【完結】汚い女を見つけたので虐待…え?聖女なの?やっべ。   作:訥々

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虐待伝は武勇伝

マーリン「最後に一つ、儂の虐待武勇伝を話してやろう。有り難く思うが良いぞ。···何?別に聞きたくない?そんなことを言う輩には、儂の弟子が夜中に虐待しにいくぞ」

 

────────────────────────

 

「ぐっ、救援はまだか!」

 

「王都より伝令!“そちらの残存兵力でもって死守せよ”と!」

 

「国は───王は、我らを見捨てたのか!?」

 

 

 

あの時、儂は思った。

この世界はクソだと。

そして、この世を全てを闇で満たそうと···決意した。

 

 

 

 

 

 

 

手始めに、王都に蔓延るスラムを掌握することに決めた。ボロ小屋が密集する、文字も書けぬような子供が大勢集まる不潔な場所じゃ。

当然、こやつらも最初はきったなくての。

 

「貴様ら!儂がここから連れ出してやる!······ただし、儂の“奴隷”として、じゃがの」

「···ふん、何十人も集まってだんまりとは、軟弱者め。子供だからといって、儂は容赦せず使い潰すぞ」

 

「お父さん···僕たち、これからどうなるの?」

「俺が付いてるから大丈夫だ。お前は絶対に守り抜く」

 

······甘い。

“守り抜く”という言葉は軽くない。

その重みを自覚出来ない者が戦場で死んでいくところを、儂は見(・)慣(・)れ(・)す(・)ぎ(・)て(・)い(・)る(・)。

最早何も思わん···が、妙に苛立った。

 

「早速仕事を与えたいところなんじゃが、お主ら臭すぎ不潔すぎじゃ。全くかなわん···先ずは水浴びじゃ。というわけで、儂に付いてこい」

 

 

 

「ここは······お風呂?」

「こんな大きなものがあるのか?」

「水も張ってないし、なんなんだここは?」

 

「水はこれから出すんじゃよ。···刮目せよッ!

───“虐待魔法 お湯ドバー”!!」

 

「ネーミングセンス ダッッッッ!?」

「いやでも凄えぞ!?」

「嘘だろ···あんなに膨大な質量の湯を魔法で出せるなんてあり得ねえ!!」

 

とまあ、こんな感じで実力差を理解(わから)せ、主従関係を示す。これ大事。

 

「どうしたのじゃ、さっさと入れ!!」

「本当に入っていいの···?」

「あ、言っておくが男女別じゃからな。混浴ではないぞ!というわけで野郎共はこっちじゃ!女子どもはもう入って良いぞ!」

 

「うわあ、あったかい!」

「火傷が治ってくんだけど、何これ!?」

 

「···お主、何故火傷を負ったのじゃ?しかも顔(・)に(・)」

「私は前にも奴隷として雇われていたことがあったのですが、その際に雇い主が···戯れで······」

「·········そうじゃったか。儂の湯には“自然治癒力増大効果”も含まれておる。湯に浸かっておれば効果は顔にも反映されるから、定期的にこの湯に入れば自然と治るはずじゃ」

「···もう、治らないと思ってたのに···ありがとうございます···!」

 

女子の身で、顔に火傷を負っているのはさぞ辛かったじゃろう。儂の湯で存分に癒され······いや、汚されるがよいぞ。ククク。

 

「てか、定期的に入れるって本当?」

「贅沢すぎる」

「どうせ、何か裏があるに決まってる。高額で別の······貴族とかの“玩具”として売られるとか」

「やっぱりそうだよね······」

 

 

 

······とでも思っていたのか?☆

ざんねーん!

そんな下らない使い方をする訳が無ーい!

というわけで次の虐待どーん!

 

「飯じゃあ!たーんと食え!」

「うおっ、でっけー肉!?」

「野菜もシャキシャキでうめーぞ!」

「おいしい···おいしい···モグモグ」

 

うむうむ、いい食べっぷりじゃ。

頑張って作った甲斐があったわ。

ククク······腹をパンッパンにして苦しめる虐待じゃあ!!

 

 

 

 

 

〜翌日〜

「今日から戦闘訓練を行う。今日は走り込みじゃ!」

「まあ、だよな···」

「使い潰すって言ってたもんね···」

「パパ、僕大丈夫かな?」

「そうだな······苦しくなったら、隠れてこっそり休みなさい。誤魔化しておくから」

 

「聞こえておるぞ?」

 

「ッ!?(マズい、バレてたか!)」

「休(・)む(・)の(・)は(・)良(・)い(・)が(・)、隠れてこっそり休むのはやめるのじゃ」

「え?」

「儂の目の届く範囲で休むのじゃ。誰も見ていないところで倒れたら、それこそ危険じゃ」

「ええー······??」

 

「お主らも、限界が来たら休め。無理は禁物じゃ」

「(······使い潰すって言ってたのに??)」

 

 

 

「──小休止!経口補水液の補給と、ストレッチ!」

「「「「「はいっ!」」」」」

 

「──小休止!経口補水液の補給と、ストレッチ!」

「「「「「はいっ!」」」」」

 

「──小休止!経口補水液の補給と、ストレッチ!」

「「「「「はいっ!」」」」」

 

「······小休止多くない?」

「10分ごとに3分は休んでるな」

 

 

 

 

 

◆◆

 

 

 

 

 

「──とまあ、こんな感じで虐待したわけじゃ。オーバーワークに気をつけながら、日々の鍛錬を積み重ねる。そして十分な休養による超回復······その成果が“キャンプファイヤー”じゃ!凄かろー!!」

「な、なんて残虐なんだ······やっぱり師匠は凄えです。···俺も、ヘルガの事を一生虐待し続けます!」

「!?」

「ぶはっ!お、お主それ殆どプロポーズじゃないか!?······あっ気づいてない!こいつ無自覚じゃ!······やりおるのう······無自覚のまま虐待するとは」

 

 

「え、お兄ちゃんと聖女様結婚するのー?」

 

 

「ちょっ、待って下さい!ま(・)だ(・)早すぎます!」

「こら、いきなり失礼だろう!?······申し訳ありません、うちの子が······」

「いえ、大丈夫です···///」

「うむ、この辺りの“後始末”も全部終わったんじゃな。お疲れ様」

「「「「「おつかれさまです!!!」」」」」

「森に誰かいるなと思ってたら、こいつらが師匠の弟子(虐待対象)ですか」

 

ふーん。さすがは師匠だ。

大人も子供も全員よく鍛えられてる。

保有してる魔力量も出鱈目だぜ。

······いや、マジでえげつねえ戦力だな···。

 

 

───しかしそれよりもっと重要な事を、あの子供が言っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ、そこの坊主。このおねーちゃんって、聖女様なのか?」

「うん!!」

 

曇りなき眼が眩しいぜ。

しかしそっか。聖女様かー。

 

「マジで!?」

「ヴァルト、やっぱり気づいとらんかったのか(呆)」

「あの······ヴァルト様」

「なんだ?···じゃない、なんでしょうか?」

「今の私は、教会に追われる身······ですらなくなった、平凡な女です。身一つで生きる術を私は持ち合わせておりません。なので───」

 

「厚かましいとは思いますが、これからもお世話になっていいでしょうか?」

「···勿論だ。これからも沢山“虐待”してやる」

「ありがとうございます。楽しみにしてますね♪」

 

 

 

 

 

◆◆

 

 

 

 

 

〜数年後〜

なぜ······こんなことになったんだろうな。

こんなはずじゃなかった。

俺も師匠のように、大勢の人間を虐待するつもりだったのに。

 

「あ、また動きました」

「おお、すげー元気だな」

 

まさか、聖女と結ばれることになろうとは···全く予期出来なかったぜ、このヴァルトの節穴(以下略)

何より、この現状に満足している自分が腹立たしいぜ······くっ、虐待人失格ッ!!

 

 

 

······まあでも。

こいつの笑顔が見れるんなら悪くないか。

 

 

 

「ヘルガ······愛してるぞ」

「もう一回言ってください」

「!?······何度も言わせんな、恥ずかしい······」

「······ふふっ♪」

 

 

 

────────────────────────

 

◯ヴァルト

聖女にロックオンした虐待人。

べべべ別に、アイツのことなんか好きじゃないんだからね。勘違いしないでよね。

 

◯ヘルガ

被害者或いは捕食者。一生虐待される。

逃さない 逃げられない。

 

◯マーリン

世界一平和な軍事集団を設立した。

業務の疲れは、イチャラブ由来の糖分で回復する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これにて完結。

途中でエタりかけましたが、なんとかここまで来れました。最後まで読んでくださった貴方に感謝を。

 

ありがとうございました!!

 

虐待人の印象

  • 悪
  • 極悪
  • 人でなし···ッ!
  • 悪(笑)
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