フロストパンク世界にTS転生して落とされる話 作:キサラギ職員
A.大寒波が来るので耐えられる物資を集めないといけなくなる
「うーん食料のめどが立ったのはいいけど何もかも足りないなあ」
足らぬ足らぬは工夫が足らぬとはよくぞ言ったものである。
俺は、手帳の資材状況を見てため息を吐いていた。
温泉から食料供給を受けたはいいものの、継続的に送るためには道中の確保と整備が必須。これが最低限のラインだ。食料を現在の人口を支えられるだけ送って欲しいとなると、向こう側の温室のパイプラインなんかの改装は必須だし、住居も更に規模を拡大しないといけないし、診療所も欲しいのだと言う。
「他の集落の発見を急がせないとまずいな………自給はできてるとは言っても必要最低限だし、いつまた長期間の嵐が来るか、あの大寒波が来るとも限らないし」
進展は、一応ある。廃鉱山を確保して、ある程度の石炭をキャラバン隊で往復させられるようにしたのだ。とはいっても人員不足。しかも廃鉱山なのでとれる量が少なすぎて、現在の収支だとトントンからちょっとだけ上向く程度である。
「こりゃ本格的な炭鉱をもう作ったほうがいいな」
炭鉱を作るにはスチームコアが必要だ。現在一個だけあるが、これを温泉に送ってポンプをさらに改良しても………。
足らぬ足らぬは………。
「ほい」
「ありがとう」
「あまり根を詰めるなよ」
エイダンがお茶を淹れて来てくれた。俺が唸り声をあげているのを見て、作ってくれたのだろう。感謝を述べつつ一口飲む。
「個人的な意見で言うと炭鉱開設を急ぐべきだとは思う。何にしても石炭って使うからな」
「それはそうか………仕様上何もいらなかったけど普通に考えて精錬で石炭使うよなぁ」
製鉄所。その仕様上特に何か資源を使ったりはしなかったが、普通に考えて鉄鉱石を鉄にするのに石炭を使うのは当然のことであった。そういう意味でも、今の露天掘りから、オートマトンが動ける設計の炭鉱に切り替えた方がいいだろう。
「ジョナスさん曰く設計図は既にあるそうだ、あの人いつ休んでるんだろうか」
そうと決まれば話は早い。俺は炭鉱開設に向けて人員確保を進める方向性というより、もう本日より開始することにした。
『別の集落発見か』
作業中にその一報が入って来た。
本部に戻ってみると、興奮した様子の通信士がいた。
「発見したか?」
「はい。三か所、見つかりました。報告をまとめるのに時間がかかってしまい申し訳ありません」
「都合がいいなというよりいい加減発見できなかったらいよいよ詰んでたところだった」
俺は報告をまとめた紙を見遣った。
「ン。廃船キャンプに、子供たちの炭鉱に………陸軍倉庫の村か」
「はい。廃船キャンプは大型船の墓場のような場所らしく、無尽蔵に木のクレートがあるそうです。木も豊富だとか。炭鉱は文字通りです。最後の陸軍倉庫は、まだ地球が暖かった頃の軍部の施設らしく、金属部品類が大量に埋蔵されているらしいですね」
「それぞれ不足するものも違うと」
廃船キャンプは、木こそあれど他のものはなく。そんな調子である。バランスよく揃っているうちのクレーターは幸せと言えるんだろうか。
「移住希望者は?」
「いませんでした」
「ふーむ、まあいいや。それぞれの集落の正確な位置を割り出しておいてくれ。人員、物資のやり取りで必要になって来る」
仕事がどんどんと増えるな。まあいつものことか。
これで各種物資を入手できる可能性が高まってきたが、同時に、不安を覚える。原作通りということは、原作通りに氷点下150度にも達する大嵐が到達する可能性が高いということだ。
「………というか各集落にも嵐が到達するってことだよな……?」
耐えきれるのか? 耐えきれるとは到底思えない。温泉とか住民地面に藁敷いて寝てたんだぞ。洞窟内部があったかいとは言え限界があるだろうし。
もうこれは全集落に嵐を乗り切れるシェルターの設置でもやらないとダメな気がしてきた。と言うかうちもそういうのを作って………あ、でも食料と燃料は最低限ないと………。
と悩んでいる間にもどんどんと時が流れて行ってしまうので、俺は、手帳片手に小走りで町中を移動しては指示をしてを繰り返したのだった。
「おねえちゃーん! ビーコンの人が難民がまた来たって言ってるよー!」
連絡係に任命していた子供たちがやってきたので俺は大きな声で返事をすると、オレンジ色のジャケット翻して走り出したのだった。
「今行くよー!」
そういえば、俺は最近もう一冊の手帳を持ち始めた。
『国家の作り方』
と題した手帳だ。
夢みたいな話かもしれないが、そこまで行けるならば……行ってみたい。そんな淡い希望を抱いて。
ステータス:定住中
メインクエスト:大寒波を生き延びろ
:他の集落との関係を構築しろ
:大嵐を生き延びるためのシェルターを作り物資を備蓄しろ
小目標:温泉とのロジスティクスを確立する
生存者数:311名 エンジニア18+子供たち(子供たちの一部は、建設作業に従事しています)
死者数:13名
食料:あと3日分 収集中
木材:少し 収集中 製材所が停止しました/ウォールドリルが稼働しています
鉄材:少し 収集中 製鉄所が稼働を開始しました
石炭:4日分(ジェネレーター連続稼働のため&前哨基地からの送付) 収集中 オートマトンが24時間体制で働いています
スチームコア:持っていない
「ジェネレーター」
改造完了 反射板と出力系の改良
「児童法」子供たちは、技術者の手伝いをしなくてはならない。状況に応じ、簡単作業を行わなくてはならない。
「労働法」通常通りの8時間シフト 延長12時間シフトまで可
「基本法」殺すな、盗むな、怠けるな。違反した者はむち打ち刑と処する。
「私有財産」これは、認めない。
「投票権」これは、認めない。ただし都市の自立が確立されたのち投票権を付与し民主主義体制に移行する準備がある。
「スープ食」具材を煮込んだスープを提供することでかさましして大勢に食事が行き渡るようにします。
「墓地」埋葬地を設けます。
「正式な葬式」葬式を執り行います。
「死者の碑」死者を弔うための碑を建設します。
「緊急診療所」テント施設。コストの低い簡易の医療設備を建設する。
「荒療治」手足切断を含む手術の許可を出します。
「パブ」飲み屋を建設します。
「風呂屋」風呂屋を建設します。
次の建物があります
・本部 執務室を備えた家です エイダンとジュンの家でもあります
・宿泊小屋(320名分)
・診療所
・飛行ハンター小屋(クロスボウ含む装具の開発済み)二棟
・ワークショップ(二階建て)
・集積所(収集物が枯渇したため運用停止しました)
・道 クレーター内部、砂利を敷いた道を建造しました
・ビーコン 観測気球 遠征隊を組織できます また嵐を観測できます
・温室 作物が出来上がるまで時間がかかります カロリー大の作物が出来上がるには数か月はかかるでしょう カブ、葉物、など一部農産物の出荷が始まりました。
・温室(畜産部) イノシシ数頭を飼育しています
・温室(酒造部) ベリー酒を製造しています
・温室(蒸留部) 純度の高いアルコールを生成する部門です。
・製鉄所 クレーター内壁に露出している鉄鉱石や砂鉄を採取、鉄に変えます
・製材所 クレーター内部の木を伐採して木材にかえます。クレーター内部の木材が枯渇したため、運用停止しました。
・炭鉱 露天掘りを開始しました
・墓地 数百名を埋葬できる墓地です。現在13名が埋葬されています。
・記念碑 死者を弔う記念碑です
・岩塩採掘所 料理に使われる岩塩を採掘する場所です。豊富に転がっているので数名派遣すれば十分でしょう
・パブ 仕事終わりの一杯程格別なものはありません
・風呂屋 体を清潔に保つことは、健康の秘訣です。
・ウォールドリル 永久凍土から木を採掘します。
・チャイルドシェルター 建設中
・炭鉱 石炭を生産します。オートマトンの駆動を考慮した設計です。スチームコアを使用しました
・前哨基地 廃鉱山との間でキャラバン隊を組織しています
次のオートマトンが稼働しています
・一号機『Ironclad (アイアンクラッド)』(駆動系の改良済み)
炭鉱で働いています
エイダン・ウィンターズ(あなたのことをもっともっと知りたいと願っています)
アイザック・ヒル(あなたのことを信頼しています)
ルーク・エヴァンス (あなたのことを、信頼しています)
イーサン・ロックウェル (技術者になりたいと強く思っています。鉄材リーダーのままです)
アデル・ブラックモア(オートマトンと一緒に働いています。ようやく炭鉱が立ち上がったのでほっとしています)
住民(希望が高く、不満も低いです。他の勢力が見つかったことで、上昇志向が高まっています)
『勢力』
・温泉 地熱の籠った洞窟で生活する集団です。食料を生産できます。
人員が補充され、ポンプの修復が行われました。住居の拡充も実施しました。
・廃船キャンプ 廃船を起点とした船の墓場のような場所です。木材を主に生産します。
・子供たちの炭鉱 子供を大勢抱える自動化された炭鉱です。石炭を生産します。
・陸軍倉庫の村 前時代の陸軍が管理していた倉庫を抱える村です。鉄材を取り出せます。