メジロ家の変な子   作:ネギ市場

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タイトルのお引越しは


お引っ越し?

 

 「••••••それで、何がどうなってこうなったのかしら?」

 あれから4人を連れて屋敷の応接室に来たラモーヌは、4人をソファに座らせ、自分も対面のソファに座って事情を聞く事にした。

 用意された紅茶を優雅な所作で味わうラモーヌを前に、お互いの事をチラチラと見合いながら、リアルデュークを除く3人は互いに誰が説明をするのか?その役を押し付けあっていた。

 「••••••アレを持ってきて貰えるかしら?」

 「••••••畏まりました」

 「さて、わたくしとしては、事情を話して貰えれば良いだけなのよ? まぁ、お祖母様の耳に入れるかどうかは内容次第ですが••••••可愛い妹達と仲良くアフタヌーンティーを楽しみたい気持ちも有りますしね。 ですのでこうしましょう。 話してくれた人からこのケー「リアさんが全て悪いです」キを••••••」

 「ドーベルが悪ノリしてライアンがただ眺めてました。わたくしはリアさんを止めただけです!」

 メイドが部屋にケーキを運んで来たのが視界の端に映った瞬間、見事に暴露したマックイーンに全員がドン引きする。

 「••••••おおぅっ••••••」

 「••••••マックイーン」

 「「••••••嘘でしょ?」」

 「••••••マックイーン、貴女ね「••••••シャーっ!」」

 目を瞑り、額に手を当ててラモーヌが何かを言おうとした時、丁度ケーキを運んでいるメイドがリアルデュークの後ろを通った時、リアルデュークが急に背凭れをずり上がり、腰から背凭れの裏側にぶら下がってメイドを威嚇した。

 悲鳴をあげて手に持っていたお盆を放り出すと、そのまま後ろ向きにひっくり返った。

 「何やってるのリアっ?」

 ライアンが慌てて逆様になっているリアルデュークの足首をおさえる。

 リアルデュークはその間もひっくり返ったメイドへの威嚇を止めない。

 「一体どうしたのかしら? 普段はもう少し理性があるのに••••••」

 「筋トレでナイスマッスルにならなかった時でも、ここまで野生的にはならないしねぇ••••••」

 「先生、だいぶ野生化してますね?」

 ラモーヌ、ライアン、ドーベルの3人はそう言い合いながらリアルデュークの様子を見ていた。

 「そう言えば、マックイーンは?」

 ライアンが何気なくマックイーンが座っていたソファを見ると、そこには誰も居らず、部屋のなかを見廻してみると、お盆に乗せてあった筈のホールケーキの残骸の側で四つん這いになって残骸を見つめて絶望していた。

 

 それから、別のメイドを呼んで片付けと倒れたメイドの介抱を任せると、いい加減面倒になったのか、この場はラモーヌの一声で解散となった。

 「あまり羽目を外さないのよ? あと、リアちゃんのこと、宜しくね?」

 と、だけ告げて部屋から出て行った。

 そして片付け等も終わり、メイド達が退出した部屋には、残骸があったであろう場所を見つめて未だに絶望しているマックイーンと、未だにソファの背凭れに脚をかけて仰向けになっているリアルデュークと、その脚を片方ずつ持って支えているドーベルとライアンだけになった。

 「で、これって何時まで持ってないといけないのかな?」

 気不味い雰囲気を察しながら、ライアンはリアを挟んで隣で自分と同じ状態のドーベルに問いかける。

 「••••••そうねぇ、先生が落ち着くまでじゃない?」

 そう言いながら逆さまになっているリアルデュークの脚を空いている左手で撫で撫でするドーベルを見て、ライアンはリアルデュークの足の筋肉のチェックを始める。

 「••••••貞操の危機?」

 落ち着いたのか、腹筋だけで起き上がったリアルデュークは、自分の足を撫でている2人に尋ねる。

 「あぁ、落ち着いたかな? それじゃ、私は今日の分のトレーニングがまだ少し残っているからそろそろ行くよ。••••••ベルもそろそろリアの足を離してあげたら?」

 「••••••幼女の足、なんか創作意欲が湧いてきたわ! 私もこの気持ちを忘れない内に部屋に戻るわ」

 「じゃあ、ボクも部屋戻る! 2人またね?」

 「「うん、またね?」」

 そう挨拶を交わして3人はそれぞれの自室へ戻って行った。

 

 

 その日の深夜、今日の夜番担当のメイドが、屋敷の戸締りも兼ねた見廻りをして廊下を歩いていると、誰も居ない筈の応接室から微かに女の啜り泣く声が聞こえてきた。

 不審に思ったメイドが恐る恐る応接室のドアを開けると、暗がりの中絶望感を漂わせて「スイーツ、スイーツ」と呟く髪の長いウマ娘が居た。

 

 

 その頃、夕食も終わり、お風呂にも入ったリアルデュークは、無事に引越しの終わった(全てメイド達が整えた。)自室で寛いでいた。

 「••••••マックイーン、最近ポッチャリ! 友達としてダイエット応援。 無事にケーキ迎撃出来た、ボク頑張ったからご褒美!」

 大事な友達のダイエットを後押し出来たことに、確かな手答えを感じたリアルデュークは、厨房に行って貰って来た有名店の限定タルトを美味しそうに頬張っていた。

 「••••••これ、ウマ〜!『••••••ウマだけに?』ダレ?」

 一瞬、誰かが耳元で囁いた気がしたリアルデュークは、部屋中を見て回るが、誰も居なかった。

 「••••••幽霊さん、ここ居ないで••••••」

 得体の知れない寒さを感じたリアルデュークは、頭から布団を被り、見えない存在に恐怖して眠れない夜を過ごした。

 「••••••幽霊サムい」

 

 




 
 
ちゃんとメイドさん達がやってくれます。
そう言えば、ウマ娘の世界では、言霊の力で寒気を起こす幽霊?生霊?がいる見たいです。


周りはしんどそうですね。
 
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