メジロ家の変な子   作:ネギ市場

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 話数の切り方がしっくりこない為、ちょっと短めです。
 


サロメとリアルデュークとトウカイテイオー

 

 

 「うっみだぁぁぁっ!」

 「うぅぅぅみぃぃぃっ!」

 真夏の太陽の下、スクール水着姿の少女と幼女が砂浜を駆け抜けていく。

 少女の方は前髪に白いメッシュを一房垂らした鹿毛のロングヘアーをピンクのリボンでポニーテールにまとめた小柄なウマ娘で、幼女の方は更々の長い銀髪を同じくピンクのリボンでポニーテールに纏めたウマ娘で、2人共砂浜を走る勢いそのままに海へと突撃して行った。

 そのまま2人で水の掛け合いを始めたのだが、すぐに幼女が少女の前に手を広げて動きを止めると、徐に足下の水面に対して正拳突きを行う、すると大量の水が少女目掛けて降り注いだ。

 「うぷっ……やったなぁ?」

 「油断大抵!」

 「そこは油断大敵でしょ?」

 ドヤ顔で胸を張る幼女に、後からゆっくりと波打ち際まで歩いて来た少女がツッコミを入れた。

 「あ、サロメもこっち来なよ?」

 「ふふ、これでも私は淑女ですの。 テイオーさんやリアさんみたいに海だからとお子様みたいにはしゃぐ歳でも有りませんので、私は遠慮しておきますわ。」

 テイオーがサロメを誘うと、ここのところ千尋指導でダイエットが成功した身体を見せ付ける様に胸を張って断りを入れる。

 「いやいや、淑女って年齢じゃ無いじゃん?」

 「……サロメ、実はオババ?」

 「なっ! リアさん、言うに事欠いて何て事を言いますの! 大体、私とリアさんは同い年ではありませんか!」

 そんなサロメを揶揄う様に突っ込むテイオーと、首を傾げながら尋ねるリアルデュークにサロメが慌てて反論する。

 「じゃあ、千尋は?」

 「ん〜、ギリおばさん? あ、でも、まだ20代最後の年だっけ? なら、おばさんは可哀想かなぁ?」

 「最近肌の張り、気にしてた。」

 「やっぱりお肌で年齢を感じるのでしょうか?」

 普段から一緒に居るリアルデュークとサロメが千尋の様子を思い出しながらそう言い合うと、それを聞いたテイオーが何となく呟く。

 「ん〜、ボク達はまだまだ若いからわかんないかなぁ?」

 「オババ、水弾かない、悲しい現じっぶぅっ!」

 突如、リアルデュークが顔面から水中に突っ込む。

 何事かと2人がその原因を見ると、目が全く笑っていない千尋が、リアルデュークの後頭部を鷲掴みにして水中に突っ込んでいた。

 「リアちゃん、ちょっとお話しましょうか? そうそう、若い貴女達もご一緒にどうぞ?」

 「「け、結構です!」」

 「……三十路目前の乙女の悲哀を教えて差し上げますので、遠慮なさらずに是非!」

 そう言って2人に笑い掛ける千尋の表情を見た2人は、震える声で素直に返事をするのだった。

 

 

 「ほらほら、走って走って! リアルデューク、真面目にやって! サロメ、しっかり走りなさい遅れているわよ?」

 「うぃぃぃっ!」

 「は、はいぃぃっ!」

 あれから小一時間程、乙女の悲哀を教えて貰った3人の内、サロメとリアルデュークが波打ち際を2時間くらい走らされる中、トウカイテイオーは1人別メニューで千尋の横で腿上げ等をやらされて居た。

 「これって地味にキツいよぉっ!」

 「ほら、腿上げの高さが下がってる、追加で3セットね?」

 疲れからテイオーの腿上げの高さが下がって来たのを見て、すぐさま指摘と追加の指示を出す千尋にテイオーが叫ぶ。

 「ひぃぃっ! 鬼ぃぃぃっ!」

 「あら、若いんだから大丈夫よ、私と違って、お肌が水を弾くくらいみんな若いんだから、そのくらい大丈夫よねぇ?」

 テイオーの叫びを笑って受け流しながら、千尋が楽しそうに笑う姿を走りながら見ていたリアルデュークが、何となく気になって千尋の目を見て小さく悲鳴を上げた後、確認の為に再度注視してみると……千尋のその瞳は一つも笑っていなかった。

 

 

 「……はい、テイオーはそこまで、ダウンをしっかりとやりなさい。 特に足首周りは念入りにね?」

 暫くテイオーの様子を見ていた千尋が声を掛けると、テイオーが不思議な顔で質問する。

 「……まだ追加分あるけど?」

 「良いの、これ以上は負担になるだけだからね。」

 そう言い切る千尋を見た後、テイオーがその場に座り込む。

 「そっか……疲れたぁ!」

 「はい、サロメさんも上がって良いわよ〜!」

 そんなテイオーの姿を見て笑った千尋が、ヘロヘロになりながら走るサロメにも声をかける。

 「つ、疲れたぁ!」

 その場でへたり込んだサロメを見て、リアルデュークが飛び跳ねながら騒ぐ。

 「ぼ、ボクも!ボクも終わる!」

 「リアルデュークはまだ走る! 貴女はまだまだ行けるでしょ!」

 リアルデュークのその元気な姿を見て、千尋が大声で指示を出す。

 「ひぃぃっ! 何で、ボクだけ!」

 「つべこべ言わずに走る! ほら、フォームが崩れてる! もっと足を上げる! そう、そのまま300m走をあと10セット!」

 「オババのヒステリー! 小皺が増えたオババ!」

 千尋からの矢継ぎ早な指示にリアルデュークが不満気に叫ぶと、それを聞いた千尋が額に青筋を浮かべながら更に叫ぶ。

 「オッケー、後20セット追加! あと、そんな乾いた所走って無いで、もっと海側走りなさい!」

 「ひぃぃっ!」

 そんな2人のやり取りを見ながら、整理運動をしていたテイオーが、此方に戻って来たサロメに問い掛ける。

 「……あの子ってさ、何で余計なこと言うかなぁ?」

 「……それがリアさんですから。」

 テイオーの疑問に、しみじみと答えるサロメ、そんな2人を尻目に千尋とリアルデュークのやり取りが砂浜に響いた。

 「さっさと走る! じゃないと、更に追加しますよ?」

 「鬼ババぁぁぁぁあっ!」

 「よし、5セット追加!」

 「いぃやぁぁぁっ!」

 結局、このやり取りが暫く続き、リアルデュークの練習が終わったのは、サロメとトウカイテイオーが練習後の昼寝から目覚めた後だった。

 「……サロメ、何気にリアルデュークの体力ってやばく無い?」

 「……リアさんですからねぇ。」

 そう言って呆れる2人だった。








 文字数を揃えて書くのは難しいですね。
 
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