一応血を引いてる綱手くらいしかいなくないか?
三代目とちょっとばかり実戦訓練を行ってから、俺は三代目に連れられてアカデミーに戻ることになった。
かなり渋々だがな。
だって戻っても暇なんだもの。
そしてその道中に、騒がしい声が聞こえてきた。
「バーカッ‼ うっせんだってばよ‼」
太陽の様な金髪に、髭の様な模様が頬にある、額にゴーグルを付けた俺と同い年の少年。
名を、うずまきナルト。
俺と同じアカデミーの生徒であり、そしてこの木ノ葉で有名な男。
「アカデミー一の落ちこぼれか・・・・・・」
俺と同期のアカデミー生で、座学・実技共に最底辺な落ちこぼれ。
それが、あのうずまきナルトである。
チラリと見ると、この里の名所である火影岩で歴代の火影の顔が掘られた絶壁で、ナルトが騒いでいた。
顔岩にペンキで落書している。
「ナルトも相変わらずじゃのう・・・・・・」
三代目が呆れたように溜息を吐く。
毎日毎日、里を騒がせる悪戯ばかりを行う問題児だからな。
サボりまくりの二代目火影の子孫の俺が言うのもなんだが。
ナルトの所業にキレた里の忍者達が逃げるナルトを追いかけ回しているが、逃げ足は中々に早く、中忍でもとらえきれない。
「あ、イルカ先生」
なんとなしに逃げるナルトを眺めながらアカデミーに向かっていると、俺らの担任であるイルカ先生が凄まじい怒りの形相で駆けて行くのが見えた。
流石は中忍でありながらとAランク任務も熟す、上忍級の忍。
ナルトの性格もよく把握している為か、動きを先回りして追い込む。
基礎がしっかりしているからか、瞬身の術もすさまじいスピードだ。
イルカ先生が怒気による引き攣った笑顔でナルトに近づいた。
ナルトが恐怖による引き攣った笑みで後退る。
・・・・・・イルカ先生の笑顔の圧力が凄い。
そして盛大な怒声と共に放たれた拳骨が、ナルトの脳天に突き刺さり、絶叫が里中に轟いた。
「ホント懲りねぇな、アイツは・・・・・・」
「お主も似たようなもんじゃろうが・・・・・・」
嘆息する三代目。
何故俺がナルトと同じ扱いなのか。
解せぬ。
◆◆◆
その後、俺は三代目に連れられてアカデミーの教室へと戻った。
そして変化の術の復習テストをやらされたりしたが、何も問題はない。
今更あんな基本忍術で躓くはずもない。
それは他のアカデミー生も同様だ。
ナルト?
アイツはボンッキュッボンッなねーちゃんに変化してイルカ先生にシバかれたよ。
今頃は火影岩の悪戯の後始末に奔走しているだろう。
「さて、と」
俺は放課後、相も変わらず赤ヶ原で修行に励んでいた。
明日はアカデミーの卒業試験。
アカデミーで学ぶ程度の忍術で出てくる卒業試験などたかが知れているから、今更復習も何もない。
というか、俺は既に卒業試験には受かっているので関係がない。
卒業試験に受かっても今期中はアカデミーに居なくてはならないのが微妙に面倒である。
てか、試験で出てくるのは分身の術、変化の術、瞬身の術とか、そんな所だ。
合格したらさっさと卒業させてくれればいいのに、こんな基本忍術で躓いて卒業出来ない奴なんぞ・・・・・・あ、一人いたわ。
.