陰でも自由にやりたくて!   作:カサシチ

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 遅れた分いい文が書けたと思うでしょ?

 一番やばいかもしれない。(悪い方で)


俺のやる事はただ一つ……

 

 俺は今、重複属性についての研究中だ。

 

 いつもの場所、まぁ王都からちょっと離れた山の所なんだけど、え?学校の方はどうしてるのかって?だいたい言ってるよ。二回に一回ぐらいかな?結構言ってるよ、えらいね俺。

 

 「ねぇー、ヴィスワー。」

 

 俺は両目が使えないか試行錯誤しながら雷の力を使って走っている。ちなみにもう片方は何もなしにしている。

 

 どうしたらいいか考えていると、なんかすごくぶっ飛んだ男の気配がした。それは隣を並走してくる。

 

 「何なんだ?俺は今研究ちゅ『ちょっと付き合って欲しくてね。』……なんだ?」

 

 「ヴィスワが最近やってるらしい、重複属性って何?」

 

 この表情を変えずに聞いてきたシドさんはその情報をどこから聞いたんだ?ユウカか?………いやどんだけ考えても必ずユウカが喋ったよね?

 

 ちなみに俺はこの事をユウカにしか話してない。

 だから明らかにユウカなんだが……、本人に聞くか。

 

 「それは誰から聞いたんだ?」

 

 「ヴィスワとよくイチャイチャしてるユウカから聞いた。『ヴァルタ様が新しい能力を得ました。』って。」

 

 俺のこと自慢するにしてもこいつには話すなよ。せっかくならもっとこう、驚かせたかったのに。

 

 「ってか、お前授業は?」

 

 「もう、終わってる。」

 

 「そうか、それでーー。『重複属性。』あ、そうだったな。」

 

 最近忘れ物が多いんだよなぁ、前世含めたら50近くになるからその影響かなぁ?

 

 「まぁ、簡単に説明するなら、俺の右目と左目の属性あるだろ?」

 

 「うん。」

 

 「それが両目に重複して強化できる。まぁ、その分使える属性は一つだけだがな。」

 

 「それってさ。」

 

 「どうした。」

 

 「強くない?」

 

 「強いと思うぞ。」

 

 重複属性なしの俺は汎用性だけ高くてシドのアトミックのような火力特化はない。正確に言うと火力だけなら組み合わせでいけるんだけど、それだと火力以外捨てるし範囲は短い。

 

 広範囲火力が欲しいんだよなぁ。

 

 「それ習得できたら、火力不足も解決じゃん。良かったね。」

 

 「神力習得できたらそれで終わりなんだけどな。」

 

 「確かにね。」

 

 そう言って笑うシドは正直腹たった。

 

 

 

 俺は今、『ミツゴシ商会』の建物の前で上を見ている

 

 そのミツゴシ商会は七陰のガンマやアルファあたりがトップとして取り仕切り従業員達にも複数人シャドウガーデンのメンバーがいる。

 

 この商会によってシャドウガーデンは支えられていると言っても過言ではない。それほどまでに今のミツゴシ商会の影響は凄まじいのだ。だが、一つだけ言うことがあるのだとするのなら

 

 「いや、やりすぎじゃね?」

 

 の一言に限る。

 

 このバカでけぇビルに入っていて、こんなに広いのに外で待っている人がいるし、本当にやりすぎている。まぁ、いい事だ……なのかなぁ?

 

 そう考えに耽っていると見覚えしかない人物に声をかけられた。

 

 「どうぞ、こちらへ。」

 

 「あ、あぁ?」

 

 俺はそう言われ茶髪の女性ってかニューの後ろについていく。

 

 「本日はどのような要件でしょうか?」

 

 「あぁ、ガンマに挨拶をしに行くんだ、まだちゃんと挨拶出来てなかったからね。」

 

 俺がそう言う頃には裏口の扉がニューによって開かれていた。

 

 「ガンマはやっぱり凄いね、ここまで商会を成長させるとはね。あと、ガンマを支えてくれた他のシャドウガーデンのメンバーにも感謝しないと。」

 

 「ヴァルタ様は律儀な方なのですね。」

 

 「まぁ、律儀な方ではあるが、七陰とは家族のようなものなんでな。ある種の情があるんだ。」

 

 あいつらがいなかったら俺やシドはそういう趣味がある強いやつ、ぐらいにしかならなかっただろうしね。

 

 まぁ、そういう所ではシドにも感謝だな。

 

 「こちらです。」

 

 そう考えていたら気づいたら目の前には開かれた豪華な扉があった。俺はその部屋にビビりながら入る。

 

 「すげぇ豪華だな。」

 

 思わずキョロキョロしてしまうほどに綺麗な部屋。うーん、もしかしてシドや俺用だったりするのか?

 

 すると、廊下の方からおそらくはガンマのものであろう足音が聞こえてきた。

 

 「申し訳ございません、お待たせしてしました。」

 

 そう言って豪華なドアがある入り口から入ってくるガンマ。

 

 非常に綺麗な顔でそれっぽい感じで歩いているその雰囲気は正にできる女って感じだ。

 

 だが……。

 

 「あぎゃ!ふげ!ぐふぅ!」

 

 ガンマは何もないカーペットが敷かれてあるだけのところでこけた。それはもう見事なぐらいに。

 

 何度でも言おう、彼女は運動神経が逆に面白いぐらい終わっているのだ。

 

 「ヴァ、ヴァルタ様……。」

 

 「鼻血出てるよ。」

 

 

 

 

 

 

 「それで、今日はなぜこちらに?」

 

 ガンマが鼻血を周りのシャドウガーデンの人達から拭かれながらキリッとした顔で言ってくる。

 

 「特に重要な報告はないんだが、そのお前に直接あって挨拶をしていなかったから来たんだ。」

 

 「な、なんと……!」

 

 「言うのが遅れたが……ありがとう、ガンマ。」

 

 これは俺なりの労りだ。まずは言葉によって労わる。そして次はプレゼントによって労わる。

 

 と言っても彼女は大抵の物が手に入る為、俺しか出来ない事だ。

 

 「言葉だけじゃ足らないだろう。」

 

 俺はそう言ってガンマに近づいて肩に触れて妖力を流す。

 

 「こ、これは……!」

 

 「妖力を流した、これでだいだい1年ぐらいは気持ちよく寝られるぞ。」

 

 「あ、ありがとうございます!」

 

 よし、これで俺なりのお礼はできた、でももうちょっと会っても良いだろうからまた今度考えておくか。

 

 さてと、じゃ本題に入ろうか。

 

 「なぁ、ガンマ。」

 

 「どういたしましたか?」

 

 「俺がここにきたのはガンマに相談しにきたからなんだ。」

 

 「わ、私に相談事……?」

 

 「俺はずっと神力をコントロールしたいと思っているんだが、中々出来なくてな、そこで賢いお前の意見を聞きたかったんだ。」

 

 「そう、ですか……。」

 

 俺がガンマに神力の話をしたのは俺一人だと限界を感じてきたというのと、ガンマならば俺にはない発想があると思ったからだ。

 

 実際にガンマは知能と共に発想力があるからこそ、ここまでのし上がっている。

 

 「………私個人の意見ですが。」

 

 「頼む。」

 

 「私はヴィスワ様が前に仰られた魂が重要だと思っています。ですが、最近のヴィスワ様は修行続きであるとユウカから報告が来ています。ヴィスワ様の本当に欲しいモノは神力なのでしょうか?………というのが私個人の意見です。」

 

 確かに、俺は少し勘違いをしたのかもな。

 

 「………なるほどな、ありがとう。」

 

 「もったいないお言葉です。」

 

 「よし!時間取らせて悪かった、俺は帰るからまたプレゼント持ってくるよ。」

 

 「は、はい!ありがとうございます!」

 

 俺はそう言ってガンマの店から退出した。ちなみにその後チョコを買った。解けないように帰って自作の冷蔵庫に入れておいた。

 

 冷蔵庫はやっぱり便利だね、シドの知識様様だな。

 

 俺はその後ゆっくりとベットに入って30分ほどで意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ん?あぁ、そうかこれは夢なのか。

 

 俺の目の前に腹部が赤い女の子。

 

 髪は青色で目は真緑の女の子。

 

 なんで、悲しくなるんだろうか?

 

 はぁ、今になってガンマの言葉が浮かぶのか。

 

 なるほど、自分のやりたい事……か。

 

 俺は『自由』を求めたんだよな?

 

 いつのまにか神力を求めてたのかな?

 

 ても、力が必要なんだ。

 

 そう、あの時も。そう、俺はどうしても……

 

 『ご、ごめんね……』

 

 何か聞こえる、雨の音?涙の音?嗚咽の音?

 

 なんだったっけな、これ。

 

 俺を見てるような気がする。

 

 はぁ、もう懲り懲りなんだよ。

 

 …………………クソが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「………!」

 

 久しぶりに夢を見た。あれは俺の過去。なんとかして忘れた過去。でも消えない過去。

 

 「………チッ。」

 

 俺のその舌打ちは空気に混ざって消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「どうしたの?ヴィスワ君、最近顔が暗いよ?」

 

 俺が座っていたベンチに腰掛けてユウカが聞いた。

 

 「あぁ、大丈夫だ。」

 

 嘘だ。本当は全然大丈夫じゃない。あの夢のせいで俺はちょっと調子が悪い。

 

 「………嘘はいけない。ヴィスワ・シュライク。」

 

 そう言った俺に何処かイータを彷彿とさせる口調でユウカが言った。口を尖らせて目も細めている。

 

 「く、口調どうした?」

 

 「私はね、怒っている。」

 

 「な、何故でしょうか?」

 

 「今、怒りゲージがかなり上がりました。」

 

 なんでぇ!?……っと危ない、声に出そうになった。

 

 「私はね、ヴィスワ君がガンマ様には相談する癖して私には相談しない事が非常に気に食わない。」

 

 ユウカは俺を睨みつけながら続けてきた

 

 「私だってヴィスワ君が心配なんだから少しは頼ってくれてもいいじゃん。」

 

 ユウカは俺の両肩に手を置いて迫る勢いで言ってきた。

 

 こうなったら言うしかないのも事実。だが、前世は言う訳にはいかないな。

 

 そして俺は前世の事を伏せながら自身のやりたい事について、神力についてをユウカに相談した。

 

 「なるほどねー、でもヴィスワ君、最近そればっかりだからさ、その先について考えてくれるのは嬉しいかなー?」

 

 「お前は俺のオカンか。」

 

 するとユウカは確かに、と言いながら笑った。

 

 「でも、ヴィスワ君は一旦休んだほうがいい。ずっと集中してたら周りが見えなくなるからね。」

 

 「そうか……。」

 

 確かに俺は最近真っ直ぐすぎた。守るモノができて焦ってたのかもしれない。

 

 「たまにはのんびりとしますかね。」

 

 するといきなりユウカが狼狽だした

 

 「あっ、そういえば……、あぁ。」

 

 「どうしたんだ?」

 

 「あ、そのー、ルスラン・バーネットの調査が終わってね。」

 

 …………………なるほどな。

 

 「黒だったよ。」

 

 その瞬間、俺の中で何かドス黒いものが出来た気がした。

 

 「……ヴィスワ君。」

 

 「悪いユウカ、詳しい話はまた今度だ。とりあえず、俺は家に戻る。」

 

 ヴィスワはユウカを置いて家に戻った。

 

 一方、残されたユウカは少し落ち込んでいた。

 

 「やっぱりタイミング間違ってたかな。」

 

 「何もそこまで……いや、やめておこうかな。」

 

 ユウカは顔を上げてゆっくりと歩きはじめた。

 

 「私はヴィスワ君のサポートをするだけ、ただそれだけ。」

 

 何が起きても、私はヴィスワ君をサポートする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ルスランが黒という事はあの事件とやらの犯人がルスランということか……。」

 

 どうすればいいんだ?

 こんな事をシェリーの奴が知ったらどうなるんだ?

 

 間違いなく一人で悲しむだろう。

 でも真実は知らないと彼女にとって良くない。

 

 俺はベットに膝を立てて仰向きになる。

 

 「はぁ、やるしかないか……。」

 

 苦肉の策だが、シェリーを助けるにはこの方法しかない。

 

 俺がシェリーと仲良くして、ルスランの真実を伝える。

 

 どうなるかは分からない。彼女次第だ。

 

 だが……、

 

 「ルスラン・バーネット、お前は許さない。」

 

 ヴィスワはベットを立ち上がり、拳を強く握る。

 

 「俺はどこまでも自由に生きよう。これが俺の目的…だ。」

 

 そう呟いたヴィスワは家からでた。

 

 実はこの時、ヴィスワの魂と神力がマッチしている事には本人は気づいていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 さて、ここでヴィスワ君の目的の流れをサラッとおさらい

 転生前とある事件: 強くならないと!

 転生前最強になった頃:自由が欲しい

 転生前からこの話の最後以前:神力が欲しい。

 今:自由を掴む。

 とある事件が流れるのはまだ先。

 ユキメの事件と多少似ているとだけ
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