豪雪のその日から4日後
探偵「どうですか?例のパン耳ラスクの売れ行き」
パン屋「いやー探偵さんが言ってた通り、案外売れるもんですねー。感謝感謝です。それより聞きましたよ!!探偵さん!!景気がいいみたいじゃないですか!」
お嬢「」イライラ
・・・
探偵「最近の景気はどう?」
花屋「ビミョーさね。雪かきやら春先のセール向けて忙しくなるから皆花買ってる余裕なしって感じさ。探偵さん、今日はセット買ってく?」
探偵「いや今日は。ちょっと今金欠でね。また来たらの時にいつもの組み合わせで。」
花屋「デュエルのことはようわからん。ばってん、無駄使いはいけないさ。」
探偵「あはは~~」
お嬢「」イライラ
・・・
探偵「先週入荷したランク8エクシーズ、売れた?」
カード屋「「神竜騎士フェルグラント」以外はねぇ。いや、どう考えても一番強いし安定したランク8エクシーズなんだけど、その分あまりに高いから買われないものだね。そだそだ、探偵さんのデッキにどう?買わない?ランク8でるでしょ?」
探偵「いやーどうせ使いこなせないし、遠慮させてもらいます。」
カード屋「そうかい。まあ新しいカードを手に入れた内は、そっちに集中したいよなぁ。」
探偵「そういや万引きの件、どうなりましたか?」
カード屋「ちょくちょくはあるが、前よりはなくなったな。・・・そういや最近はガキのグループがいきなり10数人近くで入店ってくるから何だこいつら!?って身構えるけど、何をするでなく帰ってくんだよな・・・あーゆうケッタイな連中は来ないで欲しいわ」
探偵「それは恐いですね・・・僕ならなにもしてなくても土下座します、きっと」
お嬢「」イライラ
・・・夕方 17時。柿乃坂町水道管理センター 裏側
探偵「さて次は・・・」
お嬢「ちょっとちょっとちょっと!」
探偵「THEタッチ?」
お嬢「下らない事言ってるんじゃないよ馬鹿。こんなのただの世間話じゃない!しかも事件について尋ねるならまだしも!」
探偵「あー・・・確かにすまないな」
お嬢「え、謝っちゃのそこで?「実は他愛ない何気ない世間話からヒントが!」とかですらないの?馬鹿?」
探偵「お嬢さん二時間サスペンス系推理ドラマ好きでしょ。それも「刑事の主婦の捜査」みたいなやつ・・・正直なところ、ある程度犯人君達は予測がついてるんだよ」
お嬢「え?」
探偵「ある程度だけどね。確定的に言えるのは…」
…4日前
お嬢「じゃあ詳しく説明するわ。盗まれたカードは「D-HERO Bloo-D」。レプリカとはいえ軽く10万円はする、貴重なカードよ。」
探偵「おわ。それは中々レアものだな…どうせお嬢さん、雲魔物タービュランスのギミックで出すのだろ。」
お嬢「流石。その通りよ。浪漫と実用性を兼ねた、私の切り札の一枚。意外と簡単に出せるモノなのよね」
D-HERO Bloo-D 効果モンスター
星8/闇属性/戦士族/攻1900/守 600
このカードは通常召喚できない。自分フィールド上のモンスター3体をリリースした場合のみ特殊召喚できる。1ターンに1度、相手フィールド上のモンスターを装備カード扱いとしてこのカードに1体のみ装備できる。このカードの攻撃力は、このカードの効果で装備したモンスターの攻撃力の半分の数値分アップする。このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターの効果は無効化される。
お嬢「何よりも私がプロデュエリストを志望した時に、おば様が私に譲ってくれた貴重な一枚…それをあの下賤な連中に奪われたままにするのはできないの」
探偵「…その奪われた状況ってのを教えてもらえるかな?」
お嬢「ええ。1週間前、隣町のデュエル塾から自宅へ帰宅してた時…ちょうど21時頃かな。そこの公園をD-ホイールで通ろうとして入口の所で一旦ホイールから降りた時、突然10数人の顔を隠した若者に囲まれたわ」
探偵「ん?顔を隠してるのに若者って分かったのかな?」
お嬢「ええ。隠すと言っても粗末な布やマスクをつけただけだし、そもそも背丈が私と同じくらい…むしろそれより小さい奴ばかりだったから・・・うん、言いなおす。若者と言うより、子供、青年。それ位のイメージ。まあ半分くらいは女の子だったけど」
探偵「うへ、本当にガキの愚連隊か…それで囲まれてどうなったのかな?」
お嬢「そいつらは、私の事を「卑怯者」だの「成金」だの、いわれのない罵倒をして来たのよ。だから「うるせぇ!!さっさと要件を言えや!誘拐目的か!?」なんて怒鳴りつけたのよね。」
探偵「少しはビビろうよ…」
お嬢「イライラしてたのよね、あの日は。で、動揺し始めてるからさっさとD-ホイール乗って帰ろうとしたら、その中のリーダー格なのかしら。フードで顔の隠れた女が「逃げるな。貴様は今からデュエルをしなければならない。貴様の持つ「D-HERO Bloo-D」をかけてなッ!!!」とか言い出して。そしたら手下どもも勢いついて。しょうがないからデュエルしたのよ。そのまま」
探偵「…完全に狙い撃ちだな。所持カードバレてるってのは」
お嬢「そこなのよね。人前で使った事はあるけれど、全部デュエル塾の中だったし…」
探偵「まあおいおいそこは考えよう。話止めさせちゃって悪いね…大丈夫か?辛かったら無理して話さなくてもいいぞ…?」
お嬢「心配無用。確かに悔しい思いはしたけれど、そんなものはとっくに探偵事務所に来る前に流しつくした…心使い感謝するわ。馬鹿の癖にそーゆう事はするのね」
探偵「はは。」
お嬢「そ、敗北したわ。それも惨めにね。でもすぐにそうだったわけじゃないわ。3人は連続で倒す事が出来たのよ。でも、4人目の男には負けちゃって…それで奴らは何か妙なアイテムを持ってたのよね。決闘した瞬間から光のロープみたいなのが伸びてきて、負けと同時に自動で縛られて私は身動きが取れなくなった。それで奴らはデッキから「Bloo-D」を抜き取って、帰って行ったわ…」
探偵「辛いのに話してくれてありがとう。ちなみに決闘中…その4戦についてはどんな感じだったかな?」
お嬢「そうね…1戦目は女だった。デッキは「代行天使」…「TG」とかは入ってない純粋な代行者デッキだったわ。初手でヴァルハラからクリスティアだして得意げな顔してたから、腹が立ってスモークボール召喚からの強制転移で泣かしてやったわ。あの顔が崩壊するのは見ものだったわ。」
お嬢「2戦目は男。ボロボロのダッフルコート着ていて寒そうだった…デッキは「ブルーアイズ」かな。でも構築までは詳しくは分からない。後攻1ターン目で「青き眼の乙女」と「ブルーアイズ」並べてドヤ顔してるところ、「Bloo-D」突き出して吸収からの他のモンスター合わせたラッシュで倒したから…ドラゴヌート込みだとか、カオス軸だとか魔道書混在だとか、そこまでは?だわ。」
探偵「いや、相手の事良く見ているね。三人目は?」
お嬢「三人目も男。どちらかと言うと気弱そうな猫背のやつで「炎王」使いだったわ。「ガルドニクス」の特殊召喚に合わせて「スターライトロード」発動させて流れこっちに寄せて、後は「雲魔物アルトス」と「水霊術―葵」、ダメ出しに「大天使クリスティア」出して、完封って感じ。そういえばハンデスした手札の中に「炎の精霊 イフリート」があったのが印象的だわ。そんなに見るカードでもないし。なんというか、ガルドニクスに頼りっぱなしでそれ以上の戦略がなかったわね。エクシーズとかされなかったし」
探偵「・・・君勝ち方えげつないね。僕だったらトラウマになる負け方だよ。で、最期の4人目はどんな奴だった?」
お嬢「暗黒界使いだった。男でやたらチャラついたニヤケ面ヤンキーって感じ。別に特別強いってワケじゃないけど、なんというか、普通に負けた、カードパワーに負けた、って感じだったわ。こっちの出したキングレムリンのダイレクト攻撃もフェーダー使われて防がれたし、中盤にグラファ2体にベージ2体の4体並べられて、そのままずるずるとだらしなく負けた、って所だわ。」
探偵「………………その4体のままやられたのか?」
お嬢「ええそうよ。セットも「暗黒界の雷」で割られたしね。手札にキングレムリンからサーチしたカメンレオンもいたのだけれど、使おうとしたら「デモンズチェーン」打たれて反撃の芽を潰されたわ」
探偵「そうか…」
お嬢「以上よ。すぐに見つけ出せとは言わないわ。ただ、捜査の時は私も呼んでほしい。下賤なやつらを見届けたいってのもあるけれど、貴方のデッキ内容に興味がわいたしね。」
探偵「無茶をしなければ結構結構。明日からでも調査は始める…ただ、本格的な調査は3日待って欲しい。この豪雪じゃ聞き込みも何も出来ないだろうからね。
お嬢「構わないわ。そうね…出来れば早く取り返してほしいけれど、そう簡単なものじゃないのでしょ?」
探偵「いや・・・まあ・・・そうだな。ところでちょっと全然違う話をしていいかな?」
お嬢「なにかしら?」
探偵「お嬢さん、随分トリッキーなデッキを使っているね…さっきの話聞いただけでも、ハンデスに天使族、Bloo-D。中々渋いなと思って」
お嬢「建前は止めて正直に「面白い動きをするファンデッキ」とでも言ったらどう?」
探偵「・・・そこまでは言っているつもりはないが…ま、プロ志望ってのとはちょっとイメージ離れるかなとは思う」
お嬢「そう。「雲魔物」は決して強くないカード群。所謂、「安定した勝ち」を突き詰めたデッキではないわ。エクシーズ召喚、水属性、レベル4、天使、守備0なんて強い要素を少しずつ利用できするけれど、だからと言って悪魔的に回転していくデッキってワケでもない。もし私の使用デッキがもっと突き詰めたデッキ…「アーティファクト」「先史遺産」「カオスドラゴン」…なんてものだったら負けずにこんな目にあってなかったかも」
お嬢「でも、私は「雲魔物」のその決闘毎に魅せてくれる幾つもの可能性が大~~~~~~~~~~~好きなのよ。時にハンデス、時に大型召喚、時に送り付け、時にシンクロ・・・そんな毎回違うドラマ・テクニックを見せれる、本気の「勝ち」と人に魅せつける「価値」を持ったプロデュエリストになりたいのよ。エンターテイメントも真剣も両方掴みとるような…ッ!!」
お嬢「…ちょっと話し過ぎちゃった…聞き流してちょうだい。現実、無様に負けてる決闘者がいう事じゃないわ」
探偵「…いや。いいな。そういうの…うん。恥じる事はないよ。・・・またデュエルのテクニックについては話をしよう。こう見えて、おじさんは結構強いぞ」
お嬢「そーゆうのが気持ち悪いのよ馬鹿!!」
…
とことこ・・・とことこ・・・
探偵「そう。恐らく犯人は、「貧しい」連中だ。」
お嬢「?強奪なんてするのだからそれは心の貧しい連中に決まってるじゃない」
探偵「そういう意味ではなくて…物理的に・・・あーっとお嬢さん。作戦は成功したよ。」
とことこ・・・とことこ・・・
お嬢「・・・?」
探偵「この町の人はみんな噂好きでね。例えばカードショップで、例えば公共デュエルホールで。誰かに「町のショップレベルでは手に入りにくい、かなりのレアカードをゲットしたなんて」って言えばすぐに情報は広がる。」
とことことこ・・・
探偵「犯人共は、お嬢さんの「Bloo-D」だけをピンポイントに狙ってきた奴らだ。そんな情報には兎にも角にも食らいつくと思ってたよ」
とことこ・・・とことこ・・・
お嬢「そんな事してたの・・・けど成功って・・・!!!いつの間に囲まれている!!!アンタたち!!」
とことこ・・・ザッ!!!
マスク男「・・・貴様が卑怯者の決闘者、探偵か?」
探偵「そうだと言ったら?」
マスク女「貴様の「貴重なるカード」・・・我々が解放させてもらう!!」
探偵「随分と怖いな。まさか君たち全員で殴りかかってくるつもりかな?」
フードの男「それもいいかもしれないな。ねえ頭?そっちでいきますか?」
頭と呼ばれたフードの女「待ちな。あくまでこれは「ジハード」。カードの解放はカードでの決闘をもって公平に、だ」
探偵(あのフード女がリーダー格か・・・フード深くかぶり過ぎてて顔が見えないが・・・背丈から予想するに、お嬢さんと同じ程度の15~16歳…重いな。こりゃ。予想が正しければ)
お嬢「ふ・・・はハハハハハっハハは!!本当にアンタたち、 「馬 鹿」なのね」
フードの女「なんだと・・・貴様はこの前の「Bloo-D」の・・・」
お嬢「何人も無理やり押しかけて、一回でも負けたら即強盗する奴らが「公平」を語るなんて、ずいぶん高度なジョークね」
フードの女「…なんとでもいえ。我々は革命を起こさねばならないんだッ!!!おいヤンキー!!そこのターゲットへ決闘を仕掛けな!!」
ヤンキー「ぐへへへへ。テメーもそこの女みたいに転がしてやろうか?うん?」
探偵「(うっわ。逃げてー)えーっと君たち、全員で・・・一二三…十五人ってところかな。」
フードの女「そうだ。十五人の革命戦士と、貴様は決闘してもらうぞ?」
探偵「いや、困るよそれは。どうせ所詮運の要素が絡むのに15人に一回も負けてはいけないとか、どんな罰ゲームだって」
ヤンキー「あん?ねえねえオッサン。アンタに拒否権はないの?分かってる♡黙って決闘してくれたら僕チンたち嬉しいなァ~~~wwwそれともなぐり合う?そっちでもいいよwww」
パーティーマスクの女「このオッサン、多分「クールな俺は次々に悪漢どもを決闘で打ち払う」とか思ってるよwwwんなワケねーんだよ、殺すぞおい?」
黒コートの女「てめー調子乗ってんじゃないぞ?雑魚が余裕ぶってじゃねえよ糞!!」
探偵「ひえええええ!!こええええ!!だから、そうゆう若さの暴走やめてくれって・・・お嬢さん、Bloo-Dとったのはこのヤンキー君でOk?」
お嬢「ええそうよ…それよりどうするのよコレ。この状況流石にヤバいわ・・・囲まれてる」
探偵「若干巻き込むかもだけどいいかな」
お嬢「は?」
ヤンキー「さっさとデュエルしろや」
探偵「んじゃお嬢さん・・・伏せて!!」
お嬢「!!!」さっ!!
スタンっ
ワイド「こんにちは、皆さん」
ヤンキー「あん?」
フードの女「筒を構えたオボット…?・・・!!!逃げろォおおおお!!!」
ワイド「・・・豪雪砲発射」
ぴッ!!!
ズッ・・ごうごうごうごゆおううおうおうおうおうおうおうううおうおうおうおうおうおうお!!!!!
崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩!!!
崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩!!!
崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩崩!!!
…シーン…
お嬢「・・・なによこれ。雪雪崩じゃない!?」
探偵「おう、お疲れ、ワイド」
ワイド「ご主人と御嬢様にはかからない様にしたのですが大丈夫ですか?」
探偵「若干かかったけど大丈夫かな」
お嬢「なんなのよこれはって言ってるの!!!答えなさい!!!」
探偵「ひえ!!・・・ワイドがここ数日雪かきで集めた雪を一か所にまとめて、一気に流してもらっただけだよ・・・まさかこんな雪崩みたいになるとはねぇ」
お嬢「やり方が雑よ!!」
「ふ。ふざけやがって!!!」
探偵「!!げげげ」
ヤンキー「ぷはあ!!テメー何してくれんだよ!!!殺すぞ?殺すぞ?」
探偵「うは、なまじ俺に接近してたからそんなに直撃してなかったか。」
ヤンキー「よくも・・・よくも!!」ひゅんッ!!
探偵「…これが例のお嬢さんの言っていた、つかまったらデュエルせざるえなくなるロープ・・・いや、アンカーか。」
お嬢「ちょっと!!大丈夫なの!!」
探偵「大丈夫。むしろ、どうせまだ、のしきれてない奴らが起きて来るかもしれないから、お嬢さんはそれに構えていて」
ヤンキー「なめやがって!!ぶっ殺す!!テメー殺す!!!」
探偵「・・・殺す殺すってそれだけしかないのかよ、ボキャブラリー…ならこっちは。その青臭いそれをぶっ壊してやるよ…ッ」
探偵&ヤンキー「「デュエル」!!」
ヤンキー「後攻を貰うぜ。じゃないとすぐに殺せないからな!!」
探偵「納得だね。モンスターをセット。そしてカードを2枚セット。ターンエンド」
探偵 手札2枚
モンスター 伏せ セット2枚
ヤンキー「ハッ。なんだそのやられ役丸出しのフィールドは?ドロー!!「テラ・フォーミング」発動、「暗黒界の門」をサーチ。」
暗黒界の門 フィールド魔法
フィールド上に表側表示で存在する
悪魔族モンスターの攻撃力・守備力は300ポイントアップする。
1ターンに1度、自分の墓地に存在する悪魔族モンスター1体をゲームから除外する事で、手札から悪魔族モンスター1体を選択して捨てる。 その後、自分のデッキからカードを1枚ドローする。
お嬢(さっそく暗黒界ご用達のエンジンか…)
ヤンキー「んでだ、「暗黒界の取引」!サッサとドローして捨てろよ」
探偵「そうだね。んっ」
暗黒界の取引 通常魔法
お互いのプレイヤーはデッキからカードを1枚ドローし、その後手札を1枚選んで捨てる。
探偵 スキル・プリズナー→墓地へ
ヤンキー「ははッ!!引いたカードそのまま捨てるなんてだっせぇな。俺は、グラファを墓地へ捨てる!!」
探偵「!!?????」
お嬢「いやそれは予測できるでしょ!!!そのヤッベやっちまったみたいな顔やめなさい!!」
暗黒界の龍神グラファ 効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻2700/守1800
このカードは「暗黒界の龍神 グラファ」以外の自分フィールド上に表側表示で存在する
「暗黒界」と名のついたモンスター1体を手札に戻し、墓地から特殊召喚する事ができる。
このカードがカードの効果によって手札から墓地へ捨てられた場合、相手フィールド上に存在するカード1枚を選択して破壊する。相手のカードの効果によって捨てられた場合、さらに相手の手札をランダムに1枚確認する。確認したカードがモンスターだった場合、そのモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
ヤンキー「グラファでそのしみったれたセットモンスターを破壊!!」
探偵「んげ」
セットモンスター…スクラップ・ゴブリン→破壊
探偵「…」
お嬢「…」
探偵「…」テヘぺロ
お嬢「いい年して下らん事してんじゃないわよ!!こっちだってこんな情けない形で貴方のデッキ内容知りたくなかったわよ!!」激ォコッ!!
ヤンキー「なにヘラヘラしてんだオッサンよ。気色悪いな。更に暗黒界の門を発動して、ここで喰らいな!!「手札抹殺」!!!」
手札抹殺 通常魔法(制限カード)
お互いの手札を全て捨て、それぞれ自分のデッキから捨てた枚数分のカードをドローする。
ヤンキー「俺が捨てるのはベージとスノウとバトルフェーダー!!そして3ドロー!!」
探偵「…ッ。2枚捨てて2ドロー…」
ヤンキー→暗黒界の術師スノウ バトルフェーダー 暗黒界の尖兵ベージ 墓地へ …3ドロー
探偵→スクラップ・ビースト 厳征龍レドックス 墓地へ …2ドロー
ヤンキー「そしてぇ、スノウの効果で、再びグラファを手札に加える!!更にベージの効果!!復活させる!!」
暗黒界の術師 スノウ 効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1700/守 0
このカードがカードの効果によって手札から墓地へ捨てられた場合、自分のデッキから「暗黒界」と名のついたカード1枚を手札に加える。相手のカードの効果によって捨てられた場合、さらに相手の墓地に存在するモンスター1体を選択し、自分フィールド上に表側守備表示で特殊召喚する事ができる。
暗黒界の尖兵 ベージ 効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1600/守1300
このカードがカードの効果によって手札から墓地へ捨てられた場合、このカードを墓地から特殊召喚する。
探偵(…ッ、この手札は…だが。…どうせ)
ヤンキー「ッは。おっさん。まじでアンタ終わるわ。やっぱ雑魚かったな。惨めに死ね。暗黒界の門の効果発動。バトルフェーダーを除外して、グラファを捨てる。そして1ドロー!!!グラファの効果でそのふざけたセットカードを破壊してやる!!」
お嬢(!!これ以上割られたら、負けに直結する!!せめて強制脱出装置とかであって・・・)
ドンッ!!
セットカード→破壊
お嬢(!!嗚呼!!)
ヤンキー「っへ、フリーチェーンで発動すらしないのかよ。だっせーな」
探偵「…ふふ。割られて結構。こいつの仕事はくだけることだからな」
ヤンキー「何言ってやが・・・ッ!!」
どしゅッ!!! 突然発生した竜巻がベージを斬り刻むッ!!
暗黒界の尖兵ベージ→破壊
ヤンキー「ちょ、なんでベージが破壊されてやがるんだよ!!」
探偵「…「荒野の大竜巻」。破壊されてナンボな効果もあるんだ。覚えておきな。」
荒野の大竜巻 通常罠
魔法&罠カードゾーンに表側表示で存在するカード1枚を選択して破壊する。
破壊されたカードのコントローラーは、手札から魔法または罠カード1枚をセットする事ができる。また、セットされたこのカードが破壊され墓地へ送られた時、フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を選択して破壊する。
お嬢「ちょっと!!そんなのあるなら暗黒界の門をとっと割りなさいよ!!」
探偵「あーそれは、ゴブリン割られた時点で次の「雷」なり「ギラファ」なりはこっちに来るって分かっているんだから、いいかなと」
お嬢「そういう憶測前提なプレイングは見ていて嫌になるわ!!っていうか「ギラファ」はインヴェルズ!!」
ヤンキー「なめやがって・・・ッ!!そうやって金持ちしか持てないカードをひけらかして楽しいか糞ッ!!バカにしやがって!!」
探偵「いや、「荒野の大竜巻」は1枚150円位で・・・」
ヤンキー「るっせよ!!ブっころス。手札から尖兵ベージを召喚、そして手札に戻す事で墓地のグラファを蘇生させる!!」
グラファ 墓地から→フィールドへ
ヤンキー「バトルッ!!ぶっちね!!!」
探偵「死なねえよ。「バトルフェーダー」発動。その攻撃、通らず。」
ヤンキー「ッ!!くそが!!」
探偵「というか、ライフまだ4000あるしな。」
バトルフェーダー 効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚し、バトルフェイズを終了する。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。
ヤンキー「ッ!!カードを1枚セット!!ターンエンド!!!」
ヤンキーのフィールド グラファ セットカード1枚 手札2枚
探偵「ドロー」
探偵 手札 3枚
探偵「さて、とっと終いにするか…どうせ事後処理もたくさん残ってるし」
ヤンキー「なんだとてめッ!!」
探偵「バトルフェーダーを生け贄にして・・・スクラップ・ゴーレムを召喚する。」
お嬢「また生け贄って言ってるし!!」
スクラップ・ゴーレム
効果モンスター 星5/地属性/岩石族/攻2300/守1400
1ターンに1度、自分の墓地に存在するレベル4以下の「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択し、自分または相手フィールド上に特殊召喚する事ができる。
バトルフェーダー→除外
探偵「さて、スクラップ・ゴーレムの効果発動、墓地よりレベル4以下のスクラップゴブリンを蘇生させる。」
ヤンキー「させねえよ馬鹿がッ!!効果発動時に手札からエフェクトヴェーラー発動!!その屑冷蔵庫を無効化するッ!!」
探偵「…なんだ。驚かせるな。ヴェーラーか」ふー
ヤンキー「あん!?」
お嬢「あら、気づいてないの。その一手、「削り」であっても「凌ぎ」にはなってないわ」
ヤンキー「何言ってるんだ!?エフェクト・ヴェーラーの効果でゴーレムの効果は無効だろうが!!」
探偵「ならそれを無効にするだけだ。チェーンして発動、墓地より「スキル・プリズナー」を除外して発動。ゴーレムに対するエフェクトヴェーラーの効果を無効にする。」
ヤンキー「ッ!!」
エフェクト・ヴェーラー チューナー(効果モンスター)
星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0
このカードを手札から墓地へ送り、相手フィールド上の効果モンスター1体を選択して発動できる。
選択した相手モンスターの効果をエンドフェイズ時まで無効にする。この効果は相手のメインフェイズ時にのみ発動できる。
スキル・プリズナー 通常罠
自分フィールド上のカード1枚を選択して発動できる。このターン、選択したカードを対象として発動したモンスター効果を無効にする。また、墓地のこのカードをゲームから除外し、自分フィールド上のカード1枚を選択して発動できる。このターン、選択したカードを対象として発動したモンスター効果を無効にする。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
ヤンキー「ブライクスルー・スキルみたいな墓地発動のやつか!!くそが!!いつすてやがった!!」
お嬢「貴方のドヤ顔で放った「暗黒界の取引」の時よ。残念ね「墓穴の道連れ」ならピーピングできたのに」
ヤンキー「!!!!…またかよ。またこういうそれで俺たちの自由を奪うのかよ糞…クソが!!!クソ死ねええええ!!!」
お嬢「!!な、なによ、別に両立して良いカードじゃない!?そこまで切れる必要ないわ!!」
探偵「・・・」
ヤンキー「があああああ!!!!!これで終わると思うなよ!!クソが!!スキルプリズナーにチェーンして「デモンズ・チェーン」発動!!これでどっちみち無効なんだよ!!!」
お嬢「!!!」
探偵「これでチェーン4から5、かな・・・心配するなお嬢さん。依頼は守る・・・リバースカードオープン、「荒野の大竜巻」!!」
ヤンキー「なッ!!二枚目!?」
お嬢「あら、なんだ。ヒヤッとして損したわ。」
探偵「このカードの素の効果は「魔法&罠カードゾーンに表側表示で存在するカード1枚破壊」・・・「デモンズ・チェーン」を破壊する!!」
ヤンキー「あ。あがががっががが!!!」
荒野の大竜巻→デモンズ・チェーン破壊
エフェクトヴェーラー→スキル・プリズナーで無効
スキル・プリズナー→除外
探偵「これでスクラップ・ゴーレムの効果は依然無事に発動する。いでよゴブリン。」
スクラップ・ゴブリン チューナー(効果モンスター)
星3/地属性/獣戦士族/攻 0/守 500
フィールド上に表側守備表示で存在するこのカードが攻撃対象に選択された場合、
バトルフェイズ終了時にこのカードを破壊する。このカードが「スクラップ」と名のついたカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、「スクラップ・ゴブリン」以外の自分の墓地に存在する「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択して手札に加える事ができる。また、このカードは戦闘では破壊されない。
探偵「さ、決めるぞ。レベル5のゴーレムに、レベル3のゴブリンをチューニング・・・シンクロ召喚、出でよ。「スクラップドラゴン」」
スクラップ・ドラゴン シンクロ・効果モンスター
星8/地属性/ドラゴン族/攻2800/守2000 チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
1ターンに1度、自分及び相手フィールド上に存在するカードを1枚ずつ選択して発動する事ができる。選択したカードを破壊する。このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた時、シンクロモンスター以外の自分の墓地に存在する「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。
ヤンキー「レベル8のシンクロドラゴンだとお!?」
探偵「更に叩き込む。手札より魔法カード、「死者蘇生」を発動!!「スクラップ・ゴーレム」を蘇生させる!!」
ヤンキー「ッ!!!クソ!!」
ヤンキー(この期に及んで死者蘇生だと!パワーカードめ・・・だが、こっちの手札にだってまだ防御カードはあるんだ。まずはこらえて、)
探偵「次のターン、門とグラファで戦線を取り戻す!!ってところかな?」
ヤンキー「なッ!!!???」
お嬢「!?」
探偵「さっきもバトルフェーダーを墓地に落としていたし、この敗色濃厚な場面でまだ諦めない顔をしてるって事は、どうせ、まだ「負けない要因」があるんでしょ?トラゴの可能性もあるのだろうけど・・・まあどうでもいいさ。」
ヤンキー「な、なんなんだよテメぇ!!こっちの考え読みやがって!!!気色悪いんだよ!!」
探偵「悪いね。僕は「探偵」だ。気色悪いついでに聞くけど、さっきの「デモンズチェーン」。ご友人の気弱な炎王使いの子からもらったのかな?」
ヤンキー「!?ッ!!!」
探偵「図星か。やっぱり大体の予想は当たってるみたいだな」
ヤンキー「だ、だからなんだってんだよ!!てめーがこのターン勝てるかどうかと、その無駄な妄想は関係ないッ!!」
探偵「それはどうかな?」
ヤンキー「!?」
お嬢「・・・その言葉、魅せますわね。」
探偵「「スクラップ・ゴーレム」の効果発動!!墓地より「スクラップ・ゴブリン」を蘇生させる」
ヤンキー「ッは!!結局スクラップドラゴンかよ!!成金糞野郎の思考停止テンプレ野郎が!!!」
探偵「ボキャブラリーも、心も、懐も貧しい奴だ。ちゃんと見なよ、ゴブリンの蘇生された場所をね。」
ヤンキー「あ!?・・・ァああああ!?????なんでだよ!??」
スクラップ・ゴブリン→攻撃表示 ヤンキーのフィールドへ蘇生
探偵「スクラップ・ゴーレムの効果は単にレベル4以下のスクラップモンスターを蘇生させることじゃない。その蘇生させるプレイヤーの場をも選べるんだ。」
お嬢「私の事をよく「えげつない」って言ったわね。そんな嫌らしい送り付けしといて」
ヤンキー「だが!みすみすモンスターを送り付けて!そんな事をして何の意味があるんだよ!?」
探偵「・・・ゴブリンに攻撃すれば、「直接攻撃」じゃないよな?」
ヤンキー「だから何だって言うんだよ!!・・・あっ。」
探偵「君の手札にいるかもしれない、「バトル・フェーダー」は発動できない。それだけの事だ。バトルフェイズ。スクラップ・ゴーレムでゴブリンを攻撃。」
ヤンキー「ぐわああああああああああああああああああ!!」
ヤンキーライフ 4000-2300=1700
探偵「スクラップゴブリンの効果!こいつは戦闘では破壊されない。つまりもう一回、疑似ダイレクトアタックが可能だ。そのままスクラップ・ドラゴンでゴブリンへ攻撃。」
ヤンキー「ち、チキショウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!」
ヤンキーライフ 1700-2800=-900
WIN 探偵 LOSE ヤンキー
お嬢「ふう。微妙にヒヤヒヤさせるのね。最初のターンの防御は仕留められてもおかしくない場面よ。」
探偵「まあまあ勝てたから言いっこなしでお願い。」
お嬢「それに、貴方。イマイチこう「情熱」がないのよね。淡々と進み過ぎよ」
探偵「…悪いね。そりゃ更に言いっこなしだ。さーて。君君。このお嬢さんから奪ったカードを返してもらおうか。」
ヤンキー「・・・俺は持ってねえよ」
お嬢「はあ?じゃあ誰が持ってるのよ。さっさと言いなさい」
ヤンキー「誰が喋るかよボケええ!!おっちね!!」
お嬢「・・・さっきから何なのその態度は?私に何か恨みでもあるの?あるならもっと堂々と喧嘩売りなさい」
ヤンキー「あ?お前馬鹿か?お前みたいな恵まれたヤツは生きてるだけでクソなんだよ!!」
お嬢「・・・え?」
ヤンキー「そんな偉そうにしやがってよ。偉そうに「魅せる」だとか下らない事言いやがって。てめえらみたいな金持ちは死んじまえ!!余裕ぶった上から目線糞女はどぶに落ちてくたば」ドスッ!!
ワイド「・・・これ以上話させる必要はないと判断し、後頭部へ雪の塊をぶつけました。」
探偵「ご苦労。ナイスよナイス。」
お嬢「・・・私が・・・生きてるだけで・・・」
探偵「お嬢さん、ガキの責任転嫁だ。戯言みたいな物だから気にする必要はない」
お嬢「嘘をつかないで。この下賤な方々と思っていた彼は、明確な悪意を私に向けていた。何か、塊となった確固たる「理由」があるのよ。けれど私には何もその理由が分からない・・・教えて。誤魔化した答えはいらないから。」
探偵「・・・分かったよ。でもとりあえず事務所へ戻ろう。ここは寒すぎる。ワイド、どうせ他の強盗連中はもう起きて逃げてるだろうけど、一応下敷きになってる奴がいたら回収して事務所へ連れてきてくれ。」
ワイド「了解。この青年はどうされますか?」
探偵「ヤンキー君は俺が背負っていくさ・・・早めによろしく・・・お嬢さんの今のテンション、俺一人だとやばいからさ」ヒソヒソ
ワイド「・・・肯定。ですが非常に情けないです。流石、ご主人。」
・・・30分後 探偵事務所
ワイド「結局既に誰も居ませんでした。」
探偵「そっか。んじゃこのヤンキー君を隣の部屋に閉じ込めておいて。」
ワイド「肯定」
お嬢「・・・」
探偵「コーヒー飲むか?まあどうせお嬢さん家で出るような高い奴じゃねえから口に合うか分か」
お嬢「いい」
探偵「・・・さいですか」
お嬢「それより・・・教えてちょうだい。彼らは、何を考えていて、何を目的として。何故私をあそこまで罵倒したのかを」
探偵「分かったよ。ただまあ、あくまで想像って所と、お嬢さんには全く非がないって事を前提にしてな・・・」
探偵「さて、」
探偵「そもそもの違和感は、奪われたのが「Bloo-D」だけって所だった。最初から明確に「Bloo-D」を名指ししてピンポイントに狙い、しかも身動きが出来ない状況でその気になればデッキごと奪えたのに、「Bloo-D」だけ。それを聞いて何か、「Bloo-D」・・・いや、「レアカード」に執着した明確な目的意識を持った連中だって事は分かった。」
お嬢「それって何かおかしい事なの?私にはよく分からないけど」
探偵「なんと言うかな。「突然襲い掛かりカードを奪う」連中ってのは、どんな世代にも生まれるだけどな。けど、実はそういうやつらって初めから「カードを奪いたくて襲う」ワケじゃない。弱い者苛めとしての暴力や強奪そのものに酔って奪ったり、デュエルして勝ったことの証として・・・そう、武蔵坊弁慶が斬った相手の刀をコレクションした様に、大抵はそういう連中だったりするものだ。だから、「強奪」する事に専念したガキ連中ってのが妙に思った。まあ昔はレアカードだけ奪う「グルーズ」なんて連中もいるけど、そういうのは裏社会の住民だったり、もう少し「儲け」が絡む大人の世界の連中だしな。ガキじゃ案外珍しい。」
探偵「次の違和感は、お嬢さんの戦った4回のデュエル。お嬢さんは何か違和感を感じなかったかな?ヒントは、第4戦目の「中盤にグラファ2体にベージ2体の4体並べられて、そのままずるずる負けた」って所。何か妙じゃない?」
お嬢「………‥…‥あ。「エクシーズ」?」
探偵「そう。状況にもよるけどグラファが2体いれば、「神竜騎士フェルグラント」なり「No.22 不乱健」なりを出してもおかしくない。ベージ同士で「交響魔人マエストローク」ってのも「暗黒界の門」で攻撃力アップするし悪くないな。あるなら「ラヴァルバル・チェイン」とかいると展開が盤石になるし。」
お嬢さん「でも、それはあくまで戦略の範疇じゃない?」
探偵「そうだね。それだけじゃ分からない。そこで考えてほしいのは、他の勝った三戦について。もう一回思い出してほしいのだけど、その三戦、「エクシーズモンスター」や「シンクロモンスター」を相手は使ってきた?」
お嬢「・・・いえ、ないわ。確かに一回もなかった。でもそういえば…?単純にエクストラに頼る必要がないデッキだったのかしら・・・?」
探偵「うん。正にそう。そして次に考えてほしいのは、「何でエクストラデッキに頼る必要」がないか・・・闘った相手のデッキは?」
お嬢「えっと、「代行天使」「ブルーアイズ」「炎王」「暗黒界」・・・!!!これって全部!!!」
探偵「そう、それらは全部、「ストラクチャーデッキ」のテーマ。この手の「ストラクチャーデッキ」は、エクストラデッキがないか1枚程度だからな。使わなくてもある程度戦えるようにデザインされているデッキだ。」
お嬢「すると…もしかして、あの人たちは、エクストラデッキを使わなかったのではなくて」
探偵「「使えなかった」、もっと端的に言えば「持ってなかった」じゃないかな?それでも戦えるデッキだからそこまで顕在化しなかったけれど。そしてデッキ内容も恐らく、殆どが、「ストラクチャーデッキ」に入っているカードだった。お嬢さん「炎王」使いが、「炎の精霊 イフリート」をデッキに入れていて、珍しいって言っていたよね。恐らく、それもそうゆう事。」
お嬢「…でも、先程の暗黒界のヤンキーは、「デモンズチェーン」や「エフェクトヴェーラー」を使っていた。暗黒界ストラクチャーには入ってないカードじゃない?」
探偵「「デモンズチェーン」はデュエル中にも言ったけど、「炎王」使いから1枚もらったか交換したものかな。」
探偵「彼ら彼女らは「ストラクチャー」を三つ買った様なデッキを使っていた。じゃあなぜか?それはきっと、シンプルに、「お金がない」。それだけの理由だ。唯一違ったエフェクトヴェーラーは最近ノーマルとして再販されたヤツかな。それなら数百円で買えるし。」
お嬢「・・・!」
…
お嬢「貴方のドヤ顔で放った「暗黒界の取引」の時よ。残念ね「墓穴の道連れ」ならピーピングできたのに」
ヤンキー「!!!!…またかよ。またこういうそれで俺たちの自由を奪うのかよ糞…クソが!!!クソ死ねええええ!!!」
お嬢「!!な、なによ、別に両立して良いカードじゃない!?そこまで切れる必要ないわ!!」
…
お嬢「・・・だからレアカードを狙っていた?私をあんなに憎んで・・・?」
探偵「多分ね。シンプルに言えば、彼らは「貧乏」。単に金持ちってだけじゃなくて、高価なレアカードを持っている恵まれた環境のお嬢さんが疎ましかったじゃないかな。それが単に金目当てだったらまだ良かった。「お金がない」から「人から奪って転売しよう」ってね。それならまあ屑ではあるけど、分かりやすい。けど、お嬢さんのデッキ全部を奪わなかった。転売なら全部取ればいいものを。だから金を得るためじゃないんだよ。彼らのグループは「貧乏という境遇」に+α青春の若気の至りが入ってしまった。」
お嬢「・・・?どういう事」
探偵「ヤツらは、「カードの解放」やら「革命戦士」やら、やたら崇高風に身構えていただろ。「自由」だとかなんだとか。要は、そう。単なる強盗じゃなくて「レアカードを所持するという格差をなくす為の正義の活動」とでも陶酔してたんだよ。だからあんなにも妙に堂々として、さも自分たちが正しいかのような言いぐさだった。だからこそ、「デッキ全てを奪う」ではなくて「レアカードだけを解放」なんて言う事が起きていた。だからこそ奴らにとってお嬢さんは「あってはいけない存在」だった。」
お嬢「…‥…・・・」
探偵「最後のヤンキー君の直球なヘイトも。要は僻み。それだけの事。だから気にしな・・・お嬢さん・・・?」
お嬢「………ん・・・ごめん、トイレ借りる」
探偵「・・・出てすぐ左」
お嬢「ん」
ギー ばたん
探偵「・・・はあ。どうせだ。どうせだよ・・・肝が据わっていても…14歳なんだよな・・・」
ぐ ぐ ううううううう うわあああああん ぐすん ぐすん ああ ぐすん あああ ぐすん
探偵「ワイド」
ワイド「美味しいコーヒーを入れましょう。もらい物のブルーアイズマウンテンがあります」
探偵「流石。・・・頼む。それ終わったらヤンキー君に聞き取り調査をする…同時並行で、街のオボットに連絡をしてくれるかな?」
ワイド「肯定…人使いの悪いご主人です」
第二話 バトルフェーダーの行方 end
ゴローニャと荒野の竜巻は砕かれるのが仕事。
大体こんなノリでいきますよー。
No.43ソウルマリオネッター式キュアバーンデッキ作るも、ゴーストリックサキュバスちゃんデッキになる罠。サキュバスちゃんマジエロかわ