茶会の付き人~転生トリニティ生によるブルアカ生活、何かオレたちの知ってるのと色々違わなぁい?~   作:新米ユーリ/神座/DMP

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ハオちゃんはイケメン枠として中二の頃から皆にモテていました。
王子枠ですね。某可愛らしいダービーの寮長みたいな感じです。
ナギサやミカからすると、絶対調子に乗って痛い目みるなーと思われてました。
まあ案の定、トラブル起こしてしっかりとキャラが崩れましたね。

多分プロローグはこれで最後だと思います。
ではでは、さっそく運命はねじれていきますよ。
どうぞ~




いざ記憶を取り戻すと案外普通だと思ってたことに疑問って湧くよな

 スケバンとの追いかけっこ、ナギサからの説教。

 そんな特大イベントを駆け抜けたオレに待っていたのは、ベッドでの安らぎ……ではなかった。

 

「ああぁぁ、まだいてぇ……」

 

 オレは寮の自室にあるベッドの上で痛みに悶えていた。

 ナギサに引っ張られた右耳の痛みが未だに引かなくて寝ることができなかった。

 

「自業自得だよ。むしろナギサお嬢様は大分お優しいと思うけどな」

「んなことは分かってるよ。わざわざ言わなくていいんだよ、ミキ」

 

 そんなオレの姿に同居人が呆れ顔で溜息を吐いた。

 中学校の寮は二人一部屋になっていて、一つの部屋を真ん中から真っ二つに分ける形になってる。

 某トレセン学園の寮みたいに、互いの趣味に染まった領域がせめぎ合ってる感じだ。

 

 そんなオレと同室の相手であるのは、早見ミキ。

 長い白髪にスレンダーな体つきに、狼耳と尻尾、それから片メカクレが特徴な女の子。

 ミカやナギサとも長い仲の相手でもある。

 なんせ昔からナギサの付き人──執事をしていて、小さい頃からずっと一緒にいたからな。

 

 誰だよ、って思うだろ? 

 そりゃそうだ。なんせコイツは原作にはいない奴だからさ。

 いやうん、ビックリだよな。

 穴だらけで役に立つか分からない前世の記憶だけど、戻ったら今まで当たり前だと思ってたにちょっとした疑問が生まれてくるんだからさ。

 

 元じゃ執事とか出てこなかったよな。

 メイドはいたけどミレニアムの部隊だからトリニティと縁なかったし、トキはナギサとカップリングされてたりしたけどさ。

 でも言われてみると、お嬢様には従者がお約束だよな。赤い霧の吸血鬼と時止めメイドだったり、魔女に執着してる道化師の所の双子鬼メイドだったり、ロイヤルメイド部隊だったり。

 

 まあミキの場合はメイド服より執事服が似合うし、執事服をキッチリと着こなしてるんだが。

 コイツ、かなりボーイッシュなうえに儚げ系なんだよね。

 オレの場合はちょいワルイケメンとして人気だったんだけど、こいつは白馬の王子様って感じ。

 今振り返ってみると、バレンタインのチョコの総数はアイツの方が多かった気がする。

 

 幼い頃はミカとナギサ含めて四人で遊んでたんだ。

 それが今から二年前、ちょうど中学に進級してすぐだったかな。

 こいつはナギサの執事になった。確かミキの家自体がナギサの家に仕えてる家系らしく、元からナギサの従者になるのは決まってたらしい。

 なんで昔からの友達なのにフワフワしてるのかというと、昔のオレは仲良くしてる相手の家格とか何も気にしてなかったからさ。

 普通に遊んで、話して、茶会を開く。そんなありきたりな関係だったんだよ。

 政治とか家格とか邪魔だって思ってたんだ。

 まあ、四人でバカをする関係は今でも変わってないけどさ。立場はあれど、公私で上手く使い分ければいいだけだし。

 

「それで、今日は何が理由で飛び出したんだい?」

「別に大したことじゃねぇよ」

 

 備え付けの小さいキッチンで何かガサゴソしながら、ミキが聞いてきた。

 その声色はいかにもおちょくってるって感じだ。

 

「ここ最近トリニティの外へ行ってるみたいだけど?」

「単純にスイーツ巡りだよ」

「わざわざブラックマーケットに行ってまでかい?」

「珍味と出会うには冒険が必要なんだよ」

「バイクの部品を買うのも必要な冒険なのかな?」

「どこでそれ知ったんだよ!?」

 

 思わず声を荒げて、ベッドから上半身を飛び起こした。

 してやったり、と笑うミキの顔を見て、やられたと思ったよ。

 ブラフだ、カマかけられた……。

 

「やっぱり引っかかったね」

「なんで分かったんだよ?」

「ここ最近、やたらバイクの雑誌を眺めてたでしょ。それでやたら自治区の外に行くからさ。だからカマをかけたのさ」

「オレがドジしたってわけね……」

 

 オレは思わずベッドに倒れて苦笑う。

 ナギサに説教された原因のスケバンたちとの追いかけっこ。

 その舞台はブラックマーケット近くの廃墟群だった。

 そこで何をしてたかと言うと、キヴォトスで出来た新しい趣味だ。

 バイク、そうバイクだよ。ハーレータイプのバイクさ。

 少し前にちょっとした伝手ができて、今バイクを組み立ててもらってるんだ。

 記憶を取り戻す前からカッコイイものが好きでさ、女の子ながらコスメとかよりもバイク雑誌とかの方を見てたんだ。

 ナギサとミカからは変な目で見られてたけど。

 

 それにしてもオレの完全な落ち度ってやつかぁ。

 オレの姿を見てなのか、満足気に笑うミキはティーセットを持ってきて、互いのベッドの間にあるテーブルに置いた。

 

「頼むからミカやナギサとかにはまだ言うなよ?」

「別に良いけど、何かあるの?」

「サプライズであいつら乗せてツーリングしたい」

「ボクは除け者かい?」

「んなわけねぇだろ、ちゃんと乗せてやるよ」

「ならよし」

「どっか行きたいところでもあるのか?」

「みんなで他所の自治区がやってるお祭りに行きたいかな」

「百鬼夜行あたりかね」

「楽しみになって来たよ」

「ああ、確かにそうだね」

 

 楽しそうに笑うミキに釣られて、オレもつい頬が緩んだ。

 




そんなわけで、ナギちゃんの執事ちゃんじゃんね。
●早見ミキ
・学園:トリニティ総合学園
・所属:ティーパーティー《フィリウス》
・学年:3年生
・年齢:17歳
・身長:175cm
・誕生日:8月24日
白髪の片メカクレにスレンダーで儚げなナギサの従者。
穏やかな口調で主LOVE。
狼耳とモフモフ尻尾、できる従者でどこでもモフモフ癒し担当。
ぶっちゃけ某エリー都のヴィクトリアなメイドたちが元ネタ。



いざ感想をもらうと、かなり嬉しいですね。
同時に人前でプレゼンしてる時みたいに緊張で気持ち悪くなったりしますけど。
アンビバレンスな人の心よ……
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