ボンバーバトル黎明期のボンガ世界に転生しました。   作:ハニボン

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 本日からヒイロとブルーベリーの水着イベント、モモコとパインとプルーンのスク水にゃんこメイドガチャ開始! 早速みんなボンバトしに行こう!

 メロンのスク水にゃんこメイドは次回ですかね? 是非ガチャ来て欲しいです…。


今はまだ時間がいる話と、来訪の4人

 結局、アクアのお願いに答えることができず、保留の形となった。

 

 少し頭を冷やしましょう、と話を中断してアクアは一度自室へと戻り、俺とシロは客間で休んでいた。というよりかは、放心状態で椅子に座っている俺の様子を心配したシロがそばに居てくれた。

 

 ――――ここまでひどいとは思わなかった。

 

 パプル達に強く心配されていた時は、流石に大袈裟だと思って誤解を解くことしか考えていなかった。しかし先ほどのアクアとの会話で、自分でも大したことないと思っていた苦い思い出は立派なトラウマで、重症になっていたのだと気付かされた。

 

 胸中はどんよりとした気持ちで、生気を失ったような顔をしているだろうなと鏡を見なくてもわかる。教会で公式バトルはしないと告げた時、きっとパプル達は今の俺の表情が一欠片でも顔に出ていたのだろう。今ならあの時の過保護気味な心配も理解できた。

 

「マスター、大丈夫?」

 

「……ありがとう、シロちゃん。とりあえず大丈夫……だとは思う」

 

 隣で俺の顔を覗き込んで心配の声を掛けるシロに、俺は声に力が入らず、かろうじて感謝だけでも伝えていた。

 

 そうだ。本当にシロには助けられた。あの時シロが声を掛けて話をなあなあにしてくれたおかげで、結果的にはその場での答えを先送りにする形となったのだから。

 

 情けない奴と思われるだろう。俺も自分自身にそう思っている。だが……どうしても今の俺には答えられなかった。

 

「ほんとダメな奴だな、俺は……」

 

 思えばボンバーマンとして修行もバトルもなんでもやろうとして、どれもうまくいかなかった半端者。立場や関係を清算せず中途半端を積み重ねてきたからこそ、アクアの期待に何も言えなかったのは必然であった。

 

 今も過去から逃げ続けている臆病者。

 

 向き合うこの瞬間まで気づきもしなかった愚か者。

 

 頭に思い浮かぶ言葉は全て自分を卑下するものばかりで、前向きに捉えらるものは何一つ浮かんでは来なかった。ネガティブな考えに支配されている俺の頭に、ぽんと何かが置かれた。

 

「マスターはダメなやつじゃないよ?」

 

 シロの手であった。シロは俺の頭を優しく撫でながら子に接する親のように、または妹や弟などの下の者に優しくするように俺を慰めてくれた。

 

「私、頭良くないからマスターのためになることとか、ミラクルな解決なんてできないけど……マスターがいつも私達のことを一番先に思ってくれてるのは、わかるんだ。だからマスターが自分のこと悪く思っちゃうなら、私がいっぱいマスターの良いところを言ってあげるね!」

 

 教えるのが上手い〜良いところしっかり見てくれる〜いっぱい褒めてくれる〜などなど。そのどれもが練習中での一面ばかりであったが、シロが明るく元気づけてくれているのは充分に伝わった。

 

 その純粋な気持ちに救われた俺は、今はただシロの声を聞いていたかった。聞き手は甘える行為に入るかはわからないが、少なくとも俺はそこに癒しを求めていた。

 

 シロの声に傾聴していると、廊下の方が何やら騒がしい声が聞こえてきた。なんだろうと思っているとドアがノックされ、執事サーヴァントが扉を開くと続くように3人のガールが入ってきた。

 

「相棒ー! 調子はどうだ〜?」

 

「完璧メイド・エメラ、推参でございます。ご主人様、シロ様とアクア様のプライベートレッスンの進捗は如何でしょうか?」

 

「うーっすご主人。バカ吸血鬼どこに居るか知ってる? パインのやつ、寝てるくせにあたしから離れないから早くベッドに寝かせつけたいんだけど~?」

 

「すぴー……すぴー……はっ! CCJにてパイにゃんサカサマフォーム登場中にゃ……!?」

 

「このタイミングで起きるんかい」

 

 そこにはオレン、エメラ、モモコの3人の姿……とよく見たらモモコに背負われてぐっすり眠っていたパインが謎の電波を受信して目を覚ました計4人が姿を現した。

 

          ●~*

 

 ユキト達がアクア城へ空中連行される少し前に、アクアは事前にスタッフさんへと連絡して573ファクトリーとの食事会やセピアの勧誘の件はすべて任せたと、ユキトは事前にアクアから聞いていた。

 

 スマホを開くとスタッフさんからボムラインのチャットが届いており、内容はセピアが我がボンバーチーム参入を決定してくれたという吉報と、ボンバーバトルについて詳しく話がしたかったけどまた機会があったらと少し残念そうにしていた573メンバーのことなどの結果を教えてくれた。

 

 セピアや573メンバー、そしてスタッフさんには後日詫びの連絡をしないとなとユキトは思い、次にオレン達がどうしてここに来たのかと聞いてみると、食事会が終わってからアクア城へ飛んでいったこちらの様子を見に来たようだ。

 

 他のメンバーはそれぞれの理由で帰宅しており、ここにいる4人は明日が休みなために来てみたとのこと。パインも来る直前までは起きていたのだがボムタクシーに乗って数分で眠ってしまって、オレンが運ぼうとしたがモモコから離れずこのままモモコが運んできたと説明してくれた。

 

「……あら。いらっしゃったのですね、皆様」

 

 自室に戻ってからあまり時間の経っていないアクアであったが、来客を迎えるために姿を見せていた。

 

 お邪魔してますやんかぁ~と4人は挨拶するが、どことなく暗い雰囲気であると感じていた。わかりやすいのがユキトとアクアの覇気の無さだろう。いつも通りに見えるシロも、そのいつもの姿と比べると少しだけ静かにしているように見えていた。

 

「……なんかあったの?」

 

 モモコが代表してどうゆう状況か問うが、これに困ったようになるのはユキトとアクアである。アクアは人のプライベートな問題を軽はずみに話すようなノンデリカシーを良しとせず、ユキトはこんな個人的な悩みでガール達に迷惑を掛けるのは……という思いがあった。

 

 2人揃ってうーんと唸っていたが、こういった言い辛いを解決するのはいつだって素直な直球ガールの出番である。

 

「えっとね。アクアちゃんがマスターにおっきな大会とかでボンバーバトルしてほしいってお願いしたんだけど、マスター自信が無いみたいで困ってたんだ。だからこのシロちゃんが2人の仲を取り持ってあげたのだ~!」

 

「一応言っておきますと、下僕様と喧嘩になられたわけではないですわよ?」

 

 えっへん! と胸を張るシロに、念のためにとアクアが補足していた。かなり簡単な全貌の説明であったが要点はつかんでいるので、ここまで話したのならとユキトとアクアはもう少しだけ内容を詳しく話すことにした。

 

「なるほどなぁ……反復性のトラウマだな、そりゃ。大事になる前に気付けたのは良かったって言っていいかわからねえけど、相棒も大変だったんだな…」

 

「ご主人様。このメンタルケアラーメイド・エメラにお任せを。まずは猫ちゃんの動画などを見て癒されましょう。次に猫カフェに安眠快適のボム枕を持ち込んでお昼寝も良いでしょう。とにかく猫ちゃんです。猫ちゃんは世界を救う」

 

「バカ吸血鬼がそんな野望持ってたのも驚いたけど、ご主人も気付かないうちに抱え込んでたわけね……ご主人、ほんとに大丈夫? 愚痴でも何でも吐き出すもん吐いた方がいいわよ? ちゃんと聞いてあげるから」

 

「くふふ♪ 助手〜? お悩みがあるなら、このIQ100億の天才であるパイにゃんを頼るべきじゃありませんかぁ? このパイにゃん特製ハンマー『セイシンセカイニハイール』で後頭部あたりを殴ればあら不思議、なんと精神世界に入ることができるのにゃ! これで己の心と闘うにゃよー!」

 

「危ねえからやめろや」

 

 戦場経験者でそういった病んだ者達を見てきたオレンが冷静に分析し、エメラは圧倒的猫推しで癒しをおすすめしてくれた。

 

 純粋に心配するモモコだが、パインが悩みと聞いて話の途中から作成して即座に完成させた発明を出してきて、効力発揮のトリガーが暴な力であったためすぐに没収していた。ユキトもパインの親切を拒絶したくはなかったが、だからといって痛いのは嫌なのでモモコが没収してくれて内心助かっていた。

 

 心配してくれるガール達の姿に、申し訳ない気持ちを抱きつつも自分を思ってくれていることに、ユキトはありがとうと感謝の言葉を述べ、練習や仕事には支障をきたさないようにするとまで伝えた。

 

 アクアの野望については……自分の心の傷に今さっき気付いたユキトでは答えを出せるわけがなく、今は時間が必要としか言えなかった。

 

「今この場で答えを出す必要はありませんわ、下僕様。時間ならまだまだありますもの。……私も、少し事を急かしてしまいました。申し訳ないですわ」

 

「アクアちゃんが悪いわけじゃないよ。ちゃんと向き合ってなかった俺が……いや、誰かが悪いとかでもないか」

 

「そうだぜ。2人ともあんま考え過ぎんなよ? こういうデリケートな心の問題ってのは、一朝一夕で解決しようとしてもうまくいくもんじゃねえ。少しずつ時間をかけて解決していかないとな」

 

「……オレンあんた、こういうとこは意外としっかりしてんのよね」

 

 いつものシロと同じくらい笑顔を絶やさないオレンが2人に対して真剣に助言をし、モモコはあまり見ないオレンの姿にしっかりしてんじゃんと感心していた。

 

 ――――話は一区切りついただろうか?

 

 ユキトとアクアの話を聞いて、そんなことがと来訪した4人は少なからず驚いてはいた。本人に対してこれは失礼またはノンデリにあたるかもしれないが……ある意味、意外な一面を知れたのは良かったのではと4人は少なくともそう思っていた。

 

「ねえ、ご主人。ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いい?」

 

 シロ、アクア、ユキトの3人の様子を見に来たのは本当だが、実は4人にはもう一つ目的があって、それはユキトに聞きたいことがあってアクア城に訪問したのだ。

 

 何かな? とユキトの返事を聞いて、モモコはまず本命ではないジャブの質問から始めた。

 

「とにかく元気な白髪JK、ミリタリ系眼帯の褐色ッ娘、緑の感情豊かロボメイド、青いお嬢様吸血鬼、完全無欠唯一無二の最強可愛い地球人類的リーダーアイドル、ついでに同じアイドルの黄色いのって好き?」

 

「はい??」

 

 唐突に、この場にいるガール全員の特徴を口にしたモモコの質問に、予想外過ぎるを超えて脳が一瞬理解できずに目が点となってしまうユキト。

 

 パイにゃんだけ雑にゃー! とパインが1人だけモモコにキレ散らかしていた。




質問の意図とか本当は書きたかったけど、長くなりそうだったので今回はここまで。次回に続きます。
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