異能系デスゲームで俺だけ異能が分からないので意味深なセリフで切り抜けたい 作:あおさ
『君達にはこれからゲームをして貰うよ★ま、もちノろん!ただのゲームじゃないんだけどねッ★』
知らない部屋。モニターから流れる仮面で顔を隠したゲームマスターらしき奴のお話。そしてただのゲームじゃない。間違い無いこれは……。
紛う事無きデスゲームだ。
『これから君達……知らないだろうけど、君の隣には部屋があってそこには同じ状況の人間がいるんだ★ま、どうでも良いやッ。えーっと話さなきゃ行けないのは……あ、コレ忘れたら怒られちゃう。ボク怒られるの嫌なんだよね〜』
ゲームマスター(名乗った訳じゃない)は脱線しつつ、今の状況。そしてこれからの事を教えてくれた。
『今この放送が流れてる時に、部屋のドアに紙が挟まれてると思うんだけどその内容が君達の異能だよッ。それを上手く使って愉しく殺って欲しいんだよね★』
異能?成程、異能系デスゲームって奴か。良かった、これで少なくともすぐに死ぬ事は恐らく無い筈だ。
放送を聴きながら、俺はドアの方を見る。すると言われた通り一枚の紙が挟まっていた。命が掛かっていていつ死ぬか分からない状況で、ドキドキしながら、紙を開けて思わず声が出た。
『どんな能力でも、使い方次第★……逆に言えばどんな能力でも人によってはッて事だから頑張ってね★最後にこのゲームの
一週間後。
「あっという間に一週間終わったなぁ」
エアコンがキンキンに冷えた快適な部屋で、この後始まるであろう惨劇など考えず運営から届けられたジュースを飲みながら俺は漫画を読む。
最高だ。なんて幸せな時間なんだろう!無限に続けば良いのに。そう思いながらその願いは叶わないので、大人しく漫画を読み込む事にした。
両隣の部屋では、最後の調整だか何だか分からないが、激しい攻撃音が響いてる。まぁ、今読んでるデスゲーム漫画の臨場感が増すから良しとしよう。
別にふざけてる訳じゃない。これからの俺にはまるで聖書だ。光り輝いて見える。先人の知恵を借りて俺はどうにか生き残りたい。生き残る理由が出来てしまったのだ。
……此処はどうやらルームサービスが使えるらしく、置いてあったスマホに入っている連絡先に掛ければ、大抵の物は持ってきてくれる。食事は大体の物は頼めたが、くさやとかシュールストレミング等は駄目だった。後拳銃とかの武器も駄目だと言われた。理由は『此処は日本だから』らしい。いつの間にか日本では殺しはOKで、拳銃は駄目な世界になっていた様だ。
せめて自衛する為の武器が欲しかったのに。まぁ、主催者側からしたら、異能を期待しているのだから、現代武器に頼るなって事だろう。
──あの異能を記した筈の紙には、何も書かれていなかった。
つまり、俺には何の異能も無いと言う事だろう。もしくは印刷ミスか。どちらにしても俺の異能が何か分からないし、武器も無いとすれば詰みだ。だが、ただ死ぬつもりは無い。掻き回して、見せ場を作ってから死ぬのなら死のう。生きれるのなら、生きて。また、ここのルームサービスの飯が食べたい。
『一週間ぶりだーね★んじゃ早速殺りあって貰いますか!全部のドアのロックを解除したよッ。そこから出た瞬間ゲームが始まるから気をつけてねッ★』
よし、引き篭もるか。
俺は、モニターの音声をBGMに
そう思ってベッドに寝転んだと同時に、轟音が響いた。
「ったく……漸く始まったのかよ!あーイライラする。取り敢えず、テメェに当たっても良いよなぁ?テメェも殺る気満々なんだろうからなぁ!」
先程の音のせいか、壁に穴が空いている。そしてそこからイライラしたムキムキのヤンキーが出て来た。なんか馬鹿っぽい文章だな。
「俺を今ここで殺す気か?それがどうなるかも知らないんだなお前は……」
取り敢えず、軽く意味深なセリフを言ってどうにかこの場を潜り抜けよう。
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