遊戯王 決闘探偵 -雲と鉄-   作:T3PO

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末永くよろしくお願いします。


第1章 どうせの探偵と激流のガール
第一話 決闘探偵と豪雪激流ガール


・・・悶々とした街。殴り抜ける貧しさ。寂れ狂う神社。カード1丁火事の元・・・

 

「刻まれていく 数秒だけが全てだった」

 

 

 

豪雪の後の世界が止まってしまった様な静けさ。

普段ならギャンギャンと騒ぐストリートデュエリスト達も姿を見せない。

 

寂れ始めた地方観光都市の更に寂れた古ビルから物語は始まる。

 

 

第一章 「どうせ」の探偵と激流のガール

 

 

 

第一話 豪雪激流少女

 

「し~ば~れ~る」程寒々しいビルの一室。

コタツに温もる半纏姿のだらしない男と、その横に長年の嫁のように自然によたれる一体のオボット。

 

 

 

 

 

…ズドン ズズズズズ

 

「うわ、これどうせ屋根の雪の塊落ちたやつだぞ…」

 

…ここまで雪が降るとは…過去のデータによると、14年前振りの大雪だそうです…

 

「だよね…うわ、この感じじゃ明日から雪かきやばいな…しかも筋肉痛も時間差で来るから来週はずっと辛い…」

 

…肯定です。ご主人の年齢的にそうなるでしょう。しかし、この降雪量では街中のオボット達も苦労するでしょう…近いうちに彼らの手伝いをする許可をいただけますか?…

 

「いーよいーよ。どうせ商店街の方々も腰悪いの多いから雪かきできるの少ないし。町内会のオボットだけじゃ時間もかかるだろうしね。・・・こーゆう時、「高齢化」とか「過疎化」とかズンと実感するな。」

 

…肯定です。

 

「あー 寒い 寒い 心まで寒くなってくるな、そうゆう事考えてると。こたつあって良かったわ本当。」

 

…昼間からこたつに半纏、みかんとは、良い身分ですね。ご主人。電気代のせいでまた食費が削られそうです…

 

「まじ・・・ま、いいじゃない。どうせ客の予定もないし、こんな雪の日に駆け込み客はないな。ゴロゴロ位の贅沢はさせてや。ついでにTVと・・・」

 

 

ぴっ

TV<再録カード販売のデュエレスト!!デュエレスト!!今回の「シルバーシリーズ」再録カードはなんとォ!

 

 

「このCMシリーズも長いな。というか、もう再録シリーズが販売する季節か・・・」

 

…歳をとるのは恐ろしいことです

 

「おいやめろ」

 

ぴッ

 

TV<今週も大人気企画「イケメン☆デュエリストを捕獲せよ」!!!南ラテン系のイケメン決闘者「ボビー」VSカリスマイケメン小学生決闘者「星夜」!!」

 

ぴッ

 

「・・・なんだろう。腹立つ番組だな。」

 

…ひがみ乙です。

 

ぴッ

 

TV<では続きましてデュエルニュースです。昨日行われた「第28回ペガサス・J・クロフォードハイトリニダード・ライディング・デュエル・グランプリ」におきまして、我が国の「H・タロウ・クメス」率いる代表チームが優勝を果たしました。この大会における最年少優勝となり、」

 

ぴッ

 

「これはリアルタイムで見たな」

 

…若いです。

 

ぴッ

 

TV〈さぁ 今日のゲストはシリアス、コミカル、様々な役をこなすマルチな活躍。本格派女優にして決闘アイド〉

 

ンっぴ!!!!!!

 

・・・

 

…華やかに活躍してる御友人を見てTVを消すとは・・・落ちぶれたものです。クズポイントが加点されました。現在、291ポイント…

 

「あらまびっくり~・・・割と律儀にカウントしてるのね。」

 

…はい。機械的に・・・ん。ご主人、雑居ビル手前に大型のDホイールが停車した音がしました。お客様の可能性が…

 

「うわ本当か・・・ こんな雪の日に来るなんて、どうせロクでもない客なんだろうな・・・とりあえず隠れていて。万が一悪質で面倒くさい客なら突然出現して追い払ってー。」

 

…最低なホスピタリティですね。分かりました。…

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

同時刻。ビルの外。タクシーからやたら偉そうに降りビルを見上げる独りの少女。

 

 

・・・うわ。

 

きったないビル・・・私の住むこの街は確かに荒み始めているけど、ここまでとは・・・。Vシネマでヤクザとか違法風俗がある感じの・・・。

こんなところに本当におば様が言ってた腕の立つ探偵がいるのかしら・・・不安だわ。

 

どうせ、探偵なんてカッコイい名前ついてても、下品でバカな顔したおっさんなんでしょうけど。いざと言う時にすぐにセキュリティ呼べる様にしなきゃ。

 

雪も随分積もってるから、D-ホイールはエンジンかけたままで…エンストはしなよね。きっと。それにここから万が一逃げる様な事があったらすぐに乗れるようにしとかないと。

 

・・・うわ、階段キツい!本当、なんなんのよー。

 

・・・「探偵事務所」って書いてあるわね・・・やっぱちょっと怖い・・・えーい!!南無三!!きったねぇ扉を開けてやるわ!

 

 

・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

 

ドンッ!!

 

「失礼するわ!!」

 

「ひえ!?」

 

……… 対峙するのは薄暗い部屋。

しばらくの大雪と家主の怠惰ゆえに締め切っていた事務所に、外からの辛辣な寒さが押し寄せてきます。換気といえば良い言い方ですが、暴力的な室温の変化はだらしない我がご主人をまた震え上がらせたようです。

 

そんな情けない小汚いご主人年齢27歳、を真正面から堂々と睨みつけるのは、まだ若き少女…否定、機械的に見ても「美女」と言えます。データ参考…推定年齢14歳。私がご主人と初めて会ったその時と同じ程度…時間の流れとはかも恐ろしきものだと、風流を感知します。

その美少女は「流れる様な」というよりも、常夏の海のビックウェーブの様な明快な青色の長髪。意志の強さを感じる三白眼…正直に言いましよう、この部分、いわゆる「キツそう」な印象です。恐らくご主人が現在ビビっている原因の一つであると考えます。ですが、そのキリっとした目線は決して不細工でなく、凛々しさを印象付けます。年相応の可愛らしい「美少女」でなく、これから「美女」になる美少女と言えるでしょう。スタイルもすらっとしたモデル体型で身長167センチはあると予想されます…この年頃の女性にしては異様に大きいと言えるでしょう…

 

 

少女「ここが探偵事務所かしら・・・あら。思ったよりも若いわね。でもなによその半纏姿。随分滑稽だわ。」

 

探偵「・・・いきなり早々ひどくないですかねぇ。お嬢ちゃん、ここは君みたいな子が来るところじゃないんだ。」

 

少女「ええ確かに、私は14歳のたかがガキ。でも、馬鹿ではないわ。むしろお客さんに対してそんな対応とる方がどうかしてるんじゃなくて?」

 

探偵「・・・肝が座ってるね。僕が君くらいの歳の時はビビりまくって・・・まあいいや。お嬢さん。名前と、どこ経由でこの場所知った?それから目的は?ってか予約の電話とか入れてるかな?」

 

少女「一度に沢山も聞くのは馬鹿のやる事よ。あたしは、お嬢。○○おば様から貴方を紹介されましたの。…あれ、電話はいれたはずだけど・・・?」

 

探偵「・・・あ。多分あれだ。どうせ雪で電話線やられたなコレ…そうかすまないな。この辺のマンション地域の地主さんところのお嬢さんか・・・それは失礼。「ワイド」!!」

 

ウィーン

 

…ここに…

 

探偵「…悪の代官とその手下じゃないんだから、妙な反応の仕方はやめてくれないかな?」

 

…肯定。修正します…

 

お嬢「それは…オボット?それにしては随分シャープな形ね…つぶらな瞳じゃないオボットを見るとちょっと違和感あるわね」

 

…肯定。よく言われます。

 

探偵「ちょっとした特注品でね。悪いけどお客さん用のお茶出してもらえる?」

 

…肯定…

 

探偵「さて。改めて、いらっしゃいませ、××探偵事務所へ。お嬢様、ご依頼はいかがなものですか?」

 

お嬢「シンプルに言うわ。私からカードを盗んだ連中を見つけ出してほしいの。」

 

探偵「盗まれた?」

 

お嬢「ええ。数日前に、とある下賤な連中に絡まれてしまって、私のエースカードの1枚を盗まれた…いえ、強奪されてしまったの。だからそいつらを見つけてほしいのよ」

 

探偵「そりゃお安い御用で・・・ん?待て待て、「見つけ出す」のであって「奪い返す」じゃないの?」

 

お嬢「勿論よ。とられたモノは自分で奪い返すのは礼儀作法でしょ?」

 

探偵「そんな修羅世界の礼儀は知らないが、それならこの依頼、断らせてもらう。強盗するような連中においそれと嬢ちゃん行かせるワケにはいかないな」

 

お嬢「あン?こっちが依頼人だろ?依頼人の要望を無視するっての?」

 

探偵「ひ、そ、こええよ!!・・・じゃなくて。依頼を受けるなら、俺がその強奪した連中と直接交渉しかり、奪い返す、ってのが最低条件だ。まだ14歳なんだろう、お嬢さん。その辺は分かってくれよ」

 

お嬢「私にすらビビる貴方にそんな事が出来るとは思えないけれど。しょうがないわね…」ウィーン!!

 

探偵「おいおいおい、なんでデュエルディスク起動してるんだよ。全然「しょうがない」流れじゃないぞ」

 

お嬢「要は、貴方より私の方が強いって証明できればすんなり依頼受けてくれるんでしょ?」

 

探偵「おいおいおいーそーゆう「流れ」か?そーなんか?」

 

お嬢「言っておくけど、私、プロ目指してるから…ガキだと思ってるとボロボロに流してやるわよ…!!」

 

…御主人、ドンマイです…

 

探偵「・・・どうせこんな日の客は面倒くさい奴だと思ってたよ。」

 

 

 

お嬢「さあさあさあさあ!!激動たるデュエルをお魅せするわよ!!」

 

探偵「…なんかこんなノリ久々だな、体がついていかないよ、もうさー」

 

 

 

デュエル!!

 

 

 

ターン1

 

お嬢「ドロー!!…ふふふ。モンスターをセットターンエンドよ」

 

探偵「・・・お、まじか」

 

お嬢「なによその物言いたげな目線は」

 

探偵「いや、何でもないよ嬢ちゃん。(ガン回しかガン伏せするかと思ったが、案外おとなしいデッキらしいな・・・言動とは正反対だな)」

 

お嬢「その言い回し止めてほしいわ。ガチキモイルカ」

 

探偵「・・・逝きてぇ・・・」

 

 

ターン2

 

探偵「ドロー・・・フォトンスラッシャーを特殊召喚。んで、バトルフェイズーの」

 

お嬢「ちょっと!こっちに手札誘発あるかもしれないでしょ!!逐一フェイズ変化の確認とりなさい!!」

 

探偵「・・・伏せナシのこの状況で普通なにも邪魔は挟めないだろ・・・えーそしたら、なにかチェーンしますか?」

 

 

 

お嬢「何もないわ!!馬鹿!!」

 

探偵「・・・ちょっと酷すぎやしないっすかねぇ・・・JK・・・まあいーや。バトル。」

 

フォトンスラッシャー vs セットモンスター・・・グリズリーマザー破壊!!

 

馬場葉「随分一直線ね流石馬鹿!!グリズリ―マザーの効果発動!!デッキから、水属性攻撃力1500以下のモンスター!!「雲魔物-アルトス」を特殊召喚するわ!!」

 

雲魔物-アルトス

このカードは戦闘によっては破壊されない。

このカードが表側守備表示でフィールド上に存在する場合、このカードを破壊する。

このカードの召喚に成功した時、フィールド上に存在する「雲魔物」と名のついたモンスターの数だけこのカードにフォッグカウンターを置く。

フィールド上に存在するフォッグカウンターを3つ取り除く事で、相手の手札をランダムに1枚捨てる

 

探偵「これは・・・可愛い奴がきたな・・・(これは読みにくい・・・戦略が・・・)」

 

お嬢「ふん!!馬鹿には到底理解できない強さでしょうがね!!」

 

探偵「・・・メイン2。レベル4のヴェルズサンダーバード召喚・・・エクシーズ。」

 

―――――――安心安定安らぎの1枚。えくしーず――――――――

エクシーズ召喚。ランク4。

 

「No.39 希望皇ホープ」

 

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/光属性/戦士族/攻2500/守2000 レベル4モンスター×2

自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。そのモンスターの攻撃を無効にする。

このカードがエクシーズ素材の無い状態で攻撃対象に選択された時、このカードを破壊する。

 

探偵「守備表示にして出して・・・カードを2枚セット・・・ターンエンド」

 

お嬢「ふん。馬鹿の癖にアークナイト想定の守備出しかしら?その辺は伊達に歳を食ってないわね。」

 

探偵「そりゃどーも(つーかやっぱ持ってるのか、あの超効果価格カード…金持ちの嬢ちゃんは違うね流石、やんなるね)」

 

お嬢「でも・・・結局貴方は大馬鹿な負け方するのよ!!ドロー!!」

 

フィールド

お嬢 手札5枚 雲魔物アルトス

探偵 手札3枚 マエストローク セットカード1枚

 

お嬢「さあ惨めな負け方の序曲を・・雲魔物-アシッド・クラウドを召喚よ」

 

雲魔物-アシッド・クラウド 効果モンスター

星4/水属性/天使族/攻 500/守 0

このカードは戦闘によっては破壊されない。このカードが表側守備表示でフィールド上に存在する場合、このカードを破壊する。このカードの召喚に成功した時、フィールド上に存在する「雲魔物」と名のついたモンスターの数だけこのカードにフォッグカウンターを置く。このカードに乗っているフォッグカウンターを2つ取り除く事で、フィールド上の魔法または罠カード1枚を破壊する。

 

お嬢「この瞬間、アシッドクラウドの効果発動!!アルトスと自身がいるので雲カウンターを二個載せる!!・・・・・・?アンタ、効果の確認しなくていいの?」

 

探偵「いや、何となく覚えてるから大丈夫だよ、JK」

 

お嬢「キモ馬鹿。アシッドクラウドの効果発動その2!!カウンターを2つ取り除き、そのセットカードを破壊するわ!!」

 

探偵のセットカード・・・リビングデッドの呼び声→破壊

 

お嬢「そしてここからがアンタの大敗北のメイン!!2体の雲魔物でオーバーレイネットワークを構築・・・エクシーズ召喚!!」

 

「現れなさい、神話とゴシックの渡し船・・・勝利への華麗なる激流!!」

 

「バハムート・シャーク!!」

 

バハムート・シャーク

エクシーズ・効果モンスター ランク4/水属性/海竜族/攻2600/守2100 水属性レベル4モンスター×2

1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。水属性・ランク3以下のエクシーズモンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚する。このターンこのカードは攻撃できない。

 

探偵「…こりゃまた随分なエースカードを…んで、殴るのかな?」

 

お嬢「そんな貧相な発想だから馬鹿は困るのよ!魅せる決闘者はそんな安直じゃない!!バハムート・シャークの効果発動、ゴッドソウル!!ORUのアルトスを墓地に送り、エクストラから、「No.30のアシッド・ゴーレム」を特殊召喚するわ!!」

 

探偵「あ そーゆう」

 

No.30 破滅のアシッド・ゴーレム

エクシーズ・効果モンスターランク3 /水属性/岩石族/攻3000/守3000 レベル3モンスター×2

自分のスタンバイフェイズ時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除くか、自分は2000ポイントダメージを受ける。このカードのエクシーズ素材が無い場合、このカードは攻撃できない。このカードがフィールド上に存在する限り、自分はモンスターを特殊召喚できない。

 

お嬢「さあさあさあさあさあ!!!これが馬鹿喝采のレクイエムをご視聴あれ!!!手札より、」

 

探偵「ちょいストップ。破滅のアシッド・ゴーレムの特殊召喚にチェーンして発動」

 

お嬢「間が悪いわね。さっさとしなさいy」

 

 

 

探偵「「マインドクラッシュ」 「強制転移」、宣言」

 

お嬢「!?!?!?!!?!?!?!?!?!?!!?!?!??!?!!?!?!?!?!?!?!?!?!?!??!!??!?!?!!??!」

 

 

マインドクラッシュ 通常罠

カード名を1つ宣言して発動する。宣言したカードが相手の手札にある場合、相手はそのカードを全て墓地へ捨てる。宣言したカードが相手の手札に無い場合、自分は手札をランダムに1枚捨てる。

 

強制転移 通常魔法

お互いはそれぞれ自分フィールド上のモンスター1体を選び、そのモンスターのコントロールを入れ替える。そのモンスターはこのターン表示形式を変更できない。

 

 

 

探偵「どうなんだいお嬢ちゃん。あるのかい?」

 

お嬢「…キイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!」

 

ッ「強制転移」→墓地へ

 

お嬢「…ふへえ」

 

探偵「あーなんというか、ご愁傷様…特殊召喚出来ないんじゃアレだろ…サレンダーするかい?」

 

お嬢「するわけないでしょ!!こんな苦境何て私にとってはただのスパイスよ!!ターンエンド」

 

探偵「お、おう」

 

 

…2ターン後

 

お嬢「きええええええええ」

 

ゴーレム効果により 2000のダメージ 

お嬢ライフ2000-2000=0

 

Win-探偵 Lose-お嬢

 

探偵「ふう。これでお嬢ちゃん的には満足してもらえたかな?僕の実力、ってやつ」

 

お嬢「認めざるを得ない…というか、何よあのマインドクラッシュ!!そんな潰し手があるだなんて!!!やるじゃない、馬鹿なりに!!!ちょっと魅せる流れだったわ!!素直にしてやられたわ!!!」

 

探偵「お。おう。…まあバハムートシャークからゴーレム出てきたら100%、それだろ。だからあの送り付けコンボする時は、一度「強制転移」は伏せてからやった方が安心っちゃ安心だね…どうせサイクされる可能性もあるけど、その辺りは相手に合わせてって感じかな」

 

お嬢「ふ、ふん。ご教授アリガトウゴザイマシタ。」

 

探偵「ちなみにお嬢ちゃん的にはサレンダーしなかった理由は?「水霊術-葵-」か「瀑征龍ダイダル」あたり引いてのコストや生け贄として墓地送りとか?」

 

お嬢「本当に貴方嫌ね。そして生け贄じゃなくてリリースって言いなさいよ。老い丸出しだわ…大当たりよ。後は残りの「強制転移」待ち位ってところ。それより貴方。結局何デッキの使い手なのよ!!!フォトスラとかサンダーバードは汎用カードの範疇だわ!!コンセプトが分からないままよ!!教えなさい!!」

 

探偵「えー。・・・まァその辺はおいおい仕事中に分かるさ。…んじゃお嬢…いやお客様、今回の御依頼、受けて宜しいでしょうか?」

 

お嬢「その接客口調もウザいわ。フランクで良いのよフランクで。はッ、お願いしますわ。さっさと見つけ出してちょうだい。詳しい話をさせてもらうわね。」

 

 

……御主人、御嬢様、お茶が入りました。どうぞ…

 

お嬢「あら、ありがとう、えーっと、そう、「ワイド」。良い名前ね。」

 

…肯定です。そしてありがとうございます…

 

 

 

……………このお嬢さん、本当にご主人にとって換気、もとい、転機かもしれません…お気づきですかご主人?ハメ手とはいえ、あんなにも晴れやかにデュエルする顔を見せるのは3年と29日ぶりです。機械的にですが、この出会いから何かご主人の生活に変化が起こる事を祈ります…

 

 

 

 

主人思いのオボット「ワイド」のささやかな祈りは、善悪を越えこの日を契機に叶う事になる。

 

これは、ポンコツの癖に必死に潜り続けようとする大人たちと、未熟なくせに荒波を乗りこなそうとする少女たちの、刹那にかける物語。

 

 

 

「決闘探偵」

 




今回はプロローグ編です。
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