アホアホ凸撃ツインスナイパー   作:にわKA

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どうも、作者のにわKAです。

臨戦リオがエチチコンロ全開なので初投稿です

稚拙な文章ですが最後まで見てくれると嬉しいです

感想・評価よろしくお願いします!



12. (うつつ)短し踊れよ踊れ

 

 

 

やあやあ、どうもどうも。

いつもの天才つよつよスナイパーのフタバちゃんだよ。

 

あの後普通にシャーレに帰ってきた私たちは、駆けっこに負けたせんせーが作ってくれた晩御飯を食べて、一日にあったことをとりあえず纏めて整理。そしてそのまま寝た。というか、疲れて寝落ちしたって言った方が正しいかな?

せんせーを布団にして寝るのは気持ちよかったぜ、へへへ。

 

そんなわけで翌日。

 

 

 

 

 

「な、何よ、これ...!!」

 

私たちが対策委員会のみんなのところへ着くと、部室の机の上には一枚の手紙と退部届があった。

 

差出人は、『小鳥遊ホシノ』...

 

 

 

はい。というわけでホシノちゃんがどっか行きましたね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何やってんだお前ェェェ!!!!!!

 

わー!! わーー!!! 終わったぁぁ!!

あーもうおしまいだよ。せっかく相談聞いてあげようとした矢先でこれだよ。

アビドスという一国の王がこんな簡単に夜逃げしてもええんか? 良い訳ないだろ大概にSayよ!!

ま、どれもこれも全部()()()()()()()なんですけどね。なんて奴らだカイザー! 純情な乙女を利用しやがって! 絶゛対゛に゛許゛さ゛ん゛!゛

今すぐにでもホシノ=サンを助けなければ!

 

「やっぱりカイザーの仕業...! 先生、今すぐ乗り込んでホシノ先輩をーーーー

 

「それは一旦待ったほうがいいよ、セリカちゃん」

 

ま、今じゃないんですけどね。初見さん。

 

「なっ、なんで止めるのよ! フタバ先輩はホシノ先輩を助けたくないわけ!?」

 

"落ち着いて、セリカ"

 

「先生! でも、今すぐにでも助けに行かないと...!」

 

"分かってる。それは私も同じだし、フタバだってそうだと思う。でも、それを抑えてフタバがこう言ってるってことは、それ相応の理由があるってことだと思うんだ"

 

さすが先生、私への理解度が高くて助かるね。

 

「そゆこと、まあその『理由』っていうのは私が言うまでも無いと思うんだけどね」

 

「...? それってどういう...」

 

 

 

次の瞬間。

 

 

 

 

 

ドカァァァァン!!

 

 

 

巨大な爆発音とともに、校舎全体が大きく揺れた。

 

さて、ここからが正念場。分水嶺は私に傾くといいけど。

 

 

 

 

 

 

校舎が大きく揺れた瞬間、フタバがいきなり教室を飛び出した。それに遅れを取らないように急いで後を追う私たち。

まるで、これから何が起こるかを知っているかのように一直線に走り出す彼女の姿に、私は大きな違和感を抱いた。

 

ここ最近の彼女はいつにも増して、勘が鋭い...と言えるような仕草が多かった。

まるで予知能力でもあるかのように、まるで今からどう動けばいいのかをわかっているかのように、一切迷いのない動きが多かった。

 

思い過ごしだと言われればそれまでだけど、どうしてもそうとは思えない。きっと彼女にも秘密があって、それは誰にも言えないことなのだろう。

あえて私が踏み入れる領域ではない。けど、いつか彼女の口から...

 

そこまで考えていると、いつの間にかフタバに追いついていた。いや、厳密に言えばフタバが立ち止まった、というのが正しいか。

 

「...せんせー、カイザーのお出ましだよ」

 

"そうみたいだね"

 

眼前には武装をしたオートマタが数十体。どれもこれもこちらに銃口を向け、敵意を刺すように向けてきている。

何故、カイザーがここに? そんな考えるまでもない疑問を振るい捨て、私はみんなに指示を出し始めた。

 

"みんな、とりあえず眼前の問題を解決しよう。ホシノの救出はそれからだよ"

 

「「「「「了解!」」」」」

 

 

 

一体、また一体とオートマタが倒れていく。そのほとんどが、フタバの手によって。的確に足を打ち抜いたかと思えば、今度は標的を変えて頭を撃ち抜く。時に攻撃的に、片や見方の支援に徹する。彼女は私の指示を待つまでもなく...まるで私の考えがまる分かりだといわんばかりに、私の考えうる最善手を実行するのだ。

 

「ほっ! 二枚抜き、一丁上がり~!」

 

「フタバ先輩後ろ!」

 

「はいはーい、分かってます...よっ!」

 

今も、まるで後ろから敵が撃ってくるのを察知していたかのように。銃弾が放たれるずっと前から、回避行動をとり、回避の勢いを利用して銃床をオートマタのこめかみ部分に力強くぶつけていた。

この戦場は、もはや彼女の独壇場だった。彼女が舞えば、敵は散る。彼女のために用意された敵役、彼女のために作られた舞台。最善であり最適、そして最高の演劇を作り上げていく彼女は、まさにプリンシパルそのものだった。ただただなぞられていくしかないシナリオを読まされているかのように錯覚するほどの戦いぶりに、

 

"フタバ、君は一体..."

 

そんな誰に聞こえるわけでもない言葉が口から出た。

銃声にかき消されたのは、言うまでもない。

 

 

 

カイザーの兵士は、圧倒的な兵量にも関わらず、意外にも迅速に制圧された。

かかった時間、おおよそ32分。

 

そのあまりにも素早い制圧により、市街地にまで及んだカイザーコーポレーションによる武装集団の侵略は、アビドス廃校対策委員会、及び途中で加勢した便利屋68によって撤退を余儀なくされた。

 

「クソッ...! 覚えておけ、この代償は高くつくぞ...!」

 

「おととい来やがれルンバ風情!!」

 

「ルンバ...ルンバなのかしら...?」

 

捨て台詞を吐き退散したカイザー理事。彼の背中が遠くなるのを横目に、私たちは改めてホシノ救出の準備の為、各々は帰路に着いたのだった。

 

 

 

 

 

 

夜も更けたのにも関わらず、暗闇なんて言葉を知らないキヴォトスの街並みを、ガラス越しに見やる。

いつでもどこを見渡しても、灯りが煌めいている街並み。眩しいわけでもないその街並みから目を逸らし、眼前の者に視線を刺した。

 

「クックックッ...そう警戒しないでください。私は一度、あなたと話がしてみたかったのです」

 

見るからに高価な身なりを纏うが、あまりにも人間に、似ても似つかない様な黒い顔を持つ彼。くつくつと笑い声を上げる彼が発する不気味な雰囲気は、私の周りを取り囲むように巻き付いた。

 

「あなたのことは知っています。連邦生徒会長が呼び出した不可解な存在、『シッテムの箱』の主、連邦捜査部『シャーレ』の先生...

 

 そして、この物語の英雄となる人」

 

"...私は、英雄になった覚えはないけれど"

 

「ええ、ええ。そうでしょう。英雄というのは偉業を成して初めて英雄と称されるのですから。今はまだ...ということです」

 

『今はまだ』...まるで未来を知っているみたいな言い方に違和感を覚えつつ、話を進める。

 

"君は一体何者なんだ?"

 

「...おや、私のことは知らないのですか?」

 

"生憎だけれど、君の様な人とは会ったことがないし、噂にも聞いたことがない"

 

「そうですか。()()()の彼女なら、信頼する貴方には私のことを話すと思っていたのですが...それなら、自己紹介をした方が良いかもしれませんね」

 

 

「正式な名ではありませんが、適切な呼び方がありますので、そちらを名乗らせていただきましょう。私も気に入っていますから。

 

 私のことは『ゲマトリア』の『黒服』とでもお呼びください」

 

"ゲマトリア...黒服、ね..."

 

「随分と安直な名前。そうお思いですね?」

 

"いや、思ってはいないけれど"

 

嘘だ。ゲマトリア...という組織名は、よく分からないから置いておくとして、彼の名前に関しては...随分と安直な名前だとは思った。思ったが、口に出さなかったのは褒めて欲しい。いくら相手が怪しくて胡散臭く、危険な存在だとしても、初対面の相手に蔑むような言葉を容易に出したくはない。

 

「ククッ、いいですよ。私も、最初に()()()からこの名前で呼ばれたときは、安直な名前だと思いましたから」

 

"...さっきから君が言っている、その()()()というのは誰? "

 

「ほう、貴方から興味を持ってくれるとは。私が話を切り出す手間が省けて良いですね」

 

"...それで、繋ぎ手というのは?"

 

私がそう聞くと、黒服は少しばかり考える...あるいは考えるフリをした後にこう告げた。

 

「そうですね...彼女は私の協力者であり、そして敵。このキヴォトスという舞台の道化師。あるいは...貴方を導く脚本家、と言ったところでしょうか。詳細なことは、彼女との契約上言えないことになっていますが、これくらいであれば大丈夫でしょう」

 

"...待て、その繋ぎ手は君の協力者なのか?"

 

「ええ。本来なら敵ではありますが、今は協力者と言う形で契約しています」

 

本来なら? つまり協力関係を結ばざるを得なくなった、ということだろうか。もしそうなのだとしたら、どちらが先に仕掛けたのだろう。

黒服とは今さっき初めて会っただけだけれど、相当やり手な雰囲気がしている。だとすると、協力を仕掛けたのは黒服...? わざわざ敵対関係にある相手と協力するなんて、余程の事情がない限り有り得ない...でも多分、黒服に聞いても教えてくれなさそうだ。

 

私の長くなった思考を一度区切り、再度黒服に対して質問を行う。

 

"その繋ぎ手は、私たちと同じ外の人間なのか?"

 

「いいえ、彼女はこのキヴォトスに生まれ、そして育った方です。そして、おそらく彼女よりキヴォトスのことを知っている人はいないでしょうね」

 

"それはつまり、キヴォトスの生徒だった、あるいはである...そういう解釈でいいのか?"

 

「ククッ、それに関しては黙秘させていただきます」

 

なんだそれは。そんなの、合っていると言っているようなものじゃないか。キヴォトスの生徒で、黒服の協力者で敵、おまけに私のことを信...頼......

 

 

"待て...いや、そんなわけが..."

 

私を信頼する生徒...いるじゃないか。たった一人。初対面であまりにも私を信頼しすぎていた生徒が。

もし、もし彼女がそうなのだとしたら...

 

"っ...!"

 

そこまで考えて、私は私の頬を叩いた。

何を疑ってるんだ。彼女は私を信頼してくれている生徒だぞ。それに第一、彼女がそうであると言われたわけじゃない。

 

「おや、先生。どうかいたしましたか? いきなり顔を叩いたかと思えば、顔色も優れないようですが」

 

"っ...何でもない、何でも...話を逸らしてしまって悪かった。本題に入りたい"

 

「ええ、いいでしょう」

 

落ち着かない鼓動を深呼吸で無理矢理抑える。キッと鋭い目を作り、黒服を睨み込んだ。

 

"単刀直入に言おう。ホシノを返してもらおうか。彼女は私の生徒だ"

 

「ほう...ですが、貴方にその権利があるのですか? 貴方だって見たでしょう、あの届け出を」

 

"いいや、まだあれは受理されないはずだ。だって、あそこにはまだサインが載ってなかった。他でもない、アビドス廃校対策委員会顧問の、私のサインがね"

 

「...クックックッ...確かに、そうでしたね。しかし...いやはや、ここまで来ると彼女が恐ろしく感じますね。まさかこれほどまでに当ててしまうとは...」

 

"...とにかく、ホシノは返してもらう"

 

「ええ、いいでしょう。()()()()()()()()()()()()()。彼女はアビドス砂漠のPMC基地中央、その実験室にいます」

 

ホシノの居場所を、ポケットから出したメモに書き写す。

書き終えたメモをまたポケットへ隠し、そのまま踵を返そうとした時。黒服から声が掛かった。

 

「繋ぎ手は、確かに貴方を信頼しています」

 

"...まだ何かあるのか?"

 

「ただの忠告です。繋ぎ手は貴方を信じ、貴方を尊敬して、貴方が生きる為の台本を作り上げています」

 

「しかし、それは貴方が最善の道を歩むことと同義ではなく、そして犠牲の無い道ではないということは知っておいた方がいいでしょう」

 

"...何が言いたい"

 

 

 

「彼女は、貴方の幸せを願い、貴方の不幸を望む。そう言いたかっただけですよ」

 

 

 

"...例えそうだとしても"

 

 

 

 

 

"私は、私が信じる道を歩むよ"

 

 

 

 

 

「クックックッ...そう言うと思っていました。それでは、また...」

 

 

 

その声を断つように暗いオフィスの扉が閉まった。

 

 

 

オフィスに静寂が訪れる。

 

 

 

「...さて...貴女がどうするか、とくと見させていただきますよ...」

 

 

 

その声は、誰にも届かない。

 

 

 

──────────

 

────────

 

──────

 

────

 

──

 

 

 

「はじ■■■て、■■。私■名■■道■フ■■とい■■す。本日■■ろしくお■■■ます」

 

これは、いつの記憶でしょうか。

 

「休憩■■か? 私な■■■大丈夫■■けど...分か■■■た、それ■■お茶を入れ■■■■で待って■■■さい」

 

思い出せません...でも、暖かいような気がします。

 

 

 

「■■...今度■■から離れな■■■...約束■■? 私の■■か■、絶対に、一生...」

 

こっちは...冷たい...それに、濡れている...?

 

「■■... ■■はもう働かな■■いい■■よ...全部、■に任せ■...私■■部終わら■■から...うん、ぜーん■ね...」

 

痛い...染み込む...染み込んで、突き刺してくる...

 

 

 

「ちょっ、■メちゃん先輩、頭そんな■雑に撫でない■って! ちょっ■、■■■■! 笑って■■で止めてってばー!」

 

うーん? こっちはなんだか楽しそうだね?

 

「記■撮影? いいねいいね! ほら■■■■、私がカメラの■タン押してくる■■そのまま立ってて! はー■、行くよー!」

 

あははっ! よく撮れてるじゃん! みんないい笑顔だね〜

 

 

 

「■...■が...?」

 

知らなかった

 

「■■...やだ...やだやだやだ!!!!」

 

救えなかった

 

「...」

 

見えていたのに

 

 

 

 

 

「ね、せんせー。フタバちゃんには夢があるんだ〜」

 

「フタバちゃんはね、大好きな人を守れるヒーローになりたいんだ!」

 

「それも、とびきり超絶かっこいいヤツ!」

 

「何を犠牲にしてでも、どんな苦難を背負っても」

 

「大事な人を助ける為なら、なんだってできるヒーローに!」

 

 

 

ごめんなさい、■■。

 

ごめんね、■■。

 

ごめん、■■■■。

 

 

 

 

 

ありがとう、せんせー。

 

 

 

 

 

 

 

「せんせーなら、分かってくれるよね?」

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