聖少女暴君   作:うお座の運命に忠実な男

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1-3 衝撃のプロローグ

 結局のところ、わたしこと鳴海千尋は仮入部期間を終えて天文部に入部届を提出した。

 

 放課後部室に行き、改めて簡単な自己紹介を済ませた。

「あたしは姫川天音。コトジョの二年生。天文部部長。八月二一日生まれのしし座のA型。趣味はゲームと本を読むこと。音楽も好き。映画も好き。アニメも好き。散歩も好き。

 尊敬してる人はう~ん、ぱっと思いつかないなぁ。嫌いな人は軍人。よろしくね。鳴海さん」

 

 自己紹介を終えると姫川さんは折笠さんに目配せした。

「わたしは折笠詩乃(しの)。同じくコトジョの二年生。天文部副部長。誕生日は五月二一日よ。血液型もいうの? AB型よ。尊敬してる人はオードリー・ヘップバーンかな。彼女は家族をなによりも大切にしたから。嫌いなものはとろろ芋。趣味はダイエットかしら」

 

 趣味がダイエット? 折笠さんはグラマー&スリムでモデル体型だからダイエットなんていらないと思うけど。つぎはわたしの自己紹介の番だ。緊張する。

 

「わたしは鳴海千尋です。この学校の新入生です。誕生日は一〇月一九日生まれ。てんびん座のB型です。趣味はTVゲーム。尊敬している人はキング牧師。嫌いなものはドッペルゲンガーです!」

 

 わたしはあわあわしながら自己紹介を済ませた。

「ドッペルゲンガーってなに? 見ると死んじゃうってやつ?」

 折笠さんが苦笑いする。

「子どものころ映画で見たドッペルゲンガーが本当に怖かったんです」

 

「好きな人はいないからね。ドッペルゲンガー」

 姫川さんが肯定してくれた。嬉しい。

「自己紹介も一通り終わったわね。よく来てくれたわねー、鳴海さん」

 

「あの~、ちょっと。わたし以外に入部者はいないんですか?」

「うん。残念ながらね。でもこれからも募集するつもりよ」

 折笠さんは髪をもてあそんだ。

 

「食べかけでよかったらアメ舐める?」

 姫川さんは嬉しそうに目を細めた。

 彼女がお口からスポンと小さな球形ロリポップキャンディを外してちらつかせた。

 

「要らないですよ! なんで食べかけなんですか」

「愛のムチだよ~」

「わけのわからないこといわないでください!」

 おかしいぞ。姫川さんてこんな距離感だったっけ?

 

「鳴海さんはすっかりこの部に馴染んで、合格ね」

 天文部副部長の折笠さんが親指を立てた。

「なにが合格なんですか」

 

 姫川さんはコホンと咳払いをしてから入り口のドアの鍵を後ろ手で閉めた。

「なんで鍵をかけるんですか。おかしいですよ! 姫川さん」

「突然だがあなたには格闘ゲームの英才教育を受けてもらう! もうあなたは逃げられない! これは決定事項よ!」

 

 え~⁉ どういうこと? 次回へ続く!

 

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