紅蓮の王のまったりライフ   作:ちゅーに菌

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修羅養成プログラム開幕。話は短めです。一日目のメニューはこれ!


毒の日

………禁じられたら、しないのか。

 

自ら考えて、自らの意思で判断しないのか。

 

何もかも、他人任せなのか。

 

お前の"それ"への盲信は何を根拠にしている?

 

信じるには、信じるに足る証拠がいるのではないのか?

 

疑念は悪、だと? 違う、より強く信じるための、知恵だ。

 

………ク、ク、ク。そうだ。喰らえ。

 

………こちらにこい。

 

 

―最初の堕天使と最初の人間の会話。最初の堕天使の言葉抜粋―

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

別荘の外にてオカルト研究部は動きやすい服装に着替え、横に整列していた。

 

無論、目の前にいるのは紅蓮の王ことニドである。

 

「まずお前らにはこれを配ろう」

 

そう言うと彼は手に持っていた赤いミサンガのようなものをリシアを除く全員に配った。

 

「とりあえず着けろ。手首でも足首でも良いぞ」

 

「兄さん私には無いの?」

 

「君にはいりません。後、修行も必要ありません」

 

それによりリアスらは思い思いの場所にミサンガを付けた。良く見れば日射しを受けて細やかに発光しており、装飾品としても中々のモノである。

 

「マジックアイテム…ではありませんわね? でもただのミサンガでもないような…」

 

「よし、装着したな」

 

そう言い彼が指を鳴らすと一瞬、全てのミサンガが激しく光った。だが、それだけで特に変わった様子はない。

 

「よし、これでそれは装着している者を俺の使い魔と、アルカナを誤認させる事が出来る。まあ、簡易的なモノのため、一定の行動に対してしか発動しないがな。ちなみにそれはお前らの"死"だ」

 

「死ですって…?」

 

「要するにそれを着けた者は死んだ瞬間に生き返るマジックアイテムと思ってくれればいい。悪魔でも駒で死体を転生させられるだろ? それを少し強力にした程度だ」

 

「な…」

 

「なんだ。俺は兎も角、俺の使い魔が加減を誤る可能性があるからな。その予防だ。じゃあとりあえず呼ぶぞ。どうせいるんだろ? 降りて来い」

 

すると天から紅蓮の王の隣に黒い物体が舞い降りた。

 

それは8mと少しほどの大きさで、竜と人が混ざったかのような形に、隙間なく鎧を纏ったような外見をし、赤黒い12枚の翼を持つ堕天使だった。

「ク、ク、ク。随分面白そうな事をしているな」

 

「お前も混ざれ、どうせ暇だろう」

 

「仕事中だが、ニドの頼みとあっては断れない。まあ、いいだろう」

 

その外見とそれ放つ異様な存在感から唖然とした様子の悪魔らだったが、それがこちらに振り向きその赤い双眼で射ぬかれた事で本能的に身構えたようだ。

 

「誰なの……その堕天使は…?」

 

「だ、堕天使!? あんなのも堕天使なんですが部長!?」

 

それは肩を竦めるとやれやれと言った様子を取った。

 

「おいおい、俺程度にそんな様子では身が持たないぞ? 俺なんて紅蓮の王の軍勢の中では精々尖兵がいいところだ」

 

肩の力を抜けと言いながらクククと笑い声を漏らす異形の存在。無論、肩の力を抜けるわけもない。

 

「謙遜すんな原初の堕天使。お前、墮天龍の閃光槍(ダウン・フォール・ドラゴン・スピア)込みのアザゼルと同格ぐらいだろう」

 

「尖兵が弱ければ話にならんだろう?」

 

「まあな。ああ、コイツは"サマエル"。今は神の子を見張る者の幹部をしている。世界で最初の堕天使だ」

 

「よろしく」

 

「サマエル…」

 

「アザゼル……グリゴリ…!!」

 

サマエルが恭しく頭を下げると、グレモリー眷属の兵藤一誠が声を張り上げた。

 

「お前らのせいでアーシアは…!!」

 

「お門違いだな赤龍帝。堕天使を恨むのは良いだろう。お前…いやお前らにはそれだけの動機がある。だが、全ての堕天使に恨み言を吐くのはお門違いだと言っているんだ。俺がお前に何をした?」

 

「何をって…」

 

「それは本当に俺がしたことか? 俺が命じた事か? 俺が関わったことか?」

 

「それは…」

 

「お前のしていることは黒人だからと言う理由で石を投げているのと変わり無いぞ? まあ、それが趣味なら俺は止めんよ。存分に俺を罵倒するといい」

 

「ぐっ……悪かったよ…」

 

イッセーは言葉と拳を抑え、ぶっきらぼうに謝った。それを見たサマエルは何が楽しいのか笑い声を漏らすとイッセーに掌を向けた。

 

「ク、ク、ク。思った通りアダム並みに愚直な奴だ。安心しろ赤龍帝。俺や原初の悪魔は人を陥れる事はするが、決して嘘をつく事はない。契約は守るこの命に変えてもだ。お前にも命に変えても譲れないモノがあるはずだろう?」

 

「……!! ああ、もちろんだ!」

 

「なら自ら考え、自らの意思で判断し、それに殉じろ」

 

「あー、なんか話も纏まったところでルールを発表するぞー」

 

そう言うとニドはその辺りの枝を拾い上げ、線を引きながらサマエルの周りをグルリと一周し、円を書いた。

 

サマエルが二歩動くとはみ出る程の小さめの円である。

 

「この線からサマエルを叩き出せ。話はそれからだ。無論、手段は問わない。サマエルは攻撃に対するカウンターだけをしてくる。そうしないとサマエルの槍投げゲーになるからな」

 

「本気で私たちに相手にさせるつもりなの!?」

 

「君の夢はライザー・フェニックスを倒すことか?」

 

「それは…」

 

「魔王クラスを相手に修行出来るんだ。これ以上何を望む? それにフェニックスを倒すには魔王クラスの一撃が必要だ。なら実際に魔王クラスを相手にしてみるしか無いだろ?」

 

「ええ、そうね…わかったわ」

 

「そうだ。アーシアちゃんだったか」

 

「あ、はい!」

 

「ちょっとこっち来なさい」

 

恐る恐ると言った様子でニドの前に来たアーシア。すると彼は耳に携帯を当て、当どこかに電話を掛け始めた。

 

「え? タクシー? いやいや違う。昨日言った通り、お前の技を教えて欲しい奴を送る。おう、素質は十分だ俺が保障する」

 

暫く会話をしてから電話を切るとアーシアの頭に手を触れる。

 

その瞬間、アーシアがその場から跡形もなく消滅した。

 

「あ、アーシア!?」

 

「彼女に最適な先生のところへ送っただけだ。大丈夫、アイツは人格者だし、夜には戻って来させる。回復もアーシアちゃんの代わりにリシアと俺が担当するから今は気にするな」

 

「そ、そうっすか、よかった…」

 

「じゃ、皆さん、そろそろ始めるぞ。サマエルの周りについて」

 

その言葉に悪魔らはそれぞれ籠手や剣の神器を発現させ、手に電気や滅びの力を浮かべ、拳を構える。

 

それに答えるようにサマエルは片手に超大型の赤黒いエストックのような光の剣を発現させた。

 

「じゃ、よーい。どん」

 

軽い開始の合図と共にグレモリー眷属と原初の堕天使の対決が開始された。

 

 

 

 




注意:このサマエルさんはlov基準でハイスクールD×Dの要素が組み合わされているため、異様に強いです。
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