ボンバーバトル黎明期のボンガ世界に転生しました。 作:ハニボン
自分は最初のガール確定ガチャで来てくれて、その後の追いガチャでスキル全部獲得したの序盤で揃ってくれてかなりホクホクでした。
シロエさん強いし使いやすいから初心者さんにもおすすめ!(ボム動かすスキルが無いのだけ注意) 公式からもイラストで基本のキを教えてくれてるから、ボンガ始めるなら今ですよ!
でもシロエさん未亡人で盛り上がってたけど、父親先立たれているの普通に哀しいし、ボンバーマン系で身内が亡くなってるのはマイティを想起しちゃうからより悲しいよなぁ……。
一人語りでした。本編どうぞ。
俺こと砂色ユキトと最愛チアモの関係は……言葉で表せば昔馴染みとしか言えないが、それは嘘ではないが本当でもない。かなり特殊と言えた。
アーケードの画面越しからの付き合いという前世からの『俺』と縁があるのはたしかで、昔馴染みというのは正解に当てはまる。間違いなく嘘ではないのだが……この世界に転生して生まれてきた『砂色ユキト』として見れば、チアモと初めて出会ったのはつい数日前になる。事実として見るなら昔馴染みは本当ではない、というのが正確なところである。
「……最愛さんとはただの昔馴染みだよ」
「嘘おっしゃい。あなたの交友関係を調べさせてもらったけど、最愛家と繋がるような痕跡は一つとして無かったわよ。百歩譲って昔馴染みだとしても、ボムシブヤであなたが誘拐されかけた事件が最愛チアモとの初コンタクトの筈……そうわよね?」
そうとしか言えないので試しに言ってみたが、ピシャリと一蹴されてしまった。ちゃんと調べはついているらしく、初めての出会いがボムシブヤであることまで推察していた。
チグサはボンバーマンガからの逆輸入キャラであるが、正式に名が決まる前は企んでそう子という幹部の中でもトップっぽい雰囲気を出していた。データ子のハナとはまた違った知恵を持っているのだと、今の推察で警察としてのセンスがチグサから垣間見えた。
……感心している場合じゃない。はっきり言って、なんて答えていいかまったくわからないぞ……。
素直に転生者であることを伝えるべきかと思ったが、それはないと思ってやめた。次元を超えて認識するチアモが特殊なのであって、他の人ならもっとマシな嘘をつけとしかならない。
前世知識を使って本人しか知り得ない情報を話して信じさせるという方法も考えたが……本気でストーカーと思われる可能性が高いので、これもやめた。自分しか知らないことを知っているとか気持ち悪いし、普通に怖がられると思ったからだ。
とりあえず嘘でなんとかやり過ごすことも考えたが、アサギを応援していた時とは違って今のチグサからはプレッシャーのような強い圧を感じていた。嘘をつけばすぐにバレてしまう――そんな気がしてならなかった。
そうなれば即座に斬り捨て御免……とはならないと思いたいが、今のチグサが放つ雰囲気からは絶対とは言えない真剣なものがあると感じられた。
嘘はつけない。だが本当のことは言えないし、説明できない。俺が取るべき答えは……。
「ユキトさん。そう怯えないでほしいわよ」
どう答えるべきか考えていると、俺に向けられていた圧がフッと無くなり、警戒していた筈のチグサが少し申し訳なさそうに俺に言葉をかけていた。
「最愛家案件だからちょっと怖がらせちゃったけど……今日一日あなたを見て、どういう人間かはなんとなくわかったつもりよ。おそらくあなたは最愛チアモとはウラの繋がりはない。そういう危ない関係とは無縁のように思えた」
人を見る目はある方だとチグサは語る。俺のことを調べた時もそれらしい影が無く、ならばこそ闇そのものである最愛三女と知り合いというのが、関係性がまったく見出せなくて怪しんでいたとチグサは話してくれた。
「だからユキトさん。本当のことを教えてほしいわよ。最愛チアモとはどういう関係なのかを。もしあなたがあの女に困っていることがあるのなら……警察としてそれは見過ごせないことわよ」
俺に対する警戒と疑いは無くなってはいない。しかしチグサが俺に見せたやさしい気遣いに、自分の心配をしてくれていることに俺はようやく気づいた。
弱みを握られているとか、脅迫とか。きっとそれらの何かで関係を持ってしまったのかもしれないと心配で、チグサは俺のことを気にかけてくれているのだと悟った。
「……わかった。俺と最愛さんとの関係、ちゃんと話すよ。全部は言えないかもしれないけど、嘘だけはつかないって誓う。どうか信じてほしい」
前世のことは話せない。これは変わらずだ。だからチグサが調べた情報の再確認と答え合わせになるが、前世からなどの知り合った経緯? などはすべて別の形に置き換えて話すことにした。
……別のに置き換えてる時点で早速嘘ついてんじゃんとは思うが……正確には違う、というだけでほぼ同じなんで許せ。前世暴露だけは流石に譲れないのだ……。
ともかくまずは知り合った経緯だ。ボンバーガールというゲームの中と外で認知し合う意味での知り合いというのを、ボンバーバトルをシミュレーションしたネットゲームで知り合って交流するようになったと話した。
昔馴染みなのは間違いないが、関係だけで言うならそこまで深いものではないことも伝えた。だからボムシブヤが初の顔合わせというチグサの推察は正解である。
そしてチグサが最も気になっているウラの関係……俺がチアモの殺し屋というウラ稼業に関わっているかどうか。無論関わっているわけないのでこれには即答できた。
「なるほどねぇ……昔馴染みだけど、関係としてはかなり浅い方というわけなのね?」
話を聞き終えたチグサは平坦な声で、俺とチアモの関係を一言でまとめた。
「そんな感じだね。と言っても証明できるものはないから、信じてはもらえないかもだけど……」
「……まっ、いいわ。信じてあげるわよ」
信じてもらうには少し弱いだろうなぁ、と思っていたが、意外にもチグサはあっさりと俺の話を信じると言って、鞘に添えていた手を静かに離した。
あれ? こんな簡単に? と内心驚いていると、俺の顔を見てチグサが失礼しちゃうと言いつつ、ふっと笑みを浮かべていた。
「なによ、間抜けな顔しちゃって。そんなに私の言葉が信じられないかしら?」
やべ……顔に出てた……。
「いや、ごめん……チグサのことは間違いなく信じているけど、俺の疑いとかあんまり晴れてないかなって思ったから」
「さっきも言ったけど、あなたの交友関係は調査済みわよ。人間性から見ても、疑わしいことは最愛チアモと関係があるくらいしかなかった。だからこうして話を聞いてみて、とりあえずはあなたを信じてみることにしただけわよ。
捜査の協力も期待していたけど……聞いた感じ浅い関係だから、そこで使えなさそうなのが少し残念なくらいかしら?」
特に隠しもせず、チグサはその程度の話だと教えてくれた
もっと大ごとな話になるかと思いきや、どうやらチグサは俺の意思と認識の確認をしたかったらしく、今の会話で『とりあえず様子見』ということにしたらしい。
どうなるかわからなくて不安だったが……一応問題はなさそうな感じで、少し安心した。チグサの職業上疑うのは当然なのだが、それでもガール達とは極力険悪な関係にはなりたくないからね。
「1つ思うところがあるとすれば……友達は選んだ方がいいわよ? あなたちょっと人が良いとこが多い気がするから、体よく使われて大変になっちゃうわよ?」
「それは……まあ、うん。そうだね……」
前世からの知り合いということでチアモは大丈夫だと思うが……ウラ稼業アサシンだもんな。真っ当な正論過ぎてなんも言えない……。
最近心配されがちだなと思いながら、俺とチグサでのお互いのすり合わせはひとまず完了したのであった。
●~*
「ユキトさん。先にアサギちゃん達の所へ戻ってもらっていいかしら? 今超真剣真面目モードだから、いつものがむしゃらチグサモードに戻すために少し落ち着いてからそちらに戻るわよ」
話も終わりみんなの元に戻ろうとした時、チグサはユキトに先に戻るように言った。ユキトは最初どこか具合が悪いのかとも思ったが、見た感じはそうは見えなかったので了承し、無理そうならすぐ戻ってくるとだけ伝えて先にグレイ達の元へと戻っていった。
(……やっぱりちょっと、信じやすいわね~)
ユキトの背中を見送りながらコンクリートの壁に背を預け、先ほどの会話を振り返りながらチグサは思う。ボムハリウッドレベルの演技力で本性を隠し通していない限りは……チグサの目にはやはり彼は善性を備えた常識人で、ウラの世界に関与しているような人間ではないのを確信していた。
だから、だからこそ……。
「……それで? なーんでこんなとこに居るわよ?
「あれ? 気づいてたんだ? バレてないと思ったのにぃ~」
「よく言うわよ。話を始めたあたりから私にだけ殺気をぶつけてきた癖に。隠す気なんてゼロだったじゃない」
「アハッ♡ 流石にわかりやすかったかな?」
――なぜ、最愛家の三女がここに居るのか。
チグサが背にしている壁の向こう側。抑揚のある声で、愉し気に話す声の正体――最愛チアモが今、チグサの居る場所の反対側に現れていた。
チグサが気づいたのはユキトと話し始めた時……より正確に言うなら、チアモとの関係を問いただした時だ。ほんの一瞬であったが、背後から刺すような殺気をチグサは確かに感じ取っていたからだ。
「あんたがここに来たおかげで、せっかくのユキトさんの潔白が台無しわよ。……一体、何を企んでいるわよ? 最愛チアモ」
このタイミングで現れたチアモに、ユキトはやはりウラで繋がっているのかと再度疑いを持つが……本当に繋がっているとしたら、この場にチアモが現れるのは不可解であった。
本当に仲間なら出てくるべきではない。ウラの関係があるとわざわざそれを明かしに来るなど意味がないし、不必要としか言えない愚行である。それがわからないほどの小悪党ではないだろう。
チグサはこの場に現れたチアモの目的を考察すると……チアモ本人からそれが知れた。
「あもはね、あなたにお願いしにきたんだよ?」
「……お願いぃ?」
チアモからまさかのお願いと聞いて、チグサは素っ頓狂な声を上げてしまった。
暗殺一家で……三女の殺し屋で……1番のサイコパスである彼女から、お願い? それは脅迫の間違いではないのか?
そもそもチグサは警察である。立場わかってんのか? と言ってやりたかったが、そのお願いの内容でチアモの目的が見えてくるのもたしかだと思い、チグサは何も言わずに耳を傾けることにした。
「あもが考えてる計画にセンセも協力してもらいたいって思っててね。だから部外者の
「……は?」
「うん、とりあえずそんだけ。今度会った時に近くにいたらコロすから♡ じゃあ、またね~♡」
「ちょっ……待ちなさい!」
気配が遠ざかっていくのを感じ、チグサは刀を抜いてすぐさま壁の向こうへ回ったが……元から存在していなかったかのようにそこには誰もおらず、静寂だけがその場を支配していた。
――――あの女。言いたいことだけ言って、逃げやがったわよ……!
質疑を許さず、情報のみを置いていったチアモにチグサは憤ったが、すぐに冷静になって得られただけの情報を整理してみる。
まずチアモの言う計画であるが……なんとも嘘くさいものだ。こちらを混乱させたいだけの情報の罠としか思えない胡散臭さで、信用できたもんじゃないというのが最初の見解である。
重要なのはこの情報ではなく、チアモ本人がこの場に出現したこと。わざわざ現れてユキトに関わるなという警告しにきたというのは、きっと本当だ。さっき言った計画とは違う、もっと個人的な企みや狙いがあるものだとチグサは警察幹部としての直感を働かせた。
一連の流れを整理してみても、チアモの計画なるものを信じて追うのに、時間を割くほどの優先度はあまり感じられない。無視できないのはやはり……ユキトの方にあると感じられた。
「……はあ。しょうがないわね。私も、覚悟を決めなきゃわね」
乗り気はあまりしない。しかしこのまま引くつもりはない。
一人静かに決意を固め、チグサは刀を納める。ため息こそつかないが、これから少し忙しくなりそうだと思いながらアサギ達の所へ戻っているユキトの元へと小走りで向かう。
そして追い付いたチグサは、ユキトにあるお願いをした。それは――――。
●~*
ゲーセンで遊んだ日から翌日。本日からアサギが参戦するということで、バトルマップ内にて練習前にさっそく自己紹介をしてもらったのだが……。
「元・新選組三番隊組長であり、警察と学生を見事両立させたボンバーガール・アサギと申します! 本日からバトルの練習に参加させてもらうであります! ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いしますであります!」
「元・新選組二番隊隊長、同じく警察と学生を見事両立させたボンバーガール・チグサわよー! あらー? なんか昨日見たような地味モジャなねずみ小僧がいるわよねー!? オラァ打首獄門!!!」
「急激にめんどくせぇ練習活動になっちまったよ……!」
アサギとチグサ、2人の新ガールにみんな「警察だー!」「ケモ耳だー!」と盛り上がり、チグサの剣を避けたウルシだけが血の涙を流していた。
昨日急にチームに参加させてくれと頼まれた時は驚いたが……理由は教えてくれなかったが、アサギ大好きだしきっと一緒にいたかったのだろう。
何はともあれアサギだけでなくチグサも仲間になってくれて、最高の結果になったので……これでヨシ! である。
・チグサがボンバーチームに加入した。
参戦した理由はユキトの監視と護衛しやすくするために入った。他の仕事もあるので流石に四六時中は無理だが、それでも同じチームならかなりやりやすくなった。
・チアモの計画。
少なくともユキトに協力してもらうような計画はない。ボンガのセンセ人柱式ハーレム計画でチグサをメンバー入りさせたかったので、別に近くにいてもコロしにいくことは絶対にない。
・やさしいせかい
ユキト「なんか知らんがチグサも仲間になってくれたぞ! ラッキー!」
チグサ「よくよく考えたら公私と称して愛しのアサギちゃんに近づけてる……!? よっしゃラッキー!」
チアモ「なんかそれっぽいこと言って煽ってみたけど、爆速でメンバー入りしてくれた♡ ラッキー!」
みんなしあわせやさいせいかつ。
次回はオレン回で短めな話になると思います。ではまた。