場面は再び「ロストキャッスル」。本来ならば愉快なゴーストの人形達が音、光と共に踊りだすダンスホール。
電源は切られ、ぼんやりとした非常用の蛍光だけがフロアを照らす。
…その決闘は既にクライマックスを迎えていた。
明らかにイリーガルな職業をしているとわかる、スキンヘッドの男は…図体に似合わない真っ青な顔で探偵を睨む。
探偵「「スクラップ・ツイン・ドラゴン」で、「霞の谷のファルコン」へ攻撃。超過ダメージで僕の勝ちだ。」
刺客「っち!!!」ライフ ー500
WIN探偵-LOSE刺客
探偵「霞の谷デッキなんてトリッキーなもん使って・・・危うく読みが効かなくなるところだったじゃないか。」ふぅ。
刺客「くっそ!!お、覚えておけよ!!」だっ!!
探偵「逃げ足早いなぁ!?もうちょっと雇い主の部長さんについて聞こうと思ったのに・・・くっそ、どこにいるんだよ部長さんさ。ちゃっかり手下に襲わせるとかネガティブ大正解じゃないかよ・・・こっちか?」
更に奥の書庫の入口の様な扉を開ける。
ぎいいいいい・・・ばたん、と大げさで、いかにも「これから恐いこと起こりますよ」と主張する音がなる。
その部屋の中に男は俯いていた。
探偵「おおう。ここにいらっしゃいましたか。部長さん。」
部長「…」
探偵「単刀直入にいきましょう。「襲撃計画」、やめてもらえませんか?勿論これは脅しですが、忠告でもあります。これまでの手口の美点を全て壊してしまう一斉襲撃は、セキュリティの調査を部長さんの身へ届かせてしまいます。これまでの事については他言しませんので・・・お願いできませんか?」
部長「…」
探偵「・・・?えーっとお願いを・・・?」
部長「時に、」
探偵「?」
部長「時に、君は今回の計画、一連の私の計画、どの様に考えているのかな?」
探偵「はぁ・・・私の推理・・・いや推測ですが・・・これまでの派遣システムを利用した強盗と、これからの大規模な強盗・・・組み合わせとしては最悪ですが・・・貴方が「デュエルカンパニゼーション」の子会社、「株式会社デュエレスト」の部長となれば、もう一つの要素が加わります。」
探偵「「再販」。「デュエレスト」の業務は新規カードではなく、既存のカードを販売すると聞いています・・・私が以前、貴社の社員の奥様の依頼を受けた時に聞いた話では、「やりがいのない仕事」「新規カードを開発する本社よりも格の低い仕事」「身分が低い」などと愚痴を漏らしているとの事でした。」
部長「…」
探偵「もしかして貴方は、今度の「大襲撃」でわざと末端である強盗チームを捕まえさせようとしているつもりではないですか?貧困で対等にカードを持てず、強盗へと走った彼ら彼女らを。」
部長「…」
探偵「彼ら彼女らに注目を集め・・・おそらく来るであろうマスメディアにその境遇を紹介する事で、犯人へと同情的な世論を作る。そして、金持ちしか持てないカード、配給がコントロールされたカードの存在を問題として取り上げる・・・それこそが真の目的だったのでは?」
部長「…」
探偵「その様に進めば、本社だって対応をしなければならない・・・これまで以上に「再販」「再印刷」を進める・・・その結果、貴方たちの会社「デュエレスト」の儲けや価値は上がる・・・そんな、そんな目的だったのでは?」
部長「…ふ。ふうううう。」
探偵「?」
部長「正解だ。いや「正解だった」というべきかな。」
探偵「・・・?どういう意味ですか?」
部長「ほんの何日か前までな。俺はそんな事に全力を出していたと思うと、全くお笑いだなあ。ひ。ひひひひひひひっひいひ楽しイイ。」
探偵「ッ。今は違うと?」
部長「ああその通りだ。ひひいひっひひひっひひいひっひひひ。いいかあ?やっと俺も解放されたんだよお?「デュエル」になあ?お前なら分かるだろう?元プロの探偵さんよおおおおおおお?」
探偵「まるで分らないですよ」
部長「おうおうおう?いいかい?俺の目的はなあ。だってよお。面白くないかあ?街中にデュエリストが襲撃を仕掛けてさあ。街中が闘い、つぶしあい、いたぶり、勝ちを求めるんだ。コレを修羅と呼ばずなんというう?こんな楽しい事はないざあ?」
探偵「!?何を言って!!・・・ジャンキー・・・か?何をしたんです?「吸った」のですか?「飲んだ」のですか?」
部長「いやあ違うなあ。観たんだよ、素晴らしい修羅を教えてくれる導きをなああ?」
探偵(どういう事だ・・・この前の騒動の時とはまるで別人…良くも悪くも利益と合理的な範疇にあるゲスのハズなのに。こんな浮世離れしたクレイジーな発言は出ない。顔の弛緩具合と言動の危うさは完全に「何かの中毒者」なんだけど・・・「観た」?)
部長「それじゃあ、まずはぁ!探偵!!!お前との決闘で!!愉悦を啜らせろ。この俺の貧民には到底手にすることの出来ないデッキでなぁ!!」うぃーんッ!!
探偵「ッく。確かにどうせもう、まともな会話はもうできなそうだな・・・。」っす。
たったったっ!!
そばかす娘「無事か!!」
お嬢「お師匠!!」
ワイド「到着しました。ご主人の安否確認。」
探偵「!!無事で良かった。見ての通りこっちも一勝負しなきゃいけなくてな。ちょい待っていてくれ。」
部長「ギャラリーか。ほ、そこの裏切り者。目の前で信じる人がゴミクズになるのを見てな?そしてまた、いたぶってやる。」
そばかす娘「探偵が負けるわけない!!アンタみたいな肥え太った金稼ぎしかできない奴なんかにな!!」
部長「確かに元プロデュエリストにそのまま勝つ事は難しいがね。だが、お前の精神の傷を抉る事が出来たなら、話は全く違うよなぁ?」
探偵「!?」
お嬢「傷?」
部長「ところでねぇ。最近は我が社でもARヴィジョンやソリッドヴィジョンの開発を進めていてだね。せっかくだから見てもらいたいたくてね」
かっ!!!ヴィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん
お嬢「!この円形(サークル)・・・全部ヴィジョンの範囲?」
そばかす娘「この部屋一面位はあるぞ!?」
部長「アクションデュエルなるものもあるので独自に市場開拓のため作らせましたが・・・このヴィジョン、とてもリアリティには拘ってありましてねえ。ドラゴンの鱗の一枚一枚、獣モンスターのむせ返すような匂い、残虐なる刃の血潮までしっかり表現しています。」
探偵「新商品のセールスなら結構です。どうせ私には必要ないものですし。」
部長「ああんそう怒鳴らないで。せっかくだから、私のデッキのモンスターでお見せしましょうか・・・貴方へプレゼントです。喜んでください。」
ッス!!!
ヴィーん・・・かっ!!!
探偵「・・・!!!!!!!!」
お嬢「あのモンスター!」
そばかす娘「なんだっけ?」
ワイド「――――ご主人!!!」
お嬢(・・・さっきの敗北したデュエルでも「美しいモンスター」を観たけれど・・・こう、もっとエロス的にくるわね。このモンスターは。・・・あたしもこーゆうムラっとゾワッとする美人好きだわ。あの誰も汚すことの出来ない真っ白な肌と文字通り烏の濡れ羽色の羽根、ドレス、髪。で、忘れちゃいけないワンポイントは、赤い赤いサンダルなのよ。不気味さとエロスと少女らしさの超融合、だわ。)
部長「どうです?とてもとても「似ている」でしょう?このカード「魔轟神グリムロ」は?」
グリムロのヴィジョン「…」
探偵「~~~~~~~!!!~!なぜだ!!!」
そばかす娘「お、おいどうしたんだよ?」
お嬢「探偵さん!?」
部長「とある筋からお聞きしまたよ。貴方がかつて、「捨てていった過去」。どんなに汚いと言われようと勝利へ執着した「理由」を。せっかくです。触ってもいいのですよ?彼女の肌、本物そっくりでしょう?」
探偵「あ・・・あああ」ゆら
ワイド「御主人」
部長「ふふふ・・・罠発動、「デモンズチェーン」!グリムロを捕えろ。」
探偵「!!!おい!!!」
ちりりりりりりいりりりりりりりりりりり!!!
悪意に満ちた鎖の束が、グリムロを縛り上げる!
その強力な力に、か弱き肌が食い込む…
グリムロのヴィジョン「ぐ・・・ぐううううううううううう!!!ィタイ・・・ィタイヨォ・・・」
お嬢「ッ!!えぐ!!・・・ッ!!!まさか!!そばかす!!!目を瞑れ!!」
そばかす娘「!?」ぎゅっ
部長「続いて罠カード、「拷問車輪」。」
ヴん!!・・・
お嬢「拷問車輪までヴィジョンに・・・!!」
探偵「や、やめろお!!やめろ!!!」だッ!!
お嬢「やめてお師匠!!」がし!!
探偵「離せ!!離せよ!!」
部長「ははは!!!やりなさい、拷問車輪!!ズダズダにしてやりなさい!!!」
かちゃ!!かちゃ!!かちゃ!!・・・ごごごごごごごっごお!!
瞬時に呪われた車輪へと繋がれ、そして…鋭い針、棘が全身へ突き刺さる…!その白いからだから、痛々しい鮮血が飛び散り、グリムロは艶やかな悲鳴をあげる!
グリムロのヴィジョン「い。い、イや。イや・・・イやぁ!!イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
ざぐッ!ざぐ!!!ドス!!!ガス!!!ぐじゅ!!!どぐ・・・
探偵「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
ワイド「御主人!!!!」
部長「仕上げだあ!!魔法カード「火炎地獄」!!燃やしつくてやれ!!!」
メラ・・・・ボウぅゥぅぅぅうぅぅぅうぅぅぅぅぅうぅぅぅぅぅうぅぅぅうぅぅぅ
火火火炎炎火炎火火火火火火炎炎火炎火火火火火火炎炎炎火炎火火火火火火炎炎炎火炎火火火火火火炎
ただ単純だが故に追い詰める火炎が、モンスターへと迫りよる!
グリムロのヴィジョン「ツ。ぁ ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。イタイ・・・イタイ・・イヤ・・・・ィやややや。ギャアああああああひいいいいいいぐう・イ!あああああああああああああああああああああああああああああ嫌!!いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!てえええええええええええええええええええええええええええ!!!」
探偵「やめてくれえ!!!やめてくれえよおおおおお!!!」
グリムロのヴィジョン「・・・タスケ・・・」どす
苦悶の顔を見せたまま、その鴉の少女は消え去った。
部長「いやあどうです?素晴らしいリアルさでしょう?」
お嬢「ッ。本当に最低ね。アンタのリョナ趣味は知ったことじゃないけど、本当に気分悪いわ。」
探偵「・・・ああああ・・・うわあああああああああああ!!!」はあはあはあはあ
そばかす娘「探偵!?大丈夫!!!しっかりして!!」
部長「はッは!少々きつかったでしょうか?」
お嬢「何をしたの!!?お師匠をよくも!!」
部長「いやいや。私には貴女の様な大きな夢も想像力もないものでね。大した事はできませんお?只々、かつてあったことの「再生」をしただけですよ。」
お嬢「リプレイ!?」
部長「ええそうです。この探偵の「捨ててきたもの」に再び会わせてあげただけ。血に濡れたねえ。」
お嬢「!!」
そばかす娘「!!!」
部長「まあコレで探偵殿はリタイア。小娘二人ならいくらでもなる・・・フフフ。修羅世界、素晴らしいなああ!!!。斬り捨ててやるさあ。」
お嬢「ッ!!ヤバい感じね!!構えて!!」
そばかす娘「分かってる!!二人で力合わせねえとやべえ!!」
ワイド「否定。その必要はありません。」
ゆらり・・・
探偵「・・・僕と戦うって決めたデュエル・・・勝手に相手変えるなよ・・・」かちゃ・・・
お嬢「お師匠!!」
そばかす娘「大丈夫なの!?」
探偵「・・・まあな。ヘっちゃらポィ。」
部長「ッ。本当にタフだなあ?なら今度はちゃんと俺が潰してやるさなあ?」
ワイド「御主人」
探偵「分かってる。どうせ、もう、過ぎた、事・・・うん。そう。どうせ今頭、パーのアレだから。デッキ、「A」モードに「本気部隊」投入、よろ。」
ワイド「――――肯定。チェンジ、「A」」
カシャカシャカシャカシャ・・・!!
お嬢(「A」?「本気部隊」?何?それに、ディスクがやたら動いてる・・・)
探偵「構えろ。」
部長「ッ!?はッ。ド腐れめ。その濁り切った目、三途の川で濯いでやる!!!」
「「デュエル!!!」」
探偵 VS 部長
探偵「先行は貰う。フィールド魔法、「スクラップ・ファクトリー」を発動。永続魔法「補給部隊」を発動・・・!」
フィールドにオイルぎとぎとの屑鉄工場と、リヤカーを抱えた愉快なゴブリン兵団が現れる!
補給部隊 永続魔法
(1):1ターンに1度、自分フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された場合にこの効果を発動する。自分はデッキから1枚ドローする。
お嬢「なに?あのカードは?」
そばかす娘「お前も知らないのか?」
お嬢「ええ。さっき、お師匠、デッキのカードを何枚かオートで切り替えていた。今のお師匠のデッキは、これまでのデッキとは違うはず・・・!」
探偵「スクラップ・ビーストを召喚。さらに、速攻魔法「スクラップスコール」発動。ビーストを破壊してデッキから「スクラップキマイラ」を墓地に落とす。そして1ドロー。ビーストを破壊。この時、ビーストとファクトリーの効果が発動する。」
部長「っは。せいぜいゴミを集めていろ。」
探偵「当たり前だ。ビーストは、スクラップの効果で破壊されたとき墓地のスクラップモンスターを手札に加える。来い、「スクラップ・キマイラ」。そして同時に「ファクトリー」の効果で、デッキから「スクラップ・ゴーレム」を特殊召喚出来る。来い。」
そばかす娘「すっげエ!一発で色々揃えている!」
探偵「まだだ。補給部隊の効果。こいつは自軍のモンスターが破壊された時1ドロー出来る。ドロー。」
お嬢「強力なカードね。自壊を繰り返すスクラップになら、何回でもチャンスがある。」
そばかす娘「そうなの?」
探偵「スクラップ・ゴーレムの効果により、スクラップ・ビーストを蘇生。シンクロ召喚、現れろ、「スクラップ・ツイン・ドラゴン」。そしてカードを2枚伏せてターンエンド。」
探偵の場 スクラップ・ツイン・ドラゴン スクラップ・ファクトリー 補給部隊 伏せ2枚 手札2枚
お嬢(あれだけ悪さしておいて手札2枚の2伏せなんて。しかもその一枚は安定した後続の「キマイラ」・・・やっぱり「スクラップ」、十二分にイカレてるわ。けど。問題は・・)
部長「それっぽちか?俺のターン。ドローだ。俺は手札より「魔轟神獣チャワ」の効果発動だ。魔轟神クシャノを捨てて、特殊召喚ッ。」
魔轟神獣チャワ チューナー(効果モンスター) 星1/光属性/獣族/攻 200/守 100
自分のメインフェイズ時に発動できる。手札から「魔轟神」と名のついたモンスター1体を捨て、このカードを手札から特殊召喚する。
魔轟神クシャノ チューナー(効果モンスター) 星3/光属性/悪魔族/攻1100/守 800
このカードが墓地に存在する場合、手札から「魔轟神クシャノ」以外の「魔轟神」と名のついたモンスター1体を墓地へ捨てて発動できる。墓地のこのカードを手札に加える。
チャワ 特殊召喚
お嬢「ッチ。幸先のいいスタートね。」
そばかす娘「なあ、あの野郎が使っている「魔轟神」ってどーゆうのなんだ?教えてくれよ?」
お嬢「簡単に言うと「ソリティア」よ。「手札からモンスターを捨てる」効果と「効果で手札から捨てられた時発動できる効果」、そしてそれらに絡められた「特殊召喚」で永遠と自分のターンにモンスターを並べる、そんなデッキ。」
そばかす娘「?あれ、それじゃうちのヤンキーの使っている「暗黒界」とか、「水精鱗」とかと同じじゃないか?」
お嬢「確かに似ているけれど、それらより比べると粗削りな部分が多いわ。圧倒的なアドバンテージをとるカードも少ないし、展開そのものも、行先は効果によるドローカードで決める様な。終着点の安定感がまるでない群体だわ。」
そばかす娘「なんだよ。それじゃヤンキー君に勝っている探偵さんなら楽勝でしょ。」
お嬢「何そのシンプルすぎる法則は。小学生レベルね。」
そばかす娘「あ?」
お嬢「・・・その分、シンクロによるラッシュが恐ろしいのよ。「シューティングクェ―サードラゴン」+「プレアデス」+「閃光竜スターダスト」が並ぶ可能性がある、とか言ったら?」
そばかす娘「まじかよ!?」
部長「ふふん。場に魔轟神がいるとき、手札の「グリムロ」を捨ててデッキから魔轟神をサーチする。さっさと地獄に落ちて俺を勝たすんだよ、グリムロ!!」
探偵「・・・」
ワイド「御主人。平常心。」
部長「クルスをサーチ。」
魔轟神グリムロ 効果モンスター 星4/光属性/悪魔族/攻1700/守1000
自分フィールド上に「魔轟神」と名のついたモンスターが存在する場合、このカードを手札から墓地へ送って発動できる。デッキから「魔轟神グリムロ」以外の「魔轟神」と名のついたモンスター1体を手札に加える。
魔轟神クルス 効果モンスター 星2/光属性/悪魔族/攻1000/守800
このカードが手札から墓地へ捨てられた時、自分の墓地からこのカード以外のレベル4以下の「魔轟神」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。
部長「「暗黒界の取引」発動!!互いにドローして、手札から1枚カードを捨てる!ドロー!手札から「クルス」を捨てる。」
暗黒界の取引 通常魔法
お互いのプレイヤーはデッキからカードを1枚ドローし、その後手札を1枚選んで捨てる。
探偵「ドロー・・・「スクラップビースト」を捨てる。」
部長「落ちたクルスの効果!!捨てられた時墓地のレベル4以下の魔轟神を蘇生させる。さっさと出て来いよ!!グリムロォ!!」
グリムロ⇒蘇生
手札3枚
部長「さあ大惨事ィ。レベル4のグリムロと、レベル1のチャワでシンクロ召喚!!!地獄の沙汰も本読めバカがぁ!!「TGハイパー・ライブラリアン」!!!」
TGハイパー・ライブラリアン シンクロ・効果モンスター(制限カード)
星5/闇属性/魔法使い族/攻2400/守1800 チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上このカードがフィールド上に表側表示で存在し、自分または相手がシンクロ召喚に成功した時、自分のデッキからカードを1枚ドローする。
そばかす娘「げェ!?召喚権なしでアレかよ?」
お嬢「流石に貴女も分かってきたわね・・・。そう、ドロー加速装置よ。」
部長「おいこんなものじゃあないぞ?そうだよな探偵さん?墓地のクソメガネの効果。墓地のコイツと、手札の魔轟を捨てて入れ替える。捨てるのはこのキモイこれだ。」ッ「クルス」
クシャノ⇔クルス
そばかす娘「またかよ!?」
お嬢「自分のカードを罵るなんて、ずいぶん心豊かね。本当に反吐でそう。」
部長「クルスの効果!出てこいよグリムロちゃンンンン?」
グリムロ⇒蘇生
部長「魔法カード「ワンフォーワン」発動。手札のメガネを捨ててデッキから「魔轟神獣チャワ」を特殊召喚。更にカードを一枚伏せて・・・再びシンクロォだぁ!?チャワとグリムロでレベル5を出すぞォ?」
部長「現れろ、「魔轟神レイジオン」。こいつのシンクロが成功した時、デッキからカードを2枚ドロー出来るぅ!更にシンクロ成功時カードをドローするライブラリアンの効果で+1枚。3枚ドローだあぁぁぁ!?」
魔轟神レイジオン シンクロ・効果モンスター 星5/光属性/悪魔族/攻2300/守1800「魔轟神」と名のついたチューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
自分の手札が1枚以下の場合、このカードがシンクロ召喚に成功した時、自分の手札が2枚になるまでデッキからカードをドローできる。
部長手札⇒3枚
お嬢「完全に回りきっているじゃない!?お師匠!?ヴェーラ―!!ヴェーラ―!!」
そばかす娘「手札2枚以下でのドローって、どっちかっていうとインフェルニティみたいだな!?」
部長「そして俺はァ!手札の魔轟神レイブンを召喚ン。」
探偵「待て。その召喚に対してリバースカードオープン。」
部長「なにィ!」
探偵「トラップカード発動。「激流葬」。全モンスターを破壊する。」
部長「貴様ァ!!!」
探偵「加えて、「スクラップ・ファクトリー」の効果でデッキから「スクラップゴブリン」を守備表示で特殊召喚する。そして「補給部隊」で1ドロー。」
魔轟神レイヴン チューナー(効果モンスター) 星2/光属性/悪魔族/攻1300/守1000
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動できる。自分の手札を任意の枚数捨て、その枚数分このカードのレベルをエンドフェイズ時まで上げる。このカードの攻撃力はエンドフェイズ時まで、この効果によって捨てた手札の枚数×400ポイントアップする。
探偵 手札3枚
スクラップ・ツイン・ドラゴン→破壊。
スクラップゴブリン→特殊召喚
魔轟神レイブン
魔轟神レイジオン
TGライブラリアン
→破壊
お嬢「・・・」
そばかす娘「よし!しかもこれなら!」
部長「大丈夫。とでも思っているのかァ?」
お嬢「!」
部長「そんな事で終わるワケがないんだよねェ?リバースカードだァ!「簡易融合」!エクストラデッキから「音楽家の帝王」を融合召喚するウ。更に魔法カード「死者蘇生ィ」。墓地のレイジオンを蘇生させるウ。その意味が分かるよなァ探偵どのォ!?」
お嬢「・・・!」
部長「ひへへへえィ!?レベル5の光属性の「帝王」と「レイジオン」でエクシーズぅぅぅ!!!」
そばかす娘「ふぁい!?」
部長「いでよ、祈って死ね。ランク5、「セイグリッド・プレアデス」を特殊召喚だ。」
セイグリッド・プレアデス エクシーズ・効果モンスター ランク5/光属性/戦士族/攻2500/守1500
光属性レベル5モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを持ち主の手札に戻す。この効果は相手ターンでも発動できる。
探偵「・・・」
部長「なーんにもなくなっちゃぅぞぉ?愛しい人の元へいかしてやるよお!!!バトルフェイズだ!プレアデスの効果発動。さっさと手札に戻れよぉ!!「ゴブリン」!!」
探偵「・・・リバースカードオープン。「スクラップスコール」。このカードでゴブリンを破壊しキマイラを落とす。そして破壊する・・・」
部長「自ら壊したかァ?」
探偵「そして1ドローと同時にゴブリンの効果で「スクラップキマイラ」を回収する。」
探偵手札 5枚
ゴブリン→破壊
プレアデスのオーバーレイユニット→1へ
部長「ちい!鬱陶しい!だがダイレクトアタックを受けてもらうぞォォォ!」
探偵「t・・・ぐわああああああああああああああああああああああああああ!!!」
お嬢「お師匠!!」
部長「はっは!気分ィィィねェええ!ターンエンドだよィ。」
部長手札2
探偵「ドロー。・・・」くらっ
お嬢「!?」
そばかす娘「大丈夫!?もう無理しないで!あたしが代わる!」
お嬢(・・・さっきのターン。激流葬のタイミングは明らかにおかしかった。普通なら、ツインを超えるカードが出ると確信してからでも遅くないのに。つまりこの人は今冷静じゃない・・・!!)
お嬢「・・・あたしが代わるわ。だから退きなさい。お師匠はもう!」
探偵「・・・うん。ご免な。ちょっとあれだ。ドロー。まだ。昔の。「あの時」に比べればこんなの安い。」
そばかす娘「探偵さん・・・?本当に大丈夫なの?それとも、悲しいの?」
探偵「ん、いや、ね。そ、覚えておきな、お嬢さん、そばかす娘。こいつは今、「明確な勝ち」よりも「次々とドローして終わらないターンの快感」と「暴力の快楽」だけを追求したモノ。こんなデッキじゃ、絶対に勝てないんだよ。」
部長「なんだと?」
探偵「それだけのカードをプレイして、所詮出せたのはたったの一枚の「プレアデス」。伏せカードもなし・・・どうせその手札も二枚目の「レイブン」なり単体じゃ動かない魔轟神獣でも引いただけ。・・・魔轟神は繊細なデッキ。使うなら「驕り」など最も持ってはいけないタイプのデッキだ。お前が使ってはいけない。」
部長「だったらやってみろよ?俺のゴージャスデッキに勝てるわけないだろおおがよお?」
探偵「やるさ。何重にも意味を込めて。お前を潰す。「スクラップ・キマイラ」を召喚。そしてスクラップ・ビーストを蘇生させる。」
部長「はィ????」
探偵「そして二体のモンスターでシンクロ召喚・・・現れろ、「スクラップ・ドラゴン」!!」
そばかす娘「やった!これでプレアデスなんて!」
お嬢「バカ!?なにやってるのよ!!」
部長「ふん。血迷ったか。プレアデスの効果発動!!オーバーレイユニットのレイジオンを送り、そのスクラップドラゴンを手札に戻すさ!」
スクラップ・ドラゴン→エクストラデッキへ
探偵 手札5枚
そばかす娘「あ、え。これって」
部長「ひゃっは!俺も先読みしてやったぜェ?効果発動させようって言ったって、無~駄~だ~ね~ェ?」
お嬢「ッち。スクラップは決して起点に特殊召喚は多くないし、召喚権をつぶされたら…まずいわ。」
部長「大口をたたいた割にはそれだけですかぁ?探偵殿?それともさっきの映像で心折れちゃってるんだろ?認めろよ、お前のやったことをよお!!」
そばかす娘「卑怯だ!!探偵が何をしたのか知らないけど!!そんな事するなんて!!」
部長「何とでも言え豚!黙って膝つけクソメスが。ぶんなぐってヤンなきゃ分からないのか?」グぐぐ
そばかす娘「ッ!、」
探偵「おい!!」
一同「!?」
探偵「・・・これ以上、俺の周りの人を傷つけるな・・・そいつに手を出すんじゃない」
そばかす娘「探偵ェ・・・」
部長「は。だったらお前がきっちり降参して、賠償金を払ってもらわなきゃなあ?」
探偵「・・・ワイド。」
ワイド「肯定。」
部長「あ?」
探偵「お嬢さん。よくデュエルの講師は言うよな。「怒りでデュエルを指すな」、「冷静なれ」「全て理性」で・・・そんな教訓、無駄、ムリ、ムリ。ならどうするか。見てろお嬢。そんなときは、な。カードを、ギミックを変えればいい。単純な方に、な。」
お嬢「!!」
探偵「「A」は「Angry」。怒れるなら、イカれたデュエルを。」
探偵「部長さんさ、本気でさ。」
「凌いだと思っている?」
部長「!?」
探偵「俺は!!!手札の二枚のカードを設置!!!」ばっ!!!
お嬢「・・・え!?」
探偵「「時」よ。「星」よ。揺れろ。「時読みの魔術師」「星読みの魔術師」!!!Pスケール2-7!!!」
星読みの魔術師 ペンデュラム・効果モンスター 星5/闇属性/魔法使い族/攻1200/守2400
【Pスケール:青1/赤1】
(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法カードを発動できない。
(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カードまたは「オッドアイズ」カードが存在しない場合、このカードのPスケールは4になる。
【モンスター効果】
(1):1ターンに1度、自分フィールドのPモンスター1体のみが
相手の効果で自分の手札に戻った時に発動できる。その同名モンスター1体を手札から特殊召喚する。
時読みの魔術師 ペンデュラム・効果モンスター 星3/闇属性/魔法使い族/攻1200/守 600 【Pスケール:青8/赤8】
自分フィールドにモンスターが存在しない場合にこのカードを発動できる。
(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時まで罠カードを発動できない。
(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カードまたは「オッドアイズ」カードが存在しない場合、このカードのPスケールは4になる。
【モンスター効果】
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、1ターンに1度、自分のPゾーンのカードは相手の効果では破壊されない。
部長「なんだとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」
お嬢「お師匠もペンデュラム召喚を!!!」
そばかす娘「何アレ‼?魔法なの?モンスターなの?説明しろよ~。」
お嬢「ちょい黙れ!!」
探偵「ペンデュラム召喚!!!怒りの記憶と共に現れよ!!「スクラップ・キマイラ」!!!「オッドアイズペンデュラムドラゴン」!!!!」
オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン
スクラップ・キマイラ
→P召喚。
オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン ペンデュラム・効果モンスター
星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000【Pスケール:青4/赤4】
「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。
(2):自分エンドフェイズに発動できる。このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。
【モンスター効果】
(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
お嬢「!けどこの組み合わせじゃあ!シンクロは出来ない!ゴーレムがいれば!!」
探偵「案ずるな。ここまで来ておいて負ける事はしない。「オッドアイズペンデュラムドラゴン」と「スクラップ・キマイラ」!!!この二体で融合を行う!!」
オッドアイズペンデュラムドラゴン×スクラップ・キマイラ・・・!!!
部長「何を言っていやがるぅ!!「融合」だとおおお!?」
探偵「このモンスターは!!闇属性ドラゴンと地属性獣族を墓地へ送る事で「融合」なしで特殊召喚できる・・・!来い!!そして勝利を喰らえ。貪欲なる龍、「ビーストアイズ・ペンデュラムドラゴン」・・!!」
太古の肉食恐竜を思わせる餓えたる龍、「オッドアイズ・ビーストアイズドラゴン」が解き放たれる・・・!
ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン 融合・効果モンスター
星8/地属性/ドラゴン族/攻3000/守2000
ドラゴン族・闇属性モンスター+獣族モンスター
このカードは融合召喚及び以下の方法でのみ特殊召喚できる。
●自分フィールドの上記カードをリリースした場合にエクストラデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。
(1):このカードが戦闘でモンスターを破壊した場合に発動する。
このカードの融合素材とした獣族モンスター1体の元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
そばかす娘「攻撃力3000!!!すっげえ!かっけええ!!これならば!!」
部長「ひえええええ!?なんてことを・・・!?」
部長(・・・なんちゃってェ。ぶっちゃけ手札には「レイブン」と「魔轟神獣キャシー」がいるし。このターンで死にはしないだろうし、次のターンまで生き残れるだろうし。この二枚であの獣臭い龍壊してレイブンの攻撃力をあげれば俺の勝ちィ!こいつの体力はもうギリギリだ。せいぜい驚いたふりしてやるか。)
探偵「バトルフェイズ!!!ビーストアイズ・ペンデュラムドラゴンでプレアデスを攻撃!!更にこの瞬間!!手札より「禁じられた聖槍」をお前のプレアデスへ与える!!」
部長「!?」
そばかす娘「え?え?」
お嬢「攻撃力を800下げたって事!!」
禁じられた聖槍 速攻魔法
(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターはターン終了時まで、攻撃力が800ダウンし、
このカード以外の魔法・罠カードの効果を受けない。
セイクリット・プレアデス攻撃力 1700へ
探偵「そしてだ!!喰らええ!!「」」
部長「ぐわああああああああああああ!!!」
セイクリット・プレアデス→破壊
部長へ1300のダメージ!!
部長ライフ 1700
部長「く・・・・ひゃひゃはひゃはや!!!一瞬ヒヤリとしたが!所詮それだけの事じゃないか!!これでお前の攻撃は終わりだァァァ!!」
探偵「ああ。終わりだよ。お前の負けでな。」
部長「ああああ?」
探偵「「ビーストアイズ」がモンスターを破壊した時。こいつの融合素材となった獣族の攻撃力分のダメージをお前に与える。」
部長「!?!?!?!?!?!?!?」
探偵「スクラップキマイラの攻撃力は1700。これで御仕舞。お前の言う通りな。」
部長「嘘だ嘘嘘!?この俺がこんなみすぼらしい男に負けるだとォォォお!?」
探偵「そのみずぼらしい男の怒り、とくと味わえ!!獣の牙でな!!!!!!」
スクラップキマイラを模した真っ赤な炎が部長へと飛びかかる!!!
部長「ぐ。ぐわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
部長ライフ 1700-1700=0
WIN探偵――――――LOSE部長
部長「ぐう!!!」ばタン。
探偵「・・・よくもやってくれたな?お前のやったことは俺の弟子やそばかす娘・・・この「街」そのものを怪我したことだ・・・そしてこのツケだけじゃない。誰だ。誰から「あの事」を聞いた?答えろ」ぐい
部長「ぐええ」
お嬢「ちょ、!!お師匠!!!」
部長「あ、あのかたが・・・え。へ。えへ。い。いやだなぁ・・・いやだあああよおおおおおおおおお!!!」
探偵「!?」
ワイド「御主人。この男の脳波長が異常です。やはりなんらかの―――」
部長「ぐ・・・・ひひひひっひひhjhjひひhjhjhjhjひjひhjでおd‼‼‼決闘だあああ!!決闘じゃないかああああああああ!!負けたよおおおおおおおおおおお死にたくないイイよおおおおおおおおおおおおおおお!!!ぎゃああああああああああああああああああ!!!やめてくれよおおおおおお!!!」
そばかす娘「何だよこれ!?発狂したぁ!?」
部長「ひあああああああ」だっ!!
そばかす娘「ひ!?こっち来た!?」
探偵「ッ!!よけろそばかす娘!!」
ワイド「―――間に合いません。」
そばかす娘「いや!?」
お嬢「ッ!!!!死ねええええェェェェェ!!!」
バリバリバリバリバリ!!!
部長「ぐふふおあhぢはいdぴあぢあjjだpどあjど・・・・」がた
ワイド「――――暴徒対策用スタンガン。ですか。お嬢様。」
お嬢「ええ。だーれかさんに集団で襲われたから持つようにしてるのよねー。まさかその相手を助けるとはねー」
そばかす娘「あ。・・・あああ!!」
がしっ!!
お嬢「え、ちょ。え!?」
そばかす娘「ありがとう!!探偵だけじゃなくてアンタまであたしを守ってくれて!!ありがとうう!!」だばー
お嬢「え。ちょ。え―――――!?」
探偵「・・・。仲良くやんなー」ばたん
お嬢「ちょっとお師匠!?」
ワイド「――――大丈夫ですか?ご主人。」
探偵「・・・全然だめだな。正直、死にたいよ。今すぐにでも・・・アイツ等がいてくれるから、どうにかなっている、な。」
ワイド「――――この件は恐らく解決されますが――――これはーーーー」
探偵「分かっている。丁度15年くらいか。どうせ因縁はいずれ追ってくる。分かっていたさ。だからこそ、だからこそ・・・」
・・・
その後、探偵等の通報により部長を含む「デュエレスト」数名の社員はセキュリティに逮捕される事となる。カード強盗チームに加担していた数十名の若い男女も補導されるものの、事情が全て明るみになったことと、未遂者が多かった事。何より、そばかす娘による懸命な説得で全員が自首したことで、比較的軽い罪にとどまる事が出来た。
しかし、計画の首謀者の一人、「仮面の神父」は依然見つからなぬまま姿を消すことになる。
そしてこれは、後にこの地方都市を。いやこの国、この世界すべての決闘者を揺るがす大事件の先端に過ぎぬことを。
まだ誰も。闇を除いて知る由もなかった。
・・・エクストラターン
お嬢「ごめんなさい。私また負けちゃったわ。」
探偵「あー。まあよくある事さ。ひたすら訓練するしかないよ。ワイドから聞いたよ。あの神父、相当な強さだったんだってな。しかも精霊憑き。むしろよく追いつめたと思うわ。僕でも勝てるかどうか分からないし。」
お嬢「ふん。次こそは…。そうだ。探偵さんこそ、ペンデュラムカード持っていたのね。あれって結構レアというか貴重な物なんでしょ?」
探偵「ちょっとしたツテでね。それに貴重だけど一応一般人でも手が届くようになったってだけで、カードそのものは15年前からあったみたいだしね。」
お嬢「そうなの?」
探偵「そ。それじゃ今回はそのPカード。「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」を紹介しようか。」
オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン
ペンデュラム・効果モンスター 星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000【Pスケール:青4/赤4】
「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。
(2):自分エンドフェイズに発動できる。
このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。
【モンスター効果】
(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン 融合・効果モンスター
星8/地属性/ドラゴン族/攻3000/守2000
ドラゴン族・闇属性モンスター+獣族モンスター
このカードは融合召喚及び以下の方法でのみ特殊召喚できる。
●自分フィールドの上記カードをリリースした場合にエクストラデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。
(1):このカードが戦闘でモンスターを破壊した場合に発動する。
このカードの融合素材とした獣族モンスター1体の元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
お嬢「オッドアイズの方は若干遅いサーチ効果とダメージカット効果…P召喚のスケールとしては微妙ね。」
探偵「ぎりぎりスクラップ・ゴーレムが出せるからいいけれど、どちらかと言えばフィールドに出したいカードだからな。僕のデッキの場合は、スクラップドラゴンたちの効果の弾がメインかな。破壊しても毎ターン呼び出せるしね。」
お嬢「エース級なのに雑な活用ね。さながら黄泉ガエルだわ。でも、ダメ押しのラッシュにも使えるし、レベル7だからランク7のビッグアイ出したりも出来るよね。そういえば、ショタ君もマシナーズフォートレスやレドックスあたりとそれを狙っていたみたいだし。」
探偵「僕の場合+スクラップデスデーモンかな。P召喚の基盤を作る偉大なカードだと思うよ。」
お嬢「で、もう一つの一手が「ビーストアイズ」。確かに獣族はスクラップには多いし、P召喚のギミックを入れるなら入れておいても違和感はないのね。」
お嬢「それにしてもまさかお師匠はP召喚するなんてちっとも思わなかった。」
探偵「あんまり使いわしないけれど、「炎王スクラップ」「ランク5強化スクラップドラゴン」「獣族特化スクラップ」とかも用意はしているぞ・・・さてさて。お嬢さん。これから君に宿題を出そうと思う。」
お嬢「宿題?」
探偵「僕はこれから暫く忙しくなる。レッスンも毎日は出来なくなるだろう。だから、その分の宿題だ。」
お嬢「分かったわ。何をすればいいの?6人抜きとかかしら?」
探偵「そういう事じゃない・・・これから「雲魔物」デッキに、「3つ」以上工夫を入れて改良してきて欲しい。」
お嬢「え!?」
探偵「本当は6つか7つくらいは用意して欲しんだけどね。どうせお嬢さんデッキ改造嫌がるだろうし、これ位に。」
お嬢「・・・わかったわ。あんなP召喚ギミック見たのだもの。嫌だの何だの言っていられない。断れるワケないわ。」
お嬢「進化させてみせるわよ・・・私のデッキ。」
最近3ターンデュエルばかりで申し訳ございません。
次回以降、既に完成済みの話はこうした傾向はなくなり、短期決着型は殆どなくなりますのでご容赦を。
最後の展開のあたり、サーチャー送り付けのオッドアイズペンデュラムで攻撃、2倍ダメージでも良かったかな?
次回より新章になります。更なる激闘と恐怖の決闘、そしてちょっとした連動も始まるのでお楽しみに。