大怪獣バトルウルトラモンスターズEternal   作:リクソンLv.6

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第2話:一つ目の恐怖!?ゴモラVSガンQ!

俺の声に呼応しバトルナイザーから光が放たれる。光は徐々に巨大な怪獣の姿を形成していく。

「ギィアャオオオッン!!!」

現れた怪獣は、身長40m、三日月型の角に赤いギザ模様を持ち、両腕両足が太く強靭な筋肉質になっている。その怪獣の名は――。

『古代怪獣 ゴモラ』

ゴモラが雄叫びを上げた直後その巨体を走らせ、怪獣の懐に潜り込む。

「ガァアッ!」

ゴモラはそのまま鋭い爪で攻撃を加えていく。怪獣はなすすべなく倒された。しかし、倒されてもなお怪獣は立ち上がりゴモラに鋭い眼を向ける。

だがその後の動きに先ほどまでのキレはなかった。明らかに体力の限界を迎えていたのだ。ゴモラは再び突進すると、その怪獣はゴモラ目掛けて火炎を放つ。が、両手をクロスさせながら、火炎を跳ね除け相手の腹部めがけて思い切り頭を突き出す。

その衝撃で怪獣は大きく吹き飛ばされ地面に叩きつけられる。それと同時に、全身から火花のようなものが上がった。恐らく限界を超えたダメージが蓄積され、爆発寸前の状態になっていたのだろう。

「トドメだ! ゴモラァっ!!」

俺が叫ぶと、ゴモラは怪獣に向かって走り出し、ジャンプした。

「ギャゥウオオオッ!!!」

そのままその2万tもの巨体を怪獣に浴びせると、怪獣は断末魔をあげながら、事切れた。

ゴモラは勝利の雄叫びを上げると光球に変わりバトルナイザーに戻ってくる。

「勝った……のか?」

「今の、何だったの?」

背後からは綾香の声が俺に問いかける。いつからか分からないが、さっきの戦いを見られていたようだ。

「俺にもよく分からない。でもココは危険だ。とにかく避難所に行こう。」

「そうだね。」

俺はそう言うと、2人で避難所に向かった。幸い途中で怪獣と邂逅する事も無く案外簡単にたどり着く事が出来た。

◆◆◆

「じゃあ俺はこれで。」

「これからハル君はどうするの?親御さんもまだ帰ってきてないんでしょう?」

そう。俺の父さんはZAPの仕事で宇宙にいて母さんは違う県の病院に出向しているのだ。

「一度家に帰ります。いつも一人なんで環境がちょっと違うだけで対して変わりませんから。」

「でも怪獣とか危ないし、家も残っているか…」

「その時はその時ですよ。必要なものだけでも持って戻ってきます。それじゃ!」

綾香のお母さんをそう言いくるめて地上に向かうエレベーターに乗り込んだ。誰もいない密室の中一人考え込む。

無限に湧き出てくる怪獣。あれらを操り、召喚しているのは恐らく――

「ブルトン…」

俺は、先ほど見たバトルナイザーの映像を思い出していた。この謎の機械こそが、この世界を救う鍵になるかもしれない。

――エレベーターの扉が開く。

電灯は倒れ建物の光も無い荒廃した街を月の光と舞い上がる炎だけが辺りを照らしていた。

「急ごう。」

焦げ臭い匂いが街に起きた惨劇を物語っている。驚く程に空っぽな空をバックにジェット音を吹かせながら戦闘機が駆け巡っている。避難所からの家までの距離はそこまで遠くないが、まだ怪獣たちとZAPによる攻撃が繰り広げられかなり危険な状況だ。

「まだここら辺は無事みたいだな。」

自宅周辺はそれほど怪獣の被害を被っていない様だ。

自分の部屋に入り、とにかく一番デカくて尚且つ運べるサイズの鞄に可能な限り物を詰めていく。裏に停めてあるマウンテンバイクに腰掛け来た道を駆け抜ける。

 

『四次元怪獣反応!四次元怪獣接近中!』

 

「なんだ!?」

突然バトルナイザーから音声が流れ出し、ピピピッと機械音が鳴っている。背後から奇妙な効果音と共にブルトンが姿を現した。

「マジかよ…。」

触手を伸ばし、再び音を鳴らすと空からの落下物が。

「やっべぇ!!」

マウンテンバイクを漕ぎ出すも遅し。車の残骸と思しき何かの爆発に巻き込まれ身体が投げ出された。何故だか分からないが俺を消しにかかるように思えて足がすくんで動かない。後ずさるように後退していると、何かの上に手が触れた。

「バトルナイザー…!」

手に取ったバトルナイザーを掲げ、俺は叫ぶ。

 

「行けっ!!ゴモラァァアア!!」

 

光は目前に迫るブルトンを押し退けその姿を現す。

それを見たブルトンは慌てて消え失せ、お得意の四次元現象を引き起こす。

 

ドゴォォォオオン!!

 

轟音と共に目の前に巨大な一つ目を持つガンQが現れた。赤紫色の身体の各所には幾つもの目があり、気持ちが悪い。ガンQがゴモラに向かって怪光線を放つ。

ゴモラは跳躍すると、そのままガンQに突っ込み体制を崩したその勢いのまま地面に叩きつけた。

「ギィィィッ!?」

ガンQは悲鳴をあげると、目状の円盤を出現させ乱射するがその攻撃に怯むことなくゴモラはそのまま起き上がったばかりのガンQを何度も殴りつけていく。

しかし、相手も黙ってはいない。その強靭な腕を振り回しゴモラを攻撃する。

ゴモラは攻撃を受けながらも、果敢に攻め続ける。尻尾を力強く振り回し、そのまま相手に直撃。

「ギャゥウオオッ!!」

「グ……ギィイイッ!?」

相手の巨体が宙を舞い、工事途中の建物に突っ込んだ。吹き飛んだ衝撃で土埃に包まれる。

静寂が訪れ、あちこちが破壊され暗闇となった戦場を月明かりが静かに照らす。

「終わっ…た……?」

土煙の中から一本の赤紫色の触手が三日月の角に巻き付く。

――現れたのは、傷だらけになりながらもまだ健在なガンQの姿だった。

「マジかよ…。」

――上空――

「こちらエルドラゴン2。怪獣同士の交戦を確認。司令官。攻撃、開始しますか?」

「攻撃開始!」

「「了解!!」」

乗員達は眼前で戦い合う二体の怪獣たちを目標に定め、それぞれ持ち場に走る。

 

ゴモラの角を地面に擦り付けるようにガンQはそのムチを震わせる。地面に倒れ伏すゴモラ。そこにガンQが飛びかかると、馬乗りになった状態で何度も顔を殴打した。

それでもなお立ち上がろうとするゴモラに、トドメの一撃を食らわせようとガンQが腕を振り上げた時、紅色の2本のレーザー光線がガンQのムチのような腕を粉砕した。

「ギ……?!」

一瞬動きが止まり、ガンQはゆっくりと打たれた方向に目を向ける。

「ギュィィイイイイイイアアアアア!!」

激昂したガンQは円盤からの光線と自前の怪光線を連射しエルドラゴン2に襲いかかる。

「ギャゥオオッ!!」

その隙を見逃さなかったゴモラはガンQの頭頂部から尻尾で叩きつける。完全な虚を突かれたガンQはよろめきながら立ち上がった。今までのゴモラの攻撃でかなりダメージを負っているようだ。

「ギャゥオオッ!!」

ゴモラは突進したその勢いのままガンQに組み付き、持ち上げたかと思うと、思い切り上空に投げ飛ばした。

「グォオオッ!!」

ドゴォォオオン!! ゴモラはすかさず落下地点に移動すると、大剣を振るうかの如く尻尾を叩き付け後、渾身のドロップキックを炸裂させた。その衝撃で地面が大きく揺れ、大きな亀裂が入った。

ガンQの身体は地面に激突すると、その威力に耐えきれずに粉々に飛び散った。同時に円盤も機能を停止し地面に落ちる。どうやら勝負は決したようだ。

「よっしゃあああ!!」

俺は思わず声を上げてガッツポーズをした。

「よくやったな!ゴモラ!」

「ガァオオッ!!」

ゴモラは咆哮を上げバトルナイザーに収納されてくる。ゴモラを見てみると、おそらくエネルギーを消費し過ぎたせいだろう、気持ちよさそうにスヤスヤと眠っている。

「お疲れ様、ゆっくり休んでくれ。」

――上空――

「ゴモラの反応、完全にロスト!周囲に逃げた痕跡もありません!」

「(あのゴモラ…まさかな。)」

「"オキ"司令官。どうしますか。」

「ゴモラの事は一度放置し、我々は他怪獣の対応に当たるぞ!」

「「了解!」」

◆◆◆

「お母さん、ハル見なかった?」

「ハル君なら――」

それを聞いた時、綾香には嫌な予感がした。

 

――その予感は不運にも命中する事となるのだった。

 

そう思うと居ても立ってもいられず、綾香は地上向きの非常階段へ向かう。エレベーターを使おうとも考えたが、あの辺一体の警備を考えると必然的にこちらを選ばざるを得なかった。

「よし……誰もいないね……。」

辺りを見回してから、こっそりと非常階段の扉を開け階段を駆け上がる。外に出て聴こえてくる音は爆音、轟音、咆哮の嵐。

「何処にいるの…!」

いつ襲われてもおかしくない恐怖を感じながら綾香は世紀末とも呼べる世界を走り抜ける。

――突然。銀髪の髪がひらりと風で揺れるのが一瞬目に入った。

少女の白いワンピースはボロボロで少し焦げていて、しかも靴すら履いていなかった。

 

「ちょ、ちょっと君!ここに居たら危ないよ!?」

 

『あっち……。』

 

「え?」

綾香の声に耳を貸すこともせずに少女は指をさす。

その時――

 

『ギャゥウオオオオオオッ!!!』

 

「ゴモラの鳴き声……ねぇ君、ハルの事何か知っているの?」

少女は軽く頷きその小さな口を開いた。

『――彼は選ばれし者。これから数奇な運命を辿るうちの一人。』

「えっと、どういう事?あんまりよく分からないのだけれど…。」

『貴方も急いで。――全てが手遅れになる前に。』

「それってどういう――」

 

少女の姿が消えて、チャリッという金属と地面がぶつかる音が。下に落ちたネックレスを拾い上げゴモラの声がする方へ再び走り出した。

その場所へ急いで向かうと、そこには予想通りの光景が広がっていた。

ゴモラは今まさにガンQと戦っていた。

緊迫した状況の中さらに驚くべきことが起きた。ゴモラがガンQを倒したのだ。

「やった……!」

喜ぶと同時に、安堵感が押し寄せてくる。その時ふと腕時計を見る。時刻はちょうど12時を指していた。

「もうこんな時間なんだ……。」

そう呟くと、ある決心をして歩き出した。

 

To be contenued…

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