作戦終了後 極東の地にて
「ドクター!おいら頑張ったよ!」
「ああ、良くやったね。ケーちゃん 今拭いてあげるからじっとしてて」
ケオベの服に付いた汚れを拭いてあげながら、次の予定を確認する。珍しく時間に余裕があるようだ。
「フフッドクター!くすぐったいよ!」
「ああ。ごめん」
手元を見ていなかったせいで変な触り方をしてしまったみたいだ。
「よし。拭き終わったよ」
「うん!ところでさっき何見てたの?」
「次の予定だよ。珍しく暇になったみたいだ」
「ほんと!?それならおいらドクターと行きたい所ある!」
目を輝かせながら訴えて来る。行きたい所の予想は付いていた。おそらく道中にあった鱗獣の串焼き屋だろう。
甘辛いタレの匂いに釣られたケオベが中々離れずオペレーターを総動員して引き離したのだ。ルナカブを連れて来なくて良かったと心から思う。
「串焼き屋だろう?あの美味しそうなやつ」
「そう!あのおいしそうなやつ!!」
移動後
店に近寄るだけで肉の焼ける香ばしい香りとタレの香りで食欲を刺激される
店員も相当なプロのようで見ているだけで惚れ惚れする動きだった。
「すごいな...」
「わぁ...!ねぇねぇドクター!もう頼んで良い?」
今にも店内に飛び込んでしまいそうな程に尻尾をブンブンと振っている
「ああ、良いぞ」
「店員さん!串焼き2つ下さい!」
「あいよ!」
ーーーーーー
店員が出来上がった串を持ってきてケオベに渡す
「あいよ!タレ多めに付けといたぜ!」
「うん。ありがとう!」
「フフッ ケーちゃんは食いしん坊だな」
「え?違うよ?1本はドクターの分だよ?」
「え?俺のだったのか...」
「うん。おいらドクターと一緒に食べたかったんだ」
食いしん坊のケオベが食べ物を分けるというのが衝撃的過ぎてフリーズしてしまっていた。まさか一緒に食べたいから我儘を言っていたとは思わなかったのだ。
「ほら!ドクター早く食べよ?」
「あ、ああ...」
一口食べてみる。口にした瞬間に肉とタレが絡み合う、香ばしい匂いも素晴らしい。肉も臭みがなく柔らかい。丁寧に下処理をしているようだ。
「んー!!ドクター!これおいしいね!」
「ああ、これは美味いな...」
ニコニコしながら食べるケオベを見て微笑ましい気持ちになる
「ケーちゃんが満足そうで良かったよ」
「うん!おいらドクターと一緒に食べるご飯が一番好きなんだ!」
「っ!?」
尻尾をバタバタさせながら言うケオベが可愛すぎて食事どころではなかった。
「これが父性というものか...」
「どうしたの?ドクター??」
「いや、何でもないよ。時間までゆっくりしようかケーちゃん」
「うん!」