GBBBBは無法地帯【本編&DLC編完結】   作:ゼフィガルド

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EX2:正式サービス開始! ※ジークアクスのネタバレを含みます。

 かくして、多くのユーザーが待ちわびたGBBBBの再開は、最新作である『Gundam GQuuuuuuX』の先行上映と共に訪れた。

 

「うぉおおおお!! クラバトだぁああああ!」

 

 ノリの良さとガンダムを動かしたい情熱は人一番の連中である。あっちこっちでザクⅡ同士がヒートアクスでぶん殴り合っている中、公式の供給は留まることを知らなかった。

 

『βテスト中に中止になりましたバトルトーナメントですが。もう一度、予選から行われます。本戦で敗れたプレイヤー達にもリベンジのチャンスがありますよ!』

『おまけに。最新作に影響されたのか、ユーザーのやる気はバッチリなようだ!』

 

 レコとミスターガンプラの実況通り、久々に戻って来たユーザー達で盛況していた。最新作はプラズマの様に彼らの中で駆け巡っているのかもしれない。

 盛り上がっているのは一般ユーザーだけではない。『ビアンカ』のメンバーは当初から予定していた通り『フリーダムフリート』や『ニシワキエンジニアリング』にも声を掛けて、件の企画を説明した。

 すると、どうだろうか。カオスのブラックロータスはアラタの『ふみな・轟』に肩を組む。というロビーアクションを繰り出した。

 

「勿論、アラタ君と組むのは親友(マヴ)である私だ。異論はないな?」

「え!?」

「すげぇ。息も付かせないほどに最速だし……」

 

 あまりの決定スピードにアラタもカルパッチョも悪態を吐くより先に戸惑ってしまった。同じ様にして、ユーキもマシマの機体に肩を組むというエモーションを繰り出していた。

 

「では、マシマさん。僕達のMAVっぷりを存分に見せつけてやりましょう。ユイとトーヤは最近忙しいらしくて来られないんですって。いやー、残念です!!」

「ユーキ。俺はな、この催しを通してお前にも新しい出会いを見つけて欲しいんだ。だからよ、カルパッチョのこと頼んだぞ」

「「は????」」

 

 スッと押し付けられたユーキとカルパッチョからは抗議の声が上がった。彼らを他所に他のメンバーは割とあっさりと決まっていた。

 

「セリト。わた……俺と一緒に」

「正直、あんまり上手くないしガンダムも詳しくないけれど」

 

 美プラ使いとグスタフとセリトが手を組んだ。普段は可愛らしい機体を使う二人が、今回のレギュレーションでどんな機体を用いて来るか。というのは、周囲から関心を集める要素の一つであった。

 

「よっし、クロカンテ。よろしくな!」

「光栄だ。アラタ君に並ぶビアンカのトッププレイヤーと組めるとはな」

 

 実力的にもまるで隙の無いマシマとクロカンテの組み合わせはビルドとバトル方面でも優勝候補の一角である。強いて欠点を上げるなら、面白みは少ないが。

 

「じゃあ、私はシーナと組ませて貰おうかしら?」

「はい。ドーラさん、よろしくお願いします」

 

 鞭と飴と言わんばかりの組み合わせと温度差はあるが、アバター的な見た目としては不思議としっくりと来る物があった。

 

「じゃあ、コウラは僕と一緒で良い?」

「……………他に組めそうな相手がいないし」

 

 丹生が名乗り出て、コウラは不承不承と言った感じで頷いていた。関係は拗れているが、ガンブレ学園では本当にコンビで活躍していた時期があったのだ。コンビネーションという一点では強いかもしれない。

 大方、フリーダムフリートの主要メンバーとビアンカの主要メンバーのMAVが決まったが、まだ組み合わせが出来ていない者もいる。中には、あまり見かけない顔の者もいた。ジム・スナイパーⅡを再現したと思しき機体を動かしているプレイヤーも、その一人である。気になったのか、アラタが尋ねた。

 

「ミサさん。そちらの二人は?」

「地元の知り合い。こっちのコマンドスナイパーカスタム使いがリツキで、こっちの両肩キュベレイの子がサーヤ。2人共結構強いよ」

「誘われた手前、こう言うのはどうかと思うんですけれどね! 僕達の蚊帳の外感凄くないですか!?」

 

 地元の知り合いということは、間違いなく彩渡商店街関係者である為、ある程度の実力は保証されていることだろう。ただ、リツキと呼ばれた少年の動揺は凄かった。彼のリアクションはアラタに比肩するレベルだった。

 

「大丈夫だよ、リツキ。ガンダムを通じて分かり合える。私達は、そう学んだはずだよ?」

「ガンダムを通じて……」

 

 ミサが良い感じのことを言っていたので、その様相を確かめるべく。リンはチラっとロビーの方を見た。

 

「畜生ォオオオオオオオオオオ! 暫く、仕事で見れないんだよ!!!!!! 楽しみに出来る範囲でネタバレしろっつってんだろぉおおおお!」

「マチュは着やせするタイプ!!!!!!!!!!」

 

 言うて分かり合えているだろうか?  ただ、このメンバーは新参者だからと言って煙たがる様な奴は居ないハズだ。

 

「じゃあ、リッキーは私と組むとして。サーヤちゃんはどうする?」

「では、彩渡商店街のエースと言われていた貴方の妹さんと組みます」

 

 リアクション眼鏡と化したリツキと違って、コウラ並に塩対応の女子だった。勝手に選ばれたリンとしては堪ったモンじゃないが。

 

「えっと、よろしくね?」

「どうも」

 

 コウラも要所では塩対応だったり、マジレスはして来るのだが、少なくとも会話を円滑に運ぼうという姿勢は見られた。だが、このサーヤという少女には気遣いが皆目見当たらなかった。

 一体、どうやってこれと一緒に試合をしろというのか。姉から押し付けられたハードルの高さにリンが困惑していると悲鳴が上がった。

 

「僕、余っとるんやけど!!」

 

そして、最後まで誰とも組むことが出来なかったタオが嘆いた。

どうして奇数の状態で始めてしまったのか。最初に注意する人間は居なかったのかという問題にぶち当たろうとした所で、この企画相談部屋に1機のガンプラが入って来た。

 

「ごめん、アラタ君。コウラ君。遅れてしまって」

 

 現れたのは、ガンダムXとデスティニーガンダムにフリーダムガンダムの機翼を加えた機体『ガンダムヘリオス』だった。

 

「あ、フドウ先生。来てくれたんですね。他のお2人は?」

「サナとトウマも都合が付かなくて。もう、MAV決めは終わっちゃったかな?」

「僕が残っていますぅ」

「じゃあ、先生と組もうか!」

 

 まさか、GBBBB内とは言えコレをやることになるとは思わなかった。と言っても、相手はプロで活動していた経歴もあるプレイヤーだ。相棒としてはむしろ心強すぎる位だ。

 

「合計9組のMAVが出来た訳ね。ちょっと、出来たメンバーでトーナメント表を作らせて貰うとして。あ、アラタとカオスの組み合わせはシードね。アンタら強すぎるから」

「ふむ。戦える回数が少なくなるのは惜しいが、致し方あるまい」

「ごく当たり前の様に俺とカオスがMAVになっているじゃねぇか」

 

 流石にカオスも戦力の集中ぶりに対しては思う所があったらしい。ちょっと気になったのか、リンが手を上げていた。

 

「ねぇ、カルパッチョさん。トーナメント表ってどうやって決めるの?」

「結構私見が入るんだけどね。こういうのってある程度は強さで、配置が決まるのよね。1回戦目からアラタ・カオスのペアとマシマ・クロカンテペアがぶつかったら残りの試合が盛り上がりに欠けるでしょ?」

 

 トーナメント式にする以上は、盛り上がる演出というのは必要になって来る。強豪チームはやはり決勝や準決勝でぶつかった方が良いのだ。

 

「その話で行くと。マシマ・クロカンテチームはアラタ達とは一番離れた所になる。ってこと?」

「そうそう。はい、出来たわ」

 

 予め表作成ソフトでも起動していたのか、あまりに出来上がりが早かった。ひょっとして、彼女はイベンターとしても能力があるんじゃないかと思えた。書き出された表を見た。

 

――

1回戦

ミサ ・リツキ

マシマ・クロカンテ

 

2回戦

リン ・サーヤ

タオ ・フドウ

 

3回戦

ユーキ・カルパッチョ

コウラ・ニュー

 

4回戦

ドーラ・シーナ

セリト・グスタフ

 

――

 

「なんか、アラタさんのチーム! 俺達の横にあるんだけれど!!」

 

 セリトが悲鳴を上げた。4回戦を勝ち上がって来た者達はシードとして『アラタ・カオス』チームと戦う羽目になる。コレにはグスタフも芳しくない反応をしていたし、ドーラも困っていた。

 

「まぁ、良い機会じゃない。バトルトーナメントのリベンジが先んじて出来るんだ。公式でも再戦の機会はあるけれど、多ければ多い程良いもんさ」

「それに。ここだけの話、私。アラタさんと手合わせをしてみたいですしね」

 

 ただ、シーナはやる気満々と言った感じで。他のメンバーもトーナメント表に文句は無さそうだった。

 

「正直に言うと、このトーナメント表。結構良いと思っている。俺もビアンカのトップ争いとして、ミサとは雌雄を決したいとは思っていたしな」

「勿論、受けて立つよ。ねぇ、リツキ!」

「僕の!!!! 参加タイミング!!!!!!!!!」

 

 なんで、そんな因縁のタイミングで自分をパートナーにしたんですか? という抗議の意図がありありと見えた。

 

「アラタくぅん。今の時点で既に楽しみだよ。おまけにGBBBBの公式ではバトルトーナメントの再戦も待っていると。……ただ、色々とスケジュール的には大丈夫なのか?」

「問題ねぇぜ。今までプレイできなかった時間とジークアクスが俺達を動かす。最強だ」

 

 体力が追い付くかは置いといて、やる気は十分に漲っていた。GBBBBプレイヤーはコレで良いのだ。かくして、個人イベントと公式イベントの同時敢行という無茶が、一部の人間達で行われようとしていた!

 

 

 

 

「……カドマツ。俺も参加したらダメかな?」

『駄目だバカ』

 

 ただ一人、公の立場なので感動やイベントに参加することのできないマイスターの騎士エクシアが寂しそうに見ていた。

 

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