ボンバーバトル黎明期のボンガ世界に転生しました。 作:ハニボン
4人で対戦するボンバーバトルのルールは一新。新しく生まれ変わったのは4vs4の相手のベースを爆破するチームバトルになり、銀河中を轟かせたビッグニュースが流れた。
ボンバーガール! これボンガです! レツゴーボバーガールレインボー!
それはもうテンション爆上がったよね。一人暮らし始めたてにこのニュース知った時はお猿さんみたいに両手上げて奇声上げて拍手しながら踊り散らしちゃって周囲からやべえ奴みたいに見られちゃったけど、まあとにかくそのぐらい嬉しかったのだ。
何よりも監督やコーチなどのバトル指導役になるため今まで努力してきたのだ。まあルール変更前のボンバーバトルの勉強が主にだったけど。しかしこちらには前世の記憶がある有識者だ。ゲームと現実との差異がどこまであるか確認が必要だが、不安要素はそれくらいである。
そんなわけで各所のボンバーチームを抱えた企業や事務所への面接当日。まさか受からないなんてことないだろ(笑) と意気揚々自信満々に面接へと挑んだのであるのだが……。
全然受かりませんでした(涙)
なんでぇ……? どうしてぇ……? と嘆いているが、その理由については最後の所の面接官から教えてもらったのが主に二つ。
・新ルールによりバトル選手が女性のみになるため、まだ始まったばかりなのでできれば今は率先して女性スタッフを募集している所が多いこと。
・旧ルールの指導テストの成績が優秀なのは履歴書を見て確認できるが、これもまた新ルールになるためその違いや旧ルールの指導の癖で苦労するのではという危惧。
大体前者の理由が落ちる理由だとその面接官は言った。嘘でしょ……。
今までの努力はなんだったのか……そんな失意と絶望の中、自宅への帰路を歩いていた。
ただまっ直ぐ家に帰る気にはなれず、どこかで一杯ひっかけようかなどと考えていると、ボンバーバトルの練習が行われているボンバースタジアムが目の前にあった。
「……」
フラフラと誘蛾灯に誘われる虫のように、中へと足が進んでいた。そして練習場の観客席に到着すると、その熱気に思わず目を見開いた。
「おお……!」
誰しもが全力で練習に勤しんでいるガール達の姿。とはいえ練習と言ってもそのすべてが練習試合をしている実戦的なものであった。
なるほどリアルで見るとこのような感じなのだなと感心し、いつの間にか空いている席に座って観戦していた。
見ていればやはりと言うべきか、旧ルールの動きが抜けていなくて動きがぎこちない娘達を見かけて、面接官が危惧していたのもなんとなくわかるなと思いながらバトルを見ていき、いつしかもし自分ならばという考察を始めていく。
「……まずボマーとアタッカーならこことここを攻めて……シューターはここでスキルを使って……ブロッカーの築城はここをこうして……」
「詳しいんですね~」
いつの間にかぶつぶつと呟いていることにも気づかないで観戦に没頭していると、隣に座っているであろう人から声を掛けられた。
そこで自分が口に出ていたのだとようやく気付いて、すぐに隣を向いて謝った。
「あっ、ごめんなさい。うるさかったですよね」
「いえいえ! 気にしてませんよ~ただ凄い集中してるなって思って! お邪魔しちゃいましたかね?」
「いえ、大丈夫です。むしろ声かけられるまで気付かなかったので、他の人の迷惑になる前で助かりました」
隣の女性、カウガールのお姉さんにお互い謙遜しながらも謝罪と感謝を伝えた。……ん? カウガール?
「それにしても凄い分析してましたよね~もしかして経験者だったりするんですか?」
「あー似たようなことは。実際にはやったことはない……んですけど……」
そこでようやく目の前の彼女が誰なのか思い出し、思わず固まってしまう。
そんな自分の様子を気にせず、カウガールは一枚の履歴書をバッグから取り出して目の前で読み上げた。
「――――砂色ユキトさん。20歳。現在旧ボンバーバトル専門学校の2年生で、指導の成績はどれも優秀。趣味は読書とカードゲーム。好きなことはウィンドウショッピングなどで出歩くこと。嫌いなことは他人に迷惑をかけてしまうこと」
なんで俺の履歴書持ってるの? 怖いよぉ! とは言えなくて。ボンバーガールのチュートリアルに登場する『スタッフ』と公式で呼ばれているカウガールは、ニコリとこちらに笑顔を向けて誘いの言葉をかけてきた。
「それで