緑谷出久の物作り   作:メタス

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ようやく完成しました。
詰め込み過ぎたかなと思ったんですが、そもそもコナン時空が混じってるから大丈夫かなと。


何処かで扉が開く音がした様な気がした

5歳

2月◯日

 

あれからラウンジで次郎吉さんとパパ黒で少し話し合いをした。

自己紹介をしてくれた時にパパ黒との関係を教えてくれたんだが、やはり仕事(ボディガード)関係の繋がりだった。

 

普段もSPを連れて移動等をしているが、その日は少し治安が悪い場所に行くことになり腕が立つ者を探していたと。

そこで、白羽の矢が立ったのがパパ黒。

 

視察中に襲撃の様なものが起こると、即座に制圧。銃撃でさえもその辺のマンホールを使って防いだり、パーティ会場等の武器持ち込み禁止の場所で暴動が起こったりしても、素手で捕縛。

その見事な手腕に惚れ惚れとしたらしく、連絡先を交換したんだと。

 

自己紹介が終わり、水球の性能等を聞かれたので素直に話した。

 

大量に生産出来ないか?と聞かれたが、私は未成年だし何より親の庇護下にある。経済的な事もあるし幼稚園もあるしで、それだけを生産する事は難しい。

そう伝えると納得してくれたのだが…

 

近くに居た秘書っぽい人が耳打ちすると『退院したらここに連絡してくれ!』と電話番号を書いたメモを渡された。仕事の合間を縫って来ていたらしくササッと行ってしまった。

 

パパ黒は『相変わらずだな、あのジジィ』と苦笑いしていたがどこか喜色ばんでいた。

それから『出久、あの爺さんは基本的には無茶苦茶な一面もあるが信頼は出来る。例え子供だろうが何だろうが、才能には真摯に対応するし見合った報酬も出してくれる。日本でも有数の財閥のトップだからな、その辺はしっかりしてくれるから安心しろ』と苦笑いしながら言われた。

 

まぁ、初対面でこんな話は怪しいと思うよな。

パパ黒はプロだし報酬関係なんかはシビアに見てるから、信頼出来る。

 

取り敢えず、退院してから考えようか。

 

病室にパパ黒と戻ると、お母さんが来ていたので事情を話したら腰を抜かした。

そりゃそうか、息子がいきなりVIPの貴重な連絡先を獲得したらそうなるよな。

 

5歳

3月◯日

 

退院しました。

流石フィジギフの体、なんとも無い。

 

ある程度体を動かして入院前と同じ位のポテンシャルに持ってこれたので、お母さんの都合の良い日を確認して、次郎吉さんに連絡してもらう事に。ついでにパパ黒にも仕事の依頼をしたいとの事だったので伝えておいた。その際に、子供が産まれた事を言ってなかったらしく『丁度良いから連れてこい!』と言われていた。

 

で、『迎えに行くから近くの駅前で待っておれ』と言われたので待機していると…リムジンが来た。

 

うーん流石お金持ち。窓が開き次郎吉さんが顔を出して乗るように促された。

 

パパ黒は勝手知ったるように乗り込み、私達はおっかなびっくり乗り込む。前世を含めても経験は無いし、今世でも乗るとは思わなかった。

 

そのまま車に揺られながら次郎吉さんと喋りつつ、向かった先は米花町にある鈴木財閥のオフィス。

 

道中で事件に巻き込まれないかと不安になりつつ到着。目に飛び込んできたのは天まで届くのでは無いかという位の高層ビル。中に入っているテナントは全て鈴木財閥系列の会社だと言うから驚きだった。

 

ビルの天辺を見上げてぽかんと口を開けて驚いたが、次郎吉さんがズンズンと進んでいくので慌ててついていく。

 

途中多くの関係者の人々とすれ違ったが、次郎吉さんの姿が見えると作業をしている手を止めて挨拶をしていた。財閥のトップという事を加味してもよほど尊敬されているのだろうなぁ。

 

すると会議室に到着。席につき飲み物とお茶請けを持ってきてもらった。

 

飲み物を飲み一息ついた後話を振られた。

 

水面下で進められている政府主導のとあるプロジェクトに参加して欲しいとの事。

 

まず、日本国内の老若男女問わず優秀な科学者やサポートアイテムの開発者に声を掛ける。

呼び掛けに応じてくれた対象者が存分に力を発揮出来るような設備等は、鈴木財閥を始めとしたスポンサーが出資する。

 

そこで開発を進め、様々なアイテムを作成しても良し。

自身の専門分野の研究を突き詰めても良し。

 

対象者はスポンサーと研究等に関する契約等を結ぶ義務は無く、それに対する強制力は無い。

 

国内の技術レベルをI・アイランドとまでは行かずとも、世界レベルまでに高めてさらなる発展を促すのが目的との事。

 

『I・アイランドの技術レベルには匹敵せぬが、国内の技術レベルはそれなりに高い。じゃが様々な理由等でその才能を十全に発揮出来ぬ者が多いと噂で聞いての。試しに財閥の系列で働いている技術者共に聞いてみたんじゃよ、老若男女問わず良い腕を持っている技術者はおるか?とな』

 

『すると、結構な人数が出て来てのう。話で出てきた人物を何人か少し調べてみたんじゃ。経済的な理由で働いて稼がなくてはいけないもの…ヤングケアラーのような若者もおったが、天才故の苦悩を抱える者もおる。高い知能指数(IQ)を持ってもそれを十全に発揮できん環境では窮屈な人生を送り、真にやりたい事が出来ぬ者達が大半じゃった』

 

後悔を滲ませるような表情で話す次郎吉さん。

 

『その様な者達が自分の一度きりの人生を後悔せぬ様に、陰ながら支えようとこのプロジェクトに参加させてもらったという訳じゃ』

 

そう言うと優しい目で私を見てきた。

 

『お主はあの水球(ウォーターボール)をその年で作りあげた実績がある。どうじゃ、プロジェクトに参加してみんか?』

 

鈴木財閥のバックアップを受けながら開発出来るのであれば願ってもない事だった。

だが、プロジェクトの詳細を聞いてみない事には始まらないので聞いてみた。

 

Q.他のスポンサーは何処が名乗りを上げているのか?

 

A.鈴木財閥の他に、大岡家・八百万家といった名家やサポートアイテムの会社等。まだ増える見込み。

 

Q.開発者とバレたら身内に被害が及ぶ可能性があるが、外出時等に護衛は付けてくれるのか?

 

A.個人情報の取り扱い等は細心の注意を払う。護衛に関してはプロを雇うし、緑谷君()の護衛は知り合いだしパパ黒に頼む予定。

 

Q.仮にI・アイランド側からスカウトのような物があった場合そちらに行く事は可能か?

 

A.もちろん。国内で縛り付けるつもりは無いし、むしろこれ(プロジェクト)を足掛かりに次のステップ(I・アイランド)へ上がっても構わない。

 

他にもいくつかお母さんから質問等があったのだが、割愛する。

パパ黒からの話と実際に会話した時の印象、原作知識として知っている情報を元にはなるが…信頼出来る。

 

お母さんは『出久がやりたいようにしなさい。お母さんは応援するから』と穏やかな笑みを浮かべながら言ってくれた。

 

私が出した答えはプロジェクトへの参加だった。

 

そこから契約書やら何やらを書き、一段落した所で休憩する事に。

 

世間話をしていたが、興味深い事が。

孫同然である鈴木園子が可愛くて仕方ないという自慢が始まった時に、現在6歳と言っていた。つまり私の1つ上…ということは新一(コナン)なども同じという事に。

 

という事は原作(名探偵コナン)開始は私が高校に入ったと同時位か?という事はストーリー(映画等)に関わることは無いだろうと思いたいが…。

 

正直鈴木財閥と関わった時点でストーリーに多少は関わると思うが…まぁ米花町と離れてるしそんなに関わらんはず…多分恐らくきっと。

 

因みにサポートアイテムを開発・生産している鈴木財閥の研究所にも見学に行き、今度からそこを自由に使って良いと言われテンションが上がった。

 

5歳

4月◯日

 

次郎吉さんとの会談から1ヶ月が経過した。

 

参加したプロジェクトの名前が正式に決まったと連絡を受けた。STEP(Support To Enhance Pioneer)といい、『次世代のパイオニアを強化・支援する』という意味が含まれている。正式に加入した証として顔写真入りのIDカードが送られて来た。

これを提示すれば何時でも研究所に入れるとの事。

 

幼稚園が休みの時に水球の作り方を少しずつまとめて、次郎吉さんに提出してみたら早速財閥傘下の企業で試作を始めたらしい。

 

だが、私が作るものより若干性能が低い物が出来上がるとの事。

私が作った方は半径5メートル程度まで消火出来るが、企業で作った物は半径2〜3メートルに留まったという。

 

同じ条件で作り上げたのに何故性能が6割程度まで落ちるのかと疑問に思ったが、すぐに思い立った。

原因は神様から頂いたチートだ、とんでもなく器用になるという。

それがあるから原作(ドラベース)で出てきた性能まで引き上げる事が出来たが、企業の人達は当然その様な物は持ってないから劣化したものになったのだろう。

 

販売するにあたり、次郎吉さんからある提案をされた。

 

私が作った物をプロ仕様(消防署や工場向けの商品)にして、企業産の物を一般家庭用にするとの事。

 

前者は中身を消火剤なんかに変えれば、化学薬品等による火災の初期消火としては十分な性能を発揮出来る。コントロールに自信が無いなら専用のランチャーを作れば良いし、安全な消火が出来るだろう。何より広範囲に火災が及ぶ可能性が極めて高いから、私が作った物(効果半径5メートル程度)の方が良い。

 

後者は一般家庭で起きる火災においては煙草の不始末やストーブからの発火等が挙げられる為、こちらの初期消火でも十分に使える。室内外の火災でも2〜3メートルもあれば十分に消火が可能。

 

値段は財閥の方で設定してくれるらしく、そういう計算はプロに任せる事にした。特許の申請も行ってくれるらしい。

 

取り敢えず水球の生産の目処はついた。

次の候補でもあったトリモチでも作ろうかな?

 

5歳

6月◯日

 

ジメジメとした季節が到来し、湿気が少し鬱陶しい。

 

あれから水球の特許申請はすんなりと通り、販売も開始された。

 

私が開発者という事は徹底的に伏せられ、特許を鈴木財閥に譲り相応の利益を受け取る事になった。

収益はグングンと伸びてきているらしく報酬が楽しみだ。

 

素材として使っている防犯用のカラーボールの会社にも契約を持ち掛けたお陰で、傾きかけていた業績が戻り感謝を伝えられたと次郎吉さんから連絡が入った。

 

次のアイテムでも作ろうかと思ったが、並行して()()()()の設計を進めようと思っている。

 

それは、強化外骨格…所謂パワードスーツだ。

正直、私の技術で作れるかどうかも分からない。だがヒロアカ原作でオールマイトが最終決戦で纏っていたスーツが作れる程度の技術がこの世界には存在している。

アイアンマンの様に段階を踏んで強化したい。

 

最終的にあの形(ナノマシン式)に持っていくことが出来ればそれで良し。あのスーツ自体の防御性能が凄まじいから、警察に使ってもらう事も視野に入れようか?

()()()()()()等に使ってもらうのもアリだし、防弾チョッキ代わりにスーツの下に着れるように作るのもアリだ。

何せAFO(ブラコン魔王)の個性をバカみたいに重ねた攻撃を怪我したとはいえ防御出来ていたのだ。それに比べたら、たかがC4やダイナマイト位の爆発や銃弾なんか防ぐのは余裕だろう。

 

トリモチは…ゴキブリホイホイみたいに動きを阻害出来れば良いし、手投げ式とランチャー式を作ろうか。

 

さてさてそんな事を考えつつ、やってきたのは久しぶりの公園。

今日は星野家の2人(アクア君とルビーちゃん)と恵君と一緒に遊ぶことに。

 

キャッチボールとか色々遊んでいるが、私の体の動きは以前と違ってキレが増している。

生死を掛けたレベルの戦いを経験したからだろう。

 

休憩している時にルビーちゃんが、最近出来た友達について教えてくれた。

 

名前は()()()()()()。お団子ヘアーの可愛い女の子らしい。…何か何処か(前世)で聞いた事ある特徴のような。

 

すると、件のヒミコちゃんが来たのかルビーちゃんが立ち上がって手を振った。

そちらに目線を向けると()()()()()()()()幼少期のトガヒミコがいた。しかし、ジメジメとした暑さの中何故()()を着ているんだ?それにお団子ヘアーと聞いていたんだが。

 

ルビーちゃんが近付き、『暑くないの?』と問いかけると『うん、大丈夫』と言っていた。夏本番を迎えて無いとは言え熱中症一直線な格好なんだよな。前世含めて高齢な私には心配が勝つ。

 

『こんにちは、はじめまして。ルビーちゃんの友達の緑谷出久です』

 

『私、渡我被身子(トガヒミコ)よろしくね、出久君』

 

恵君も自己紹介を済ませた後、一緒に遊ぶ事に。

原作でもかなり動けてたから運動は得意なんだろうなと思っていたが、鬼ごっこでもかなり上手い。身体能力は鍛えている私達には劣るが、フェイント等の技術が高いのだ。

 

色々と遊んで休憩しようと声を掛け、日陰で休む事に。

 

『ヒミコちゃん、暑くない?大丈夫?』

 

声を掛けたのはアクア君。しっかり者なので、熱中症等にならないか心配なのだろう。

 

『うん、大丈夫。()()()()()()って言われてるし…』

 

そこで親切心からだろう、『脱いじゃ駄目なら袖を捲くろうよ!』とルビーちゃんがヒミコちゃんの袖を捲った。

急な事だったので反応出来なかったのか、ヒミコちゃんの片腕が露出しその場にいた私達は息を呑んだ。

 

夥しい数の痣や傷の跡。日常生活上付かない様な傷がびっしりと付いていた。

 

『やっ…!見ないで!』

 

袖を慌てて戻し、その場で蹲るヒミコちゃん。

私は、近付き優しく声を掛けた。

 

『ヒミコちゃん。どうしたの、その傷』

 

『…何でも無いよ、私が皆と同じ(普通)じゃ無いから』

 

『同じじゃ無かったら悪いの?』

 

そう聞くと、涙ぐみながらこちらを見てきた。

 

『だって、僕は無個性だけど事情(フィジギフ)があって力が強いから、こんな事も出来るし』

 

そう言うと、その場で片手で倒立をしてそのまま腕立てをした。

 

『これは僕にとっては()()だけど、皆にとっては()()じゃないでしょう?個性が当たり前にあるこの時代に、全員納得するような普通なんて無いよ。ヒミコちゃんにとって普通は何?』

 

今まで我慢してきた感情が一気に吹き出したのだろう。目に涙を浮かべてこちらに抱き着いて泣き出した。縋るものが欲しかった彼女を無下にする事は到底出来なかったので、抱き締めてあげながらその小さな体で受けてきた大人の悪意を吐き出させてあげる。

 

そしてしゃくりあげながらゆっくりと話してくれた。

 

聞き取りづらかったが要約すると、血を飲んで初めて発動する個性だから血に凄い興味がある事。でもそれを両親に伝えたら罵詈雑言の雨霰。それ(血に対する興味)が発覚してからカウンセリングを受けさせられたが、普通の事が出来なければそのカウンセラーに叩かれたり叱られる。

最近は両親からも同じ様な事をされると。

 

思った以上に胸糞悪い事情が飛んできた。その両親はカウンセラーの言う事がある意味福音にでも聞こえたのだろう…想像でしか無いが。

私は直ぐ様エンデヴァーに連絡を取った。以前パパ黒と話していた時に、たちの悪いカウンセラーの話が出てきたからだ。

 

連絡をした後、ヒミコちゃんに何か暴行された証拠が無いか聞いた所、両親が使わなくなった古いボイスレコーダーがあったためそれで録音した事があったらしい。十分な証拠になるし、ヒミコちゃんの体の痣も専門の機関で調べれば虐待紛いの行為で付いたと分かるだろう。因みにそれは取られたらマズいから持ってきているとの事。

 

涙が引いて落ち着いたのか、頬を赤らめるヒミコちゃん。

…可愛らしいのだがアクア君の目が優しいのは何故?

 

そうしていると、エンデヴァーと炎のサイドキッカーズがやってきた。

 

『出久君。この子が?』

 

『はい、電話で話した渡我被身子ちゃんです』

 

軽く話した後、ヒミコちゃんに名前が分からないが女性ヒーローが話を聞いていた。

聞けば聞くほど周りのヒーローの顔と雰囲気が怖くなっていく。

それはそうだろう、年齢一桁の子供が暴力・洗脳紛いのオンパレードを受けていたのだ。

 

児相に連絡して保護してもらう事になったのだが、ここで少し問題が。私にコアラみたいに引っ付いて動かなくなってしまった。

優しいお母さんだから事情を話せば引き取ってくれるだろうが、

カウンセラー関係の者が襲ってこないとも限らない。

取り敢えず、宥めて渋々ながら納得してもらった。児相にいる間はパトロールの名目で護衛を付けるらしい。

 

…よくよく考えればもしかして闇堕ちフラグ(敵ルート)がへし折れたのか?

油断は出来ないが。

 

6歳

8月◯日

 

本格的な夏到来。アスファルトから陽炎がゆらゆらと揺らめき、蝉が命懸けの大合唱をしている。

 

今日は米花町方面の海水浴場に来ている。

メンバーは緑谷家・伏黒家・轟家・星野家。

最早何時ものメンバーと言っても過言では無いかもしれない。

 

ヒミコちゃんの事だが、例のカウンセラーが所属していた会社は査察が入り真っ黒な内情が発覚して、従業員や経営陣を含め全員逮捕。会社は当然ながら倒産。

 

ヒミコちゃんの両親(洗脳の被害)の件があった為、今までその会社でカウンセリングを受けた人達の調査を行ったらしい。すると個性等による洗脳の痕跡があった為、専門機関で治療を行うとの事。

 

その間、本人の希望もあり私の家で預かることになった。

お母さんは最初は驚いてはいたが、経緯を話すと即座に納得してくれた。話が終わった後、お母さんがヒミコちゃんを優しく抱き締めて『良く頑張ったわね。ここにあなたを傷付ける人は居ないわ』と慰めていた。

感情の堰が溢れて号泣し、見ているこちらも涙ぐんでしまった。

 

それ以来すっかり我が家に馴染んだのは良いのだが、たまに風呂に突撃してくるのは勘弁して欲しい。

その度に優しく宥めて追い返すのだが、そのうち押し切られそうで少し不安…

 

何で米花町に来ているのかと言うと、エンデヴァーに誘われたからだ。冬の事件のお礼がまだ出来て無かったと。

意外と律儀なんだと失礼ながら思った。

 

軽くストレッチをしていると、ヒミコちゃんがこちらをじっと見ていた。どうしたのかと聞くと、焦凍君や恵君と比べて凄く鍛えられているからついつい見てたと。

まぁ、フィジギフだしパパ黒お手製メニューやらエンデヴァー事務所の人と戦っているし、バキバキになるのは当たり前だが。

 

その後、海に入って泳いだり、パパ黒から海の上を走るコツを学んだ後実践したら少し走れたり、ヒミコちゃんやルビーちゃんから筋肉を触らせて欲しいと頼まれたので少しだけと言ったら恵君達子供組が全員触ってきたりしたというハプニングがあったが、もうお昼時。

食べ物を買いに海の家にパパ黒と一緒に行っていたら何かイケイケな男性と子供が揉めてた。

 

すっごい見たことある子供達と近くにいるお兄さん。…関わりたくないけど海の家に行く途中にいるし、関わらないと駄目だった。

 

パパ黒が声を掛けると、最初は高圧的に応対していたが私達の姿を見るやいなや、ドンドン尻すぼみになっていった。

それはそうだ。2メートル近い筋骨隆々な男と明らかに同年代と比べても体が仕上がっている男児()がこちらを見ていたら、誰だってビビる。

 

そちらはもう解決しそうだったので、改めてお兄さん(赤井秀一)子供達(工藤新一・毛利蘭・世良真純)を軽く見る。

この子達が将来、米花町の小さな死神・トンデモ空手ガール・ボーイッシュ探偵になるのか…。

 

そうしていると、こちらに新一君が話しかけてきた。

 

『ありがとな、助かった。あいつらケチ臭いことしてたから指摘したら、怒ってきたんだよ』

 

『良いよ、あのくらいの人だったら制圧できるし』

 

制圧…?と頭にハテナマークを浮かべている新一君を見ていると、赤井さんが問いかけてきた。

 

『何か武術をやっているのか?かなり鍛えられているが』

 

『習っている訳じゃ無いんですけど、実戦形式でよく鍛えてもらってます。ヒーローになるつもりは無いんですけど』

 

『ほぉ、なら警察にでもなるのかね?』

 

『いえ、サポートアイテムを作って後方支援ですね。目立ちたくないですし、細かい作業は好きなので』

 

色々話していたら、パパ黒が帰ってきた。

 

『ったく、ガキ相手に怒鳴ってるんじゃねえよ』

 

『あの人達海の家の焼きそばに虫を入れて、タダ食いしようとしたんだよ。それを俺が言ったから絡んできたんだ』

 

『へぇ…探偵ごっこするのは良いが、相手はきちんと見極めろよ?そうじゃねぇと、お前自身の身や知り合いが危険な目に会うからな』

 

探偵ごっこじゃ無い!と噛み付いていたが、私に目配せをしてきた。その場からフィジギフの身体能力を活用し、砂埃を少し上げつつ素早く移動、蘭ちゃんの背後に立ち肩を叩き、振り向いた時に頬を人差し指で突く。

 

可愛いらしい悲鳴をあげて若干飛び跳ねたが、新一君達は驚愕していた。

 

『な?俺等みたいな奴らが居ないとも限らねぇ。お前自身が首突っ込んで何かあってもお前の責任になるが、知り合いを危険に晒したくねえだろ?』

 

『犯人とかが怒って暴れた時に自分で制圧出来れば良いけど、他人を傷つけたら嫌でしょう?シャーロックホームズみたいに()()()を覚えてたら良いかもしれないけど』

 

バリツ自体架空の日本武術なので、習得はほぼ不可能だが新一君は何か悩んでいた…。

 

そういえばさざ波の魔法使い(原作エピソード)が始まったのなら、強盗犯が乗った車が落下する事件がある筈と思っていたのだが、後日聞いた所普通に捕まっていたらしい。原作と違いヒーローがいるならそんなもんか。

 

そうしていると、赤井さんが話しかけてきた。

フィジギフじゃ無いか?と聞かれたので、隠す事でも無いから肯定しておいた。やはり知っている人はいるようだ。

 

そうこいうしていると買い物に時間が掛かっていた事に疑問を抱いた主婦陣(お母さん・優華さん)がこちらに来た。

 

息子達が中々帰って来ない事に痺れを切らしたのか、メアリーさんと有希子さんらしき人物もこちらに来た。

メアリーさんこの頃ピリピリしてるから大丈夫かなと思っていたんだが…何時の間にか仲良くなっていた。主婦間で仲良くなるオーラでも出てるのかねぇ…そこからは早かった。今日ここにきた何時ものメンバーと何か交流することになっていた。

 

たまたまやっていたビーチバレーの飛び入り参加OKの大会があったので、フィジギフコンビ(私とパパ黒)で参加したらぶっちぎりで優勝したり、砂のお城を作ろう!と誘われたので少し本気を出したらドラクエ8のアスカンタ城の様な物が出来てしまった。

 

私自身ドン引きしていたが真純ちゃんにはお気に召した様で、はしゃいでた。その時に『おとぎ話のマーリンみたい!』って言われたんだが…女好きっていう意味じゃ無いよな?魔法使いみたいっていう意味だよな?

 

大人組は女性陣と男性陣に分かれて談笑していた。

会話は子供達との交流に意識を向けていたため聞こえなかったが、良い関係を作れているようだ。

メアリーさんと工藤有希子さんとの繋がりも取れたので良しとしよう。

 

帰宅する時間になったんだが…思った以上に真純ちゃんに懐かれてしまった様だった。聞き分けは良かったので、また会おうと約束して帰ったんだけど…。

おかしいな、ここの役割的な物は新一君の筈なんだが…。ていうか赤井さんがジークンドー披露してないし、そこのフラグもへし折って無いよな?

 

まぁ、原作(ヒロアカ)が始まる前にある程度関わりが出来たのは僥倖だったな。

 

 




日記形式と銘打っているんですが、最近は脳内日記形式にしようか悩み中です。

一応投稿前には確認してるのですが、矛盾点や誤字脱字があったらごめんなさい。
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