新しい型じゃなくて良かったけど、まさか掛かるとは思ってなかった…
7歳
8月◯日
やって来ました。
正式名称は内務省特務機関超能力支援研究局。
長いしB.A.B.E.Lで良いか。
外見は原作通りだった。
次郎吉さんや護衛で付いてきてくれたパパ黒を含んだSPの人達と一緒に中に入り、受付を済ませてそのまま局長室へ。
許可を貰って中に入ると…
局長は体格が良く強面だが、パパ黒で慣れているので怖くはない。朧さんも原作で見ていた通りの人柄の良さが滲み出ている。
一先ず自己紹介を済ませて、着席。
飲み物を貰って喉を潤してから本題へ。
話を聞いてみると、B.A.B.E.Lのエスパーや職員達が現場で着用する用の戦闘用のスーツや非殺傷性の武器を卸して欲しいとの事。まぁ、今製作中のレンジャー用のスーツ等を卸す形になるかな。私が作っているトリモチとかは既に現場で使っているらしい。
次郎吉さんも居たからか、とんとん拍子で話が進み最近の活動内容を聞くことになった。
機密情報も含まれているだろうに良いのかと思ったが、『次郎吉さんの秘蔵っ子なのだろう?情報を漏らすような子に見えないからヨシ!』との事。
数年前に
…まぁ、桐壺さんが甘やかし過ぎてる事もあるのだろう。
能力の強大さや子供特有の情緒不安定さ等が重なり、周囲から孤立→我が儘放題・暴力破壊放題という形に表れていた。
それを次郎吉さんに見抜かれて、現在説教中。
確か皆本さんが就任するまで、運用主任が何人かいたらしいが全員ボロボロになっていたな。
まぁ、
同年代の子と関わることも少ないから、会ってあげてくれないか?と頼まれたので向かう事に。
B.A.B.E.Lの訓練施設に向かっていると、轟音が響き渡る。
何じゃ?!と次郎吉さんが狼狽えていたが、私は何となく予想が付いていた。パパ黒も一瞬警戒はしていたが、局長が動揺していないのを確認して警戒を解いていた。
強化ガラスで仕切られた先にいたのは3人の少女達。
レベルとは1〜7まであり、その数が大きい程超能力が及ぼす影響が大きくなる。例えばレベル1は超能力に敏感な人なら気付く位で、レベル7はありとあらゆる物が壊れる程の力を持つ。
国内外でも最高レベルの超能力者であり、その存在は秘匿されて
原作開始時は小学生4年生相当だった筈なので、私と同年代と仮定するとまだ皆本さんと出会ってないのか…。
訓練内容はというと。
薫ちゃんは訓練用の戦車等をサイコキネシスでぶっ壊し、瞬間移動でもしたのかという程の高速移動を。
葵ちゃんは厳重に密封された水槽に入り、水中に潜った状態での脱出を1回で軽々と成功。
紫穂ちゃんは、何十枚にも連ねたコンクリートの厚い壁の先に貼られている視力検査表のランドルト環の向きを正確に言い当てていた。
流石だ。漫画で見ていた時も凄いと思っていたが、実際に見ると圧倒されるな。
訓練が終了したので、施設の方に降りていく。
チルドレンに局長が近づき話し掛けている時、私達の姿を見つけたのだろう。フィジギフのお陰で強化された聴力が声を拾った。
あのチビと隣のターミネーターは?とか、イイコじゃんだとか。
尚、ターミネーターという単語が聞こえた瞬間思わず噴き出して笑ってしまった。パパ黒から拳骨を落とされたが。
チルドレンがこちらを向いた時、何か分からないが嫌な予感がした。
なるべく身構えず自然体で居ると、パッとチルドレンが目の前に現れた。
…取り敢えず紫穂ちゃんに思考を読まれても良いように、表面上は取り繕っておくか。本気を出されたら読まれるんだろうが。
『強いんだって?アンタ達』
『いや、全然。君達に比べたら弱いよ?』
薫ちゃんが目の前に浮きながら、話し掛けてきた。
『そんな風には見えへんけどなぁ。ふぃじぎふ?っちゅう奴なんやろ?』
『そうだよ、一般人より力が強いってだけのものだから』
葵ちゃんが値踏みをする様な目で聞いてくる。
『…なるほどね~、色んなアイテム開発してるのね。結構儲かってそうじゃない?』
『まぁね。新しいアイテムを考えるだけでも楽しいから』
さり気なく
他愛も無い話をしていると、薫ちゃんが提案をしてきた。
要約すると私と戦いたいとの事。
何故と思ったが、来る日も来る日も同じ様な訓練で刺激が欲しいらしい。そうだよなぁ同じ事の繰り返しで退屈なのは辛いよなぁでも何で私が戦うのやめて私フィジギフなだけで後は器用なだけの
…まさかの勝負をする事に。
結局正式名称になったゲキトンファーは流石に持ってきてないので、素手で相手をする。
勝敗条件はパパ黒が決めてくれた。5分以内に私が薫ちゃんに触れる事が出来れば私の勝ち。逆に薫ちゃんは触れられなければ薫ちゃんの勝ち。
シンプルで助かった。
フィジギフとは言え、端から見れば
勝負開始の合図が聞こえたが、動かない。
薫ちゃんを見ると少し警戒されてはいるが、自分が勝つと信じて疑っていないようだ。強大な力を持っているが故の自惚れであり、
そりゃあ将来的にはビルをぶっ壊し、放たれた銃弾すらも止めてみせるような力があれば誰だって増長する。世界を知らない子供なら尚更だ。
私の場合はパパ黒や梁山泊の面々、エンデヴァーを始めとしたヒーローも居たし、身近に強者が居たからこそ油断もしない。
そこが勝敗を分けた。
やった事自体は至ってシンプル。
開始してもその場から動かず、残り時間1分を切り薫ちゃんが落胆の表情を浮かべ始めた瞬間、全力でハンデその1…スモークグレネードをストレートを描く様に
高速で飛んできたそれにギリギリ反応はしていたようだった。
だが、サイコキネシスを発動する前に爆発し、煙が噴き出す。
視界を遮った煙は吹き飛ばされたが、その時間が欲しかった。
展開された煙が吹き飛ばされるまでの間で、ハンデその2…トリモチ。それを
変化球の名前は
煙を吹き飛ばし、私に向けてサイコキネシスを使おうとしたが、足元にぶつかるように調整したトリモチが着弾した事で動揺。ストレートに投げていたら止められる可能性があったから、Qボールを使ったのだが上手くいった。
身動きが一時的に取れなくなった事で、思わず足元を見てしまい私から目を離した。その隙に猛スピードでダッシュ。20メートル位なら一瞬だ。
正面ではサイコキネシスで止められそうだったので、薫ちゃんの意識がこちらに向く前に、素早くステップを踏んで背後に回り肩を叩き、私の勝ち。
薫ちゃんは驚愕し、見学していた面々も動揺を隠せなかったようだ。次郎吉さんが豪快に笑ってた。パパ黒は当然だなと言わんばかりに頷いていた。
そういえば前世では右利きだったんだが、今世ではチートの影響もあるのか
断ったのだが…梁山泊の面々と同じ様に暇があったら来てくれと、局長から原作漫画通りに泣きながら言われてしまい、思わず承諾した。
大丈夫かな、私。ヒロアカ原作開始前まで生きてられるかな?
7歳
10月◯日
B.A.B.E.Lとの衝撃的な出会いから早2ヶ月。
あれからちょくちょく連絡を取り、チルドレンとの仲も良くなってきた。
そのお陰で超能力者と対峙した時の対処方法や、実践訓練を積める様になったのは良かったのだが…毎回毎回勝負を吹っ掛けて来る。
葵ちゃんとの
まだ能力に慣れていないのだろう。それに、テレポーターは空気中に
紫穂ちゃんとの
サイコメトラーは体表面を接触させる事により、人間や物体の過去や現在の情報を読み取る事が出来る。状況によっては読み取れない場合のあるので万能ではないが、道具等を完璧に使う事が出来る。
原作では殺人事件や迷宮入りしそうな事件に使われた凶器から犯人の情報を読み取り、犯人逮捕に貢献していた。確か4コマか何かでコナン君を羨ましがっていたな。もし、出会ったら秒速で事件が解決しそうだけど…わんこそばみたいに事件発生→解決→事件発生という様になりそうだな。
知恵の輪解き対決も私が勝った。器用なチートがあるとは言え、紫穂ちゃんも最初から答えを知っているような状態で解くので意外と接戦だった。…解いた後、割と負けず嫌いなのかをムスっとした顔でこちらを見ていたが。
超能力者との戦い方もなんとか形になってきた。訓練相手が世界トップクラスってのも贅沢なもんだが、その度に精神が擦り減っていく気がする。
チルドレンとの訓練もしながら、梁山泊での訓練も忘れない。
正直、フィジギフや器用なチートが無かったら既にくたばっている密度で訓練をしている。
肉体も頭脳も酷使し続けている中、私の癒しはアクア君達との交流やアイテムの製造だった。
前者は言わずもがな怪我の心配なんかしなくても十分楽しめるし、何より若者の楽しんでいる姿を観ていると物凄く癒される。
後者は前世から細かい作業は好きだったので、苦にならない。水球等を製造している工場にお邪魔させてもらい、無心で作っていたら水球とトリモチが山積みになっていた。
報酬に上乗せしてくれるらしいので良かった。
迷惑掛けてしまったし何かお詫びの品を買っていこう。
そういえば次郎吉さんが言っていた、STEPのスポンサーだがアームストロング家が正式に参入する事が決まったらしい。
それで今度、私を含めたSTEPの支援を受けている人達やスポンサーの人達を呼んで、祝賀会を開くとの事。
主たるスポンサーの鈴木家を始めとして、八百万家に大岡家、アームストロング家も来るのか。私の他にSTEPの恩恵に預かっている人達の話はちょくちょく話題には上がっていたが、深堀はしなかったんだよな。
というかしようと思ってたのに
7歳
1月◯日
さて、祝賀会当日。
パリッとしたスーツ(オーダーメイド)に着替え、会場へ。
伏黒家と
次郎吉さんが関係者でも十分入れるわい!と豪快に笑っていた。
園子ちゃんに通ずる遺伝子を感じるな〜。
ちなみに、園子ちゃんは今日出席予定だったのだが風邪を引いてダウンしているとの事。
私達の正装のお金は次郎吉さんが出してくれた。
『このプロジェクトに多大な貢献をしてくれているからのう!この位は当然じゃ!』と。
会場に入ると、既に多くの人々が談笑していた。
見るだけで分かる上流階級の雰囲気と言えば良いのかな。
このプロジェクトの恩恵を受けている人は意外と多く、私の他にも10数人は居るらしい。私のような未成年者もいるらしいので、祝賀会の壇上で名前を呼ばれる様なイベントは無いが次郎吉さんの様な当主クラスの人達は、私達の情報を把握しているらしい。
その辺の情報管理を徹底してくれてありがたい限りだ。
飲み物を貰って子供同士で話していると、茶髪の女の子とポニーテールの黒髪の女の子がこちらに近づいてきた。
『初めまして、大岡紅葉と言います。よろしゅう』
『八百万百ですわ、よろしくお願いします』
何度目か分からない内心の動揺を隠しながら、挨拶に応じる。
『緑谷出久です。よろしくお願いします』
私が名乗った緑谷という家名に聞いた覚えが無かったからか、疑問符を浮かべていたようなので、周囲を確認してから小声で説明をしておく。
『秘密にして頂きたいのですが、STEPの支援を受けている者です。スポンサーではありません』
『あら、そうなん?それにしては…』
そう言うと、私の体を見始めた。多分、同年代でアイテム開発者なのにガタイが良いからだろう。
『少々鍛えてまして。アイテム開発にも体力は多少必要なので』
『少々…?』
少女達の少々の概念を壊しそうになってしまった。その後、恵君達も混じって色んな話をした。
気兼ねなく話せる友人が出来て嬉しいのか、緊張が解れて表情が柔らかくなった紅葉ちゃん。
ぷりぷりという擬音が付く位ヒミコちゃんとはしゃいでいるのが分かる百ちゃん。津美紀ちゃんに引っ張られている恵君も圧倒的女子率に若干辟易しながらも、会話に参加していた。
ストレスが和らぐ。やはり子供は笑っている方が良い。
会話の受け答えをしながら意識を会場内に向けてみると、ざわめきが。
何だ?と思いながらその中心に視線を移すと、思わず目を見開いた。
原作よりも若いオリヴィエ・アームストロングさんが居た。そこはまだ分かる、スポンサーになってくれたのだから。
だが、会場の隅に居た人を見た瞬間、面倒事に巻き込まれることが確定してしまった。
何でワイルドキャット…今はキティキャットか?の
その近くのテーブルに居る和服を着た初老の男性って…禪院
近くに居たパパ黒を見ると、ゲッという顔をしていた。
『甚爾おじさん、あの和服の人って知り合い?』
『ん?あー…俺の産まれた家の当主だな。要は一番偉い奴。あの家の中じゃマトモな方の人間だよ。前に行った時爺さんが言っていたなそういえば。禪院家がSTEPに関わるかもしれんって。聞いた時は酔っぱらいの法螺話だと思ったから流したんだがな』
さらっと重大な事を言うパパ黒。
『え゛っ、禪院家に行ってたの?』
『ああ、何度かな。流石に実家とは言えあんな所に家族を連れて行く訳にもいかないから、適当な理由を付けてこっそりと行っていた。その時に家族の写真をあの爺さんだけに見せた事はあったから、爺さんは恵とかの事は知っている』
『そうなんだ…ん?』
禪院家の事を聞いていると、パパ黒に気が付いたのかこちらに近づいてきた。
『よう、甚爾。相変わらず無愛想な面をしているな?』
『呑んだくれの爺がこんな所に出てくるとはな、てっきり呑み過ぎでくたばったのかと思ったぞ』
憎まれ口を叩いてはいるが、多少は信頼しているようだ。
そうしているとしゃがんでこちらに目線を向けてきた。
『この小僧か?お前と同じなのは』
『ああ、たまたま見つけてな。そこから恵とかと一緒に鍛えてやってる』
『初めまして、緑谷出久です』
自己紹介をすると、『禪院直毘人だ。よろしくな』と気さくに返してくれた。
『そうだ、甚爾。例の書物なんだが…流石に持ち出すのは難しいな。お前達が実際に禪院家に来て読む分には構わん。十種を使える奴がいない家に何時までも置いていても埃を被るだけだからな。儂はお前にやっても良いんだが…扇とかが喧しくてな。何故あんな出来損ないに禪院の蔵書をやらねばならんのだ!と…最近では奴の双子の娘に当たり散らかしている』
『まぁ、予想はしてたからな、構わねぇよ。扇のオッサンがグダグダ言うのも想定内だ…仕方ねぇ、今度邪魔するわ。恵と出久連れて』
『何で?!』
作中屈指のクズ親筆頭の扇が反対してんのは分かってたけど、何故そこから私が禪院家に行く事になるのだ。
『恵を連れて行くのは確定なんだが、絶対にアホ共がちょっかいを出してくる。実際、俺一人で行ったときも何度も出されたからな。腹立ったから素手でボコボコにした上で服をひん剥いて真冬の池に叩き込んでやったが』
『えぇ…』
『俺も常に恵を見れる訳じゃない。俺と同じお前が居ればあのアホ共を十二分に叩きのめせる』
『それを当主の前で堂々と言えるのはお前位だ。まぁ、彼奴等の時代錯誤な考えはいい加減矯正してやらんとな。ということで小僧、やってよし』
『当主がそれで良いんですか?』
思わず突っ込んだら構わん構わんと笑っていた。
…ボコボコにされないように鍛えておこう。
改めて気合いを入れていると、直毘人さんは別の場所に。
すると、入れ替わる様にオリヴィエさんがやってきた。
凄いな…推定20代の筈なんだけど、貫禄がある。
『お前があの非致死性の武器等を作った小僧か?』
『EDFシリーズの事なら僕が作りましたが…不備がありましたか?』
EDFシリーズは私が作ったレンジャーやフェンサーのスーツや、非殺傷性の銃の事だ。モデルは6の兵士にしている。新鋭にしても良かったのだが、王道はやはりこちらだろうと言う事でこっちにした。
EDF…Earth Defense
『いや、不備は無い。私の所属している
『礼ですか?』
『ああ。あれのお陰で死傷者の数が目減りした。何よりゴム弾は良いな。無駄に
ニヤリと笑うオリヴィエさん。迫力が段違いだな。
まぁ、この世界でハガレンの舞台になっている地方では、戦争とまでは行かなくても小競り合いが多い。死体を増産しない非殺傷武器なら、気絶させて捕縛すれば手間は掛かるが情報を引き出せるのだろう。
『おいおい、女将校さん。その闘気を仕舞えよ。ここはパーティ会場だぜ?』
『おっと、すまんな。お前はこの闘気位なら耐えられるんだな』
『ええ、まぁ。常日頃とまでは言いませんが、
『益々面白いな。この場でなければ手合わせ願うところだ』
何故だかロックオンされたみたいだ。
猛禽類を思わせる鋭い目を向けられるが、サラリと流す。
その後、弟…アレックスが軟弱者だとか何だと色々と話をしている時に何となく気になって、ナオミちゃんの方に目線を向けた。
時計を確認していたのだがその表情は何処か緊張しているようだった。
…そういえばB.A.B.E.Lの中に
フラグが建ってしまったのか、怒号と悲鳴が会場内で上がる。
そちらを見ると、ウェイターがよりにもよって紅葉ちゃんを人質にカトラリーのナイフで脅していた。
ナオミちゃんが直ぐにサイコキネシスでナイフを弾き、紅葉ちゃんを救助&制圧。一件落着かと思いきや別の人間が懐から取り出した拳銃をナオミちゃんに向けていた。
周囲から悲鳴が上がり他の特務エスパーが反応したが、恐らく間に合わない。咄嗟に近くのウェイターが動揺して落としたと思われる、転がっていた丸型の銀トレーを踏みつけて真上に弾きキャッチ。
そのままキャプテン・アメリカの様に投擲して、顔面に直撃させる。いきなり飛んできたトレーに動揺し痛みに意識が向いたところで、隙を見逃さずナオミちゃんの超能力で犯人を制圧。
内心ホッとしていると、後ろにピリッとした気配を感じたので前方へステップし、振り向く。
さっきの仲間だと思われる男がナイフを片手に持ち、もう片方の手を不自然な形に空振っていた。恐らく私を人質にしようとしていたのだろう。
対武器持ちとの実戦に関してはパパ黒達に散々扱かれた。その経験から相手が素人に毛が生えた程度の実力しか無いと判断。
突き出されたナイフを左足で真上に蹴り飛ばす。きちんと握り込まれて無かったので簡単に弾けた。丁度I字バランスの様になった体勢を元に戻すと同時に相手の足を思いっきり踏む。
ドゴンという音が響き、犯人が鈍い痛みが走った足に手を伸ばそうと、前屈みになった所を右アッパーで顎を打ち抜く。犯人の体が宙に浮かび上がりテーブルに叩きつけられる。
…高級そうな料理や高そうな皿がグチャグチャになってしまったな、勿体ない…。他にも何人か同じ様な連中が会場内で暴れていたが、パパ黒とオリヴィエさん、B.A.B.E.Lのエスパーが対処していた。
恵君も脱兎を出して数の暴力で沈めていたな。
玉犬は会場で出すには少し大きいから、良い判断。
その後、突入してきた警察に御用となった。
まぁ、名家の人達が一堂に会するし護衛はそりゃあいるよね。
犯人達が手錠を掛けられる時に喚いていた言葉から推測すると、彼等はテロ組織:普通の人々。STEPの運営は個性持ちを贔屓して採用している。無個性に対する差別を無くす為、このプロジェクトを仕切っている鈴木財閥を初めとした協賛の企業の面々を亡き者にしようと画策していたようだ。
外部から武器の持ち込みは出来ないが、スタッフなら話は別だ。
拳銃の流通元が分かればいいが、追うのは難しそうだ。
喚き散らしながら警官に連れて行かれる犯人達を見届けた後、事情聴取に。私には何故かナオミちゃんが来た。
『君、大丈夫だった?』
『はい。お姉さんこそ大丈夫ですか?』
『うん、大丈夫。急にお盆が飛んできたからびっくりしちゃったけど、君が投げてくれたんでしょ?おかげで悪い人をやっつけることが出来たんだ、ありがとうね』
膝を曲げてこちらに目線を合わせてくれるナオミちゃん。笑顔で対応してくれるのは良いのだが、後ろにいる
事情聴取半分世間話半分を終えて、その場を跡にする。
ヒミコちゃん達から心配されたが、大丈夫と答えておいた。
普通の人々は何処に潜んでいるか分からんから厄介だな。
原作じゃ何故か機密事項の
そういえば、警察にもEDFシリーズを卸す事になりそうだ。
取り敢えず、銃撃とか爆発関係の事件が
爆発物処理班と機動隊を中心に、フェンサータイプ・レンジャータイプ・防弾チョッキ等を配布して各自の現場の判断で着用してもらう。
着用方法等の説明の為に一度警視庁に訪問する事になった。
次郎吉さんとパパ黒も来てくれるのだが…一抹の不安はあるな。
ゲキトンファーとフィンガーレスグローブとレンジャースーツと非致死性の拳銃は持っていこう。パパ黒も米花町に行く時は、準備万端にして行く様だし。
松田刑事曰く、米花町は普通じゃないらしいからな。
時系列の辻褄を合わせるようにはしてるんですが、多少の矛盾が生じるかも。
もしあっても、コナン時空ということで多めにみてください。