宮本物怪録   作:ダイダゼノンド

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書いている時少し気持ち悪くなりました。覚悟して読んでください。
この話は気持ち悪い表現が多く、微グロ等といったものが苦手な方は読まない方が良いです。というか読まないでください。


十九日目 ぬっぺふほふ

「ちょっとお邪魔しまふよ」

「?」

太陽が傾いた昼過ぎ。刀の手入れをしていた伊織の前に、手足が生えた生肉の塊のようななにかが戸口から入ってきた。

「ふー、暑い暑い。すこぉし歩いただけで汗が止まらない。失礼しまふ。ふぃー」

肉塊は伊織の前に座った。伊織は手入れのために紙を咥えているため声を発さずしばらく肉塊を眺めたあと、再び刀身に目線を移した。

「はふー・・・・・・ゲエッ」

肉塊は何をするでもなく伊織の前に居続けていた。

「ああ、ほうだ。これ、お食べくらさい」

そう言うと肉塊は自身の胴体からまるでつきたての餅をちぎるように引き千切ると、伊織の前に落とした。

「・・・・・・」

「お食べくらはい。ああ!足りないのでふか!」

刀の手入れを続ける伊織をよそに肉塊はさらに体を千切り伊織の前に落としていく。ベチャベチャと不快な音を長屋の中に響かせながら、肉塊は手を止めること無く体を千切り続ける。

「ふいー。けっこーけっこー」

肉塊が手を止める頃には切り離された肉が山のようになっていた。その肉は赤身や脂身が見えず、薄い桃色で余す所なく液体で濡れていた。

「お食べくらさい」

「・・・・・・」

「お塩がいりまふか」

肉塊は今度は腕で体を擦り山のように重なった肉に汗を塗り始めた。

「しょっぱくなりまふよお」

「・・・・・・」

「たぁくさんありふぎますか?ああ、多いんだ」

なにか合点がいったような声を出した肉塊は山のようになった肉をこね始めた。こねられた肉は粘土のように沈み、伸び、混ざりあい一つになった。

「こいで、これをこおひて・・・・・・」

一つになった肉から一部を千切り、肉塊は自身の体に押し付ける。すると、肉は再び肉塊の体の一部になった。

「こおで、よかでひょお?」

「・・・・・・」

「うひ。うふふひ。ううっひ。ぐえっげっ」

「・・・・・・」

「えっ。えっ。げぷっ。ぐえっ。えっ」

「・・・・・・」

「ううっ。だめら。こうしないと」

そう言うと肉塊は体の下の方を引っ張り、体の頂点にくっつけた。足を押し込み体のいたるところを引っ張り絡めこね回し、いつしか肉塊は一本腕がついた肉団子になった。

「・・・・・・」

目の前の奇天烈な光景に目もくれず、伊織は刀の手入れを続ける。

「んぬあー・・・・・・これでよおし」

肉団子は残った腕で体を引っ張り足を作りもう片腕を作り元の肉塊に戻っていた。

「ふいー。あれ、変わってない。あれえ」

肉塊は伊織に近づき、肉の山を越え刃に触れる寸前まで迫る。

「んー。あ」

伊織は肉塊を切り裂き、真っ二つに斬られた肉塊は何も喋らず、ただの肉になった。

「・・・・・・」

立ち上がった伊織は肉を全て外に捨てた。

「手入れのし直しだな」




前書きで書いたほどでなかったと感じた方、それは貴方に耐性があったということだと、私は思います。
この手の内容はこれきりにするように気をつけます。
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