱を生成することができる。

 ゾーラの里周辺は、ここ数か月雨が降り続けている。

 そのおかげで周囲には大量の水たまりがあり、このアイスメーカーを使うには絶好の環境だったのだ。

 

 リンクは氷の柱に身を隠し、ライネルの側面へ移動。死角から剣を振るい、ライネルを切りつける。

 

 ──巧い。

 

 ガノンドロフは、思わずうなった。

 剣術や動きはいまだ、ぎこちないところがある。

 だが、立ち回りのうまさで、格上の相手であるライネルを翻弄している。

 

 リンクのペースに乗せられたライネルは、怒りと焦りに駆られて、動きが単調になっていく。そしてそれがリンクにチャンスを与えてしまう。

 

 ライネルは手あたりしだい氷の柱を壊していく。

 すると破壊した氷の柱に、爆弾が隠されていた。爆弾は爆発し、ライネルをよろめかせる。

 大きな隙が生まれた。

 リンクはライネルの背にのぼる。そのままリンクは剣でライネルの首を貫いて、とどめをさした。

 

「見事だ。良き戦いであった」

 

 戦いを見届けたガノンドロフは、リンクを褒めた。それは心の底からの賛辞だった。

 

 たしかにリンクの戦いは、騎士らしからぬ邪道なものかもしれない。

 しかし創意工夫をこらし、はるか格上の相手を撃破してみせた。

 戦いとは命の取り合いだ。すなわち、己が持てるすべてを出し切るものである。

 

 そういった意味では、リンクの戦いは正道なものだった。

 

(リンクは強くなっている)

 

 イワロックに苦戦していたころより、リンクは成長している。

 試練の祠めぐりのおかげか、敵との戦闘経験によるものか、それともリンク自身に心境の変化でもあったのか。

 

 その後、ガノンドロフとリンクは、ライネルの亡骸から『電気の矢』を回収し、ゾーラの里に戻った。

 

 

 ★

 

 

 里に戻ったガノンドロフとリンクは、神獣奪還への準備を整える。

 ライネルたちから入手した約100本の『電気の矢』。そしてゾーラの鎧。そのふたつをリンクは装備する。

 

 シド王子に先導され、ふたりはゾーラの里付近の貯水湖に向かった。

 そこにはあいも変わらず、無限に水を吐き出し続ける神獣ヴァ・ルッタの姿があった。

 

 シドは、サムズアップしながらガノンドロフに言い放つ。

 

「ドロフはそこで待っていてくれ! オレがリンクを乗せて、水の神獣に近づく。

 それからリンクが『電気の矢』で装置を射抜いて、停止させるんだ』

 

「待て、シド王子。あれを止めるのにわしも参加させてもらおう。……ああなったのは、間接的にであるが、わしにも責任があるからな」

 

「ん? 間接的? どういうことだ。いや、今はそんなことはいい! 

 ドロフ、キミはオレたちゾーラのように機敏に泳ぐことはできないだろう? 

 かといって、オレはリンクひとりしか乗せて泳ぐことはできないわけだ」

 

 シドの懸念はもっともなものだ。

 ヴァ・ルッタの防衛装置による攻撃をかいくぐるために、すばやく湖を移動しなければならない。

 ゾーラの鎧を身に着けたリンクならまだしも、ガノンドロフはゾーラ族のように素早く泳げない。

 なので、ここはシドとリンクに任せておくのが良いように思える。

 

 ……しかし。

 

 ガノンドロフは、湖に歩を進めた。

 そのまま体が水に浸かる……ことはなく、水面の上を歩行していく。

 

 リンクとシド王子はたいそう驚愕していた。

 

「い、いったいどうやっているんだ!?」

 

「これは昔教わった魔の術のひとつだ」

 

<誰に教わったの?>とリンクは首をかしげていたので、ガノンドロフは解答する。

 

「わしにはふたりの乳母がいた。彼女らは魔法使いで、幼いわしはふたりから魔力を操る術を教わったのだ。この水上歩行もその術のうちのひとつよ」

 

 ガノンドロフの乳母ツインローバは、かつてのハイラルにおいて右に出る者がいないほどの魔法使いであった。

 ツインローバは、ガノンドロフが膨大な魔力を持つことを見抜いた。そして熱心に魔法を教えたのだ。

 

「これなら一緒に戦える! すごいゾっ! やはりドロフはすごい男だ。オレが目をかけただけはある!」

 

 シドは、はしゃいでいた。

 勇猛果敢そうに見えるシドであるが、その実、強大な神獣に立ち向かうのは心細かったのかもしれない。

 

「シド王子、リンク。あの喧しいだけの象まがいを大人しくさせるぞ」

 

 ガノンドロフは久しぶりに悪どい笑みを浮かべた。

 

 

 それからリンクを背に乗せたシドが、神獣に向かって湖を進む。

 2メートルほど後方から、ガノンドロフが水面を走って、追従する。

 

 ヴァ・ルッタは接近する3人に反応した。

 唸り声のような機械の作動音が鳴り、ヴァ・ルッタの象を模した口から、氷の塊が吐き出された。

 

 氷の塊は5つだ。

 それらは追尾機能により、水面を滑りながら、3人に襲いかかる。

 そこで走行スピードを上げたガノンドロフが、リンクを乗せたシドを追い越し、氷の塊に近寄る。

 

「防御は任せておけ。おまえたちは攻撃に専念しろ」

 

 そう一言添えて、ガノンドロフは双剣を振るい、氷の塊を切り伏せていく。

 これによりシドとリンクは無事、ヴァ・ルッタに接近をはたす。

 

 ヴァ・ルッタの右側面と左側面には、それぞれ4つずつ放水口がつけられていて、そこから水が放たれている。その上部には赤く光る制御装置がある。

 その制御装置を『電気の矢』で攻撃するのだ。

 

 ゾーラの鎧を纏ったリンクが、水に飛び込む。

 放水口から水は流れつづけ、滝が形成されていた。リンクはその滝を勢いつけて登り、そのまま天高く宙を舞う。その位置から『電気の矢』を放ち、次々と制御装置をショートさせていく。

 

 本来、リンクとシドのみであれば、神獣に対して苦戦しただろう。

 ヴァ・ルッタの氷塊をかわしつつ、その合間をぬって攻撃しなければならないのだ。

 だが、ここにイレギュラーがいる。

 

 たてつづけに襲いかかる氷塊。

 ガノンドロフはリンクたちの周囲を駆け巡り、その圧倒的な力と速度で、氷塊を近づく間もなく破壊していく。

 水の神獣は、ガノンドロフを突破する攻撃力を持っていない。

 それゆえ、ヴァ・ルッタは一方的にリンクの狙撃を受けつづけるしかない。

 

 リンクが、最後の制御装置に『電気の矢』を発射した。

 水の神獣はひときわ大きな唸り声を上げて、動きを停止した。放水も停止した。ゾーラの里の危機は去ったのだ。

 

「リンク、ドロフ、オレたちの里を救ってくれてありがとう! だがキミたちにとって本番はここからだろう?」

 

 リンクを乗せたシド。そしてガノンドロフ。三者は神獣への入口まで移動する。

 

「中で引き籠っている不埒な輩を切り倒さねばならんからな」

 

「ふ、ドロフとリンクを相手にするなんて、今頃、厄災も頭を抱えているに違いないさ」

 

「あれにはそのような感情などない。……だからまあ、好き放題にやっても構わんというわけだ」

 

 リンクとガノンドロフにとって、ここからが本番だ。

 内部に巣くう厄災ガノンの分身であるカースガノンを討伐し、神獣を正常な状態に戻さなければならない。

 そして、中で囚われている英傑ミファーの魂を解放しなければならない。

 

 それはハイラルのためであり、リンクのためでもある。

 

 ガノンドロフとリンクは神獣内に乗り込んだ。そんなふたりを、シド王子はぶんぶん手を振って、送り出した。

 

 

 ★

 

 

 神獣内部はダンジョンのように入り組んだ構造となっている。

 仕掛けられた謎を解き、深部に進み、制御端末にアクセスしなければならない。

 

 ガノンドロフとリンクは、謎に突き当たるたびに相談し、神獣を攻略していく。

 

 長い人生経験を積み、老成したことで、堅実な思考をするガノンドロフ。

 記憶喪失と若さによるせいか、ときおりぶっ飛んだ発想を見せるリンク。

 そんな宿敵であるふたりは、驚くほどに性格がマッチし、ハイスピードで謎を解いていく。

 

 その間、ガノンドロフは懐かしさを覚えた。

 

(わしも、このような迷宮まがいを作ったものだ……)

 

 かつて一度、トライフォースを手に入れたガノンドロフは、ハイラルを支配した。

 そして時の勇者の眠りに備え、賢者を各地の神殿に封印したのだ。

 ガノンドロフは侵入者に対抗するために、神殿を改造する。その内容は、内部に様々な謎解きを配置し、直属の部下を最奥に待機させるといったものであった。

 

 なぜガノンドロフがそんな凝ったことをしたのかというと、昔読んだ書物にあった「迷宮」から着想を得たせいである。

 ちなみにそれら神殿は、時の勇者にすべて踏破されたのは言うまでもない……。

 

 

 そんな昔の思い出にガノンドロフがふけっていると、ついにカースガノンがいるボス部屋に着いた。

 

 そこで、カースガノンの姿を確認した。

 泥のような瘴気の塊をまとった巨人だ。手足は異様に細長い。

 よく見ると肉体は、ツギハギの機械で構成されている。おそらく神獣内部のものを取り込んだのだろう。

 

 カースガノンは敵意を膨らませ、魔力を放ち、両手から青く発光する剣を生み出す。

 

(気色悪い。あれを見ているだけで吐き気がする)

 

 ガノンドロフは、カースガノンに対して、生理的嫌悪を覚えた。

 瘴気まみれの体のせいか、自分と同じガノンドロフから生まれた存在だからなのか、とにかくさっさと消したくてたまらない。

 

 平静を取り繕ってガノンドロフは、リンクに言う。

 

「ではリンク、作戦通りにあれをやるぞ」

 

 カースガノンは剣を振りかぶり、襲いかかってくる。

 だが次の瞬間、カースガノンの動きがピタリと止まった。手も足も、何一つぴくりとも動かない。

 否、動けないのだ。

 虚空から現れた金の鎖が、カースガノンにからみつき、カースガノンという物体を時間ごと停止させている。

 

 リンクの手にもつシーカーストーン。その機能のひとつであるビタロックのよるものだ。

 ビタロックは、あらゆる物体を一定時間停止させる効果を持つ。

 他の性質として、もし停止中は物体に攻撃すれば、解除後、その攻撃のダメージが遅れてやってくる。

 

 万能なビタロックであるが、弱点として、魔力を持つ存在は抵抗力により停止時間が短くなる。

 カースガノン相手ならば、2秒の時間停止が可能だ。

 わずか2秒。だが、その2秒があれば事足りた。

 

 ガノンドロフが停止したカースガノンに双剣を浴びせた。2秒間で、数十もの連撃を喰らわせた。

 

 2秒が経ち、ビタロックが解除される。

 その直後、遅れてやってきた無数の斬撃によるダメージで、カースガノンの体はぼろぼろに崩れていく。

 何が起こっているのか理解できないといった様子で、カースガノンは消滅していった。

 

「あっけないものだったな……」

 

 ガノンドロフは慎重を期して、リンクと事前に作戦を練っていた。

 それが想像以上に効果を発揮し、敵を圧倒してしまったのだ。

 

「なに、<楽なほうが良いと思うけど>だと? たしかにそれもそうだ……」

 

 

 ★

 

 

 カースガノンを倒したあとで、制御端末を起動した。こうして水の神獣ヴァ・ルッタは正常に戻り、ミファーの魂は解放された。

 魂だけのミファーは神獣の力を借り、霊体となって、リンクの前に現れる。

シドと同じ赤い色の鱗をまとった、美しいゾーラ族の少女は、表情を綻ばせて、リンクを見つめた。 

 

 ガノンドロフは、ふたりの邪魔をしないように、その場から離れた。

 そして会話が聞こえない程度の距離から、リンクとミファーを見守る。

 

 ガノンドロフは、リンクの心の内を察した。

 

 リンクとミファーのふたりは100年ぶりに再会した。

 だが、ミファーはもう死んでいる。

 

 幼なじみに辛い思いをさせてはならないから、リンクは悲しみを押し殺し、気丈に振舞うのだ。

 弱音を吐くわけにもいかない。

「自分はこれからハイラルを救うのだ」と幼馴染に朗々と告げなければならない。

 

 きっと彼は勇者リンクだから。何者より勇敢な勇者だから。

 だからその勇気が、2度も魔王を倒す剣となった。

 

『ドロフさん、ありがとうございます』

 

 声が聞こえた。ゼルダ姫の声だ。

 

「ゼルダ姫、わしに礼をいうな。リンクに言え」

 

『……あなたがリンクの旅に付き従っていただいたのは、これ以上ない幸運です。

 ヴァ・ルッタを解放し、ゾーラの里を救うことができたのも、あなたがいなければ成しえなかったでしょう』

 

「いいや、わしがいなくとも、リンクは必ずひとりで成し遂げていたはずだ」

 

『それはそうかもしれません。けれど、貴方もとても活躍しました。

リンクやゾーラの里の者たちもあなたに感謝しているでしょう。あなたはそれは誇るべきです』

 

「……」

 

 ガノンドロフは黙り込んだ。

 自分が戦う動機は、あくまで自分自身の尻ぬぐいのようなものだ。だから、この旅で得る栄華は虚飾であり、それを何ひとつ誇ることはできない。

 

 やがて話し終えたのか、ミファーの霊体は消滅した。

 それを見届けたリンクは、ガノンドロフの元に駆け寄る。

 

「もういいのか?」

 

 リンクはうなずいた。

 返事はそれだけだ。それだけで十分だ。

 

「では、出立しよう」

 

 

 その後、シドを筆頭に里中のゾーラ族に見送られて、ふたりはラネール地方を去った。

 




評価・感想ありがとうございます。
次の話も10000字を超える予定なので、投稿するまでちょっと時間がかかりそうです。
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