大怪獣バトルウルトラモンスターズEternal 作:リクソンLv.6
第18話:『???』hunting!!
どうもハルです。
何となくだが、思い立ったので俺の体験した冒険譚を書き記していく事にした。
色々旅をしたけど、次元トンネルを通り抜ける時はキツかったなぁ……
◆◆◆
「うぉおぉおぉおぉ〜!!」
「目が回るっス〜!!」
「流石にこれは私でもキツイものがあるな……!」
デュサリアでの戦いを終えて、また宇宙で旅が始まる!
……と思っていたが突然発生した次元トンネルに飲み込まれるという災難に巻き込まれてしまったのだった。
次元トンネル内の環境は最悪でリーダー曰く磁場も時空もめちゃくちゃでどこに繋がっているかも分からないらしい。
「やば…戻しそう……」
ギリギリまで踏ん張っていたハルだが気を抜けば全てが出てしまいそうな状況で3人の中で一番マシなリーダーが希望の光を見つけ出す。
「ん?アレは…出口?出口だ!レイジ、あそこまで突っ切れぇえ!」
「り、了解っス〜!」
回転する兎龍丸を巧みに操作し、そのまま光の向こうへ突っ切っていく。次元トンネル内の磁場の影響が収まり、ようやく逆噴射等を利用して船体の回転を止める。
「よう…やく……止まっ…うっp……」
「オレもヤバいっス…おェ…なんでリーダーは平気そうなんスか……?」
「平気そうにしているだけさ…結構私もキている。」
顔を真っ青にして今にも胃から全てが溢れ出そうな3人がこの宇宙で再び事件に巻き込まれる事となるとはまだ知らない。
◆◆◆
──とある星。とても穏やかな風が3人の"ハンター"たちの周りを吹き抜ける。その3人の眼中にあるのは荒れ狂う怪獣と、その怪獣から生えるクリスタル状の鉱石だけだ。
怪獣の攻撃を合図に3人は回避しながらいつも通り、スタンドプレーを開始する。
『ホークアイ……ショーット!!』
銃口がキラリと光る。狙い済ました一撃は右肩のクリスタルを撃ち砕く。続いて血気盛んな若人が右腕にランス状のサーベルを出現させ怪獣に向かって全力疾走していく。
『スティンガー…サーベル!!』
膝のクリスタルを破壊しながら怪獣の背面に周り背中のクリスタルを一網打尽にすると今度は身体をフワフワと華麗に浮かび上がらせた忍者が腰のパーツを分離、合体させて手裏剣を作る。
『サイクロン・ソーサー!!』
赤いマフラーをたなびかせ、高速回転する手裏剣によって最後のクリスタルが砕かれる。するとその怪獣コンセントからプラグが抜かれた様に事切れ、その場にぐったりと倒れてしまった。
これが彼らの基本スタイル。全員がスタンドプレーという全く協力さは皆無に見えるが、それこそが彼らの流水の如くコンビネーションを生み出すのだ。
討伐後3人は再び集まりステーションからの回収を待つ。
「ヨシっ!2000ガネー相当のプラズマソウル頂きィ!」
3人の内、一番の"ヒヨっ子"マグママスター・マグナが自慢げに胸を仰ぐ。マグナには全く興味を示さず最年長のガンナーであるガッツガンナー・ガルムがボヤいた。
「……ったく。今回のコイツといいプラズマ怪獣共の出現はとどまるところを知らねぇな…。」
「けどよぉ俺たちハンターにとっては好都合だろうよガルムのおっさん。」
「まぁ、それはそうなんだが……。」
「ガルムがそんな事を口にするとは珍しい事もあるものだ……」
この宇宙で唯一の宇宙忍者、バルタンバトラー・バレルはいつも寡黙を貫くのだがあまりに珍しかったのか閉ざされていた口を開いた。
「いや…プラズマキラーザウルスの一件以降、嫌な予感がしてしょうがねぇ。最近は見たことも無いプラズマ怪獣やギルドに属さずプラズマソウルをあつめてる連中も居ると聞く……。一体この先どうなっていくのかねぇ…?」
呆れる素振りをしながら未来への不安を漏らすガルムがふと
◆◆◆
次元トンネルを抜けて起きたことをまとめる事にした。
1つ、次元トンネルを抜けた影響でかなりの時間が経ってしまったこと。
2つ、次元トンネルを抜けるために無茶をしたので船の各所がイカレて今どこにいるのか分からないこと。
3つ、燃料が間も無く尽きて動けなくなること。加えて辺りに惑星さえも発見できないという…。
「……どうするんスかこれ。どうするんスかコレぇぇぇぇ!!!」
胸をドンドンとレイジに叩かれるも何も言えず何もできないリーダーが助けを求めようとコチラへ目を泳がせる。
──すまないリーダー。俺にはどうすることもできない。
「カヒュ………!」
俺が目線を逸らすとリーダーがショック顔で石のように固まった。
徐々に兎龍丸のスピードが落ち、完全に止まった。嗚呼、俺の旅はこんなところで終わってしまうのか……。とりあえずなんとか生きていた救難信号を発信させる。
完全に停止してから1時間は経っただろうか。リーダーの復旧作業を手伝いながら、どこかの誰がが救難信号をキャッチしてくれるのを祈った。
『……ピピッ。』
「え、マジ?」
誰かが救難信号を受け取り通信を返して来たようだ。俺は一生分の運をここで使ったと思った。
丁度その時レーダーが直りそのまま起動。レーダーには目の前に巨大な物体がある事を示している。外部モニターを起動させその実態を目に焼き付ける。そこには……
『超』巨大な戦艦が兎龍丸に迫っているではないか!
「せ、戦艦っス!…というか近づいて来てるっスよ!?」
「このままじゃ……」
「「ぶつかる!!」」
俺とレイジが焦りに焦り、戦艦に対して止まるように信号を出す。その頑張りも虚しく戦艦は無慈悲に突っ込んでくる。ただ唯一、リーダーだけは落ち着いてその戦艦をまじまじと見つめていた。
兎龍丸と衝突する寸前に戦艦が変形し兎龍丸を戦艦内へと格納していく。戸惑いを隠せない俺とレイジだったが一先ずは全く動けずに野垂れ死ぬということは無さそうだ。
──それにしてもこの戦艦…どっかで似たような雰囲気のを見たような……
◆◆◆
格納された戦艦の中にはこの船だけでなく他の宇宙船も何台か格納されていた。4本のアームに動かされ、予め用意されていたのかと思えるくらいピッタリの場所に停止。そうこうしている間に3人…正確には2人と1機と言うべきだろう。その彼らが兎龍丸の船内に入ってきた。
「やぁ。」
「「ペ、ペダン星人!?」」
ペダン星人に嫌な思い出しかない俺とレイジが銃口を向けるとリーダーが慌てて遮って2人の前に出る。
「待て!コイツは悪いペダン星人じゃない。」
「おいおい…メンバーの礼儀がなってないぞ?……なんてな!ライt…今は『コジロウ』だったか。とにかく久しぶりだな!」
2人が熱い握手を交わし、リーダーがペダン星人との再会を喜ぶ。俺とレイジがポカンとしているとリーダーはそのペダン星人について話し出した。
「彼はペダン星人の"ジョー"。私の古い友人でね。」
「その通り。今は諸事情あってペダン星やペダン星人たちと関わりすら無いからさっきみたいに気を張らなくたって大丈夫だよ。」
「それにしてもこんなところで再開するとはな…」
「あぁ。全くね。」
俺もレイジも話に割って入る余地も無く、ただただ立ち尽くし状況を飲み込めずにいた。
「えーっと色々聞きたい事はあるんスけど……リーダーの名前初めて聞いたっス…。」
「えぇ!?レイジですら聞いたこと無かったの!?」
「君なぁ…自分の事ぐらいちゃんと話しておきなよ……」
驚く俺を横目にジョーは呆れながらリーダーに言いつける。バツが悪そうにリーダーが頭をかいているとベリル星人の傍にいるイゴマスがジョーに話しかける。
「ジョー。ベリル、目標ノ怪獣ヲ発見シタ。」
「!…分かった。とりあえず君らも着いてきてくれこの宇宙について話すべきことがある。」
「この宇宙について……?」
◆◆◆
艦内を移動していると色々な種族の宇宙人たちがジョーと挨拶を交わす。かなり慕われていそうだ。そんな事を考えているとジョーが本題について話し始める。
「さて、さっきコジロウが『こんなところで』と言ったがそれはこっちのセリフだったんだよ。」
「どういうことだ?」
リーダーが首を傾げジョーに聞き返す。
「なにせ、この宇宙は。───
3人が驚きで歩みを止める。ジョーがそんな俺たちを見ながらゆっくりと話しだした。
「この宇宙は君たちの居た宇宙からすると平行宇宙の1つだ。どこかの時点で歴史がねじ曲がってしまったのか、それとも元々そういう歴史を歩んでいたのか。……ともあれこの宇宙について知るならまずは見た方が早い。」
戦闘指揮所に入るとイゴマスとベリル星人が席につき、計12人の宇宙人が戦艦を操作している。そして表示されたモニターには、この戦艦と同じサイズ感の怪獣が映されていた。その怪獣はシャチや甲殻類などの水生生物が融合した姿をしており宇宙を悠々と泳いでいる様に見える。極めつけは身体の各部にクリスタル状のものが付着している所だろう。青く輝くクリスタルがとても美しく見えた。
「なんて大きさなんだ……」
「マザーケルビムと同じかそれ以上っスよ!?コレ!」
その巨体に瞳を奪われる俺とレイジ。
「付着しているのは鉱石か……?」
俺は聞きたかった事をリーダーが聞いてくれた。コンソールを操作しながらジョーが説明する。
「アレはプラズマ怪獣。この宇宙に存在する怪獣はプラズマソウルと呼ばれる鉱石を取り込むことで巨大化・凶暴化するらしい。」
そのプラズマ怪獣がこちらの存在に気づいたのか振り向いて咆哮を上げる。その咆哮は宇宙に轟き渡り戦艦の装甲をビリビリと震わせ、俺の心臓を掴まれるような威圧を感じた。
◆◆◆
ハンターステーションの一角。ある種、彼の固定席になっているソファーに腰を掛けながら正体不明の怪獣を見つめるのはメフィラス星人のジェントだ。
「ふぅむ……おや?貴方も最近は度々、顔を見せるようになりましたね。シックル?」
「ふん…用は無い。ただ、その怪獣が面倒事を起こしていてな。」
意味ありげに含みのある言葉を紡ぐギルドガードのメフィラス星人、シックルにジェントが問いかける。
「珍しいですね。貴方がプラズマ怪獣の事を口にするとは。」
「……。簡潔に言えばその怪獣の放つ攻撃によって別の時空からも宇宙人が流れ込んでくるのだ。」
「それが、最近噂になっているギルド非所属の違法ハンターズの真相という訳ですか。」
シックルは頷き淡々と話を続ける。
「本来なら私が取り締まる必要だが奴らはその怪獣が現れた時にしか姿を現さない。そこでだ。その怪獣…『プラズマアクアゼガン』のハンティングを依頼する。貴様の"ラッシュハンターズ"に、な。」
ジェントは顎に手を置き少し考えてから少し口角を上げる。──これは……思わぬ収穫がありそうです。
「良いでしょう!プラズマアクアゼガン…その討伐、是非ともご覧に入れましょう!!」
To be continued……