ボンバーバトル黎明期のボンガ世界に転生しました。 作:ハニボン
ぼく(男性的にはちっちゃくね…? 10伸ばして170にしとくか…?)
ぼく「……まあ、同じでええか!」(脳死)
ウルシ、グレイ、セピアの水着イベ来週の20日までだからみんな忘れずにプレイして手に入れよう!(メガニケの周年イベで絶望してポケモンZAのユカリがぶっ刺さって性癖が開拓されながら)
プリティ・ボンバーズ――――通称プリボム。
それはモモコがリーダーのハート、クローバー、ダイヤ、スペードをモチーフとした4人組のアイドルユニットである。
ゲームやボンバーマンガでは超人気アイドルユニットとしてすでに活動している設定であったが、このボンバー世界での新ボンバーバトルは始まったばかりの黎明期。今度行われるDBCに合わせて世間に自分達を認知させるべく、プリティ・ボンバーズはテレビやSNS、ラジオやボムチューブなど、ボンバト練習の裏(本職的には表?)で幅広く活動してメディアへと進出しまくっていた。
今はまだ超がつくほどの人気度ではないが、見た目の可愛さやキャラクターの個性からじわじわと注目されている。最近よく見る人気アイドルユニットというのが世間の印象だろう。アイドル関連については全く知識がないので、話が振られない限りはこちらからあまり触れなかったのだが……着々と土台を築き上げているのを見ると、やはり天才アイドルたちなんだなと俺は改めて思った。
「……このタイミングで増員……やるわね……」
そんなプリボムのリーダー・モモコは、俺の隣でスマホを見ながら何やら衝撃を受けているようであった。
画面を見てみれば動画サイトのボムチューブであるのがわかり、どうやらモモコは生放送の配信を見ているようであった。それを見て、俺もスマホを起動して同じ配信のページへと飛んだ。
『ど、ども〜……ネットアイドルの灰色うるしです〜……今日は、その……新メンバーの紹介で……』
『初めましてであります! マスクちゃん殿と両目ちゃん殿にお願いして灰色うるしに加入させていただいた新人のアサ……グラさんであります! みなさん、これからよろしくお願いします!! であります!!!』
『と、というわけなので、本日から灰色うるし改め、新鮮灰色うるしとしてこれからスタートしていこうと思います……』
「おおー……新メンバー加入したんだね、灰うる」
そこに映っていたのは、3人の月並中学の女子高生たち。
市販のマスクをした地味モジャメガネちゃんのウルシと、前髪で両目を隠したグレイ。そしてボソボソと小さな声で話す2人とは対照的に、大きな声で元気に話すグラサンをかけたアサギを中心として組体操の扇の形を取っている姿が流れていた。
原作……公式ボンバーマンガでも彼女たちはネットアイドルとして活動し、密かにモモコも推しているというてぇてぇな感じなのだが、どうやらこの世界でもそれは変わらないようであった。
「おっご主人も見てるのね。灰うるいいわよね♪ ご主人は誰推しなのよ?」
「うーん箱推しかなぁ」
「即答……てかご主人、
「そうにゃ! 助手は素直にパイにゃんを推すべきにゃー!」
はっきりせえやとモモコが物申し、それに続いて反対側にいたパインが構えとばかりに俺の手を掴んでぶんぶん振り回していた。
そう言われても事実だしなあ。
前世でもガールズの
「ふへへ……ボスの推しはプルるんが1番……むにゃぁ……」
「プルさん、寝ながら会話に参加してるにゃ……」
言いながらパインは呆れた視線を、俺の膝を枕にして目を半開きで寝ているプルーンに向けていた。
ここはプリティ・ボンバーズが使っているボンバー楽屋。今日はプリボムのライブがあるということで俺は雀ドリの差し入れを渡すためお邪魔したのだが……楽屋に入るとモモコとパインにゆっくりしてけやとばかりに座敷の方へと座らされていた。
プルーンは俺がここに来た時にはすでに座敷で寝ていたのだが、俺が来たのを感知したかのように起き上がり、フラフラと移動して俺の膝で眠ってしまったのだ。
特に迷惑ではないし、プリボムのリハまで10分くらいということなのでそれまでくらいならと寝かせてあげたのだが……。
「……正直、嫌われたんじゃないかと覚悟してたんだけどな」
アイドルがしちゃいけないような半目の寝顔を覗きながら呟くと、寝ているプルーンの代わりにモモコが答えてくれた。
「あれだけ褒め殺しにしたんだから、いくらプルーンでも嫌いになることはないでしょ。まあ微妙な顔はしてたけど……練習後もご主人に悪態はついてはいなかったし、プルーンの
「ボムラインで話は聞いてましたけどぉ~……プルさんがちゃんと練習してたって本当なんですかぁ? にわかには信じられないのにゃ」
モモコが「やるじゃん♪」と太鼓判を押してくれ、ほんまか? とプルーンのことをモモコの次くらいに知っているパイにゃんは半信半疑といった様子であった。
「方法についてはモモコやスタッフさんから事前に話を聞いていたのを参考にして活用しただけだから、俺一人の力ってわけじゃないよ?」
疑うパインに詳しく説明するため、俺は昨日の記憶を掘り返しながら話をした。
ガール紹介が終わり、早速バトルの練習をしようとなったのだが……やはりというべきかプルーンはイヤイヤと駄々をこねた。
この反応は想定内……なんか「ボスならプルるんに優しくしてくれるッスよね!?」とか若干媚びてる感じに聞こえはしたけど……ともかく、想定内である。そこでまず提案したのはブロッカーの基本中の基本である、味方ベースの築城のみをやらせることであった。
それだけならまあ……とプルーンは提案を受け入れ、味方ベース築城を開始した。ここをこうしたら
「んへへ……♡ そんなにッスかぁ?♡」
褒められて喜びを隠せないプルーンに、俺は「相手が攻めてきたら」や「味方タワーの立ち回り」など少しずつ練習を追加していき、アドバイスは最低限にとにかく正解の動きやシミュレーションでの防衛を成功させる度にプルーンのことを褒めて褒めて褒めちぎっていた。
なぜこんな方法を取っているのかというと、公式のボンバーマンガであったとあるシーンを思い浮かべたのがきっかけである。
『プルーン!! この仕事ちゃんとこなしたら、あとで好きなだけサボっていいわ!!』
『ちくしょ~!! サボるためなら死ぬほど働いてやる~!!!』
このように、モモコがプルーンを焚きつけてボンバトさせるシーンがある。
公式サイトのボンバーガール紹介でも『働きたくない、やる気もない、でもチヤホヤされたいなまくらアイドル』という紹介文があり、嫌いなことも『地道な努力と着実な成長とそれに見合った達成感』とプロフィールに書かれているくらいの徹底的な怠惰キャラである。
そこで俺なりの考察したのだが……ゲームのボイスやキャラ情報を見るに、プルーンはおそらく合理的な怠け者であるのだと俺は思った。
頑張るよりも褒められたい。成果よりも楽して承認を得たい。めんどくさいことは避けるけど、気分が乗ると動いてしまう。意識的にサボっているというよりも、快・不快で生きているのがプルーンの本質なのではないかと俺は推察したのだ。
ならば俺がすべきことはプルーンに快の報酬が得られる仕掛けを作ることである。
そのために一つ一つ想定されるであろう展開をシミュレートさせて、良い所を拾いまくってとにかく褒めて伸ばし、小さな成功体験を積み重ねる方向でプルーンにやる気を出させる――――スモールステップ法を用いたのだ。
公式マンガとか前世の知識は伏せたままパインに俺なりの考察と方法を説明すると、パインは興味深そうに最後まで話を聞いて納得してくれた。
「ほぇ~……わかってはいましたけど、助手ってやっぱり教えるのがうまいんですねぇ。ちゃんとそこまで考えて成功させてるなんてすごいにゃ!」
「それほどでもないよ。この方法ってモモコやスタッフさんの『飴と鞭』のやり方を参考に……というか根本的な『嫌々やるより楽しんでやった方がいい』っていう、基本中の基本をやってるだけだからね。……まだ最初だからプルーンも協力してくれて助かってるけど、この調子を保てればいいんだけどなあ」
初めて会った時の、働きたくないから助けてぇ! な瞳で訴えてくるプルーンを思い出す。他のみんなと比べて比較的楽なものとはいえ、練習は練習。苦手意識を持ってしまわないか不安ではあった。
それにこれが通じるのは最初の内だけなのでは、とも思う。プルーンはまだ幼いが立派な
あとは昨日はほとんどプルーンとの個別練習になってしまったのが反省点か。
1人だけ特別扱いのような形になってしまったのは良くないのだが、他のみんなは難ありのプルーンの性格とまあ初日だしということで納得はしてくれた。アクアとテッカの視線がこちらを睨んでるように見えたのがちょっと怖かったが……いや、当然か。他の新ガールもいるのに、一人に集中してしまったのだから。
うーん、やっぱり教えることは難しいなぁ。みんなだけじゃなく、自分にも改善点が無限に見つかってしまう。最善だと思った次により良い最善があるんじゃないかって考えてしまう。
「ご主人。そんなに気負わないでよ。プルーンは選手以前にプリボムのメンバーなんだから、大変そうならモモぴゅんたちが協力するんだから」
「助手ってぇ? パイにゃんの実験や発明の試作品に付き合うお願い一度も断ったことありませんよねぇ? 助手はパイにゃんたちにチョロ甘のザコザコなんですから、プルさんにも強くでれないのはわかりきってますにゃ! よわよわな助手にはパイにゃんたちの助けが必要にゃ〜!」
考え込み過ぎていた俺にモモコが安心させるように優しく声をかけてくれて、パインは挑発的な言い方だがもっと頼れとわかりやすく伝えてきてくれた。
普段は負けん気か強く、煽りあったりして何かとぶつかり合うメスガキブロッカーズであるが、他のガール同様根は優しい子たちだ。彼女達のその優しさは、負のスパイラルに陥りかけた俺の思考の曇りを晴らすには十分だった。
気持ちが軽くなったのを感じながら、俺は二人に感謝を告げた。
「……うん、そうだね。ありがとう、二人のおかげで気持ちが楽になったよ。これからちょっとずつ頼っちゃうと思うけど……その時はよろしくね?」
当然! とモモコとパインは得意げな笑みで俺の言葉に答えてくれた。
あったけぇ……とモモパイの光に焼かれ和んでいたが、結構話し込んでしまったことに今さらながら気づいてしまう。時間大丈夫? と俺はモモコに聞こうとしたタイミングで――楽屋のドアが勢いよく開かれた。
「みなさまお待たせしましたの~! って、きゃー! そこにいるのはまさか……下民ちゃん!!!」
入ると同時に俺を見つけて声を上げる少女がいた。
淡いライトグリーンの長髪。小さなティアラのような髪飾りに白いケープとフレアスカートのアイドル衣装は、どこかの国のお姫様のようなイメージを彷彿とさせた。
何よりも特徴的なのは大きく見開いた瞳であり、爛々と輝くその瞳を覗き込めば何もかも吞み込まれてしまいそうだと錯覚するほどの魅力があった。
そんな浮世離れした少女とてとてと目の前まで来て、本当に嬉しそうに満面の笑みを浮かべながら俺の手を取った。
「完全上位存在的・銀河系女神アイドル! リトルクイーン・メロンですの♪ 下民ちゃん、会えて嬉しいですの~!!」
・アクアとテッカが睨んでくる件
テッカ(センコーとのタイマン授業いいな…)
アクア(下僕様との個人レッスンいいなですわ…)
・プルーンからユキトに対して
練習というか動くこと自体嫌いだが、ユキトとの個別練習はそんなに嫌ではない。教え方もわかりやすく優しいし、サボる以外は全肯定的に褒めちぎってくれるのは超嬉しい。サボりも肯定してくれたらパーフェクトなのだが……。
・ユキトがちょっと気にしていること
モモコやパインなどのアイドルガールはボンバトと仕事で忙しいため、あまり交流の機会を作ってあげられないことにユキトは少し気にしている。
モモパイはユキトがそれを気にしているのは知っているし、小規模の頃から必ず楽屋に差し知れの応援に来てくれたりライブをちゃんと見てくれるので、そんな気にせんでええと思っている。来てほしいし見てほしいし会う機会になってるから、もうちょっとだけ気にしたままでいてもらうが。