GBBBBは無法地帯【本編&DLC編完結】   作:ゼフィガルド

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 いつも応援コメントありがとうございます。☆10評価が入るとは思っていなかったので、驚きました。皆もガンブレ4の二次創作を書こう!


19戦目:あやまろう!

「お。色々とアップデートが入るみてぇだな」

 

 GBBBBのロビーに設置されているモニタには次回のアップデート内容が記されていた。ファンネルの攻撃頻度の改善や、問題となっていたメイスの威力調整など。

 他にも特定レアリティ以上のパーツを合成する際に出る警告表示のON/OFFなど。ユーザーにとって利用しやすい様に改善して行くという、運営の方針が打ち出されていた。

 

「やっぱり、メイスはナーフも入るよな。明らかに強すぎたしな」

 

 タオも納得していた。メイスの派生攻撃はゲームバランスの崩壊をも招きかねない物だったので、普通に使いたい人にとっても朗報だろう。

 システム周りの調整に加えて、先日行われたマイティーストライクフリーダムガンダムを入手したイベントの様なものが行われないかと、アラタとタオが期待をしていた時のことである。

 

「やっほー! アラタ君! タオ君こんにちわー!」

 

 先日とは打って変わって、いつもの営業スマイルを携えたカルパッチョが現れた。アレだけのことがあったのにもう元気を取り戻したのかとタオが驚いていると、先にアラタが突っ込んだ。

 

「おぅ。思ったよりも元気じゃねぇか! ここでやって行く腹積もりを決めてくれたんだな?」

「え? いや全然? 冷静に考えてみてよ。私はね、言ってみればフリーダムフリートの広報でもあったのよ? きっと、追放って言うのも数日間頭を冷やして来いって意味だと思うしね。第一、私がいないと渉外がね。いなくて、対外的にも困ると思うのよね」

 

 自分が戻れると信じて疑っていないようだった。だが、彼女も言う様に配信者としての知名度は抜群であり、彼女目当てにフリーダムフリートへ入ろうとするプレイヤーも居たことだろう。

 

「(分かっとったつもりやけど、やっぱり配信している時との性格のギャップがえげつないなぁ……)」

 

 配信者としての彼女はトークも面白いし、リスナーへの反応も丁寧だったが、実際の性格は頭ニューリーダーだった。

 だが、これは逆に称賛するべきかもしれない。これだけの本性を抑えて、アレだけ魅力的なキャラを作り上げていたのだから。

 

「そういや、カルパッチョは業務の引継ぎとかそう言うのはして来たのかぃ? 無かったら、運営に滞りが出るんじゃ?」

「してな~い! 困ればいいのよ!!」

 

 ついでに性根もカスだった。迷惑を掛けた挙句、反省もしていないのだから追放されるのは時間の問題だったかもしれない。

 これにはアラタも苦笑いをしていた。流石にお世話になったクランが荒れる原因を作ったことは、心に引っ掛かるらしい。

 

「ちょっと気になるな。謝りに行くか……」

「真面目やなぁ」

「私の分もお願いね~」

 

 あまりに誠意の足りないお願いだった。しかし、タオとしてもアラタ1人行かせるには気が引けるし、かと言って自分が付いて行って何になるのか? と悩んでいると、丁度良いタイミングで入って来たメンバーがいた。

 

「皆で、集まってどうしたの?」

「お、コウラ先輩。実はだな……」

 

 かくかくしかじかとアラタが経緯を話すと、コウラの視線はカルパッチョへと向けられた。

 

「いや、アラタじゃなくてコイツが直接謝りに行くべきでしょ」

「は? なんで?」

「ウチの後輩をトンチキに巻き込んだのはアンタでしょ。本当に復帰を考えているなら、頭を下げる位安い物でしょ」

 

 コウラ得意の正論パンチだった。筋が通っているだけに反論し辛いことは、タオも身に染みていたが、カルパッチョにとっては知ったことではないらしい。

 

「嫌よ。むしろ、大衆の面前で恥搔かされたから謝って欲しい位なんだけど?」

「も、モンスター……」

 

 アラタもドン引きしていた。コウラも予想外の返答を食らったのか、固まっていた。もしや、ビアンカはとんでもない怪物を抱えたのかもしれない。

 

「アラタ。私もフリーダムフリートに行くわ。聞きたいことが色々とあるしね」

「よっしゃ! 先輩が付いて来てくれるなら心強いぜ!」

「ちょ。ちょっと待って!!」

 

 早速二人で行こうとしたのを見て、タオは焦って声を掛けた。

 もしも、2人が行ってしまえば自分はコイツと2人きりになる訳だが、それだけは嫌だった。このままだと幻滅のスピードに歯止めが掛からなくなりそうだ。かと言って、ここで落ちたらカルパッチョに自らの忌避感を悟られてしまう。

 

「タオ。どうしたんだぃ?」

「アラタだけが頭下げる必要はあらへん。ボクも下げるで!」

「タオ。オメェって奴は……!」

「え? なんで?」

 

 アラタが感極まる中、コウラが疑問符を浮かべていた。いざと言うときに感情的な部分をあまり理解してくれないのもやっぱり彼女らしかった。

 とは言え、主役たるアラタが承諾したなら連れて行かない訳にもいかない。カルパッチョを残した3人はフリーダムフリートへと足を運んだ。

 

~~

 

「態々、謝罪に来てくれたのかい? 礼儀正しいね。本来、来るべきバカが来ていないというのに」

 

 カオスはアラタ達の謝罪を快く受け入れていた。彼の傍らにはクロカンテとボーボボが居た。今まで、フリーダムフリートの新入りとして度々姿を見せていた彼のパイロットアバターもミスターをベースとしたボーボボだった。

 

「だから、言ったでしょうカオスさん。奴はフリーダムフリートの一員に相応しくないと。新たな四天王には、私からはボーボボを推薦します」

「え? 新たな四天王?」

「うん。カルパッチョ君を追放したからね。欠員は補充しないとね」

「新四天王のボーボボです。よろしくお願いします」

 

 クイっとサングラスを中指で押し上げていた。思いの外、欠員があっさりと埋まっていた。カルパッチョの予想は大いに外れている。

 

「あの。カオス? もしかして、頭を冷やす為にウチへと追放したとか。そう言う訳じゃなくて?」

「コウラ君。君の様に正式な手続きを取って、ウチを抜けた人間の出戻りは認めているがね。マナーも常識も無い人間に出戻りの機会は無いよ? トップクラスのクランとしての品格もあるからね」

 

 はい。としか言いようが無い意見だった。コウラの発言から、カルパッチョの現・思惑を逆算したのか。クロカンテがプルプルと震えていた。堪えているのが怒りか笑いかは判断に難しい。

 

「えらいこっちゃ……」

 

 タオは衝撃を受けていた。つまり、カルパッチョはビアンカ所属のメンバーになるのだ。なまじ、有名配信者と言うこともあるのでぞんざいにも扱えない。

 アラタ達が頭を下げて、フリーダムフリートを後にした。3人は考えていた。果たして、この事実を伝えるべきだろうかと。……そして、隠す意味がまるでないという結論に至り、打ち明けることにした。すると。

 

「はぁあああ!?!?!? 意味わかんないし! なんで、新入りのアイツが私の後釜に収まってんのよ!? こんなの陰謀よ! 陰ボーボボよ!!」

 

 アラタとタオが噴出していた。どんな状況になってもリスナーに笑顔を届けることを忘れない所だけは本当に一流だった。

 

「暫くは反省することね。動画配信はどのクランに居ても出来るでしょうし、暫くはウチでやって行けば?」

「こんな弱小クランで?」

「(遠慮もデリカシーも無いよなぁ、この人……)」

「そこをカルパッチョが盛り上げていくだんぜぃ。そう、ウチのアストレアになるんだぜぃ!」

 

 00の外伝機体名にも掛けているなら、やはりアラタはそれなりにガンダムについても知っているらしい。カルパッチョにもネタは通じたのか、何かを考えていた様だった。

 

「いや、待ちなさい。よく考えてみれば、覚醒使いのアラタは近くに居るんだし? むしろ、ここから成り上がって行けば凄いサクセスロードになるんじゃ? ほら、ガンプラバトルで盛り上がって聖地になった商店街もある位だし?」

「その通りだ! 今から『背信者として追放された私は、GBBBB一の配信者へと成り上がる』って物語が始まるんだ!!」

「おぉおお! 行けそう!!」

 

 何が? と、タオとコウラは言い掛けたがそっと呑み込んだ。

 少なくとも、ネガティブにグチグチ言われるよりかは煽てて調子に乗らせておいた方がマシだからだ。

 

「見てなさい、カオス。私を追放したことを後悔させてあげる……!」

「少なくともアンタは己の行いを後悔した方が良いと思うんだけど」

 

 コウラの声など既に聞こえていないのか。早くも、カルパッチョは次の目標に向けての計画を組み立て始めていた。ビアンカに正式に仲間が加わった! ……良いことかどうかはさておき。

 

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