メジロ家の変な子   作:ネギ市場

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 今回も2話投稿です。


皇帝対幼女

 

 

 『さぁ、試合も終盤に差し掛かって来た所ですが、この辺りで両チームの差が浮き彫りになってまいりました。』

 『うぇ、何かさぁ、リアルデュークチームってゾンビっぽくない?』

 『確かに無尽蔵とも思えるスタミナで走っていますが、その走りには最早知性を感じませんねぇ? 対照的にサロメチームの方は殆どの選手が体力の限界を感じる動きです。』

 『……ディスクを持ったサロメチームの選手に群がるゾンビの群、正にホラー映画だよねぇ。』

 

 

 「こっち来ないでよぉぉおっ!」

 「スカーレットさん、こっちに投げないで下さいませ!」

 「お腹空いて……も、もう走れません」

 「副会長、一度立て直すぞ?」

 「か、会長、最早前線の者達はダメです!」

 「クッ、私1人では最早無理か……無念だ……。」

 「おいおい会長さんよ、どうすんだ? 前線の奴等の体力はもう限界だしよぉ……いっその事、思い切って前と後ろを入れ替えるか?」

 「いや、それでは今以上に相手に合わせて走り回る事になる。 相手チームの体力が無尽蔵にある現状では、それは悪手でしか無い。」

 「まぁ、体力はあるけど、知力の方はどんどん下がっているみたいだけどなぁ? それにしたって、あの体力は異常だぜ? 体力自慢のこのゴールドシップ様よりも遥かに多いってのは有りえねえ事だ。」

 「あぁ、それについては既に当たりを付けてある。」

 「なら、早いとこその当たりってのを何とかしねえと、負けちまうぞっと!」

 『ゴォォォルッ! シンボリルドルフ選手とゴールドシップ選手による見事なパス回しで、見事にゴールを決めました! 実に見事な連携です、これでこのコンビが決めた点数は3点、サロメチームの総得点5点の内、半分以上を決めた事になります。』

 『会長ぉぉぉっ!流石会長、ハットトリックだよぉぉっ!』

 「な、テイオー、テメェッ! これは、このゴールドシップ様有っての活躍だってのを忘れんじゃねぇっ!」

 『ゴールドシップは、今後も会長の引き立て役頑張ってねぇ?』

 「何言ってやがる、会長さんが、このアタシの引き立て役になるだけだろ?」

 「ふふっ、では、精々引き立て役にならない様に、粉骨砕身頑張るとしよう。」

 「会長、相手チームの面々が……」

 ゴールドシップの挑発に余裕のある笑みを浮かべていたルドルフに、エアグルーヴが声を掛けてくる。

 「……これは、まさによくあるアレな映画の一幕だね?」

 エアグルーヴに促されて相手チームを見たルドルフが口元を引くつかせて感想を述べる。

 「リアルホラー映画ってのは洒落にならねぇぞ? っておい、問題児が出て来てるじゃねぇか?」

 相手チームの布陣を見て、思わずといった感じでゴールドシップが声を上げる。

 その声を聞いたリアルデュークが、仁王立ちで腕を組んだ状態で自信満々に宣言する。

 「ふっふっふっ、ボク参上! これで勝つる!」

 

 『おっと、ここでリアルデュークチーム、キャプテンのリアルデューク選手が投入されました。 トウカイテイオーさん、これはどう言った展開でしょうか?』

 『さぁ?』

 「おいおい、ちょっと待て、そっち8人いるじゃねぇか?」

 リアルデュークの態度を見て、急に冷静になったゴールドシップが相手チームを指差して抗議する。

 「大丈夫、タキオンがお茶するから!」

 そんなゴールドシップの質問に、何でもないかの様にリアルデュークが説明する。

 「おいおいお茶って……オレは何も聞いてない。」

 リアルデュークの説明に動揺を隠せないウォッカが呟く。

 『なるほど、タキオン選手との交代でリアルデューク選手が出るみたいです。 これで試合に大きな動きが出てくるでしょう。』

 『大きな動きって言うかさ、何かめちゃくちゃになりそうな予感だけはするよねぇ?』

 

 

 「まぁ、ちゃんと7人なら問題無いんじゃ無いかしら?」

 「確かに、それはそうだが、敢えて問題があるとすれば、それは、問題しか起こさない奴がいるって事だろう?」

 そんな呑気な実況席の放送を聞きながら、スカーレットとエアグルーヴの2人が、リアルデュークをチラ見しながら話し合う。

 「ボクの必殺技見せる、みんな喜ぶ、怒られない、完璧な作戦!」

 誰に言うでも無く、自分の考えた最強の作戦を自慢するリアルデュークの近くで、タマモクロスが頭を抱えて蹲り、何やらブツブツと呟いていた。

 「……わかる、ウチにはわかる。 きっとロクでも無い作戦や! ウチ等皆酷い目に遭うに決まっとるねん。 もう無理なんや、味覚が居ないんや、水を飲んでも何時ものドリンクを飲んでも、アレの味しかせぇへんのや……」

 そんなタマモクロスに縋り付く様に、オグリキャップがタマモクロスに必死の形相で話しかける。

 「タマ、おかしいんだ……何を食べても、何を飲んでも味が……味が同じなんだ。」

 そんな2人の少し後方では、いつの間にか居たサクラバクシンオーが直立不動で空を見上げていた。

 「はい、サクラバクシンオーです。 はい、飲みます、はい、走ります。 はい、学級委員長です。 御免なさい、学級委員長で御免なさい。 大丈夫です、ワタシは元気です。」

 「オレは大丈夫、きっとまだ大丈夫だ。 試合さえ終わればまた日常が戻ってくる。 だから大丈夫……」

 そんなチームメイト達を見て、拳を握り締めながらウォッカが自己暗示をかけるかの様に呟いているその横で、ダイタクヘリオスとパーマーの2人も声にならない呻き声を出しながら何かを飲んでいる。

 主犯と思われるタキオンとリアルデューク以外の燦々たる有様に、サロメチームの面々が眉を顰めて小声で話し合う。

 「何と言いますか、既に試合所では無いのではないでしょうか? もしかしてあの飲み物の中には、社会的に不味い物が入っているのでは?」

 その異常な風景にサロメが眉を顰めたまま、ルドルフに疑問を呈する。

 「……まさか、流石にそこまではしないと思うが……」

 「会長、あのアグネスとリアルデュークです。」

 「だが、しかし……兎に角、全てはこの試合が終わってからだ。 先ずは残り2点先取して終わらせよう。」

 「はい、会長。」

 ルドルフ達の話しが終わった頃には、リアルデューク達の布陣も完了しており、ディスクは既に一番奥の自陣深くに陣取ったリアルデュークが持っていた。

 

 







 もう少し、文字数の調整が出来るようになりたいと思っております。
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