ボンバーバトル黎明期のボンガ世界に転生しました。   作:ハニボン

43 / 54
スイスイの誕生日イベントが開催中じゃよ~。
余裕ある人はドラゴンと蛇の衣装を是非手に入れてほしいんじゃよ~。

それとシロのサキュバスチアコスチュームがガチャで登場しますね(豹変)

特別なSpボイスも追加されているので、これも余裕があればガチャしまくりましょう!!

今回はストリート編のエピローグ的な話になります。


探しものが見つからない時って意外と近くにあるよね

 ボンバーストリート内にあるボンバー観客席にて。2戦目が終わったテッカはオレンたちと合流し、観客席で会話をしながらバトルを観戦していた。

 

「テッカっぴお疲れ様〜! めちゃアゲアゲなバトルだったじゃん!」

 

「お疲れ様だぜ、テッカ! どうだったよ、相棒とのバトルは?」

 

「おつ。二人ともあんがとね、先にやらせてくれて。……久々に熱いバトルができて良かったよ」

 

「楽しんだのならなにより。でも次から急にどっか行くのはなしにしてくれよ、テッカ?」

 

「そうだよお姉ちゃん! みんなびっくりしたんだから!」

 

「……それは本当にごめん」

 

 オリーヴとオレンに労われ、鷹子とアンナを筆頭に打弾団のメンバーへと謝罪するテッカ。周りのメンバーも「気にしてませんわ~」「それよりもテッカお姉さまの青春ですわ~!」「恋はハリケーン、ですわ~!」と気にした様子はなく、楽しんで盛り上がっている様子であった。

 

 そしてテッカとボンバトしていたユキトは継続してバトルに参戦しており、ルールは4人対戦のバトロワ。対戦相手はというと――。

 

「時代は今、闘争を求めています。エメラ、ハングリーモ~ド〜」

 

「自ら倒れる事も許されない……!?」

 

「ナイトボンバー様! 私が勝ったらハッピードロッパーズの一員になってもらいますわよ!!」

 

「みんな楽しそうだのん! ぼくも混ぜてほしいのんよ〜」

 

 頭上に『GET WILD』、手にボクシンググローブを装着し下半身キャタピラの姿をしたエメラがバネパンチのラッシュをユキトへと繰り出し、ユキトはそれを全力で避けていた。

 

 その他には小型飛行メカ『ハッピーバスターエース』に乗ったネオ・ハッピードロッパーズのリーダー・ハッピーが勧誘し、ハサミとノコギリをそれぞれ手に持ったカードの精霊・コネクトンがバトルに挑んでいる姿が見られていた。

 

 隣でアンナが「あの人がお兄ちゃんになるのか~」と呟いており、テッカもバトルを横目で見ながら近くのオレンへと話しかけた。

 

「ユキトのパリング。教えたのオレンでしょ?」

 

「おっ、やっぱわかるか?」

 

「まだ全然素人だけど、手の動きを見ればわかるよ。オレンっぽいなって思ったんだ」

 

 一戦目でテッカの不意をついたユキトのパリングを聞き、ここに来る前に軽く教えた技だとオレンは教えてくれた。やっぱりと思いながらそういえばと、テッカはさっきユキトと交わした会話を思い出してついでに聞いてみた。

 

「そういえば離れる時にボンバーチームの勧誘受けたけど、ユキトはチームの監督かなんかなの?」

 

「監督っつーか指導役だな。オレやエメラも相棒にボンバーバトルの戦術を教えてもらってんだ」

 

「……なるほどね。どういう関係かいまいちピンとこなかったけど、同じチームでオレンたちのセンコーだったんだね、ユキトは」

 

「マスターとか先生とか呼び方はみんな違うけど、それであってるぜ。ていうか相棒、テッカも勧誘してたのか……」

 

 たしかにアタッカーとしてテッカは優秀であるし、今のバトルでその実力を知ったわけなので勧誘するのは必然なのだろうが……ちょっと女の子に声かけすぎじゃね? とオレンは一瞬思ってしまった。

 

 道ゆく女の子すべてに声をかけているわけではなく、ちゃんと実力を見て選んでスカウトしているのはわかる。そもそもスタッフさんから任された仕事なわけだし、ユキトも下心でやっているわけではないのはわかりきってはいるのだが……。

 

「表のバトルはやったことないけど、新ルールのアタッカーなら拳で戦えるし、オレンとオリーヴもいるしね。それに……教わるなら、ユキトがいいかな」

 

 表情にあまり変化はなく、クールな様子で冷淡に話すテッカ。しかし話している感じはチームスカウトを受けることに意欲的であり、どこか浮足立っているようにも見えた。

 

 ちょくちょく任務で一緒になる時などあって付き合いはそこそこ長いのだが、こんなふうに楽しそうにしているテッカは珍しいかもしれない。

 

 わかる人にはわかるもので、オリーヴは「テッカっぴ、チョーイケイケじゃん!」と嬉しそうにし、鷹子とアンナは最近調子が良くなかったテッカが元気になっているのを見てほっと息をついているのがわかる。オレンも満足げにしているテッカを見ていると、これだけ夢中にさせたユキトへと注目するのは自然であった。

 

(相棒とのバトル、やっぱ楽しいんだろうな)

 

 真剣に全力でバトルを楽しんでいる姿に、見ているだけで心が燃えてくるのを感じるのだ。相対する側も熱くならないわけがないだろう。

 

 今のバトルもすでにハッピーとコネクトンの残機をゼロにして、エメラとタイマンに持ち込んでいる。奇策なシューター(アタッカー)戦法にもなんとか対応しつつあるのも、プレイヤーとしてのセンスを感じられた。

 

「……一応聞いておきたいんだけどさ」

 

 もし自分と対戦したらどんなバトルになるのか想像して、オレンは楽しみで期待した。このバトルが終わったら参戦しようとオレンは拳を握りしめていると、テッカがぽつりと呟くように聞いた。

 

「ユキトは()()()()()と関係ある?」

 

 ざわめく観客席の熱気に、声は一瞬かき消されそうになる。

 

 歓声が渦となってストリートを揺らし、誰もが今行われているバトルに目を奪われている。だが、テッカの質問の内容を知っている4人は違った。

 

 いつもにこやか笑顔なオリーヴは真顔となり、アンナと鷹子は心配そうな難しい顔をしており、オレンはオリーヴと同じ真顔であったがすぐにいつもの笑み……よりも、控えめな笑みを浮かべて答えた。

 

「――大丈夫だよ。相棒はそれとは無関係だ。そもそもその事件の頃はもうボム地球に帰ってたからな。それも帰星した一年前から宇宙には出てないから、タイミング的にも関わりようがねえさ」

 

「オレンとあーしでボム宇宙での活動記録を調べれるだけサーチしまくったけど、怪しい動きは何一つ無かったし。マスピッピの師匠も今はプロバンドのスターとして活動してるし、白で間違いないのはホショーするじゃん?」

 

「……そっか。2人が揃ってるから一応聞いてみたんだけど、それなら良かった」

 

 オレンたちの答えを聞いて安堵するテッカ。たしかにそう思うのも当たり前っちゃ当たり前だな~とオレンとオリーヴはいつもの笑顔に戻ると、そこでふとテッカの今の任務を思い出して、そのことについて今度は聞いてみた。

 

「そういえばテッカ、帰ってきてたんだな。魂斗羅(こっち)に連絡なかったってことはそういうことだと思うが……」

 

「ああ、うん。収穫なし。まだあれから半年しか経ってないけど、目撃情報すら入手できてないね」

 

「そうか~。……悪ぃな、本来なら魂斗羅(オレら)も任務に参加すべきなんだが……」

 

「仕方ないよ。そっちの任務だって重要だからね。まあ見た感じ、うまくいっているみたいだけど」

 

 言いながらテッカはバトルの方を見る。お互い残機は残り一つで、科学兵装を解禁したエメラが元気に連射しまくっている姿があり、オレンは「…まあな」と答えて頬をぽりぽりと搔いていた。

 

「ジェッターズも箱の行方を探してるし、両方同時に追いかけていけばすぐに見つかるでしょ。そん時は絶対そっちにも声かけるよ」

 

「……それもそうだな。もし見つかったら必ず駆け付けるから、頼んだぜ? テッカ」

 

「頼まれた。まあ次に宇宙に出るのは当分先だし、それまでは一緒のチームメンバーとしてよろしくね?」

 

「あーしも入ったばっかだから、テッカっぴと同期になるじゃん! チョーアガるんですけど!」

 

 一緒にガンバろー! とテンション高めなオリーヴに引っ張られるようにわいわいしだす3人。アンナもたのしそー!と姉のテッカが楽しそうなのを見て喜んでいるが、鷹子は今言ったテッカの言葉に疑問を口にした。

 

「当分先って……今度宇宙に出るのは来週だろ? テッカお前、勘違いしてないか?」

 

 ぴたり、と鷹子の言葉に動きが止まる。テッカはゆっくりと鷹子の方を振り向き、元々ダウナーボイスだった声がさらに小さく、呟きと変わらぬ声で聞き返していた。

 

「……………そうだっけ?」

 

「そうだよ。月に一度の、一週間の追跡任務で、ちょうどまた来週からだよ。まさか忘れてたのか?」

 

「……そうだった。今思い出した」

 

 言われて任務の予定を思い出したテッカはしゅんとなり、鷹子は元気にはなったけど気が緩んでるな……と苦笑交じりにため息をついていた。そして来週と聞いて今度はオリーヴが「んー?」と疑問を浮かべていた。

 

「あれ? ねーオレン。来週からボンバトの大会始まるんじゃなかったっけ?」

 

「あー……そうだな。BBCの予選が始まってるな。タイミング的にもテッカたちの任務と重なっちまうか?」

 

「鷹子。今から博士に任務の予定を三か月先にできないか、今から相談しにいこうよ」

 

「ダメに決まってんだろ!? 気ぃ緩みすぎだっての!」

 

「あっはは! テッカっぴ、マスぴっぴのことマヂお気にになってんじゃん〜!」

 

「お姉ちゃん! ボムカリに冷凍アルタイルボムラッコあったから買っておいたよ!!!」

 

「なんで??」

 

 テッカの無茶ぶりに鷹子がツッコミ、ワーワー! とまたみんな騒ぎ始めたのを聞き流しながら、オレンはバトルしているユキトを見る。エメラの射撃に冷や汗を流しながら回避しているユキトの顔は真剣そのもので、同時にほのかに笑みを浮かべているのを見て本当に楽しそうだな、とオレンは思った。

 

「………」

 

 念のため、だった。魂斗羅が砂色ユキトを密かに調べていたのは。

 

 きっかけはほとんど直感。ユキトと初めてボンバー事務所で会った時、オレンはなぜか一瞬だけとあるボンバー戦士の存在と重なって見えていた。

 

 本当に一瞬なので気のせいであるとその時は思ったし、この数週間練習を共にしてユキトという人物を知ればありえないし、疑わしきところは何一つないと最初の頃から認識していた。

 

 だからこそ念のため、なのだ。手掛かり探しの一環として、無関係であるという裏を取るため、オレンはオリーヴと協力して宇宙でユキトの活動情報を洗っていたのだ。

 

 わかりきっていたが、結果は全くの白。オレンが見越していた通りの結果であり、協力者のオリーヴも途中から「いやーこれはないんじゃね?」と口に出すほどの宇宙修行旅行の記録であった。だがこれで直感は気のせいだとオレンは安心できたのだ。

 

 ただ……一つだけ。この前のアクア城でのユキトのトラウマを聞いて、気になった情報が1つだけあった。それは辺境の惑星で参戦したという、ボンバーバトルの話。最後にユキトが戦ったという相手が少し気になるくらいだった。

 

(もうBBCも近いし、流石に今は調べる時間ねえなぁ)

 

 ユキト自身のメンタルの問題的にも様子を見ながら話を聞きたいし、とにかく大会期間が終わってからだなと思いながら、オレンはエメラが放ったレーザーの光に飲み込まれるユキトの雄姿を見届けたのであった。




エメラのハングリーモードはボンバーマンガの「黄色担当」の回に出ているので、読み返したら見た目のイメージしやすいと思います。

ストリート編はこれで終わり、次にプリボム回またはプリボム編で、それが終わったら物語は中盤に入る予定です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。