Infinite Stratos ~Without journey end~《終わり無き旅》 作:ぬっく~
「ぐう………ぐう…………」
一夏が部屋では、息を潜めて侵入する少女の影があった。
「…………」
ラウラ・ボーデヴィッヒだ。
不法侵入は数知れずやっているが、前にシャルロットと買った黒猫の着ぐるみパジャマ姿で現れた。
ラウラは一夏の寝ている布団の中に入っていく。
「!?」
布団を剥ぎ取るが一夏の姿がなくラジカセがあった。
「何処へ行ったぁぁぁ!!」
不法侵入者ラウラ・ボーデヴィッヒの声が一年生寮に響いた。
◇
「どうやら、うまくいったようだな」
「そうだな」
宿舎では織斑家が泊まっていた。
数か月は滞在すると言うことで、この宿舎で寝泊まりすることになった。
「この世界でも、同じだったとはな…………」
昨晩、一夏が宿舎にいる一夏に訪ねて来た。
要件はラウラのことだった。
と言う訳で、一夏をこっちに泊めてあっちに罠を仕掛けた訳だ。
「時間」
パジャマ姿の簪が時計を指さす。
時間を確認すると8時だった。
「今日はありがとうございました」
「また、なんかあったら呼びな」
「はい」
一夏はそのまま、宿舎を後にした。
◇
俺はその後、更衣室で制服から体操服に着替えていた。
これから身体測定なのだ。
「…………」
ひとつ、問題があった。
なぜ、俺が身体測定係になっているということだ。
しかも、『体位』側定係だということだッ!!
「うふふ」
ああ、あの魔性の生徒会長の顔が脳裏に浮かぶ。
着替え終わるとそのまま、宿舎を目指した。
「助けて~!!一夏えんも~ん!!」
宿舎では、どら焼きを食べながらテレビを見ている一夏がいた。
「なんだ、身体測定のことで来たのだろう?」
「知っていたのかよ!!」
当たり前のことだ。
未来の一夏のだから今日なにがあるのかは知っていて当然なのだ。
「そんな君にこれを」
一夏は懐からメガネを取り出す。
「モザイクメガネ」
「これは…………」
「掛ければ、人の肌の部分だけモザイクが掛かる」
ただのメガネに迷彩魔法を掛けてある。
しかも、最先端の薄いぼかしだ。
「おお!!」
一夏はメガネを持って、また宿舎を後にする。
◇
問題は解決したと思っていたが、このメガネは肌だけをモザイクするだけで…………
下着まではモザイクをしなかったのだ。
「って、ほとんどスケスケじゃねええかああああああっ!!」
まあ、ないよりはよかった。
無事に身体測定を終えることができた。
◇
「ねえ、転入生の噂聞いた?」
身体測定が終わり、教室は少し騒がしかった。
「転入生?今の時期に?」
今は10月だ。
しかも、このIS学園の転入条件は厳しかったはずだ。
試験はもちろん、国の推薦がないとできないはずだ。
「まて、1人いた…………」
宿舎に1人だけいた。
ちょうど、SHRの時間になり織斑先生と山田先生が入って来る。
「諸君、おはよう」
「お、おはようございます」
それまで騒がしかった教室は静かになる。
「では山田先生、HRを」
「は、はい」
連絡事項を言い終え、山田先生にバトンタッチする。
「ええとですね、今日はなんと教育実習生と転入生の紹介します」
「え…………」
入って来たのは、エレンと男性だった。
「はじめまして、織斑エレンです」
オッドアイがよく目立つ黒髪の少女。
「久しぶり、そんで初めまして。教育実習生の…………」
大人姿の俺がそこにいた。
「織斑一夏だ」
クラスに入って来た2人を見て、ざわめきが止まる。
そりゃそうだ。
だって、そのうちひとりが…………男だったんだから。