The Beginning of the Fighters   作:黒冠

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9.私がしたいこと。

★???/???★

 

 あれから、どれほどの時間走り続けただろうか?

 そうでなくとも体力や運動能力に自信が無い。肩で息をすることを通り越して、呼吸器官の奥がずきずきと痛んで苦しい。あとどれだけ走れば、追手は諦めてくれるだろうか?考えても意味のないことの堂々巡りで、益々息苦しさを感じるばかりだ。

 

 謎の「手紙」にピカチュウと共に攫われて、気付けば見知らぬ世界に辿り着いていて。右も左も分からず、歩き出す気力を算出するよりも早く、この世界の「敵」に気付かれた。

 「敵」は、プリンそっくりの黒ずんだ影で、それからは一切の生命力を感じない。無機質な動体はただ此方を冷たく睨みつけ、やがて足早に間合いを詰めて来る。気迫に負け、畏怖に背を向け、プリンはただひたすら逃げ出した。今に至るまでずっと走り続けているのは、振り返ることさえも怖いからだ。

 

─── ─── ─── ─── ─── ─── ─── ─── ─── ─── ─── ─── ───

 

 ───思えば、あの時もそうだった。

 

 ピカチュウと出会った時、プリンは咄嗟に嘘を吐いた。

 目の前に立つ彼のことを、プリンは初めから知っていたのに、まるで初見の面をして、無知を装って、彼の優しい気質に甘えた。ポケモンなら、誰もが知っていて然りの有名人。人気者。とても強くて、皆の憧れ。何よりも、カッコイイ───‶英雄〟。

 自分は比較対象にすらなれないことを、プリンは一番よく理解している。

 バトルで勝ったことは無いだなんて、…嘘だ。そもそも、目の前の彼のように、堂々とステージに立てたことすら無い。自分より図体の大きい、ガタイの良い対戦相手を目の前にすると、足が竦んで動けなくなる。試合前に何度もした脳内シミュレーションも、緊張を解くオマジナイも、全部が無意味になる。返って蛇足になる日だってあった。背中を向けて、相手に平身低頭消え入りそうな声で謝りながら、観衆のブーイングに耳を塞いで会場から逃げ出してばかりの自分が、こんな大物の隣を悠々と歩くだなんて、出来っこない。だから、何も知らないフリをして、あの時も初めてバトルのステージに立つんだと嘘を吐いた。

 彼は…何一つ疑わずに、プリンの捏造エピソードへ、熱心に耳を傾けていた。こんな自分を純粋に応援してくれるに留まらず、‶友達〟だと言って背中を押してくれた。

 それでも、それでも。プリンは負けた。ステージから逃げずに立ち向かっても、バトルが終わる時、地面に顔面を擦り付けて倒れたのはプリンの方だ。

 

 私は、弱い。弱くて、惨めで、不格好で。

 

 ───嘘吐きで、あの子にだって迷惑を掛けたんだ。

 

 

 

 マイナスな思考は不思議と容易く飽和するもので、気付けば辿り着いた湖のほとりに座り込み、情けない嗚咽を零して泣いていた。ぼやけた視界を無理やり晴らす気概すら湧き上がない。こんなところで泣いていたところで、はぐれてしまった‶友達〟と会えるはずも無いのに。

 

「君って、意味のないことが大好きなんだね。それとも、可哀想な自分が大好きなの?」

 

 あの影は、気付けば何処にも見当たらない。…捲き切れたのだろうか?でも、初めて影が放った鋭い言葉には何も返すことが出来なかった。…図星?違う、そんな風に思いたくない。

 

「こんなところに一人で座り込んで、一体どうしたんだい?お嬢さん。」

 

 全く聞き覚えの無い男性の声に、肩が跳ね、伏せ掛けた顔を即座に上げながら振り返った。えんじ色のヘルメットに、紺色のレーサースーツを着こなす、長身かつ筋肉質の男性。佇む彼には、矢張り見覚えが無い。ただ、惨めな姿を見られるのが嫌で結局元通り顔を伏せた。

 

「…放っておいてください。関係無いでしょ、貴方には。」

「いや。そうは行かんよ。何せ此処らには‶英雄〟たちの複製品がうろついているし、関門付近にはトラップも多く仕掛けられている。停留するには条件が悪過ぎる。それに───」

 

 わざと突き放す言葉を選んだにも関わらず、傍らに男性の気配が近付いた。かと思えば、あまりに優しく背中を擦られるものだから、無視を貫こうにも貫けず、顔を上げてしまう。男性と、ヘルメット越しに目が合った。手を払い退けるよりも先に、男性の声が響く。

 

「───君、泣いているじゃないか。」

 

 …一番、指摘されたくない部分に気付かれてしまった。情けない、隠し通すことすら出来ず、また知らない誰かに迷惑を掛けてしまう自分が心底情けない。しかし、余りに優しい彼の言葉は、凝り固まって委縮し切った心に深く溶け込むかのようで、気付けば先程より視界がぼやけて行く。嗚呼、私は…本当にダメだ。

 決壊を防ぎたかった思いも忘れ、ドッと溢れる涙に任せて感情を吐き出した。

 

「私、私……ッ!私の、せいで…‶友達〟が…ッ。私の、せいで……!」

 

 無情にも、上手く言葉が紡げない。それすらも情けなくて、自分が益々嫌になる。しかし、意図の伝わる言葉とは言えないような吐出にも、彼は背中を擦る手を止めることなく黙って耳を傾ける。嫌な顔ひとつせず、ただ、黙って。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どれほどの時間が経過しただろう?分からないまま泣きじゃくる内に、少しずつ理性が戻って来た気がする。嗚咽の頻度が下がったタイミングで、男性は漸く口を開いた。

 

「……少し、落ち着いただろうか?お嬢さん。」

「あ………、……えっと…。ごめん、なさい。私、いきなり大泣きして、迷惑かけてしまって…。」

 

 軽蔑されるか、叱責されるか。どちらにせよ、覚悟を決めて彼に深々と頭を下げた。こんなことで許されるとは思わない。しかし、今のプリンに出来るのはこれが精一杯だ。他に方法なんて思いつかないし、思いついたところで実現する余力も残っていなかっただろう。───沈黙が流れる。嗚呼、この沈黙が終われば、客席から飛び交うブーイングのような嘲笑が降り掛かるのだろう。

 

「ははは!何だ、何だ。頭を上げてくれ!俺は迷惑だなんて、微塵も思っていないぞ!」

 

 予想だにしない陽気な声に、当然耳を疑った。真相を確かめたい一心で恐る恐る顔を上げる。

 男性は朗らかに笑いながら、なおもプリンの前に立っていた。冷たい言葉を吐き捨て立ち去って行く背中ではなく、自分に温かな視線と言葉を投げ掛けてくれる姿形が、確かに其処にある。

 

「夢じゃ、ない…?」

「これが夢であって堪るか!幾ら訳の分からん世界であろうと、この『キャプテン・ファルコン』を夢の産物だとは言わせないぞ!なんてな!」

 

 快活で、自信に満ち溢れた声で断言されてしまえば、現状を疑っていた自分が何だか馬鹿らしく思えてしまうものだ。良くも悪くも接点の無い彼を、卑屈な気持ちに乗じて突っ撥ねてしまったことを後悔したが、そんな後悔も遠くに置き去りにしてしまうかのような陽気さには、思わず笑みが零れる。まだ拭いきれない涙を浮かべたまま笑っては、きっと不格好だ。

 

「ふふ…ッ、あはは…ッ。ファルコンさんって、面白い人ですね。」

「似たようなことをネス君にも言われたな。しかし俺のジョークで誰かが笑ってくれるのなら、それで良しだ!」

「ネス……?えっと、その方も、ファルコンさんの仲間なんですか?此処には居ないみたいですけど…。」

 

 自信満々に、さも周知の人物のように語りながら、ファルコンはハッとし、片手で口元を抑える。しかし、プリンの疑問を解消すべくすぐに続きを語り始めた。

 

「そうか、君はネス君を知らないんだったな。とは言え御名答だ。ネス君は今回の作戦行動を共にしている同志でね。この世界へ偵察に入る前時点で別ポイントに向けて動く方針を固めていたんだ。ネス君はまだ幼い少年なのだが、とても聡明でね。今回の作戦も、彼の発案で成立したようなものだ。それから、ネス少年ともう一人、サムス君という女性の協力者も居て───。」

「…幼いながらも、聡明。何だか、私の‶友達〟とよく似ている方な、気がします。…ちょっと、羨ましいな。」

「…お嬢さん?」

 

 ファルコンが心配そうに顔を覗き込んでいる。今の自分は、彼に見せられるような晴れやかな表情をしていない。さっき笑えたのは、彼のユーモアに一時的に救われたからに過ぎず、結局根本的なマイナス感情を払拭出来た訳では無い。…自分で何とかしないといけない。分かっている。自分には何も無いから、聡明さも勇気も強さも何も無いから。だから勝手に羨ましがって、落ち込んでいるだけだ。でも、こんなことを口にしたら蔑まれるに決まっている。嘘を、こういう時に嘘を吐かないでどうする?今までだって、そうやって誤魔化して来たじゃないか。ファルコンから若干視線を外しながら、絞り出した答えを渡す。

 

「あ、あの…。やっぱり、私のことなんて放っておいた方が良いと思います!私、弱いし、一緒に居てもネスさんみたいに貴方の役に立てないと思いますし。…足手纏いなんかと一緒に居ても、後々貴方がしんどくなると思う、し…。…だから、……だから。」

 

 あ、れ…?

 言葉が、途切れる。声が、震えて縮こまる。最後まで、一体何を言おうとしたのか分からなくなる。…気まずくなるのは嫌だ。否定されるのは、もっと嫌だ。もっと、上手な言葉で誤魔化さないと。

 

「‶君〟はどうしたい?」

 

 ファルコンが投げ掛けて来たのは、軽蔑でも何でもないひとつの問であった。否定も肯定もせず、加えてプリンのように誤魔化す様子もなく、ただ真っ直ぐに。彼はたったひとつの問をプリンへと差し出した。

 ‶私〟は、どうしたい?受け取ってすぐに、思考する。考えたことの無い命題に、苦悩する。

 早く答えないと、困らせたくない。この人に迷惑をかけたくない。

 

「今は、私がどうなるか。そんなことは考えなくて良いんだ。純粋に、今、‶君〟はどうしたいのか───私に聞かせてはくれないか?私は、…いや。‶俺〟は。その手助けがしたい。だから此処に居る。だから君に声を掛けた。夢でも嘘でも無い。‶俺〟がしたいこと。それが、君を助けることなんだ。───少女。」

「‶私〟が、したいこと…。」

 

 まるでプリンの苦悩を、思考の停滞を見抜いたかのような言葉に感銘を受けずにはいられなかった。

 同時に感じた。この既視感は、こんな自分を‶友達〟だと言ってくれた彼によく似ていると。私の‶英雄〟に、そっくりだと。

 ピカチュウもファルコンも、自分の意思で今を生きている。その中で出会ったプリンとどう接するか、プリンをどう認識するかも、全部自分で決めている。周囲や当の本人にどう思われようとも、関係無い。自分が望んだことに向けて、ただ真っ直ぐに走り続けている。

 「手紙」に吸い込まれる直前、ピカチュウは必死に手を伸ばしてくれていた。

 此処でめそめそへたり込んでいる時、ファルコンは優しく手を差し伸べてくれた。

 冷たい言葉で突き放そうとしても、嘘を吐いても、二人は変わらずプリンの隣に居てくれた。蔑まなかった。否定しなかった。心から認めてくれた。それが温かくて、嬉しくて。

 

 留まり、踏み出すことを恐れている頭の中の自分自身に、今一度問い掛ける。

 ───‶私〟は、「どうしたい」?

 

 

「…応え、たい、です。」

 

 一歩踏み出せば、魔法にでも掛かったかのように、言葉がすらすらと生まれて行く。

 

「私、ピカチュウの優しさにも、ファルコンさんの優しさにも…応えたい。何も出来ないままじゃ、嫌です…!ピカチュウを助けたい。あの時全力で差し出された手に応えられなかったから、だから今度は私が全力であの子の手を、掴みたいです。だから、だから……!」

 

「お願いします…!私を、助けて…。ファルコンさん…ッ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ───。

 

「───当たり前じゃないか、小さな‶英雄〟。喜んで。」

 

 誠心誠意の言葉と共に頭を下げた後、頭上から響いた言葉は相変わらず優しさに満ち溢れたものであった。顔を上げる。ファルコンは笑みを称え、腰を屈めたまま手を差し出している。今度はその手を、迷いなく掴む。嘘じゃない、嘘にしたくない。‶私〟を認めてくれた、優しい‶英雄〟に応える為の、第一歩。

 必然的にプリンと握手を交わすことの叶ったファルコンは、更に口角を上げ、その喜色を満面に表していた。

 

 

 

 

 

 

─── ─── ─── ─── ─── ─── ─── ─── ─── ─── ─── ─── ───

 

 

★???★

 

 男はまだ湯気の立つ白いマグカップを片手に、モニタールームへと帰還した。白いフードの裾を翻し、回転式の椅子に再び腰掛け、目の前に並ぶ複数のモニターを一眺する。当初は8枚限りであったモニターは、気付けば4枚増えて12枚となり、その4枚には言わずと知れた‶イレギュラー〟が映し出されている。

 しかし、男は慌てる様子も憤る様子も無く、何処か楽しげに笑いながら、新たに抽出された四名のデータを閲覧し始めた。

 

「第一のイレギュラー、───深緑の控えめなヒーロー。縁の下の力持ち。赤き闘志のヒーローの実弟、ねえ。ふむふむ、美しい兄弟愛と窮地が見事なシナジーを発揮し、彼を立派な戦士候補として確立させた、と。」

 

 モニターを再び中継モードに切り替え、対象人物を指で拡大し、今一度確認する。嗚呼、よく見ると兄の巻き添えを喰らって迷い込んだばかりの頃と表情が全然違う気がする。何と言うか、冴えた表情をしている。当初は漠然とした不安を全面的に示していたはずが、今では兄の隣に堂々と立ち、彼を守りたいという強い意志に満ち溢れている。…そうだ、それでこそ、私の見込んだ「ヒーロー」だ。

 男は満足げに頷き、次のモニターへ視線を移した。

 

「第二のイレギュラー、───世界をまたに駆ける明朗なヒーロー。君は、…素晴らしいね。各方面、関わった全ての人間を励まし、支え続けている。素敵なサポーターであり、君自身も‶英雄〟としての正義と強さを兼ね備えている。」

 

 男は、彼の動向を全て把握している。彼が見ず知らずのイレギュラーの少年、そして偶然知り合った同職の女性と絶妙なチームワークを算出していることを、知っている。それに、彼が欠けていたら、幾らこのシステムを作り上げた男であっても、きっとイレギュラーたちを見つけ出すことは叶わなかった。直接対面する際には、是非ともその功績を称えたいものだと心から思わずには居られない。そんな彼の隣を歩く、風船のように柔らかな丸みを帯びた彼女のことも、男は見落とさなかった。

 

「第三のイレギュラー、───変化を強く望むヒーロー。…聞こえが良いと思われそうだがね、実際私は彼女の潜在的なヒーローの気質に期待していたのさ。彼女なら絶対に、停滞した自分を振り切って前へ進む決意を固めてくれるだろうと。嗚呼、矢張り良いね。誰かの想いに応えたい。そんな意思を宿す者の目の輝きは、本当に美しい。」

 

 ‶友達〟とはぐれてしまった絶望と、自分の弱さに対する自己嫌悪に心を曇らせ、足を止めていた彼女は、どのモニターにも既に映っていない。一歩ずつでも、着実に。望む自分を求め、望む未来を求めて歩むその様には感涙を禁じ得ない。しかし、楽しみはまだ、お預けだ。

 最後に、男はまだ注目していなかったモニターを手繰り寄せた。二人の青年に挟まれ、歩む少年の姿に目を細める。

 

「第四のイレギュラー、───勇敢さと慈愛に満ち溢れた少年ヒーロー。君は、…本当に面白い。私の期待以上だったよ。『彼』がやたらと目を付けていた理由が漸く分かった。…というのは、完全に私の私情に過ぎないがね。彼への評価には一切関係ないか。ははは。」

 

 彼は四名のイレギュラーの中でも、最も注視していた人物だ。

 そもそも、イレギュラーの干渉をシステムが許容したのは、彼が持つ特殊な力と、彼に情報を与えたある者の影響に他ならない。この少年が、情報提供者の意図を確かめる為に動き始めたことも知っていた。…知った心算でいた。余計なことをしようものなら、どうせ権限で排斥出来るのだと余裕をこいて観察していた訳だが、少年は自分の思い込みを遥かに凌駕する行動と意思を示してくれた。

 彼は、兎に角集った仲間───協力者を大切にしていた。自分の目的を完遂する為、駒として扱うとばかり予想していたが、この時点で少年は、男の知ったかぶりの予想を塗り替えていた。加えて、彼は別の‶英雄〟二人と遭遇した際、断言していたのだ。情報提供者の為以前に、自分の愛する世界を守りたいと。その感情に、言葉に、嘘は感じられなかった。…こんなにも純粋な心を持つのなら、少年であろうと‶英雄〟と呼ぶに相応しいに決まっている。男の心は、既に決まっていた。

 

 ピ…、ピ……。…───ガガガガガ…。

 

 真新しい情報を脳内で整理していた最中、これまで一切の乱れを起こしていなかったモニターから不穏な音が放たれ、直後激しいノイズが発生する。男がモニターに向けて右手を翳すとノイズも音も何事も無かったかのように消えてしまったが、それでも不快感を覚えた男は、笑顔を絶やさぬままで溜息を零す。

 

「…嗚呼、噂をすれば何とやら。『彼』はどうやら、相当私のプロジェクトが気に喰わないようだねえ。こんなに気分が良いんだ、今は邪魔しないで貰えると助かるのだけど、ね。」

 

 男は、ふとイレギュラーの一人目が映るモニターへ視線を戻した。目を細め眺める様は、先程少年に向けたものとは若干異なる雰囲気を纏う。薄笑は気付けば消えていて、その相貌から男の心情を図るには聊か情報が不足している。

 

「………『弟』、ねえ。」

 

 男の声は、明らかに不機嫌であったが、放つ一言には何処か哀愁が漂っている気がした。

 




 今回も読了頂き、誠に有難う御座います。黒冠です。
 遂に戦士が全員揃い、イレギュラー組もそれぞれ、付近のレギュラー組と合流することが出来ました。
 イレギュラー組に関しては、次話以降でもう少し回想・掘り下げを行う予定なのですが、此処まででも書いていて相当楽しかったです。茶番じみた会話の奥に、段々仄暗さが浮かび上がって来るような感覚を味わっていただけていれば、と思います。
 今回は、プリンPU及び合流に伴う一区切りの話ということで、他話より若干少ない文字数でお送りしております。箸休めのような感覚で読んで頂けていれば幸いと言いつつ、今回はかなり曇回だったのでは無いでしょうか?私はこういった、感情を持つ生命特有の黒い部分や人に言えない部分、いわゆる琴線に触れる内容がかなり好ましいのですが、読者の皆様は如何でしょう?もし気が向いた方がいらっしゃれば、米でこっそり教えてくださると嬉しい限りです。

 それでは、本編について。
 現在動いている大方のチーム編成と現在地・諸問題について今一度整理しておきます。参考までに。

①マリオ&ルイージ&サムス
 ▶長らく仲良し兄弟で行動していましたが、二人のピンチにサムスが駆け付けました。サムスの後押しもあり、ルイージも無事戦士候補としての覚醒を果たしましたね。サムスは序盤頃、ファルコンと共に山頂から全体の動向を俯瞰しており、その際マリオたちを追跡することを決定していたのですが、覚えていらっしゃるでしょうか?
▶マリオが行き先を示す赤いガラス玉を持っています。
▶現在、三名は遺跡付近の森林に居ます。地割れのトラップに見舞われましたが、果たして向こう岸へ渡ることが出来るのでしょうか?

②ドンキーコング&ヨッシー&ピカチュウ&カービィ
▶動物コンビは西の森にて、子供コンビは東の森にて。相手のピンチを助ける形で合流して以降、コンビで仲良く行動していた印象が強いかと思います。コンビ同士の合流ということで、この四名の賑やかさは盛大でしたね。
▶ヨッシーがくすんだ鉄の鍵を持っています。本編では言及されませんでしたが、ピカチュウも何か持っている様子です。お楽しみに。
▶現在、四名は遺跡入り口前に居ますが、門前の不可視な壁に阻まれ完全に合流することは出来ていません。

③リンク&フォックス&ネス
▶遺跡内にて合流を果たした三名。それぞれ別のフロアに飛ばされていましたが、トラップにより返って道が開け、助け合いの中でスムーズに合流出来ています。他チームと比較しても、頭脳派揃いと言えそうです。
▶特筆すべきアイテムは持っていませんが、彼らはこの世界特有のシステムについて模索している様子。
▶現在、三名は遺跡の中に居ます。しかし、遺跡を内部から開けることは出来ないようで、同じ道を堂々巡りしている模様。外からの協力が必要そうですが、果たして連携を取ることが出来るのでしょうか?

④ファルコン&プリン
▶まさかの、イレギュラー同士の邂逅です。ファルコンは子供メンバーと縁があるのでしょうか。プリンのことを励まし、ちゃっかり自分の目的に巻き込んでいます。しかし、プリンの方も負けじと意気込み始めています。
▶特筆すべきアイテムは持っていませんが、ファルコンはある程度、この世界について知っているような立ち回りをしています。
▶現在、彼らは遺跡の裏手に位置する湖の前に居ます。しかし、遺跡までまだそれなりに距離がありそうです。ファルコンは元々、カービィとピカチュウを追っていた様子ですが、其方に関する進展はあるのでしょうか?

 4チームそれぞれが、個性的な編成となっております。次話以降は、「遺跡」を目指す謎解きが中心となる予定の為、本作には無いオリジナル要素が多く描写されるでしょう。是非、楽しんで読んでください。

 皆さんをお待ちしております。では、また次回。
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