シャチとホロメンのお世話係 巫女のツヅラさん   作:ゆっくりいんⅡ

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前書き
 今話からオリジナルの設定が入ります。
 この世界でのホロライブはパラレルワールドになりますので、原作との矛盾やキャラ崩壊に関してはーー目をつぶっていただけますと幸いです()
 時系列的には、ReGlossの方々が加入する前になります。



第二話 お世話の効率的かつ拡大する方法は、加入?

「ホロライブへの雇用、ですか?」

「はい! 正確には事務員かホロメンを助けるスタッフさんとして、ツヅラさんに所属していただきたくて・・・・・・」

 

 

 外での収録があるのに寝坊しかけたクロヱを起こしてご飯を食べさせ、事務所に送り届けてさあ帰ろうとした時、スタッフさんから呼び止められた

 どうでしょうか? と対面のソファに座る、黄緑色のカーディガンを羽織った女性ーーホロライブのスタッフであり広報等も務める、春先のどかさんからの言葉に、私はとりあえず思った疑問を口にする。

 

「雇用については、他の方々も許可を出しているのですか?」

「はい、もちろんです! 特にえーちゃんさんからは是非来てほしいと」

「初期からのスタッフさんに、そこまで期待される程のものは持ち合わせていないと思うんですが……」

 

 クロヱ経由で他のホロメンとも顔見知りではあるが、精々ご飯を振る舞ったり配信やSNSにおける悩みを聞いたり、更新書類についての質問に答えたりしたくらいだ。

 

「いや、それだけでも十分なんですが……皆さんの配信でメンタルケアの話が出てくるの、やっぱりツヅラさんだったんですね……」

「職業柄、人の話を聞くことは多いので。祓えても精神が追い詰められたままだと憑きやすくなりますから、アフターケアも重要なんです」

「なるほど。……ちなみになんですが、ここって『居ます』か?」

 

 恐怖半分、好奇心半分といった様子で聞いてくるのどかさんに対し、私は視線を部屋に向けて『視る』。

 

「……害のあるものは、特にいませんね。ここは大丈夫かと」

「え、幽霊ってそんないっぱいいるんですか?」

「幽霊というか、視えないものは結構いるものですから。大半は人間に害がないというか、無関心ですけど」

 

 隣のるしあがうんうんと頷いているので、おおよそ間違い無いだろう。

 

「なるほど……ちなみに、ウチのお祓いって出来ますか?」

「あー……頼まれればやりますよ?」

 

 声を潜めるのどかさんに苦笑しながら答えると、彼女は分かりやすく安堵の息を吐く。

 

(多分、これが本命なんでしょうね)

 

 社長さんやホロメンは分からないが、偉い人からお祓いについて優遇措置を受けれないか言われたのだろう。自分で言うのもアレですが、我が家のお祓いは高い上に順番待ちも長いですからね。

 るしあ、不満そうに頬を膨らませてくれるのはありがたいですけど、分かってるから大丈夫ですよ。

 その後、のどかさんと細かい部分を詰めていく。本業やクロヱ達のお世話があるため不定期の非正規雇用とすることや、実際に担当する仕事についての割り振りなどについてなど、双方妥協出来るラインに達したところで、のどかさんから契約書を差し出された。

 

「はいお姉ちゃん、るしあのペン使って?」

「ありがとうございます、るしあ」

 

 ずっと握っていたのか、仄かにるしあの体温を感じられるペンを受け取り、幾つかの書類に確認とサインをしていく。この手の作業は慣れているため、十分もせずに全て書き上げた。

 

「……はい、こちらでも確認しました。改めてよろしくお願いします、ツヅラさん♪」

「こちらこそ、企業勤めは初めてなのでご迷惑をおかけすると思いますが、よろしくお願いします。

 のどか『先輩』」

「せ、先輩……!?」

 

 私が頭を下げると、何故かのどかさんは驚いた顔をした後、天を仰いでしまう。

 

「あの、何かまずいことでも言ってしまいましたか……?」

「ーーはっ。す、すいませんツヅラさん!

 その、先輩って呼んでくれるのが嬉しくてつい……」

 

 どうやら感動していたらしい。そんなに大袈裟な反応するかは分からないが、喜んでもらえてるならこれからも呼び続けましょうか。

 

「良かったねーのどかちゃん。あ、配信で分からないことがあったらるしあが教えてあげるからね、お姉ちゃん」

「ふふ、そうですね。るしあは配信者としての大先輩になりますし、頼りにさせてもらいますね?

 ところで、るしあ」

「なーに? お姉ちゃん」

 

 こてんと、可愛らしく首を傾げるるしあに私は頭を撫でてあげながら、

 

「どうしてこちらに? お仕事は大丈夫なんですか?」

「今それ聞くんですか!?」

 

 話の最初からいましたよね!? とのどか先輩のツッコミが部屋の中に響いた。大事な話とのことなので、そっちを優先するべきかと思ったので。

 

 

 

 潤羽るしあ。ホロライブ三期生の一人であり、クロヱの先輩に当たるホロメンの、緑の髪の女の子(たまに違う色になっていますが)

 とある事情から一年ほど休止期間を挟んでいたのだが、同じホロメンやスタッフの助けもあり何とか復帰し、現在は元気にホロライブで活動を続けている。

 私とは復帰前、とある場所でメンタルが死んで憑かれている彼女に偶然出会い、祓ってから話を聞いてあげたのがきっかけだった。

 何とか人と普通に話せるところまで世話を見たため、号泣しながら復帰を喜んでくれた同期に物凄い感謝のメッセージを送られ、本人からは「立ち直れるきっかけを与えてくれた」と感謝と共に、今もこうして慕われている。

 なお、姉呼びに関して理由は不明である。聞いても不思議そうに首を傾げているし、私も一人っ子だから姉妹には憧れを抱いていたので、普通に受け入れている。クロヱには「えぇ・・・・・・? いや妹は可愛いけどさ・・・・・・」と、何ともいえない反応をされましたが。

 

「やることは終わったし、今日は配信お休みだからこれで終わりだよ」

「そうでしたか。お疲れ様でするしあ、頑張りましたね」

「えへへ・・・・・・」

 

 腕にしがみつき、頭を撫でてあげるとるしあは気持ち良さそうに目を細めている。

 サラサラの髪を堪能し、私も穏やかな気持ちになりながらのどか先輩に見守られていると、

 

「ツーヅーラーちゃ~ん」

「ひゃっ?

 クロヱ? お疲れ様です、早かったですね」

「え? 時間通りくらいだよ?」

 

 ソファ越しに後ろから抱き着いてきたクロヱが首を傾げたので外を見ると、太陽は来た時より随分と傾いていた。手早く済ませたつもりだが、思った以上に話し込んでいた。

 

「あ、報告しておきますね。この度ホロライブ所属となりました、改めてよろしくお願いします」

「本当? いやーツヅラちゃんもホロメンの仲間入りか―、JPだから6.5期生? 沙花叉、初の後輩ゲット?」

「いえ、ホロメンではなく非常勤のスタッフなんですが・・・・・・」

「あれ? そうだったったっけ?」

 

 違ったっけ? と本気で首を傾げているクロヱ。さすがにこれだけ大きくなったんだし、オーディションなしでメンバーになるのは至難ではないかと。

 

「そっかー、後輩じゃなかったのか―。でも、ルイ姉がツヅラちゃんからセールスポイントを聞き出して、いける! と思ってスタッフさんにプレゼンしてもらったの」

「そうですねえ。ルイさんのセールストークで皆さんその気になってましたよ、流石元営業職って感じで」

「晩酌の時妙に話を聞かれると思ったら、そんなことしてたんですか・・・・・・」

 

 クロヱ宅で晩酌をした時の話である。配信外だからと普段聞けないことも話したと思ったら、今日のための伏線だったらしい。

 余談だが、家に招待されたルイさんの第一声は「ちゃんと人を招ける状態になってる!?]である。クロヱは文句を言っていたが、同棲を始めた時の惨状から考えれば、無理もないと思います。

 

「ところで、クロヱ。・・・・・・その、当たってるんですが」

「えー? 何が―? 沙花叉、ちゃんと言ってもらわないと分からないな~」

 

 後頭部に柔らかいものが当てられ、目だけで後ろを見ると私の反応を楽しみ、ニヤニヤと笑っているクロヱの姿があった。

 どうしたものかと羞恥を感じながら対策を感じていたら、着物の袖を引かれて

 

「・・・・・・む~。むっ!」

「わっ。るしあ?」

 

 圧が増すーーなどということはなく、私のお腹に自分の頭を埋め、擦りつけてくる。

 

「ん、ん~」

「・・・・・・はいはい。甘えん坊ですね、るしあは」

 

 腕を回して密着し、撫でてとアピールしてくるので手を頭に置き、ゆっくりと「んふー」と満足そうに声を漏らするしあ。息がお腹にかかって、すこしくすぐったいですね。

 

「ちょっとー、るしあ先輩? 沙花叉のツヅラちゃんなんですけど」

 

 撫でられているるしあを面白くなさそうに見ながら、クロヱもこちらに腕を回してくる。引っ張られると首を絞められてるみたいになるんですが。

 余談だが、この反応を見た同期の海賊船長(仮)は「るしあがメンにもヤンにもなってないってどういうこと!?」と本気で驚いていた。本人曰く、一年の休止を経て生まれ変わった結果らしい、。

 

「モテモテですねえ、ツヅラさん」

「これはモテているというより、取り合いだと思うんですが・・・・・・ほら、二人とも。動けないから一旦離してください」

 

 私が告げると、二人は渋々離れ。

 

「あ、そうだ。ツヅラさんには広報用としてVtuberの姿が用意される予定です!」

「「「え?」」」

 

 何それ、聞いてないんですが。いい笑顔で手を合わせるのどか先輩の姿に、私達は異口同音に疑問の声を上げた。

 

 

 

 




キャラ紹介
浅神ツヅラ
 ホロライブ非常勤スタッフに昇格? したお祓い屋。
 くっつかれるのは恥ずかしがっているが、それ以上のことを普段している自覚は薄い。
 外出でも家でも基本は和服。田舎にいた時からの癖らしく、そのため嫌でも目立つ。
 Vの姿は次回以降、出た時に詳細報告の予定。


春先のどか
 ホロライブの新人スタッフ。上層部の意図は知らず、直属の後輩が出来たことを純粋に喜んでいる。
 本来はるしあと入れ違いになっているため面識はないが、本作ではるしあさん、のどかちゃんと呼び合ったり、悩みを聞いてもらったり仲は悪くない模様。


潤羽るしあ
 ヤンメン抜きネクロマンサー。メンタルが回復して配信に復帰した後、何度かツヅラの話題を出すようになったため、スカウトのきっかけになった遠因その一。
 復帰配信で帰ってこれたことに感極まり、泣き出したのに釣られてリスナーも号泣したのは有名な話。
 ちなみに作者は彼女が活動していた時期を知らない(執筆時点でホロリスになってまだ一年経っていない)ため、切り抜きでしか彼女のことを知らない。
 なのに何で出したかって? 出したかったからです(語彙力)


沙花叉クロヱ
 ツヅラがスカウトされる遠因その二。同棲していることもあり、るしあ以上に話題をすることが多かった。
 当ててんのをやってるのは本人も恥ずかしいのだが、ツヅラの反応がいいのと普段の仕返しのため頑張って隠している。


あとがき
 オイ予約投稿時間早速過ぎてるぞ(遅筆と前日寝てしまった代償)。
 という訳で、お待たせして申し訳ございません。二話目でホロライブに所属してしまった主人公ですが、ホロメンじゃないからギリギリセーフ・・・・・・ですよね?
 今回の登場人物に関して、物申したい方も多いと思いますが・・・・・・言い訳させていただくなら、こうしないとあくたん出せないんだよお!! これのプロット書いてる時卒業するなんて想像もしてなかったんだよお!!
 ・・・・・・失礼、取り乱しました。改めて、お読みいただきありがとうございました。次回の内容は今のところ未定です()
 
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