大怪獣バトルウルトラモンスターズEternal   作:リクソンLv.6

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第5話②:高速!!怪獣空中大決戦!

◆◆◆

「はぁ…はぁ…何故こんな事に!まぁいい。バトルナイザーは手に入った。これでこの星とはおさらばだ!」

宇宙船に乗り込む為廊下に出る。そこで異変に気がついた――だが少し…いや、かなり気づくのが遅すぎたようだ。ギチギチと鉄の天井を裂く音が聞こえ、サルトを巨大過ぎる影が覆っている。

「う"あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!来るな!来るなぁ"!!助けてくれ!誰か!誰かああああああああ!!」

恐怖による何かが裂けるような叫び声が上がる。だが、その最後の叫びも虚しくダイオリウスはその巨体からは想像できない速度でサルトに近づき、そしてメキメキとサルトの体を噛み砕いた。

サルトは断末魔を上げながら血肉へと変わっていく。

◆◆◆

「ん…ここは……。」

俺は遠くに聞こえた悲鳴で目を覚ました。どうやら幸運にもまだ生きているようだ。そうして直ぐにハッとした。

「サルトさん!!とにかくあの人を探さなきゃ…」

ゆっくりと起き上がり管制室を出る。

廊下を走って行くと目も当てられない様な惨状が広がり、そこには血の水溜まりだけで無く天井には巨大な穴も空きそこからは日の光が煌々と差し込んでいる。近くを見回すとバトルナイザーもあった。この惨状を見るにサルトさんはもう…。俺はトライガンナーを構えて通路を走る。すると生き残りだろうか、白滝の化け物が通路からウニョウニョと出てきた。

「こんな時に限って!!」

トライガンナーを構えると恐怖で重い足を動かし、白滝に近づいていく。

「この距離ならっ!」

引き金を引き、弾丸が砲身から放たれる。銀色に輝く鉄の球が白滝に届く瞬間――

それは別の壁とも呼べるモノによって遮られ、そして聞き覚えのある咆哮が俺の耳に届いた。

「ギュゥイイイイイイ!!!」

ダイオリウスの右手が鉄の壁を破り、白滝を守ったのだった。再び咆哮を上げる。何やら興奮――よりかは怒号のように思えた。それも親が子を守るかのように。

「まさか…あの白滝は…!!」

推測になるが、恐らくあの白滝の化け物はダイオリウスの幼虫だったのだ。我が子を殺されて何も思わない生物なんて存在しない。そう――

 

それが『怪獣』だとしても。

 

こちらに向かってくると同時に大きく口を開く。映像で見るのと、間近で見るのとでは天と地ほどの差があるくらいには迫力が違っていた。俺は恐怖を押し殺しバトルナイザーを掲げて叫ぶ。

「行け!ゴモラ!!」

『バトルナイザー・モンスロード!!』

電子音が鳴り響くと共に、光に包まれたゴモラが現れた。そして、ダイオリウスに向けて突進する。衝突した瞬間、轟音と爆風が巻き起こる。思わず目を閉じてしまう程に凄まじい衝撃だった。数秒経ってから目を開けると、ゴモラとダイオリウスは取っ組み合いをしていた。

ゴモラが力を込めて押し返すもダイオリウスのその巨体を動かせずにいる。両者はどちらも譲らず均衡状態だ。

「ゴモラッ!!そのまま押さえつけろッ!」

俺の声に反応してゴモラが力を込める。すると、ダイオリウスが少しずつ後退し始めた。ゴモラはそのまま外に押し退けるようにして動きを制限させる。だが、それでもダイオリウスの方が力は上なのか徐々に押され始める。

「このままじゃマズイか…。ゴモラ!尻尾を叩きつけろ!」

指示通りにゴモラは尻尾を振り下ろしダイオリウスに当てようとするが避けられてしまい当たらない。

その一瞬の隙にダイオリウスはゴモラの背後に腕を回し天高く舞い上がった。一瞬の出来事だったが、何をしようとしているのかはすぐに分かった。

ダイオリウスはゴモラを掴んだまま頭から落下していく。地面に叩きつけるつもりなのだ。このままじゃマズイ……何とかしないと……。

俺は必死になって思考を巡らせる。考えろ……考えるんだ……何かあるはずだ……。そうだ……アレならどうだろうか?上手くいく保証はないがやってみよう。俺は勢い良く外に飛び出し、バトルナイザーを掲げる。

「戻れ!ゴモラ!…頼んだぞ!グエバッサー!!」ゴモラが消え、白い翼が俺を包み込む。グエバッサーは俺を少し離れた場所に着地させると直ぐに鳴き声を上げながらダイオリウスの方へと飛んでいった。

「グエェーーーッ!!!」

「ギュィ!?」

室内だと分からなかったが、遠目からでもダイオリウスがしっかりと視認出来るくらい大きい。確か、全長約115mもの超巨体だった筈。グエバッサーはダイオリウスの背中に掴まり、羽を広げて飛び立った。それに気付いたダイオリウスは暴れ出す。振り落とそうと上下左右に身体を動かすが、グエバッサーは決して離れようとしなかった。ダイオリウスの触覚から突然グエバッサーに緑色破壊刃を放つ。グエバッサーに直撃し、背中を離れ中を舞うグエバッサーにダイオリウスは大きな顎を開き、噛み殺そうとしている。

「危ない!」

俺は咄嵯に叫ぶ。だが、グエバッサーは余裕そうな顔を豹変し翼を羽ばたせ風刃を放つ。その刃に直撃したダイオリウスは大きく後ろに下がると今度は電撃で対抗し、グエバッサーはそれを羽ばたきながら防いだ。正に一進一退の攻防。

「すげぇ……」

俺はただただ驚嘆の声を呟く事しか出来なかった。

グエバッサーのパワーは凄まじくダイオリウスと同格と言っていいだろう。とはいえ、恐らくダイオリウスの方が体力があるだろう。持久戦に入ればこちらの負けだ。

「よぅし…チャンスは一度きり……行くぞ!グエバッサー!基地に向かって急降下しろ!!」

指示を出すとダイオリウスを挑発するように基地に近付く。衝突する直前にグエバッサーは急上昇し衝突を避ける。ハルはダイオリウスの持つその質量と速さはダイオリウスでも耐え兼ねる、かなりの運動量となるだろうと考えたのだった。ダイオリウスは鉄の塊とも言えるZAP基地に突っ込むと、基地ともども木っ端微塵に爆散した。

「よぉぉぉおし!」

俺は勝利の喜びを噛み締める。数分もしない間にグエバッサーが俺の前に降り立ち、勝利の咆哮を上げた。俺にはその顔がドヤ顔に見えたのとバトルナイザーの中でゴモラが呆れていたのは言わないでおいてやろう。

◆◆◆

???「遂に見つけたぞ……『バトルナイザー』!!眠れるレイブラッドを蘇らせるなぁああ!!」

 

数時間後――

俺はダイオリウスの事を思い出していた。ダイオリウスはただ我が子を守りたかっただけなんじゃないのか。自分のした行いは本当に正しいと言えたのだろうか。疑問がどんどん湧いてくる。こんな時、誰か居ればな…。そう言った所で何も変わらない。分かっていても一人でいると中々堪えるものがある。

「俺の…力の使い方は間違えていないのだろうか…勝つ事だけが、俺に残された道なのか……?」

ふと呟いた。勿論その呟きに誰かが答えてくれる筈もなく、ただ虚空へと消えて無くなった。

 

To be continued…

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