事故物件ロンダリングのバイトを始めた錠前サオリだ。かなり珍しい仕事だな、私も求人票を見るまで存在すら知らなかった。
何らかの理由で人が亡くなった家は、次に住む人にそこでどんなことがあったかを教える義務が発生する。ただし誰かがそこを借りて何日か住んだなら、その次の誰かには教える義務がなくなるそうだ。
多くの人は人が死んだ後の家なんて借りたくない。だが不動産会社や家主は家を借りてくれないと食いっぱぐれる。だから事故物件ロンダリングのバイトを雇って、その家に1回住まわせるのだ。
と言うわけで、業務内容はとあるアパートの一室に住むだけ。本当に住むだけで1日1万円の仕事になるそうで、さらにはその間の光熱費はなんと雇い主の不動産会社が持つから無料。気前がいいな、張り切って行こう。
なになに、注意事項として『他の住民には自分が事故物件ロンダリングのバイトだと言わないこと』らしい。不動産会社も後ろめたいのだろうか、法の穴をつくような業務だからな。悪いことの片棒を担いでるような気もするが、これもまた仕事だ。黙っておいてやろう。
(1日目)
初日は引越し……とは言っても荷物は少ないので、鞄を1つ運び込めば終了だ。件の物件は⬛︎⬛︎自治区にあるアパートの3階の角部屋。外観も価格帯も普通で、部屋に入っても何か異常な気配は感じなかった。
「家具家電が備え付けなのはありがたいな。他に買い足すものは……どうせ1週間で出て行くから別にいいか」
1日住む毎に1万円が貰えるが、雇い主からは1週間住んで欲しいと言われている。その方が法的にも都合がいいらしい。私としても長く住み続けるつもりはないから、1週間を目処にここを出て行こうと思う。他の物件で同じ仕事を続けるかは、まあ未来の私次第だな。
荷物を適当に片付けて、改めて部屋を見回す。2DKの1〜2人向けの部屋は廃墟暮らしの私にはとても綺麗で、とても広く感じた。こんなにいい場所に住めるのは嬉しいが、1人だと何だか寂しいな。誰かを呼んでもいいかも知れない。普通の暮らしをしているみたいで、悪くないな。
……ああそうだ、隣の家への挨拶を済ませなければ。感傷に浸ってる場合じゃない。私は事前に買っておいたちょっと高価な蕎麦を持って家を出た。こう言う時は蕎麦を贈るのがいいらしい。事前のリサーチはバッチリだ。
隣の部屋のインターフォンを押す。すぐに快活そうな獣人(パピヨン)のご婦人が出てきた。
「隣に越して来た者だ、よろしく頼む」
「あら、今時引越しの挨拶をしに来る子なんて珍しいわねぇ!よろしくねお嬢ちゃん!……見た所生徒さんみたいだけど、どこの学校の子かしら?連邦生徒会?」
「まあ……そんな所だ」
言えることではないので、言葉を濁しておく。だがご婦人はそれ以上に聞きたいことがあるらしく、話題はすぐに変わった。
「それにしてもこの部屋にねぇ……何で住もうと思ったの?」
「他よりずっと安かったからだ」
「ああ、不動産屋さんも安くしてるのね。でも、ここ訳あり物件よ?」
「ああ、聞いている。自殺者が出たそうだな……」
事前に聞いていたこの部屋の話、前の住民の顛末を思い出す。確か、前の住民はこの自治区の生徒で、家賃を滞納した末に部屋の中で首吊り自殺をしたそうだ。
「……そんな所に住むなんて物好きねぇ」
「まあ、安かったからな」
「あ、分かったわ!貴女アレでしょ!?事故物件に住むバイトって奴!前にテレビで見たのよ!」
「いや、そんなものではないさ。安かったからここを選んだ、それだけだ」
早速指摘されたが、注意事項の通りに否定しておく。ゴシップ好きなのだろう、楽しそうに追求してくるな。その後もご婦人は食い下がって来たが、上手いこと躱してみせた。
「まあいいわ、何かあったら言いなさいな」
「ああ、頼りにさせてもらう。では失礼する」
ほどほどに会話を切り上げ、自分の部屋に戻った。その後は家で寛いでいたが、心霊現象などは何もなく1日を終えた。このまま何事もなく、1週間を過ごせればいいのだが……。
(2日目)
ただ家に住むだけのアルバイト…………暇だ。快適だしお風呂もトイレもあるし、お金は前のバイトで結構稼いでたからしばらくデリバリーでも問題ない。やろうと思えば本当に、一日中家に居られる。だが私は……自分で言うのもなんだがずっと劣悪な環境で生きて来た人間だ。家は廃墟が当たり前、寒いし暑いし風呂もトイレも食べ物もない生活。それに悪い意味で慣れてしまったようだ。落ち着かない。
ううむ、こんな時アリウスにいた頃は何をしていただろうか。そういえばあの頃は姫達が周りにいたな、劣悪だが孤独ではなかった。だから暇だとか落ち着かなさとかは感じなかったと思う。思い返してみると人生は虚しいだけだと思っていたが、それでも心の支えになったものは確かにあったんだな……。
「………電話してみるか」
静寂で耳が痛くなってきた。声が聞きたくなった。スマホを手に取り、連絡帳を開く。ちょうど履歴の1番上にヒヨリの名前があったので、それをタップした。
「………もしもし、ヒヨリ?」
「あぁ!姉さん!お久しぶりです!!珍しいですねぇ、姉さんから電話してくるなんて。何か辛いことや苦しいことがあったんですか?」
「いや、みんなの声が聞きたくなったんだ。迷惑だったか?」
「えへへへ……姉さんがそんなこと言ってくれるなんて嬉しいです……!!でもごめんなさい、実は今みんなで護衛の仕事をしてまして……、しばらく雇い主さんに付きっきりなんです……」
「そうなのか……!すまんな、邪魔をしてしまった」
「いえいえ……!私は見張りで手が空いてたので……。姉さんのところも騒がしいですねぇ……バイト中ですか?」
「何?バイト中ではあるが……騒がしい?」
「ええ、何だかずっとバタバタって音がしてますよ……?」
「まさか、ここには私しか……」
「あっ、不審者だ。狙撃しなきゃ……ごめんなさい姉さん!依頼落ち着いたらかけ直しますね……!」
それだけ言うとヒヨリの声色が真剣なものに変わり、電話は切られた。ヒヨリの狙撃の腕は確かだ、不審者とやらは一溜まりもないだろう。……いいやそれよりも。
周囲を見回しつつ、アサルトライフルを手に取る。死角になる場所や窓、他の部屋も確認するが人はいない。ここには私しかいない、静かな家だ。だがヒヨリはバタバタと音がすると言っていた。一体何が聞こえていたのだろう?さっきとは違う意味で沈黙が肌を刺した。この家は、本当にまずいものがいるのか……?
(インターフォンの音)
「お嬢ちゃん〜!いる〜?」
隣のご婦人だ、不安からか足早に玄関へと向かい、扉を開けた。笑顔を浮かべるご婦人がそこにいて、思わずホッと溜め息を吐いた。
「お蕎麦早速食べたのよ、美味しかったわ!ありがとね」
「そうか……喜んで貰えたのなら何よりだ」
「うんうん、……あ、急に来て邪魔だったかしら?取り込み中みたいだけど」
「いや、問題な……取り込み中?」
デジャヴを感じる会話に鳥肌が立つ。恐る恐る聞いてみると、ご婦人はキョトンと首を傾げた。
「え?バタバタって音がしてたから、お嬢ちゃんと他に誰かいるんじゃないかって思ったのよ」
さっきヒヨリが聞いたらしい音を、ご婦人も聞いていたらしい。家に居た私には聞こえなかったのに。一体どうして……?
「……ここには、私しかいないぞ」
「あら、あらあらあらあらあら!じゃあアレかしらね!霊現象かしらね!?」
「あ、あぁ……そうかも知れないな」
ご婦人は目の色を変えて私に詰め寄ってくる。面白い話の種ができて大はしゃぎだ。だが当事者の私はそれどころじゃなくて、ついつい煩わしく感じてしまう。とりあえず鼻息の荒いご婦人の顔を押し返した。
「やっぱりいるのね、幽霊!ってことは貴女もやっぱり事故物件に住むってバイトの人なの!?不動産屋から雇われてここに住んでるんでしょ!?」
「違うと言ってるだろう。私はそんなのじゃない、ただの住民だ」
「そう?隠してるんじゃあないの〜?」
さらに追求してくるご婦人をどうにか宥める。気は紛れたが、落ち着きはしないな。ご婦人の反応が、本当に何かいるんじゃないかと思わせてくる。
しばらく世間話をした後、ご婦人は自分の家へと戻った。しかしその際に一言、私に問いかけてきた。
「ねえお嬢ちゃん、何で幽霊は居ると思う?」
「……いや、分からないな」
「それはね、忘れて欲しくないから。忘れられたら本当に消えちゃうからよ。ここに住んでた子も、きっとそう思ってるわ」
「…………」
「貴女は事故物件に住むバイトじゃないのよね?」
「……ああ、ただの住民だ」
「じゃあいいんだけど……」
ホッとしたような、優しそうな表情を浮かべていたご婦人。だがその目は底なしの闇のようで、何の感情も読み取れない。一体何だったのだろう、そしてあの問いかけの意味は?疑問に思いながらご婦人を見送った。しかし何となくだが、注意事項は絶対に守るべきだと感じた。少なくともあのご婦人に、自分が事故物件ロンダリングのバイトだとは話さない方がいい気がする。
その日は無事に過ごせた。バタバタなんて音はしない、とても静かな1日だった。
(6日目)
このバイトを始めてからずっと家の中で過ごして、今日も同じようにしていようかと思ったがさすがに飽きてきた。……適当に散歩でもしよう。思い立ってすぐに、貴重品だけを持って家を出る。
アパートから自治区を治める学校までの間には商店街や公園などがあって、暇を潰すのにはちょうどいい。肉屋でコロッケを買い、駄菓子屋でラムネを買い、公園の木の木陰に座って休憩する。鳥の鳴き声が聞こえる。そよ風が気持ちいい。コロッケとラムネ美味しい。うむ、いい余暇だ。
「………………帰りたくないなぁ」
どうしても家のことが気になってしまう。私は何も感じないし何も聞こえない、見えないのだが、ヒヨリの電話から何かいるんだろうなとは思いながら生活していた。それが中々にストレスだった。
自分でも認識すれば、怖いがまだマシかも知れない。そう思って3日目と4日目は霊現象を見逃さぬよう、徹夜で家の中を見張った。私は1週間くらいなら眠らなくてもいいように訓練されている。徹夜など余裕だ。だが特に何も起こらなかった。
5日目……つまり昨日も同じように見張っていると、22時頃にヴァルキューレの生徒が家に訪ねてきた。
「付近の民家の方々から、アパートがやけにうるさいって通報が来てます。少し中を見せて貰えませんか?」
私は指名手配犯だがその時は見られて困るようなものは上手いこと隠しているし、咄嗟にマスク(いつも装着しているものではなく普通の白いマスク)をつけたため、バレる心配はないと判断。努めて冷静に了承してヴァルキューレ生徒を中に入れた。
「ところでうるさいとはどう言うことだ?静かにしていたつもりだが……」
「いやぁ、何でもバタバタと暴れ回ってるような音がずっと聞こえてるそうで。何か心当たりは?」
「……ないな」
「そうですか……。まあ、念のため確認だけさせてもらいますね」
訪ねてきた時は警戒していたヴァルキューレ生徒だが、私があっさり中に通したことで猜疑心が薄れたようで、途端に気の抜けた表情に変わってしまった。私が言うのもなんだが、もうちょっと警戒した方がいいと思ったな。
そして玄関に近い風呂場とトイレから順に見て回ったのだが、寝室に辿り着いた途端にヴァルキューレ生徒は悲鳴を上げた。
「ヒィッ!!ひひひ、人が首を吊ってる……!!」
「は?何を言って……?」
「苦情の原因はこれですか!?うっ、うわああああああああああああああ!!!」
「落ち着け!!誰もいないだろ!?」
そのまま飛び出していったヴァルキューレ生徒は応援を引き連れて戻って来た。そしてすぐに私は拘束され、家には捜査の手が入った。しかし……、
「あれ?首吊り死体は?見当たらないよ……?」
「死体を隠した跡も見当たらないっすよ?」
「そんな!私は確かにこの目で見ました!寝室で首を吊ってる女の人がいたんです!!」
「確かに寝室の天井には何かを吊るした痕跡があるね。でもここって確か前に自殺があったお家でしょ?その時のじゃない?」
「え!?住民さんマジっすか!?」
聞かれたので、生徒が自殺をした家だと肯定した。自分が事故物件ロンダリングのバイトだと言うことは一応伏せておいた。
「じゃ、じゃあ私が見たのって……!ひっ、ヒエェェ……」
「いや〜まさかそんな。でも……ねぇ?」
「やばいっすね!何でこんな地獄みたいなとこに住んでるんすか住民さん!?」
その後私への簡単な取り調べが行われ、ヴァルキューレ生徒達は帰って行った。首吊り死体を見たと言っていた生徒は酷く怯えていて、他の生徒に宥められながら出て行ったのを覚えている。泣きたいのはこっちだと思ったな。
………とまあ、そんなことあったのだ。結局その後は何事もなく今日この日を迎えたが……。
アパートどころか近隣住民の迷惑になるほどのバタバタとした音、寝室の首吊り死体。それを実際に聞いた人見た人は確かにいるのに、私は何も認識できていない。
……正直に言うと、何事もなく終わると思っていたのだ。確かに痛ましい事件があったが、まさか本当に霊現象が起こるなんて思ってなかった。さらにそれが周りの人間は認識できているのに、私は一切何も感じないのが不気味で仕方がない。家に帰りたくない。もう少しで出て行けるのだが……。
「………いや、頑張ろう。不気味だが私に何か被害が出てるわけではないんだ。そうだ、よし」
自分に言い聞かせるように独り言を吐き、立ち上がる。ずっと徹夜だったからか、かなりの時間ぼーっとしていたらしい、陽の光がオレンジ色になっていた。
重い足取りでアパートに戻り、ドアノブに鍵を刺す。するとご婦人が出て来て、私に話しかけて来た。
「あら、お嬢ちゃん。どこか出かけてたの?」
「ああ、散歩にな。ご婦人はこれから出かけるのか?」
「まあ、そんな所よ。そう言えば昨日は大丈夫だったの?ヴァルキューレの子達が来てたじゃない」
「あ、ああ。まあな。色々あったが問題ないさ」
「色々って言うと、霊現象よね?こっちまで聞こえたわ!首吊り死体があるって!」
ああ、声が大きかったからなぁ。私は顔を顰めたが、対照的にご婦人ははしゃいでいた。
「やっぱりその部屋は大変なことが起こるのね!面白いわねぇ!」
「いや、住んでる身としてはあまり面白くはないな……」
「あらあら、でもそれを承知でここに引っ越したんでしょ?それとも、仕事で住んでるとか?」
「仕事……まだ疑ってるのか?」
眉間によった皺を指でグリグリと押し潰す。このご婦人、会う度に私が事故物件ロンダリングのバイトじゃないかと問い詰めてくる。大当たりなのだが、『他の住民には自分が事故物件ロンダリングのバイトだと言わないこと』という注意事項があるため肯定はできない。申し訳ないとは思っているが、いい加減しつこい。
「悪いがご婦人。何度も言うようだが、私は不動産屋に雇われた事故物件に住むバイトの者じゃない。ただここが安かったから引っ越して来ただけなんだ。いい加減追求するのはやめて欲しい。困るんだ」
努めて冷静に、ご婦人に追及を止めるように言った。それに対してご婦人は、分かってないような顔で首を傾げる。……ダメそうだな、もういい。
「失礼する」
ご婦人から顔を逸らし、さっさと家に入った。その瞬間、インターフォンがなった。覗き窓から外を見てみると、真顔のご婦人が立っている。
「ねえ、お嬢ちゃん。隠さないでよ。あなた本当は事故物件に住むバイトの人でしょう?」
「違うと言ってるだろう、何のつもりだ?」
「いいえきっとそうよ、バイトのためにここに引っ越したんでしょ?ねえ?」
(ノック音)
「ねえ、お嬢ちゃん。ねえってば。正直に言ってちょうだい。貴女バイトの子なんでしょ?ねえ?」
様子がおかしい。ずっと真顔で同じ問いかけを吐き続けている。ノックをし続けている。その場を離れてくれない。
「いい加減にしてくれ!これ以上続けるならヴァルキューレを呼ぶぞ!」
本当は自分のことがバレそうなので呼びたくない。だがさすがのご婦人もヴァルキューレを呼ばれたら困るはずだ、さあとっととお家に帰ってくれ……!
「ねえ、お嬢ちゃん。どうして嘘をつくの?本当のことを言ってちょうだい。貴女バイトの子でしょ?私には分かるのよ?ねえ……ねえ!!」
(ドアを乱打する音)
「うっ……!!」
思わず後退る。ご婦人は狂ったように扉を叩き、狂ったように「貴女バイトの子なんでしょ!?」と叫び出した。困惑して再度覗き穴を見る。真顔だ、真顔でドアを叩いて叫んでる。急にどうした!?
「くっ……!本当に呼ぶからな!」
私はドアの向こうにそう叫び返し、ヴァルキューレに電話をかける。事情を話すとすぐに向い、近隣住民に話をつけると言ってくれた。これで一安心だ。とりあえず今はご婦人を監視しつつ、ヴァルキューレの到着を待とう。
少し気が楽になった私は、扉を睨みつけてご婦人の監視を始めた。扉が破られることはないだろうが、一応アサルトライフルを構える。
「嘘つかないで!貴女事故物件に住むバイトなんでしょ!?それでここに住んでるんでしょ!?」
「違う!!……いや、もう無視でいいな」
執念すら感じる追求。実際その通りだから、認めた方が早いのかも知れない。だが認めたら認めたでもっと悪いことになりそうな気がする。私は口を閉じ、ご婦人の叫びを聞き流しながらヴァルキューレを待ったのだった。
(6日目、23時)
(ノック音、ノック音、ノック音、ノック音、ノック音、ノック音、ノック音、ノック音、ノック音、ノック音、ノック音、ノック音、ノック音、ノック音、ノック音、ノック音)
おかしい、どう言うことだ?どうしてヴァルキューレが来ない……!?
幕間・サオリのバイト飯
13.ゴミ集積場の食堂の朝ごはん
食べた時のバイト:ゴミ収集
説明:食堂で提供される朝ごはん。メニューは日替わりだが、カレーは毎日出る。
コメント:どのメニューもボリュームたっぷりで、カレーはおかわり自由。バイトの間は毎日たくさん食べていた。本当に美味しかった。