聖少女暴君   作:うお座の運命に忠実な男

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5-9 文化祭閉幕

 黒咲ノアVS姫川天音 第二ラウンド。

 

 ノアちゃん操るセラノはさきほどのうっぷんを晴らすかのように攻め込んだ。

 

 多段ヒット技『スロウ・スカルペル』でアストリアを連続ガードさせる。医療用メスを投げつける荒業だ。そこからの連係は格闘ゲームの素人ではない。ガード方向を上下に揺さぶりながら隙の少ない必殺技でライフを減らしてくる。

 

 姫川さんがPディフェンスできないのだから相当な達人だ。

 

 セラノはいっきに押しきるため超必殺技『レーザーメス』を発動! 画面が暗転する。最大六ヒットする大爆発が起こった。

 

 姫川さん操るアストリアはレーザーメスの爆発を連続Pデイフェンス!

 六発すべてを完璧にガードした!

 

 対戦相手であるノアちゃんもあっけに取られている。神業だった。

 

 流れが変わった。ゲージを使い果たしたセラノにアストリアが超必殺技『二刀流乱舞の太刀』で襲いかかる。

 

 ライフを大幅に減らされたセラノはそのままKO!

 姫川さんの勝利だ。

 敗北したノアちゃんは両手をついた。

 

「あなたはストロンゲスターだね!(ノア言語で最強を意味する)これからは師匠と呼ばせてください!」

 

 黒咲ノアちゃんは来年コトジョに入学することと、天文部メンバー、ひいてはeスポーツ部発足のための初期メンバーになることを確約して去っていった。

 

「アビュー」【アディオスとラブを合成したノア言語】

 彼女は風のように去っていった。

 

       

 

「ヒメ。あの子はやばわ」

「仕方ないでしょ。背に腹はかえられない。いないよりましよ。あなただってあとでポイすればいいって言ったじゃない」

 

 折笠さんと姫川さんの会話ひどいな。かくいうわたしこと鳴海千尋もノアちゃんの世界観は理解の範疇をかるく超えている。

 

 

 そのとき天文部の部室に護国寺先生が飛び込んできた。

「ちょっと男子~! ノックしてよ」

 姫川さんはいつもの調子。護国寺先生は真に受けたみたいだ。

 

「すまない。もう閉幕式はじまってるぞ! 天文部は文化祭実行委員から賞を受けたぞ。 流星群のストーリーテリングが企画賞を取った! おまえらがいなかったから、おれがトロフィーを受けとった! これだ!」

 

 護国寺先生は一〇〇円ショップで購入したような安っぽいトロフィーを掲げた。

 文化祭実行委員が用意したまさしく一〇〇円ショップのトロフィーだ。

 それも最高の名誉を秘めたわたしたちにとってこれ以上ないトロフィーだった!

 

 

 

「ほら! 先生も入って!」

 遠慮しようとする護国寺先生を中央に招いて記念写真を撮った。

 タイマーに合わせて天文部メンバーはピースした。

 

「美少女ハーレム主人公護国寺牛次郎だね! エロ~い!」

 

「フルネームで呼ぶな。なにがハーレムだ」

 

 姫川さんと護国寺先生のやり取りは息の合った夫婦のよう。

 文化祭は最高の結果で幕を閉じた。

 一〇月も終わろうとしている。

 

 来月は二年生の修学旅行。なんと修学旅行からの帰宅翌日がGEBO。

 わたしたちは国内最大のゲーム大会GEBOで優勝してeスポーツ部発足のための実績をつくらなければならないのだ。

 

 

次章へつづく

 

 

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