茨城アストロプラネッツはガールズ&パンツァーとコラボしろの会   作:いのかしら

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今回に限りガルパンは出てこない


会報誌 特別編

茨城の元GM色川さんの個人評と、それを切ったK'2ndの(規制音)

 

 

4/25。

本人のXアカウントに添付されたnoteにて、色川冬馬氏が3/31付けで茨城アストロプラネッツを退団していたことが発表された。前年の12/1付けでGM職からも退いていた、とのこと。

2021年にGMに就任してから4年。運営に色々言われることも多かった人ではあるが、功績についてもまた色々言われる方でもある。

 

今回はこの色川GMに関する評、と、今回退団になったことによる影響について、少しばかり素人目に語っていきたい。

 

 

 

 

色川GMの個人的な評価

 

 

 

色川GMの功績についてまず語ると

 

・4年間で連続してNPBドラフト選手を輩出。特に2023年には土生、日渡、2024年には陽、大友と、支配下を含む複数選手を輩出した

 

・バルガス、アルバレス、ハンソン、マーティンといった助っ人外国人を、NPBに途中補強させた

 

・小山田トレーナーが日本ハム、伊藤前監督が西武に参加

 

・タイをはじめとした東南アジア出身選手を積極的に獲得。野球での国際交流の基点となった

 

・アジアンブリーズ、北米サマーリーグなどに選手を派遣する機会を拡大し、独立リーグ選手を参加させた

 

 

まとめると

 

①NPB選手、NPB関係者の輩出

②野球選手に国際的な舞台を用意

 

この辺りである。

 

これだけであれば、大いに評価されまくってるGMであろうが、そうでもない。

 

特に批判される点としては、

 

・ファン、地元茨城の軽視

(BCリーグの本質との乖離)

・優勝を狙う姿勢の弱さ

(『成長機会』とチームの強さがイコールにならない)

 

といったところだろう。

実際去年の開幕後すぐは、ラブラタが不振、先発が不調だったこともあり、地獄の最下位を走ってたし。

 

あと個人的にはことあるごとに『マインドセット』『マインドセット』『成長』『成長』言いまくってるのが、少々うるさい。気持ちはわかるけど。

 

 

これらを総合した上で個人的に評価すると

 

茨城球団ならではこそ、色川GMのスタイルが合っていた

 

となる

 

 

 

 

 

茨城アストロプラネッツの簡単な環境

 

 

 

 

なぜそう言うか、の前に、そもそもの茨城アストロプラネッツについて少しだけ語っておこう。

 

2019年より独立リーグのBCリーグに新規参入したチームで、2022年はシーズン優勝。しかしそれ以降昨年は7チーム中4位など、チーム成績はパッとしない。

 

また基本資金難であり、トクサンTVの取材で巽監督が『他の球団より給料は一回り安い』。大友が他の取材で『サバ缶でタンパク質を補填してた』という程。また練習場所も廃校の体育館が中心など、過酷な環境と言える。

実際選手にかけられる運営資金は、年間で1〜2億円。30人弱の選手を抱えて、さらに道具、移動、寮費など諸経費を含むことを考えれば、一人頭に渡せる給料が10万円くらいまで落ち込むのはわかるというものだ。

そしてこれは『確定申告前で』、だ。プロ野球選手なので。

 

 

 

 

ではそもそも、なぜ資金難なのか

理由は大きく二つ

 

・スポーツ娯楽における他スポーツの影響が強い

・観客動員を伸ばすのが困難

 

この2点である。

 

他スポーツについては、サッカーが詳しくない人間でも鹿島アントラーズの名前を知る人は多いだろう。かのチームの本拠は、県南部の茨城県鹿島市だ。

 

また最大都市の水戸には水戸ホーリーホックがある。県内でも大手企業であるケーズデンキとJX金属がガッツリとスポンサーである。

 

さらにそこにBリーグの茨城ロボッツもいる。そこに割って入って知名度を確保できるほど、茨城アストロプラネッツには知名度も拡散力もない。

 

茨城アストロプラネッツの大手スポンサーは、ノーブルホームとクリーニング専科。しかもクリーニング専科は野球分野では千葉ロッテの方に力を入れているオマケ付きだ。

なおその二つとも今年撤退した模様

 

 

次に観客動員を伸ばしにくい点。これまた二つほど理由がある。

まず立地の良い球場が少ない。主に試合開催される球場のうち、鉄道駅から徒歩圏内なのは牛久と土浦くらいのものである。水戸開催のノーブルも現地訪問したが、本数の少ないバスないし自家用車が主体だ。

しかもバスでの輸送力は限界があり、大量の集客を支えてくれることは望めない。

 

 

となると難点がある。まず自家用車で来る人向けに、効果的なアピールは困難だ。

鉄道であれば鉄道車内や駅に広告を出すことで、沿線利用者に周知ができる。ただ自家用車向けの周知を、大多数に向け効果的に行える場所はない。

 

さらに自家用車で来る人のためには、広大な駐車場が必要だ。つまり周辺の敷地は『広大な駐車場を置くことが、他の土地利用より利益が出る』か『駐車料金が高くても来てくれる』環境でないといけない。

茨城アストロプラネッツの環境が前者に当てはまるのは、推察がつくかと思う。

 

つまり周辺に遊びに来る「ついでに」野球を見る、ということが誘発しづらい。周辺が整備されているほど、立地環境は良いとは言えない。

そのため『野球の試合を見るためだけに、車で往復してもらう』ことを、観客に強いる形となる。

果たしてそれに応じてくれるファンが、コアなファンを除きどれだけの数確保できるだろうか。

 

 

ならば鉄道での大量輸送が可能な牛久、土浦メインでやれば良いかというと、そういうわけでもない。

牛久、土浦は首都圏のナイターゲーム終了後に、終電で十分帰って来れる距離だ。野球興業の中での相手が、巨人なのだ。

 

さらに数年後には、ヤクルトの2軍球場が県西部の守谷市に移転する。野球自体の盛り上がりはあるかも知れないが、競争相手が増えることも意味する。

 

 

 

そして集客が困難なもう一つの理由。それは『茨城県内テレビがない』ことである。

 

現在情報発信はネットが主流となりつつある。だがネットの弱点は、観に行こうと思わなければ情報が入りづらいところだ。

テレビはその点、ただザッピングしてるだけ、放っておいて流し続けるだけ、といった発信手段が使える。その過程で名前が聞こえる、ニュースなどで紹介されれば、知名度の向上にも繋がる。

 

ただ茨城県内全域をカバーしてくれるテレビ局は、NHK茨城以外ない。茨城以外の関東では、とちぎテレビとかテレ玉とか、全ての県にある。

茨城アストロプラネッツに触れよう、と思った方以外に情報を伝える術が、現場での宣伝以外できないのだ。

あ、定期的にラジオはやってるけど、あれもアプリなどから聞きに行く手間があるから、広範な宣伝能力はない。

 

 

 

環境的に集客は困難なら自力で……と行きたいところだが、集客が困難なプロチームにどれだけスポンサーが集まるだろうか。

スポンサーになるのは、そのチームがメディアに取り上げられる、試合観戦時の広告で目に入る、アナウンスなどで放送されることで、企業の宣伝になるからである。その対価として、チームに費用を払うわけだ。

 

集客ができなければ、宣伝能力も下がる。つまり費用を払う価値が下がる。費用が集まらないから宣伝能力も限られる。集客できない。

以下無限ループである。

 

 

 

 

茨城アストロプラネッツと色川路線の合致

 

 

 

ではなぜこの資金難な状況下では、色川元GMの路線が適切なのか。

 

NPBへ選手を送り込むことによる譲渡金、これが茨城アストロプラネッツの財政面を支えていた、ことが挙げられる。

 

別リーグとはなるが、四国アイランドリーグは4球団全ての収支、集客状況を公開している。

2024年度の概略は以下の通りである。

 

https://drive.google.com/file/d/1VUJQtPW5WGyJcnNhE6JaRvo3pSeYQQoB/view

 

 

愛媛

収入   195,806千円

経常利益 3,203千円

平均動員 533人

 

徳島

収入   147,667千円

経常利益 30,276千円

平均動員 288人

 

高知

収入   117,787千円

経常利益 2,610千円

平均動員 332人

 

香川

収入   89,138千円

経常利益 -2,476千円

平均動員 328人

 

 

 

特筆すべきは、1試合あたりの観客動員数が最も少ない徳島が、経常利益が直近3年間で一度も1億円を下回っていない、という経営的な安定を達成している点である。

また高知もドラフト指名のなかった2022年、2023年決算は赤字となっている。

一方で2019年以降ドラフト指名のない香川は、2期連続の赤字決算だ。

 

BCリーグは決算を公開している球団が信濃くらいなので、参考事例として見るべきではある。

ただドラフト指名などによるNPB球団からの譲渡金、ないし契約金の一部を球団側に渡す契約事項などが、独立リーグ規模では大きな収入源として機能していることも、お分かりいただけるはすだ。

 

結論として、観客動員数どうこうより、ドラフト指名など選手移籍を伴う路線が、間違いなく球団経営の基盤として成立する。

これは1試合300人程度集客したとして、チケットによる収入は1人1000円としても30万円。さらに子供、地元招待客などがいれば、実態としては半分あるかどうかだろう。

それでいて球場内での飲食収益はほぼゼロ。かつ球場使用料、移動費用なども勘案すれば、試合は開催するだけで赤字だ。

独立リーグにとってプレーオフが美味しい話ではない、というのも、この点に由来する。

 

プレーオフに行く、上位を狙うことが、むしろ経営的な負担になる。

そう考えると、チームの一つの勝利よりも選手の育成、NPBへ送り込むための実績、アピールの場の確保を優先する。

勝つための戦力層より、後者を達成するに足る編成をすることが、財政的にもメリットとなる。

 

実際今年のBCリーグの先発陣を見ても、高卒4年目以下の年齢層が複数名先発候補に名を連ねているのは、茨城くらいのものだ。そしてこの選手たちは、色川GM路線で獲得された選手たちだ。(三浦、川平、山田)

 

これもまた、昨年の陽柏翔を見てわかるようにNPBドラフトでは『若さ』こそ最大の武器となる。

 

24〜28歳程度の脂の乗った選手層のチームは、確かに強い。だがその年齢層の選手がドラフトで指名されるハードルは、相応に高い。

そんなチームで活躍できる、さらに言えば身体能力や体格の良い若手をかき集めて、勝敗問わずアピールさせる。この路線もまた賛否を呼ぶが、目的を考えると筋は通った方針だ。

 

そしてNPBドラフト実績を出せば、それを狙う優秀な若手が、外国人候補が、給与環境を問わず茨城を選んでくれる可能性が上がる。そしてその人材をNPBに送り込む。この好循環を目指すことが、この路線の行き着く先だ。

 

ゆえに集客よりNPBドラフト、NPB球団向けの途中補強用の助っ人に重点を当てる戦略は、茨城の環境を鑑みた経営として妥当だ。

というより瀧上さんキャプテンにしてたし、陽柏翔も県内高校出身だしで、片岡とかを早期で見切ったさらに前のGMの方が地元軽視感ないかね。

 

 

そしてその路線は、中南米に人脈があり、NPBへの売り込み方を熟知していた色川GMの存在に支えられていた。

選手に対し今後の野球人生のビジョンを示せたし、アジアを含めた野球の国際化の動きの先駆けにあたる存在でもあった。

 

実際に対NPBにおいては直近の独立リーグ選手のドラフト指名の増加を見れば、NPB側の受け入れ態勢も整ってきていると言える。

 

阪神などNPB球団もメキシカンリーグなど中南米にも目を向けているため、外国人獲得路線が功を奏し続けられたかは疑問が残る。とはいえ毎年候補を生み出し、途中補強による譲渡金を一定程度もたらしたのも事実。

 

獲得された選手の中で明確な1軍実績を残せている選手が出てこない、という課題さえ除けば、成功していたと見ている。

 

 

 

 

それを切ったK'2ndの(規制音)

 

 

ただその色川GMの路線と、新会社K'2ndは決別する決断を下した。運営会社が変わったことで体制を一新する、というのはよくある話なので、路線放棄自体はままある話である。

 

問題はそのK'2ndの進みである。

 

総統閣下は茨城アストロプラネッツ2025年度体制にお怒りのようです

https://youtu.be/cpxN0MgerP4

 

まず運営体制に対する不信感。大枠の部分はこれにまとめておいたのでお願いします。

 

 

少なくとも言えるのは、

 

①日本人選手のNPB指名

②外国人助っ人のNPB途中補強候補化

 

この2つの路線のうち、②を完全に放棄したことである。今年のロースターに助っ人0人だし。

 

では収益基盤のうちの一つを切り落として①に全振りしたかというと、今年高卒1年目の選手を一人も獲得していない点で薄い。

むしろ結構久しぶりな元NPB選手の竹内を獲得したりしている。

 

現状開幕からの動向を見ても、今年新規獲得したメンバーの中で抜きん出ているのは、球速帯という意味での哘崎選手くらいである。この前燃えたけど。

NPBドラフトで指名されやすい捕手、内野手枠で若手有望株を揃えきれていない点からも、①が継承されているのかも疑問符がつく。

 

 

となると、ドラフトに変わる新たな収益基盤が確立されているのか、選手密着から地域密着の方針に舵を切ったのか、というと、そういうわけでもない。

開幕時にスポンサーが昨年比でガクッと減っている件も然り。

情報発信がしっかりしているのかというと、そういうわけでもないのも然り。まあこの点は茨城県民球団時代から良くはなかったが。

 

なんならこのGM退任についても、公式からはノーコメントだし、新年度開始に伴う新オーナーからの挨拶文もない。

あと新オーナー開幕戦にすら顔出さなかったし。

 

 

つまり『ここからの茨城アストロプラネッツがどういった路線を取るのか』、この点が買収から5ヶ月以上経った今も見えてこないのである。

このまま数年保有され続けた時、NPBに送り込んで確保していた収益基盤が損なわれ、NPBを目指す若手選手にとって魅力のないチームに成り下がっている。そういった路線を取ってる可能性すら否定できないのだ。

 

 

 

K'2ndは1億円弱の資本金で設立され、茨城以外にもチームを保有し、個人競技のスポーツ選手のバックアップをするなど、スポーツ業界に対して多岐にわたる事業を展開している。

 

その資金力に支えられて、仮にアストロプラネッツ単体が赤字であっても運営は可能なのだろう。

 

 

 

問題はここから。独立リーグとはそう上手く事業が続くものではない。何せ先ほど申し上げた通り、試合開催すら基本的に赤字なのだから。

最近でも福井や滋賀の球団が一度解散になったり、信濃ほど地域密着度の高い球団でも赤字決算になったりと、上手くいかないのが当然の代物である。

 

 

これまでの既存戦略のうちの一つ、外国人獲得路線を放棄して手放した収入源がなくなる。それを取り返すための収益源も、構築している様子がとりあえずは見えない。

さらに選手の寮費を無料にするなど、出費を増やしている始末である。

赤字が常態化する、と考えるのは的外れでもないだろう。

 

 

 

問題は赤字が常態化するチームを、K'2ndが保有し続けるのか、という点だ。

赤字を垂れ流してでも保有し続けてくれるのであれば良いが、それが続けられる体力があるのか、またはそれが社内で認められるのか、不明だ。

 

 

 

手放した後に残る、地域密着性も薄くNPBドラフトも遠のいた、弱小かつ赤字の独立リーグチーム。

 

 

 

 

この点を、正直な将来像として思い浮かべざるを得ない。

まぁ明治安田がスポンサーに入ったので、保有し続けてくれるのであればそれでいいが。

 

それにしても運営体制なんとかしろこの(規制音)

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