Infinite Stratos ~Without journey end~《終わり無き旅》 作:ぬっく~
「で?」
「はい…………」
放課後の学食、そのカフェテラスエリアで、簪先生は正面の簪とお茶を飲んでいた。
一夏のことで相談しようと時間をもらったのだが、実際に話そうとすると恥ずかしくなってしまった。
(言うんだ…………)
カフェテラスエリアには、誰もいない。
あらかじめに、人払いの札を張って置いたのである。
「実は…………一夏くんの…………ことで」
「好きになっちゃんだね。彼に」
簪先生の言葉にキョトンとする簪。
「はい…………」
それを認める簪。
「まあ、無理もないか…………」
ため息をつくと、お茶を一口飲む。
「どうしたら、いいのかを聞きたいわけね」
「はい…………」
---私を変えてくれた一夏。
---私を助けてくれた一夏。
---私を強くしてくれた一夏。
そんな一夏が、好きだ。
---好きになって、しまった。
「…………」
何しろ初めての恋なので、勝手がわからなかった。
そこで、未来の自分である。
簪先生に相談をしてみたのだ。
「簡単よ。あの手の男はひっついときゃ、以外に落ちるから離さないことね。今のウチに、ライバルに差をつけておいなさい」
そう言って、簪先生はカフェテラスエリアを後にした。
ひとりとなった簪は、お茶を一口飲んでカフェテラスエリアを後にする。
◇
「はー。何か、かったるいわねぇ」
鈴は頭の後ろで腕を組み、ストローだけで支えた紙パックジュースを飲みながら廊下を歩いていた。
「ふふ。一夏がいないからでしょ?」
その隣で歩いていたシャルロットがそう言うと、鈴はジュースを落としそうになった。
「なぁ!?違うわよ!」
「はいはい」
ちなみにこの2人が一緒なのは、前の授業で合同講義があったのでその資料を片付けの帰り道だ。
「しっかし、当分ISが使えないってやばいよね」
現在、専用機はパーソナルロックモードになっている。
「学園で使用できる専用機持ちは一夏先生と簪Sとエレンの4人だけだよね」
「うん。人外が3人もいるんだし、大丈夫でしょ」
その時だった。
突然廊下の灯りが一斉に消える。
「防御シャッター!?」
ガラス窓を保護するように、斜めスライドの防壁が順番に閉じていく。
「ねえ、シャルロット」
「うん。わかっている」
2人はそれぞれ、ISをローエネルギーモードで起動する。
『こちら、ラウラだ』
『鈴さん、今どちらに?』
プライベート・チャンネルでラウラとセシリアの声が届いた。
それぞれに返事をしていると、
『専用機持ちは全員地下のオペレータールームに集合。防壁に遮られた場合、破壊しても構わない』
それは、IS学園でまた事件が発生したことを克明に告げていた。