遊戯王 決闘探偵 -雲と鉄-   作:T3PO

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第十一話 前半 昔この村には烏の濡れ羽色の呪いが笑っていた。

がたん・・・がたん・・・がたんがたん がたんがたん がたんがたん がたんがたん

 

 

GW 初日 どこかの電車 田舎景色の山と田、たまに見える駅ビルを尻目に、とろとろと。とろとろと牛の様に進み続ける。

 

 

ワイド「御主人。残り電力が45%を切りました。スリープモードに移行します。」

 

探偵「ん。」

 

お嬢「こ~~~んな鈍足列車、遅すぎて逆に新鮮だわ。」

 

そばかす娘「出たよ、金持ち発言。」

 

アイドル「お嬢ちゃんまじブルジョアぱねェwww」

 

お嬢「そんなことないです//あ!そうです!一昨日の「この決闘者を見よ!」見ました!!」

 

アイドル「御視聴感謝なりww生放送ってまじ怖いわーwww」

 

 

 

そばかす娘「」じー

 

そばかす娘「なあなあ」ひそひそ

 

お嬢「なによ。」

 

そばかす娘「あの女の人、やっぱりこの前の?」ひそひそ

 

お嬢「そうよ。おとといの生放送、一緒に事務所で見たでしょ?」

 

そばかす娘「そうじゃなくて、今更なんだけれど、なんで此処にいるというか~~~!探偵さんとどういう関係ッ。」

 

 

アイドル「探偵氏www髭が汚いでござるwwデュフフフwww」

 

探偵「お前マジでそのノリやめろよ・・・本当イタイわ。昨日の番組も酷かったぞ・・・」

 

アイドル「こぽいwww見てくれてるとか超うれしすwwwツンデレ乙www」

 

探偵「うるせえよ。というか「デビューしたての頃に撮った自己紹介VTR暴露で恥ずかしい!」な企画なのに、AV風のインタビューみたいなの流しているんだよ。」

 

アイドル「いやあ、「何人と付き合ったことある?」とか「どこが弱点なの?」みたいなノリ?、やってみたくてwww」

 

探偵「お前のファンの神経が分からんわ。しかもあの映像最近撮ったろ。」

 

アイドル「げ、ばれた?なるたけメイクして当時風にしたんだけどなww」

 

探偵「小じわ小じわ。もう三十路前なんだ俺らは。もう痛さ加減にVTR見てて頭痛くなったわ。」

 

アイドル「こりゃ失敬ww」

 

探偵「はア・・・」

 

 

 

お嬢「仲のいい友人らしいけどね。」お茶ぐびぐび

 

そばかす娘「本当なのか・・・。なんかすごい気やすい感じ距離感近いし・・・」ぐぬぬ

 

アイドル「んんwwwへい、そばかすの美少女www元気かいwwオイちゃんのおやつのヤンヤンツケボーあげようか?ww」

 

そばかす娘「いらねえよ!」ぐるるるるるるる!!

 

アイドル「ぐへへへへへwwwええのおwwwJKメンコいのうwww」

 

お嬢「・・・本当に鈍行ね。」柿ピーボリボリ

 

探偵「・・・GW潰して悪かったな。急にアイツに弟子ら連れて一緒に行こうって誘われてな。」

 

お嬢「別に。弟子的身分上、それは構わないのけど。どこに連れて行くつもりなの?」

 

探偵「キンコウ村って知ってるか?」

 

お嬢「どっかで聞いた覚えがあるわ。確か、・・・!アレよね。カードコピー発祥の・・・?」

 

探偵「そう。流石プロ志望。知っていたか。」

 

お嬢「ちょっと待って。確か昨日出たデュエル塾の宿題がその範囲で・・・このプリント。」

 

探偵「お、見せて・・・おお。長いな!」

 

お嬢「「近代デュエル史」のクラスって結構大変なのよね。覚えること多くて。」

 

 

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プリント12 近代カード複製史

 

●100年以前 特別な力を持つカードは殆ど複製技術が未確立。但し、超自然的力により複製されたカードの存在は実在した。

 

 

●70年前 「オカルト」の力による一部のカード複製技術が確立。その技術者達は「神移師」と呼ばれる→プリント15「神移師」で詳しく説明。

複製可能になったカード一例 「創星神 sophia」「星界の三極神」「究極宝玉龍レインボー・ドラゴン」「スピリット」「三幻魔」「プラネット・シリーズ」etc。

 

●50年前 更なる技術の進化により複製可能なカードが増える。所謂「シグナーの龍」のコピーが可能になる。但し、一枚の複製に半年以上の時間がかかる為、流通数は少なく価格帯も二十万から百万以上と高価格であったため、一部の富裕層やプロデュエリストが扱える程度であった。

複製可能になったカード一例 「スターダスト・ドラゴン」「レッド・デーモンズドラゴン」「ブラックローズドラゴン」etc

 

●41 年前 複製困難なカードの効果を一部変更させることにより複製可能にする技術「アレンジ」が確立。大幅に複製可能範囲が広がる。特に複数枚により発生していた効果を、モンスター1枚に集約するケースが増える。

複製可能になったカード一例 「機皇帝ワイゼル∞」「機皇帝スキエル∞」「機皇帝グランエル∞」「D-HERO Bloo-D」「ティマイオスの眼」「レジェンド・オブ・ハート」

 

●33年前 一部の「No.」の複製が確立される。特に「No.39希望皇ホープ」や「No.62 銀河眼の光子竜皇」などの数種類は例外的に早期から大量生産が可能であったため、安価に購入することができ、所得層に限らず広く愛された。

複製可能になったカード一例 「No.39希望皇ホープ」「No.62 銀河眼の光子竜皇」「No.7 ラッキー・ストライプ」「No.49 秘鳥フォーチュンチュン」…etc 系30枚の「No.」シリーズ。

 

●26年前 既存複製カードの進化系、派生形の複製可能技術が可能に。

複製可能になったカード一例「閃光竜スターダスト」「セイヴァー・スター・ドラゴン」「救世竜 セイヴァー・ドラゴン」「スターダスト・ドラゴン/バスター」「ナンバーズ・ウォール」…etc

 

●23年前 一部の「オーバーハンドレッドNo」の複製が可能に。また「No.」の複製範囲も広がる。「ダークシンクロモンスター」の「アレンジ」が可能に。その他、未来技術の使われたカード、既に複製可能になったカードを進化させる魔法カードなども増加。

複製可能になったカード一例 「No.106 巨岩掌ジャイアント・ハンド」「No.105 BK 流星のセスタス」「地底のアラクネー」「氷結のフィッツカラルド」「No.54 反骨の闘士ライオンハート」「No.56 ゴールドラット」「Sin」「時戒神メタイオン」「RUM」「超融合」…etc

 

●15年前 技術革新が起こり、コピーの大量生産が可能になる。同時生産可能数は二十倍に増えて、更に生産必要期間も一年から一か月になる。流通数の増加と共に数万円から十数万円へと価格帯の低下も伴い、一年をかけて広く使われるようになる。

 

●14年前 これまで複製が出来なかった殆どのカードの複製が可能となる。特に何らかの「呪い」の力を強く受けていたカードの複製が進む。

複製可能になったカード一例 「地縛神」「三邪神」「A宝玉獣」「オーバーハンドレッドNo.」「CNo.」「E-HEROダークガイア」「ダークネス・ネオスフィア」「「Pモンスター」」「No.11 ビッグ・アイ」「No.80 狂装覇王ラプソディ・イン・バーサーク」…etc

 

●7年前 「三幻神」「シューティング・クェ―サー・ドラゴン」「オレイカルコスの結界」「ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」などの確立。これにより殆どのカードの生産が可能となる。

 

⇒複製難易度は「闇の力」に関わるカード程複製が困難なため、シグナーの龍や「アストラル」を起源とする半分のNoは比較的早く複製可能になり、「地縛神」や「バリアン」を起源とするNoやオーバーハンドレッドNoなどは後期での複製となった。

但し現在でもその難解さ、理不尽さ、邪悪さにより複製の目途が立っていないカードも数多く存在する(一例 「邪神ゲー」「NOエクシーズシリーズ」)

 

・・・これらの殆どは大量複製が可能になってからも希少な存在ではあるが、「一生手の届かないカード」が「買うことが出来る高級品」という扱いへと変わっていった。

この複製技術は現在一般的に、「OCG(Over Create Generate)」と呼ばれる。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

探偵「今、誰もが決闘を嗜む「大決闘時代」なんて言われているけれど。その要因の一つにここにも書かれている「十四年前のカードコピーの技術革新」ってのがある。お嬢さんが持っている「D-HERO Bloo-D」なんて、一昔前ならそうそう手に入らなかったカードだったな。」

 

お嬢「無知で申し訳ないのだけれど、今と何がそんなに違うの?昔だってカードはコピーされていたのでしょ?知識としては知っているのだけれど、「携帯電話を持ってない時代を想像しろ」って言われるみたいに、実感がないのよ。」

 

探偵「そうだな。僕だってワイゼルは十四年前以前から持っていたし、「№」なんかや「シグナ―の龍」なんかも割と持っている人はいたね。けど、今よりも圧倒的に流通数が少なかったんだ。そりゃ、今だって強盗チームが目をつける程度には貴重なカードだけどさ。この御時勢、数万円、数十万円あって、ネットなりショップなりを通じれば、買えないカードそのものは殆どないだろう?」

 

お嬢「つまり、当時は何百万円もするカードが当たり前の様にあって、購入する機会そのものが少ないカードが沢山あったのね。特権階級だけが手に入る様な嗜好品。」

 

探偵「そういう事。そもそも簡単に複製できなかったカード・・・「No.」「CNo.」。例えば「地縛神」。例えば「機皇帝」。例えば、「ペンデュラムカード」・・・ペンデュラムはちょっと事情違うか。あと「三幻神」、「三邪神」、「三幻魔」。「ダークシンクロモンスター」。「D-HERO Bloo-D」「決闘竜」「シグナ―の竜」「ティマイオスの眼」。こういったカードの特徴は分かる?」

 

お嬢「伝説の決闘者たちのカードって事でしょう?」

 

探偵「そう。もっというと、人知を超えた力によって生まれたカード達だ。そういうカード達は昔からな、勝手にコピーをすると「神の裁き」なり「カードの呪い」なり、不可解な事故が起きていてね。特に、「三幻神」みたいな強大過ぎるカードや、50枚のメイドinカオス側の方の「No.」「地縛神」なんてのはデュエル界でも一種のタブーだった。14年前まで誰もコピーできなかった。」

 

お嬢「冗長気味よ。それがどう変わったの?」

 

探偵「完璧な呪いの解き方が判明した。誰がコピーしてもアクシデントが起こらない方法がな。それこそ、この前の「デュエレスト」みたいな普通のカード会社でも印刷できるようになった。」

 

お嬢「じゃあ、その時代だったら私のデッキは。」

 

探偵「かなり使えるカードが限定されただろうねー。「№」とか。まぁ、それでも手間が掛かっていたり、版権だの微妙な関係で全て同じように大量生産出来るわけじゃないどね。少なくとも、一般人でも金さえあればすべてのカードを持てる時代になった。それで、そう。「呪いの解き方」が判明したのが、今回行く村、「キンコウ村」だ。・・・昔はコンビニ一つとしてない、本当に山と樹海と沼だけのなにもない村だったけど、今は避暑地としてヤングに人気らしいな。」

 

お嬢「?その言い方だと、「何もなかった頃のキンコウ村」にも行った事があるみたいだけど?そうなの?」

 

探偵「ん。そだな。ワイドと、そこのクソアイドルと一緒にな。・・・あの時は、死ぬほど寒かった。」

 

 

 

 

 

 

 

がたんがたん がたんがたん がたんがたん がたん・・・がたん・・・がたん・・・がたん・・・

 

 

 

 

 

 

 

十五年前の全く同じ鈍足電車の中。

 

 

けれど季節は真冬の2月。辺りは一面の雪景色。景色を説明しようと、雪。山。木。以上、で済む、ある種の絶(望)景(色)スポットを進み続ける。

 

少年「・・・」

 

ボーイッシュ少女「・・・寒いのうwww」

 

少年「・・・うん」

 

ボーイッシュ少女「超テンション低いしw根暗か!」

 

少年「根暗だよ。」

 

ボーイッシュ少女「wwwお!見てみてチミ!!外!!雪!!雪!!!超綺麗だぜえwwwれでィごwwwれでィごおwww」

 

少年「おい。」

 

ボーイッシュ少女「分かった。分かったYo。おふざけやめるって。そんな怖い顔されたならボク泣いちゃうw。」

 

少年「・・・すまん。」

 

ボーイッシュ少女「・・・大丈夫だって。あの娘は元気元気。実家に帰っているだけなんだから。漏れらは帰郷中の友達の家にいきなり「あ~~~そびましょう~~~」するだけの非常識なバカ学生なだけなんだからさ。」

 

少年「・・・あの部屋見ても言えるのか?」

 

ボーイッシュ少女「言えないね。嗚呼言えないね、言えないね。漏れっち心の一句。けどさ、そう悩んでいたってしょうがないじゃん。案外、只のドッキリかもしれないぜwww」

 

少年「はあ・・・」

 

ボーイッシュ少女「無視るな」ぎしぎし

 

少年「痛ええええええ!?何、毛抜いてるんだよ!?」

 

ボーイッシュ少女「毟った。」

 

少年「ふざけやがって!!うう。俺の爺ちゃんの頭の状態知っているだろ!?ツルッツルッだぞ!?ツルッツルッ!!日々隔世遺伝に怯えているに何てことしてくれる!」

 

ボーイッシュ少女「ざまぁwww」

 

少年「っはぁ・・・。」

 

ボーイッシュ少女「今更だけどさ。チミの「カードの精霊」って今どうしてるんだい?」

 

少年「よくわからないけど、カードの中にいるみたい。俺が呼ぶとでてくるけどな。」

 

ボーイッシュ少女「完全にスタンドじゃねえかよお!!!羨ましイイィ!!しかも絶対近距離パワー型じゃねえかよオオオオオオオ!!」

 

少年「知るか!」

 

ボーイッシュ少女「畜生!!ガッテム!!ガッテム嫉妬!!!漏れだったらなぁ。「インヴェルズ・ギラファ」とか「インヴェルズ・ローチ」とかカッコよくね!?グロかっけえってかさぁ・・・。」

 

少年「っは。」

 

ボーイッシュ少女「あの娘なら、「裁きの龍」とか「ホープレイ」あたりかねwww」

 

少年「あー。ありそう、ありそう。」

ボーイッシュ少女「www」

 

少年「・・・色々、すまんな。嫌な事と言うか、最悪ばかり想定しちゃって」

ボーイッシュ少女「ええんやで。いつものチミとなんら変わらんw絶対、3人で帰ろうなwww」

少年「おう。」

 

 

しゅー がたん

 

 

少年「着いたな。「禁后」駅。うげ。もう真っ暗だな。」

 

ボーイッシュ少女「あれだなwww「千と千尋」の「沼の底駅」だっけ?www完全に何もないwwwどうするのwww」

 

少年「ちょっと歩いたら。宿屋があるみたいだから、歩くぞ。村の方いけばどうにかなるさ。」

 

ボーイッシュ少女「とりあえずはまず泊まって、明日明るい内に探そうぜ、彼女の実家。寒すぎてやってらんないぜwww」

 

少年「だな。」

ボーイッシュ少女「おっ。タクシーだぜww乗ろうぜwwwチミのおごりでなwww」

少年「せっこいな。いいけどさ。へーいタクシー!!」

 

 

きいいいいいい。

 

 

少年「止まってくれた!!」

 

がっちゃん

 

少年「えっと、近くの旅館まで、お願いします。」

ボーイッシュ少女「ひや。車内も寒いなぁwww」

 

 

ぶ、ぶるるるるるるるるうっるるるうるるるるるるるるるるるるるるるる。

 

 

少年「・・・あれ財布ない。」

ボーイッシュ少女「嘘だろw探せ探せwどうせバックの中にはあるww」

少年「えーっと、えっと。あった。すまん。」

ボーイッシュ少女「小学生かよw」

 

少年「ふうこれで一息ついた・・・あれ。山向かっている?。村の方ってこっちじゃない・・・」

 

ワイド(マスター。危険。)

 

少年「!!!逃げろ!!!」ぐいっ

 

ボーイッシュ少女「!!!」

 

少年「ドアが開かない!?ッ!!!降ろせえええ!!!」

 

 

ぶううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!!

暴力的な急加速で車体は傾きかける!

 

 

ボーイッシュ少女「きゃあああああああああああああああああ!!」

少年「くっそおおお!!」

 

 

ぶおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!

 

 

 

 

・・・

 

 

現在 旅館 女子部屋

 

そばかす娘「テレビ欄テレビ欄・・・げ。今日の「決定!デュエル・キングアリーナ」載ってない!?」

 

お嬢「田舎だから放送が遅いのよ。局も違うし。ほら、アイドルさんが出てた一昨日の生放送の「この決闘者を見よ」がやってるわ。一緒に見たでしょう?」

 

そばかす娘「あ~。」

 

お嬢「勿論全部見ましたアイドルさん!視聴率9.7%おめでとうございます!そして今夜もう一回見ます!」キリッ

 

アイドル「やめてww恥ずかしいwww自分の出てる番組なんて見たくねェwwwっというか、生放送番組を遅れてみるって妙すぎるなw。」

 

そばかす娘「な、なあ飯はいつ出るんだ!?」そわそわ

 

お嬢「たぶん後三十分もすればこの部屋に届けられるわ。と言うか落ち着きなさい。」

 

そばかす娘「そうはいっても初めてこんな旅館に泊まるし、落ち着かねえよ。お?外に風呂?」

 

お嬢「え、嘘!・・・本当!部屋別の個人温泉!!!粋ね!」

 

アイドル「いいだろこの旅館www料理も酒もうめェんだぜwww」

 

お嬢「!!!お酌します!ハイル!アイドル!!」

 

アイドル「wwwどうでもいいけどwww「ファンと一緒に旅館」ってちょっとAVみたいじゃねwww」

 

お嬢「確かにですwww」

 

そばかす娘「・・・ふん。」

 

お嬢「?どっか行くのかしら?」

 

そばかす娘「べ、別に!?ちょっとロビーの御土産屋さん見に行くだけだし!?」だっ

 

アイドル「あらま。行っちゃった。」

 

お嬢「100%お師匠の部屋に行ったと思います。」

 

アイドル「まじでwwwちゃっかり探偵ちゅわん手籠めってるじゃないwwwやるぅwww」

 

お嬢「まああの娘、お師匠にリアル救われているんで、そうなってもおかしくはないと言うか。流石に茶化せないです。」

 

アイドル「茶化せばいいのにwww「趣味悪」ってwww」

 

お嬢「酷いですアイドルさんwww」

 

アイドル「というかwww御嬢さんこそどうなのよ?www色恋沙汰www」

お嬢「全くありませんが、年下の男の子と遊ぶのが好きです。」

 

アイドル「お、おう。」

 

 

ぎいい

 

ワイド「申し訳御座いません。こちらの部屋に入る事を許可してもらえませんか?」

 

お嬢「勿論よワイドさん。そもそも貴女だって女性なのにお師匠の部屋に同室ってのがおかしいわ。」

 

ワイド「ありがとうございます。ですがわたしは「機皇帝ワイゼル∞」という機体(カード)を統括する戦闘用支援AIのワイドです。性別というものはありません。」

 

アイドル「でもどうしたんワイドっちwwwなんでワザワザ移動したん?」

 

ワイド「それは、そばかす娘様がご主人の元へいらっしゃり、「移動すべき空気」を感知したためです。」

 

アイドル「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

 

お嬢「やっぱり行ってたwww」

 

ワイド「はい。機械的にも、この場にいてはならないと判断できます。」

 

お嬢「ワイドさん有能すぎる!」

 

アイドル「照れます。熱排出を促進。クールダウン。」

 

 

お嬢「お師匠からアイドルさんはここには来た事はあるって聞いたのですが?」

 

アイドル「ん?ああ。そだよ。ってか、いい加減色々説明しないといけないと思うんだよねwww探偵チンと漏れの、昔の事。なんか聞いたよ。この前の事件の時、探偵が謎の精神攻撃喰らったってwww」

 

お嬢「はい。「グリムロ」が拷問される、って下衆な映像でしたけど。」

 

アイドル「う。それはアイツ凹むわwww」

 

探偵「俺の話かな?」

そばかす娘「ただいまー」

 

お嬢「お師匠!」

 

アイドル「おうよwwいい加減、今回の旅行の趣旨、説明したれよwww」

 

探偵「・・・ああ。分かった。ワイド、昔の映像データ、断片的でもいいから引っ張れるかな?」

 

ワイド「出来る限り善処します。」

 

探偵「頼んだ。・・・それじゃ、話すか。おい、酒あるか?」

 

アイドル「適当にさっき買ってきたwww地酒らしいぜwww」

 

探偵「飲みながら話そう。じゃないと、やってらんない。そういう感じだし。」

 

 

・・・

 

探偵「今回、ここへお嬢さんとそばかす娘を連れてきたのは二つ。一つは例の「脳内麻薬」についての話をしようと思ってだ。いくら事務所とはいえ、どこで誰が聞いているか分からないしな。」

 

そばかす娘「?事務所なら安全じゃあ?」

 

探偵「・・・そう僕も思っていたんだがな。部長の事件以来、何回か僕のカバンなり服なり身に着けるものから盗聴器が見つかった。」

 

そばかす娘「まじかよ!!」

 

お嬢「それは」

 

探偵「意図も誰かも分からないけれど。この様子じゃ事務所にだってあるかもしれない。だからこの田舎宿にした。念のため、盗聴器発見器も持ってきたが、部屋からもそばかす娘達から反応はないし。安全だろう。」

 

お嬢「それで、「脳内麻薬」については?」

 

探偵「まず、感染ルートについて。これはセキュリティから貰った情報なんだが。やはり、インターネット上の動画を中心に出回っている。しかもゲリラ的に。出本も漫画喫茶とかだから犯人は捕まってないが、それでも一定のサイトの傾向は分かった。サイバーセキュリティの動きもあるし、恐らくこの経路は相当封じられるだろう。」

 

アイドル「メカニズムとかは分かったんか?」

 

探偵「ああ。やはり「サブリミナル」と「決闘意志。免疫系への指示」の要素が見られたらしい。只。それだけじゃない何かがあるそうだ。」

 

お嬢「どういう事?」

 

探偵「そこまで「決闘」へと促すには、その二つじゃパワー不足って事。この二つはあくまでツールで、それだけ「決闘ジャンキー」にするにはどの位の映像、どの位の刺激を与えればいるのか。それが分からないそうだ。その部分だけ、どのPCサイトからも消えてしまっている。とはいえ、ネットからのそれは殆どもうない。らしい。ぜ。」

 

そばかす娘「じゃあもう大丈夫なの?」

 

探偵「それが問題の2つめでね。どうも、それだけじゃないらしい。実は他の街でも「進行度2の感染者」が3人確保したそうなんだが、その一人は年老いた老人で、インターネットなんてやった事がないそうだ。にも関わらず、感染した。」

 

お嬢「なんか、流行病と闘っているみたいね。」

 

探偵「ああ。僕が思うに。進行の進んだ感染者には俺たちの見えないモノが見えているじゃないかと思う。この前の主婦も。何故か「天使」とかワケのわからないモノを語っていたし。」

 

そばかす娘「そういえば言ってたなそんな事。」

 

探偵「それが絡んでいると思うが・・・いずれにせよ。まだ確信は分からない。だからこそ、「PCメガネ」を着用するとか、用心をしなきゃいけないな。」

 

お嬢「マスクみたい。本格的に病気ね。・・・で?」

 

探偵「?」

 

お嬢「それだけで終わりなの?」

 

探偵「ああ。」

 

アイドル「お嬢さん、察してあげてw勿論、「ドラッグ」の事も目的だけれども。それ以上に「別件」を言う機会を作ることが今回の旅行なんだwww」

 

探偵「・・・」

 

お嬢「ご。ごめんなさい。」

 

探偵「いや。すまないな。大義名分が欲しかった。・・・うん。話そうか。お嬢さんにそばかす娘、この前は怖い思いさせて悪かった。」

 

お嬢「別にあれくらい大丈夫よ。」

 

そばかす娘「むしろあたしは、あれで凹んでいる探偵さんの様子の方が怖かったぜ。」

 

探偵「はは。これから話すことは、「グリムロ拷問攻撃」というか、あの部長が言っていた、僕の過去がどうこうって話だ。お嬢さんはともかく、そばかす娘には心配かけさせたみたいだし、しっかり説明しようと思う。・・・滅茶苦茶長いし。つまらなかったら寝ていいからな?」

 

そばかす娘「そんな事しねえよ!!」

 

探偵「そうだよな。悪い悪い・・・じゃあ話そうか。アイドル。」

 

アイドル「ああ。適当にフォロー相槌するから、とりあえずチミが喋れ。」

 

探偵「ん。」

 

アイドル「まあぶっちゃけ長くなる前に三行でまとめると。」

 

俺の好きだった女の子が呪いなわけがない。

拷問デイズ

彼女が死んじゃった☆

 

アイドル「の三本だねwww」

 

そばかす娘&お嬢「!?」

 

探偵「おいおい・・・まあいいや始めるよ・・・」

 

 

・・・・・・・・・

 

 

昔。俺は昔なじみのこのアイドルと一緒の高校に通っていた。

そこで、俺は一人の女の子に・・・まあ・アレだ。惚れていたんだ

・・・いい歳したオッサンが照れるなって?お嬢さん、それ言われると死にたいわ。そばかす娘は目つき怖い、にらむな。

 

・・・そう。いつか見せた「エクストラデッキ40枚野郎」を取っちめる映像の最後に少しだけ出てきた女の子・・・それだ。あの娘は、とても綺麗だった。烏の濡れ葉の様な長い髪で。陶器の様に白くて。・・・そう。あの娘は「魔轟神グリムロ」そっくりだった。

・・・そ。正直なところ、この前の「グリムロ拷問」が辛かったのはそれだけ。それだけだ。まあ追々詳しく話すけどな。でだ。

便座上面倒くさいから「グリムロ」と呼ぶが、彼女がカードの「グリムロ」と違っていたのは、いつもニコニコ。ニコニコ笑っていたんだ。それが、当時、暗くて自信がない俺にとって、眩しかった。それから、グリムロはとてもデュエルが好きだった。うん。お前も言うか?ん了解。交代だ。

 

 

・・・

 

 

・・・おwwwそれじゃ漏れも話すかwww・・・

そう、一番彼女で言える事は、何よりもデュエルが好きな女の子だった。そんな優しい言葉じゃないか。「偏愛」と「存在意義」「執着」の方が適切か。

 

よく漏れは世間から「決闘アイドル」とか言われるし、コイツは「決闘探偵」名乗っているけれど。それってこう、純粋な「決闘者」としては不純でしょ。余計な要素が着いているじゃない。「探偵」とか「アイドル」って。荒野のハードボイルドガンマン。但しクリーニング屋と兼業、みたいな?

 

けど、あの子はそういう余計なモノが一切なかった。その時、一瞬一瞬に全てをかける心からの「決闘者」だった。「決闘」中に例え刺されようと矢が降ろうと関係ない。ドロー、召喚、妨害、ラッシュ。

 

・・・カードが動く数秒だけが全てだった。

 

しかも強さもピカ1でさ。一年生にして既に学園1位で・・・何デッキだったか?

 

「ライトロード」。それも純正だったかな?実はそんな事はあんまり覚えてないwww

 

それでそう、冬までクラスの他のヤツも含めて色々遊んでいたんだよねー。「スカイエッジ」なんていうナウい不良デュエリストチームと戦ったり、キャンプしたり、プロデュエリストに会いに行ったり。

 

それで年明けて、首・・・探偵がいよいよアタックするか!覚悟決めたぜ!って時かな そうジャストタイミングな時だ。あの部屋に行ったのは。

 

・・ん。悪い。思い出していたら吐き気してきたwww交代。タッチ。

 

 

 

・・・・

 

大丈夫か?・・・悪いな。

 

 

そうだ。俺はあの娘の事が大好きだ。

 

世の中の殆どの事を疑ってしまう俺だったけれど。それでも彼女と一緒にいれる時はやさしい気持ちになれたんだ。

 

彼女とデュエルをする時間が、永遠に続ければいいと思っていた。

 

そして、・・・これからもずっと、ずっと共にいる時間はある。

 

ゆっくり、向かい合っていけばいい。これからだ。

 

そうはっきり思い始めたのは不良デュエリスト集団との戦いが終わった位だったかな・・・

 

少なくとも、あの1年は輝いていた。楽しかった。青春してた。

 

でも、全て、虚構だった。

 

忘れもしない12月23日。突然、彼女が消えた。学校にも突然顔を出さずになり、連絡が取れない。電話にも出ない。教師に聞いても首を振るばかり。クリスマスをどうやって誘おうか何て浮かれた考えは木端微塵になった。

 

その時になってやっと気が付いたんだ。俺は、彼女のデュエルや好みは知っていたけれど、彼女の生い立ちや家族、この街に来る前はどこにいたのか。これからどんな大人になりたいのか。そんな、ありふれた話題を少しも彼女が口にしなかった事を。ただいつも。目の前のお菓子を食べ、その瞬間のデュエルをして、今何をするかという事だけしか彼女は興味を示さなかった事を。

俺は、約一年間ずっと一緒にいた彼女の事を、何も知らなかったんだ。

 

だから俺達は、唯一の手がかりの一人暮らしをしている彼女の家に向かったんだ。

 

そしたらな。誰もいなかった。だけなら良かったなぁ。

 

彼女だけが住んでいるアパートの、一番奥の一室。

鍵がかけられたその部屋の中は凄惨だった。

血でね。人の顔の絵が描かれているんだ。動物の腐った臭いが充満していて。

床には気持ち悪い魔法陣みたいのが、同じように血で書かれていた。ボロボロの人形だとか、首のとれたぬいぐるみだとか。あと、動物モチーフの「カード」がビリビリに破られていた。

 

その部屋の奥には、これまたうす気味悪い鏡台があって不気味だったし。

 

これ以上、彼女を探すことは、この部屋の惨状以上のモノに触れなければいけない。諦めるには十分な理由だった。

 

・・・けれど、だけどな。

 

俺は彼女を諦めたくなかった。どうせだ。ダメならダメで、ちゃんと別れをしたかった。それに、あの尋常じゃない部屋を見ていたら、彼女の身が心配だった。

だから、俺とコイツで彼女の行方を追ったんだ。ワイドの精霊としての力も最大に使って。

 

それで、行方。というよりも、彼女の実家が分かった。かなり乱暴な手段を使った。

彼女は一人暮らしで家族の影が見えなかったけれど。それでも探り当てることが出来た。俺たちはその実家にこそ「グリムロ」がいると考え、乗り込むことにした。

 

そう。話の流れでばれているかな?この村だよ。「キンコウ村」。当時はまだ、本当に小さな店と畑。それから鬱蒼とした樹海しかなかったこの村に、俺たちは来た。

 

俺とコイツで、三月・・・いや二月だったか。雪が降る。今年の大雪なんて目じゃない程の豪雪の日に、俺らは着いた。帰りの事なんて何も考えず、半ば家出に近いような形でね。

 

 

・・・すぐに目的の家は見つかったって?まあな。直行だったよ。

 

駅に着いてすぐ、俺らは彼女の実家の者に連れさられた。俺らはまだ、ガキで、事態の深刻さを何もわかってなかった。既に俺らは彼女の家にとっては邪魔者で、始末すべき存在だったんだ・・・。

そこで俺らは幽閉され。拷問を受けた。・・・本当だ。冗談、だったら良かったのにな。

 

・・・話せば、本当に長くなるのだけれど・・・

 

 

第十一話 前半 昔この村には烏の濡れ羽色の呪いが笑っていた エンド




後半は明日には投稿しますのでご了承ください。


タイトル元ネタはボトムズの次回予告。


というか最近アイドル&ボーイッシュ少女の口調が「七つの大罪」のヘルブラムみたいになって困る。
いつかマテパのアダラパタみたいな口調のキャラ出したい・・・「よく見やがって下さい。あたしの場には攻撃力3000のアンブラルはいやがります。つまり貴方に勝ちはない。さっさとサレンダーしやがってくだせえ」みたいな事言う幼女とか・・・

それモバマスにいるじゃん。
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