『No.66484』 作:エアプレ先
■補習授業部・メクレイド5
ブルアカはサービス開始後にちょっと触れただけのエアプなので初投稿です。
推しはノア、セイア、モエ、カヨコ、アカリです。ご覧の通り知的なラインナップですね。
「──以上、
しずしずとした所作で紅茶の入ったティーカップを手に取る少女の目が、この場にいる唯一の大人──先生に向く。
傍らにはロールケーキを口に突っ込まれ涙目になったもう一人の長が護衛の人員に介抱されていた。
「……おや、紅茶が冷めてしまいました」
年頃の少女らしく会話の節々に茶々を入れるミカ、立場がそうさせるのか回りくどい言い回しに終始するナギサ。それらを受容し聞き役に徹する先生……と三者の質が噛み合い、打ち合わせに要した時間はティーカップの中身から熱を奪い去るには十分だったらしい。
「っぷはぁ! それってナギちゃんの話が長いからじゃんね」
「ミカさんが追加のロールケーキをご所望です」
「失礼いたします」
「ごぼぼぼぼ」
おかわりのロールケーキが涙目表情差分のテクスチャをミカの顔に縫い留める。ケーキをぶちこむ所作に一切の躊躇がないあたり護衛もノリノリであった。
「ミカさんが嬉しそうで何よりです。では話も一段落ついたところで、私達も小休止といたしましょうか。
先生、こちらのケーキはトリニティで最近話題の洋菓子店【ネビル・ド・シュー】から取り寄せた一番人気のロールケーキ、『pan jan’d Яum』です。
同じものを用意させておりますのでどうぞご賞味ください。爆発的な甘さが売りとのことですので、男性である先生のお口に合うかどうかはわかりませんが……。
それとミカさん、お食事中はお静かに、ですよ。
次下手な茶々を淹れたらその小さくてかわいいお口に、“偶然にも”教材の訓練用パンジャンがフィリウスしてしまうかもしれませんので。
ミカさんの舌は一枚なんですからどうぞ大切になさってくださいね?」
「もががぁ!(突如近場の訓練場で鳴るバグパイプの音に慄く)」
“二人ってすごく仲がいいんだね。”
「ゲホッ! オ゛ォ゛ッ!? ……ねえ先生、こんな妖怪二枚舌女と私がどうして仲良さげに見えるか教えてもらってもいいかなぁ!?」
「幼馴染なんです。派閥は違えど、このように──」
ミカの口に訓練用地対空パンジャンがフィリウス(動詞)した。
「パンジャンを口に入れ……入っても(私の心は)痛くない程に仲良しなんです」
ああご心配なく、この程度の事故ではミカさんに傷一つ付きませんので、などと付け加えつつ、控えていた人員が用意した替えの紅茶で自らの二枚舌を湿らせにこりと微笑むナギサ。彼女はキレていた。
先生は先生で口に突っ込まれたのが実弾でもお助けアイテムに見せかけたバッドエンド直行アイテムでもないから平和だね、などと思いながら二人のやりとりを微笑ましく眺めていた。
先生の中にあった常識は既に、キヴォトスのそもそもの治安と、先日ミレニアムのゲーム開発部を訪れた際に流れで作ることになり、ついでに被検体としてプレイした関係者専用DLCのおまけつき
結果的にそのクソアイデアのゴミ捨て場経験が彼女たちの溢れる斜め下のやる気と発想力を抑制を成長させ、そうして世に放たれたTSC2がミレニアムプライス特別賞を受賞することになったのだが……。
しかしながらユウカも絶賛……絶賛? していた2をプレイするならまず初代から手を付けるのが作法だよね、という先生の謎の律儀っぷりが発揮されこの悲劇は起きた。
回復薬の元になる薬草をコンソメとその他数種類の調味料で煮込むこと七日七晩、普通の回復薬の数倍、血管から
ただのフレーバーテキストに終わらず諸刃ティックでハートレス? でユーザーの心に爪痕ダブハン確定、設定に説得力しか生まれない最強のゲーム体験じゃん! とかいってゴリ押ししてきたモモイPの罪は重い。
工数膨大なクソスクリプトをノリノリで組んだユズもまあまあ許されないし、テストプレイ後半にクソアイテムの副作用でセーブデータを自ら消さざるを得ない状況にさせられたアリスと完成版でそれを食らった先生は泣いていいし、辛い辛いと言いながらしれっと先生の膝の上を陣取っていたミドリは卑しい。
なんだよ一度使ったが最後どれだけ別データをロードしようが時系列と世界線を無視して襲ってくるハーブの副作用って。頭TSCかな?
“これ甘くておいしいね。ありがとうナギサ”
「……お、お気に召したのなら何よりです。
では、改めまして補習授業部をよろしくお願いいたしますね」
“任せて。”
だからこそ、苦いゲーム体験に合うケーキはこのように甘くあるべきだ。
なめらかできめ細やかな生クリームからは想像もつかない弾けるような甘さが喉越し良く食道を通過する。これならば甘ったるいものが苦手な人でもとっつきやすいだろう。
炭酸でも練り込んだのだろうか。キヴォトスの外では味わったことがない食感のケーキは、頭が半ばTSCになりかけていた先生の舌を満足させるには十分だったようだ。
──補習授業部の子たちが無事に試験を合格できるように支えてあげよう。
そして2をやる前にDLCの二周目を走って副作用差分のテキストを全回収しよう。
炭酸生クリームに胃と心を洗われた先生は決意を新たにした。
既に頭TSCだったようだ。もう尾張だ猫の大人。
<span style="display:inline-block; transform: scaleX(-1);">No.66484</span>
No.66484
大体終始こんなノリで進みます。
硬派で王道な物語を目指して!
以下八割嘘の人物・用語紹介
キレ藤ナギサ……マーマイトの過剰摂取によって黒く変色した二枚の舌がチャームポイントの生徒会長にしてティーパーティの現ホスト。
芸術とは爆発であり、彼女はお嬢様なので芸術に造詣が深い。なので爆発に造詣が深い(小泉三段)。
エデン条約締結を前にセイアが暗殺され(たと思って)ビビり散らかしているため幼馴染のミカにDV彼氏ムーブしたり趣味の芸術に没頭したり紅茶をキメることで精神を安定させようとしているが結局ゴミ箱.exe作っちゃった。
ミカの舌が一枚しかない(腹芸も政治もできない)とか言って慢心しまくってるあたりマジでミカは信頼してるしそれ以外は全員信用も信頼もできないパラノイア状態。
ミカからの推薦があったとはいえ甘いものが苦手な人が多いとされる男性の先生にわざとクッソ甘いという前情報だけで本当にいいものかロクに精査もせずにこんなケーキを出したのもフィリウス仕草(要約:シャーレの権限でゴミ箱作りたいだけでお前のことはどうでもいいでちゅ)です。
なお脳みそにクソゲーが刻み付けられていた先生には無効化されて裏表のない感謝というカウンターを食らったしケーキは口に合わなかった。
炭酸生クリームとか舐めてんのか? エスプーマですらない何かじゃねえかヴォケがよぉ!
この後トリニティ自治区のとある洋菓子店で謎の爆発事故が起き、それとはまったく無関係だがパンジャンツーリング愛好会というサークルの活動予算が増えた。
聖園ミカ……好きなラーメンは――バター醤油のミカ。
うっかりセイアを暗殺した(と思い込んでいる)ため内面はハチャメチャに不安定だがナギサにロールケーキを突っ込まれたり怒られたりすることが罰として作用しており逆にそれが本人にとって僅かな救いとなるメンタル複雑骨折っぷりを発揮してナギサに依存し始めている。
なのでちょっかいはかけ続けるしナギサはキレる。
それはそれとしてこれから拉致監禁するぜ!
幼馴染間だから許されるちょっとした暴力的スキンシップに自分がやってしまったことに対する罰としての側面を見出して、もちろんその程度で許されるわけではないとわかってはいるけれどほんの少しでも贖罪になれば、などと救いを求めるあまり都合のいいことをほんのちょっぴり思ってるけど口に出すなんて烏滸がましいにも程があるから誰にも相談できずに走り続けるしかなくなった女。
もう既にナギサを監禁した後に毎日毎日どのような叱責を、どれだけの怨嗟を、どれほどの怒りをぶつけられるかを想像して夜一人で泣きじゃくりながらやり場の無い怒りや悲しみなど溜め込んだ感情を発散していてほしい。
最初に二人を描写したのはロールケーキ突っ込まれた被DV彼女ミカとブリカスDV彼氏感全開のナギサを単に作者が書きたかっただけであってオリ主のバタフライエフェクトでロールケーキが実際にぶちこまれる世界線にパンジャン的分岐したとかではないから気にしなくていいです。
補足:突っ込まれたケーキの味を気にするほどの心理的余裕がないため炭酸生クリームに気づいていない。追い込まれすぎだろこの魔女。
※ちなみにエデン四章はある一場面を除いて全カットとなりますのでこの子達の出番は二章部分を消化したらほぼ終了です。あらかじめご了承ください。
フィリウスる……二枚舌変格活用。
“偶然”起きた事象がたまたまフィリウス派の生徒(特にナギサ)に与する結果をもたらすこと。またはその様。
パテる……(キヴォトスでも規格外の)暴力を振るうこと。またはミカ様。
サンクトゥスる……ストーリーの都合、生身での出番がカットされること。
または扱いきれず出禁にされる様。
(例文:本作ではセイアがサンクトゥスされている。
浦和ハナコをサンクトゥスしたいが出来ない。等)
初代TSCのDLC……正式名称『テイルズ・サガ・クロニクル 〜ナラティブ・ビブリオ・ストーリーズ〜』
エデン条約終結後、パヴァーヌ二章の時系列にてその詳細が語られない。
せっかく二次創作するし2製作時の行間ちょろっと補完すっか~と手癖で書いてた結果生まれた特級呪物。
ごく僅かな関係者しかプレイできないという点だけがこのDLCのいいところ。
本作の世界線ではこのDLCを経て2が作られたことになっているよ。
【ネビル・ド・シュー】……この後めちゃくちゃフィリウスされた。
ゲヘナ本店に次ぎ二度目の店舗焼失。
後にミレニアム方面に出店しエナドリ配合カスタードクリームを開発。
カフェイン×糖分×脂肪分の破滅的な化学反応を謳い文句に暗闇で淡く七色に光るゲーミング蛍光強炭酸カスタードが、頭ヴェリタスな生徒や体も心もエンジニア部の全身エンジニア部人間、名も無きことも無き格ゲーの女王などにクリティカルヒットして大成功を収めたり収めなかったりする。