ウィーン・曇らせラレーテ   作:マカダミアナッツ

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ウィーンちゃんヒロインの小説まだですか??




僕は従者である。そして主人はウィーン・マルガレーテ。

家は代々一家に仕えてきた家系であり、仕えている家の娘と家族同然に過ごさせてもらっていた。

彼女が日本で生活するとの事で僕はその身の回りの事を行う為に一緒に日本に来たのだ。

 

そして、今年ウィーンちゃん(彼女にお嬢様と呼ぶのを嫌がる為、公的な場以外ではそう呼んでいる)が結ヶ丘に入学し、スクールアイドル部に入った事で僕をマネージャーとして働かせてもらっている。半強制的にだったけれど、一介の従者は主人には逆らえないのである。

 

ダンスの練習が終わると、汗ばむ身体のままウィーンちゃんはこちらに来て、隣に座った。

 

「お疲れ様」

 

と僕はタオルと飲み物を渡すと、彼女は一口飲み、タオルをこちらの方に投げ"ん!"と鳴いた。

 

「そろそろ自分でやった方がいいんじゃないかな、高校生だし」

 

と僕は言う。今までも彼女のサポートをしていたのだが、汗を拭け、飲み物を飲ませろ等と甘えるような行動が多かった。

 

「別にいいじゃない。私、貴方の雇い主だもの。」

 

いつもの凛とした態度で彼女は毎回そう言うのだ。

 

「毎回僕の所に来なくても皆と喋って見たらどうかな。僕とはいつでも話せるけど、皆とは部活の時とかしか話せないんだし」

 

僕はそう言うと、彼女は多少不満げそうに皆の輪に入っていった。

 

「仲、よろしいんですね」

 

僕がその背中を見送っていると、後ろから声が聞こえた。

タオルを首に掛け、僕の準備したドリンクを飲んでいる葉月さんだった。

 

「ウィーンちゃんのお父さんがとても優しい方なんです。兄妹みたいに過ごさせてくれました。よく小さい頃は二人で遊んだよ」

「それであればあの仲の良さは納得ですね」

 

彼女は、"隣失礼します"と言い、僕の隣に座った。

不思議に思って、彼女の顔を見ていると、くんくんと自分の洋服の匂いを嗅いでいた。

 

「もしかして汗臭かったですか……?」

「い、いえ、そんな事ないです。不思議に思っただけで」

 

寧ろ爽やかな匂いに驚いたくらいだ。

 

「それで1つお願いがあるのですが……」

 

彼女は姿勢を正し、人差し指を一本、真上にピンと立てながら言った。

 

「個人的な事で申し訳ないのですが、実は私の家のメイドが一人怪我をしてしまいまして」

 

葉月さんの家は昔は結構な名家だった。と聞いたことがある。

その時のメイドさんが好意で働いてもらっているとも。

 

「お恥ずかしながら家の事は殆どそのメイドに任せていまして。なので、ウィーンさんの執事さんをやられている貴方をお借り出来たら……と思ったんです。見知った方だとこちらとしても嬉しいですし」

「成程、分かりました。明日からでもそちらの家に向かわさせて頂きますね。」

 

彼女のお父さんに連絡をすれば、新しい人を暫くの間派遣してくれるだろう。これで心配は無いはずだ。

 

「そんな……いいのですか?急なお願いだったのですが」

「日頃から僕のご主人様がお世話になっているので、このくらい。僕もこのくらいしか出来ませんし」

 

"ありがとうございます"と彼女は深く頭を下げた。

 

「もちろんお礼はさせてもらいます!……とは言ってもウィーンさんとのお家と比べると雀の涙程度かもしれませんが」

「いえ、結構ですよ。一応ウィーンちゃんのお父さんから貰っているお給料がありますし、僕はあまり使わないので溜まる一方で」

「ですが……」

「それじゃ、また僕とお話してください。来たばっかりなので友達が少なくて」

 

彼女は渋々ながら了承をしてくれた。嫌味の様に聞こえたかもしれないけれどそのくらいしないと引き下がってくれなさそうだった。

 

「それじゃ、すみません明日からよろしくお願いします」

 

勢いよく深く頭を下げた為彼女のポニーテールが床に着きそうなほどだった。

 

###

 

「ねえ、さっき何を話していたのかしら」

 

今日は後ろから話しかけられる日なのだろうか。また後ろからよく知った声が聞こえた。

それは不思議と低く、まるで怒っているかの様な声だった。はて、僕は何かしただろうか。

 

「ウィーンちゃん、明日から葉月さんの所で働いてくるよ。お父さんに話したら新しい人を送ってくれるみたいだからよろしくね」

 

彼女は酷く驚いた様な顔をしていた。

 

「何故貴方が行かないと行けないの?それこそその代わりの人を送ればいいじゃない。貴方が行く必要はないわ」

「見知った人だと色々頼みやすいんじゃないかな」

 

彼女は段々と厳しく、こちらを責めるような顔つきに変えた 。そして、僕の手を力強く掴んだ。普段の彼女からは想像出来ないくらいの。

 

「ほら、早く断りに行くわよ、主の言う事なら聞きなさい」

 

何処か彼女には焦りが含まれていた。こんな姿を僕は一度も見た事がない。

何とか僕は彼女を宥めようとしたのだが、話を聞いてくれる様子は無かった。

 

その夜、僕は彼女が寝たのを見計らって、朝食を作り、書き置きを残し葉月さんの所に向かうことにした。

 




今のうちウィーンちゃんを書いておく事で、おかしい所があったとしても「アニメまだやってないから!!」っていう言い訳が聞くので皆さん今のうちにウィーンちゃんを書きましょう。
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