メジロ家の変な子   作:ネギ市場

68 / 130
 


 今回も2話投稿です。


皇帝対科学者

 

 

 

 「って事で、お互いルールの確認は大丈夫だな? では、攻守を決めるジャンケンを……」

 何故かお互いの監督役がジャンケンをする事になり、その結果、サロメチームが先攻となった。

 両チームの選手達が配置につくと、前列に居たタキオンが「スローオフだよ」と宣言して、サロメチームのゴールドシップにディスクを優しくパスして試合が開始された。

 『さぁ、タキオン選手からゴールドシップ選手へスローオフがなされました。 これで試合開始となります。 先ずはゴールドシップ選手、誰にパスをするのか?』

 ディスクを受け取ったゴールドシップが、ニヤリと笑ってルドルフへとディスクを投げ、すぐにゴールラインまで全力で走り出す。

 「見せてみやがれ、皇帝様の実力をよ?」

 ゴールドシップの投げたディスクが、真っ直ぐにルドルフの手元へと向かう。

 『やはり先ずはこの人、我等が会長へとパスを出した。 それを読んでいたか、タマモクロスがパスカットの為に飛び出しているが、これは僅かに届かない。』

 自身へと向かって来るディスクを見て、不敵に笑みを浮かべるルドルフがディスクを掴んだ瞬間、周りを威圧するかの様に一気にその覇気を放しながら皇帝が臣下へ宣言するかの様に叫ぶ。

 「我の前に道はなし、なればこそ…勇往邁進…道は自ら、切り開く…!『汝、皇帝の神威を見よ!』」

 その瞬間、ルドルフとゴールドシップの間に居た全てのウマ娘が敵味方関係無く息を呑み本能的に退く、その光景は正に皇帝が進む為の道を拓く為のものであった。

 「受け取れ、ゴールドシップ!」

 ルドルフが投げたディスクは、真っ直ぐゴールドシップの手元へ吸い込まれて行った。

 『……ご、ゴール! コレは驚きました、試合開始早々にシンボリルドルフ選手のパスで先取点を取りました。 正に、正に、皇帝の一撃! これが絶対の王者、我等が生徒会長、シンボリルドルフだぁぁぁっ!』

 一瞬の静寂が場を支配し、実況のゴールの声が響くと、観客達から爆発的な歓声が響く。

 その声に応える様に、ルドルフが指を一本だけ立てて右手を高々と上げた。

 『会長ぉぉぉっ! カッコいい!』

 その姿を見て更に歓声が大きくなる。

 

 

 「かぁあっ、初っ端からやってくれるやないか? いきなり領域を使うて来るとは……流石皇帝さまや、最初から本気やんけ?」

 至近でルドルフの領域を受けたタマモクロスが、ルドルフへと声をかける。

 「ハハっ、言葉の割にはキミも楽しそうじゃないか?」

 タマモクロスの言葉を受けて、ルドルフも楽しそうに笑う。

 「まぁ、次はこっちの番や、せいぜい楽しみにしとってな?」

 そうルドルフに言うと、陣地交換の為にチームメイトの下へ走って行く。

 そんなタマモクロスを目で追っていると、ゴールドシップが声をかけて来た。

 「やるじゃねぇか会長?」

 「あぁ、ゴールドシップ、キミも良く間に合わせてくれたな?」

 「このゴルシ様にかかればあの位朝飯前だっつうの。」

 そう言ってニヤリと笑うゴールドシップに釣られて、ルドルフも同じ様に笑う。

 「さて、狼煙は上げた、これからが本番だぞ?」

 チームメイト達にそう言って発破をかけると、お互いに自分のポジションへと小走りに向かって行った。

 

 

 「クククッ、先ずは会長くんにキツイ挨拶をされたねぇ? だが大丈夫、私には既にこの試合に勝つプランが出来上がっているからね? この次にすべき事、相手チームの穴、全て問題無いとも! さぁ、万全の体制で、理知的に勝とうではないか諸君?」

 「あったり前や、このまま終わるウチやあらへんで?」

 「お、アゲアゲのテン上げじゃん? パーマー、ウチ等もノリノリで行くよぉ?」

 「うん、ヘリオス、ウチ等の走りで行くしかないじゃん?」

 「て事で、宜しく頼むよ、サクラバクシンオーくん?」

 「はい、この学級委員長に全てお任せ下さい! だって私は、学級委員長ですから!」

 「ボク、給水係頑張る!」

 「やる気が有るのは良い事だよ。 さて、反撃開始としようか?」

 

 

 『さぁ、陣地交換も済んで試合再開の準備も整った様です、今回はリアルデュークチームの攻撃の番となります。 先程の生徒会長の一撃の余韻が残っておりますが、リアルデュークチームはどの様な攻撃を見せてくれるのでしょう?』

 『きっと今回も会長が攻撃を華麗に防いでくれるよ! だって本当に会長は凄いんだもん。』

 『確かに、会長の動きには今後も要注目です。 ですが、リアルデュークチームの指揮を取るのはあのアグネスタキオン選手です。 如何なる作戦で来るのか注目して見て行きましょう。』

 「さぁ、作戦開始だよ!」

 ディスクを投げたタキオンの一言で一斉に走り出すチームメイト達、ディスクを受け取るとそのまま直ぐに思いっきり投げてまた走り出す。

 リアルデュークチームの選手達は、一度も止まる事なく走り続けてサロメチームの選手達を撹乱する。

 『これはっ? リアルデュークチーム、止まりません、ディスクを受け取ってもすぐに投げて走り出します。 その投げる方向もチグハグです。 これにはサロメチームの選手達、釣られて追いかけ回しますが、再開から10分経過しても、ディスクの行き先が分からない為か、全くディスクに触る事も出来ていません!』

 「ちょっ、何なのよ? こんな出鱈目なパス回し、あ、あり得ないでしょ!」

 ディスクを追いかけて走り回ったスカーレットの息が早くも上がり始める。

 「はっ! ど、どう、したスカーレット! も、もうお終いか?」

 同じく走り回っていたウォッカが、荒い息でスカーレットを挑発する。

 「アンタこそ、もう息が、上がって、いるんじゃないの?」

 売り言葉に買い言葉でスカーレットもウォッカを挑発するが、2人共肩で息をしている状態な為、お互いに二の句が告げれずに居た。

 「仕上げだ諸君!」

 そんな時にタキオンの声が響くと、リアルデュークチームの選手達が更にギアを上げてパスを回し、いつの間にかリアルデュークチームに釣られてサロメチームの選手達が全員前に出ていた。

 「後はまかすで、委員長!」

 自陣の中盤でディスクを受け取ったタマモクロスが叫びながらディスクを思いっきりゴール目掛けてぶん投げる。

 「お任せ下さい、何たって、私、学級委員長ですから! 驀進ばくしーん!」

 一気にトップスピードになったバクシンオーがディスクを追い越してゴールラインまで全力で驀進する。

 「な、追いかけませんと!」

 すぐに反応したサロメが追いかけ様とするも、走り回ったせいなのか、元々のスピードの違いか、全く追い付けずにそのままゴールされてしまう。

 『ゴール! 驚異的なスピードで一気にゴールしました。 流石はサクラバクシンオー選手です、正に驚異的な驀進です!』

 

 







 話のキリが良くないと2話になります。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。