緑谷出久の物作り   作:メタス

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クロスオーバーって難しいな。

追記
年齢の表記に誤りがあったので変更しています。


何を作ろうか?

3歳

5月◎日

 

あれから作成したい道具を考えたが、候補がいくつか浮かんだ。

 

1つはマンガ『ドラベース』の番外編に出てきたアカエもんが消火活動で使っていた水球(ウォーターボール)だ。

着弾地点から半径5m程度まで消火出来ていたから、あればかなり便利だろう。

 

2つ目はトリモチのようなボールだ。

機動戦士ガンダムシリーズに出てきたトリモチランチャーの様に、着弾したら周辺に粘着力が高く大人の力でも容易にちぎれないトリモチを撒き散らして、拘束する様にしたい。足元に投げれば動けなくなるし、敵が武器を持っていて壁に近ければ上手いこと着弾させてそのまま取り上げる事が出来る。

 

手投げ式の物を考えたけど、コントロールが悪かったら寧ろ隙を晒す事になるのでランチャーみたいな物がいるだろう。

共通で使えるようにするか、専用で使えるようにするかが悩み所だな。

 

そうそう、幼稚園生活をしていたら色々な事が分かった。

 

まず、この世界には呪術廻戦の御三家である禪院家のみ存在している。

これは、家族ぐるみで仲良くなった伏黒家とお茶してたら教えてくれたから確定だろう。

 

パパ黒が原作(呪術廻戦)同じ能力(フィジカルギフテッド)か知りたかったから、『とうじおじさんってなんの個性なの?』と聞いてみたら教えてくれた。

 

『個性じゃねえよ。面倒くせえ物を背負ってんだ』

そう言って教えてくれたのはヒロアカ準拠の天与呪縛だった。

個性因子を一切持ってないという代わりにとんでもない身体能力を持ち、五感も強化されているとのこと。

尚、天与呪縛によるフィジカルギフテッドは個性として登録されないらしい。

 

個性因子というものは無個性の人間でも少なからず持っている。それ(個性因子)が活性化すると個性が目覚めるとの事。無個性の人間はその数が少なく、長い間眠ったままの状態で一生を終えるらしい。完成されたフィジカルギフテッドの人間はパパ黒以外確認されておらず、持っていても中途半端で無個性の人間より少し力が強い位に留まるとのこと。

 

そこから禪院家の話題になった。

この世界でも時代錯誤の男尊女卑は当たり前で、『禪院家に非ずんば人に非ず 英雄(ヒーロー)に非ずんば人に非ず』というこの世の闇を煮詰めて熟成させたような家訓があるらしい。

パパ黒も虐待紛いの仕打ちを受けて、ある時にそれが爆発し家に居る奴らを半殺しにして出ていったと。

 

お母さんはびっくりしていたが、私は前世の記憶もあってそこまで驚く事は無かった。今は幼稚園児なので、言葉の意味が分かりませんみたいな感じでハテナマークを飛ばしていたが。

付き合い始めて結婚の話題が出てきた時にその事は奥さんには伝えたが、普通に受け入れられたとのこと。

 

その話をする時のパパ黒の表情は、とても穏やかだった。

『確かに苦労はしたがこいつ(優華)と出会えたからな。そこだけは感謝してるさ』

何か砂糖を口に突っ込まれた気がした。

因みに今の仕事は偶に要人のボディーガードをやっているとの事。

 

幼稚園関連で思い出したが、例のアクアマリン君とルビーちゃんだけどどうも幼稚園児に見えないんだよ。

何か分厚い文庫本読んでた。

まぁ私もナイトバロンを読んでるから人の事言えないけど。

流石工藤優作氏の作品だ、かなり面白い。

 

あと気になっていた『はなりんく』だが爆豪と大体一緒に行動している。現状話した事も無いんだが、爆豪に話しかけてみようとしたら何か牽制されるような視線を感じる。

視線の主を探ったら、彼だった。

 

今や脇役になった緑谷出久()原作(ヒロアカ)におけるサポート役に徹するつもりだ。原作のイベントはそちらで頑張ってくれ。

 

とりあえず、水風船でも買ってもらって消火用ボールとかの試作品を作成しよう。

投球の練習用で百均のボールでも買って貰おうかな?

 

4歳

8月◯日

 

何とか形になってきた。

水球(ウォーターボール)は最初は上手いこと破裂しなかったり、逆に破裂してもあまり範囲が広がらなかったり。

かなり苦労したが、最終的に防犯用のカラーボールの素材で破裂するように作ってみた。外側のボールが安くなってたから良かった。

 

トリモチは素材が素材なだけに、作成は断念した。

昔は植物の樹皮や果実等を使用していたとのこと。

最近は化学合成によって作られた物がねずみ捕りとかに使われるらしい。

もう少し大きくなってからこっちは作ってみよう。

 

とりあえず、前者は出来たし後者は後回し。今は投擲の練習中。

近くの公園で壁に向かって投げてみる。

百均の野球ボールでストレートを軽く投げてみるが、器用なお陰か軽々と投げられる。

ある程度投げた後、カーブやシュートなどの様々な球種を試してみる。

 

器用とはいえ最初は握りが甘かったりしたが数を重ねるとそこそこ鋭い球を投げる事が出来た。少し休憩してふと思い立った事を試してみる。

ドラベース繋がりでW(ホワイト)ボールとかトンボール等の変化球を投げてみたい。

 

そう思いながら内心で(Wボール!!)と叫びながら投げたら、()()()

いや、原作でポンポン投げてた時と同じ角度じゃ無いけど、初めてシロえもんがWボールを投げた位の角度で曲がった。

嘘ぉと思って何回か投げると、角度が徐々に鋭くなってきた。

 

他に思いついていた変化球を試してみると、どれも投げる事が出来た。最初は変化が掛かったかどうかみたいな球だったが、何度も繰り返していくとコツが分かってきた。

野球選手になるつもりは無いけど、前世で読んでたマンガの技だったし再現したかったんだよねぇ。

 

そういえば母さんと一緒に来てたんだった。

最初は目を見開いて驚いていたけど『将来はプロ野球選手だねぇ!出久ぅ!』って撫でくり回された。

3歳の息子がとんでもない投球をしてたら普通驚愕するはずなんだけど、個性社会(なんでもあり)だからかあまり驚かなかったらしい。

 

まぁ良いか、喜んでくれてるし。

しかし結構な数投げたはずなんだけど、()()()()()()()()。子供は無限の体力があるって良く比喩的には言うけども。

投球練習だけじゃなくて、筋トレとかして鍛えておこうか。

 

4歳

11月◯日

 

冬の足音が聞こえてきた。

 

今日も今日とて投球練習をしようと思ったが、恵君やアクアマリン君、ルビーちゃんも来た。

何で?と思ったがこの公園で黙々とボールを投げ続けていたから気になったらしい。で、保護者役としてパパ黒と星野アイさんが来た。後者はテレビでなんか見たことあるな。有名人だから変装してるのね。アクアマリン(長いからアクアで)君とルビーちゃんの知り合いらしく、今日は休みが取れたから来たらしい。

パパ黒は『こいつ()が行きたいって言うから仕方なく来たんだよ』と言っていた。

 

しっかりパパをしてるんだなと思いつつ、軽く準備運動してから投球練習に入る。ストレートやカーブ等の基本の変化球をそれぞれ投げた後、ドラベース式の変化球に移る。

 

最初は手堅くWボール。今までかなりの数を投げてきたお陰で球が地面にバウンドしてしまうギリギリを攻める事が出来る。

投げた瞬間ワッという声が聞こえたので振り向いたら、子供陣は目をキラキラと輝かせて見ていて、大人陣は目を見開いていた。

まぁ、予想通りのリアクションだな。

 

続いてサイドスローから放つWW(ワイドホワイト)ボール。

通常のWボールを縦ではなく横で投げたシロえもんが編み出した投球だ。

私がWボールを完成させた後、何度か練習してようやく出来た変化球。通常の投球ではなく、サイドスローで投げないと駄目なので中々上手く投げることが出来なかった。

これを一発で投げてみせたシロえもんって天才なんだな。

WWボールでこれなら、最終的に放ったWorld(ワールド)ボールなんか凄まじい練習を積まないと。

 

続いて、トンボール。

投げてバッターボックス手前で止まり一定時間後にミットに収まるというもの。

バットが届かない嫌らしい位置で止まるが、タイミングが分かればストレートの球なので割と打てる。

赤トンボールも投げれる様になったが、結構練習が必要だった。

 

何球も投げ続けていると、パパ黒が近づいて来た。

首を傾げていたら、『出久、ちょっと俺の手にパンチしてみろ。本気でな』と言われた。

 

格闘技の経験なんて前世含めても無いのに何で…?

梃子でも動かない雰囲気だったので仕方なく、前世の格闘マンガを思い浮かべる。『はじめの一歩』で一歩が初めてサンドバッグにパンチをした時に鷹村に言われたコツを試してみるか。

 

パパ黒の手をサンドバッグに見立ててオーソドックススタイルで構えてみる。

呼吸を整え…右足で踏み込み…腰を捻り…肩を入れ込んで…パパ黒目掛けてぶん殴る!

 

拳が手にぶつかると、ズガンッ!という音が鳴り響いた。

近くにいた鳥は羽ばたき逃げ出し、公園にいた全員が音の発生源である私を見ていた。

当の本人である私は自らの拳から出たとは思えない程の衝撃に驚愕した。

拳を受け止めたパパ黒は…引き攣った笑みを浮かべていた。




主人公は推しの子の知識は無い設定です。

調べてみたら防犯用のカラーボールの中に水を入れた練習用があるみたい。あとランチャーも。
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