それでは本編をどうぞ!
例の異変の後、幸いにもユウトの受けた傷が浅かったため、保健室で軽く処置をするだけで済んだ。
そして翌日の放課後、ユウトはいつものようにかどげ部の部室に足を踏み入れた。
「こんびき〜!なんてね…流石にまだ誰も来てないだろうし…」
「ユウトさん!怪我は大丈夫?」
「!…葵夷さん!?早いね!…怪我は大丈夫だよ!心配してくれてありがとう」
「良かった〜…そういえば、昨日のあれって何だったの?…危ない場所だっていうのはわかるけど…私にも話してくれない?」
「うーん…僕も話したいけど、本当にわからないんだよね…あいつが言うには、あの場所は境界の向こうの異世界っぽいんだけど」
「境界の向こうの異世界?アニメの話みたいだね…」
「うん…僕も初めて聞いた時はそう思った。…あの世界はクリーチャーの巣窟になってるみたいでさ…マジで死ぬかと思った…」
「本物のクリーチャーがいるの!?よく無事だったね…本当に良かったよ…ねぇ、クリーチャーと仲良くなれたりしないのかな?」
「どうだろう…話が通じるクリーチャーがいれば仲良くなれるかもだけど、僕の戦ったクリーチャーはそんな雰囲気じゃなかったかな…」
クリーチャーに追いかけ回され、死にかけたことを思い出し、ユウトは苦笑する。
「まぁ、葵夷さんはあの場所を見かけても近寄らないようにしてね…冗談抜きで死ぬ可能性が高いからさ」
『…ユウト、一応対処方法は教えておいた方が良いんじゃないか?葵夷さんが近寄ろうとしなくても、意図せず迷い込む可能性もあるしな』
『なるほど…一理あるかも。葵夷さんに対処方法を教えとこうか』
そう結論を出し、ユウトは言葉を続ける。
「…万が一のために一応、対処法?教えとくよ…まず、デッキは絶対に持ち歩くこと。それでクリーチャーに襲われそうになったら、デッキを出して、デュエマを始める前のように、シールドを5枚展開する。すると結界みたいなものが出て、クリーチャーの攻撃からこちらを守ってくれるから」
「そうなんだ…カードってすごい!そんなことも出来るんだ!」
「うん…おかげで僕も助かったからね!ただ、それだけじゃ時間稼ぎにしかならないかもしれないから、結界を張った後向こうがデュエマに応じてくれるならそのまま戦って勝つのが一番だ…だけど」
「だけど…?」
「命がけのデュエルになるから…シールドを割られたらダメージを受けるし、負けたらそのまま死ぬ…葵夷さんにそんな危険なことをさせたくはないかな…」
そう言いながら、ユウトは思わず最悪の事態を想像してしまう。
その考えを振り払うように頭を左右に振り、さらに言葉を続けた。
「…まぁ、万が一あっちの世界に行っちゃったら、僕に連絡して。すぐに助けに行くから!かどげ部のみんなと連絡先を交換したから、葵夷さんも僕の連絡先を知ってるでしょ?」
「…うん、そうするね。…あ、そもそも私、紙のデッキ持ってなかった!!」
「あ〜…そういえば葵夷さん、紙のデッキは持ってないんだったね…よし!今から一緒にカードショップ行かない?葵夷さんのデッキを作ろう!」
「一緒に行ってくれるの?ありがとう!」
「これぐらいなら全然大丈夫だよ!ちょうど僕もデッキを強化したかったし…それじゃあさっそく行こう!」
「うん!行こ行こ!」
そうして、2人はカードショップへと向かった。
////////////////
「よし、着いた!さっそくストレージから、バイクのパーツカードを探すか!」
「ストレージ?」
「ここでいうストレージは、簡単に言うとカードが大量に入ってるこういうケースのことだよ」
そう言いながら、ユウトは近くのストレージを手に取る。
「いっぱい入ってるね!?この中から探すのは大変そうだけど…」
「あはは…実際探すのはなかなか大変だけどね…まぁ、慣れたらそこまで疲れないけどさ。…幸いにも、この店は文明ごとにストレージが分けられてるから、探しやすい方ではあるよ」
「ホントだ!ちゃんと分けられてる!じゃあ、この火文明のストレージを探してみよ!」
「いいね!じゃあ、僕はこっちのストレージを探してみるよ!」
「ありがと!よーし、バイク探すぞ〜!」
________
______
____
「すごいね〜!知らないカードばっかり!こんなにいっぱいカードあるんだ!ユウトさん、バイクのパーツはどう?」
「うん、いい感じだよ!結構見つけた!20枚ぐらいは集まったかな?」
「もうそんなに!?早いね!ちなみに、どんなカードを集めたの?」
「とりあえず、赤黒バイクを組もうと思って、そのへんのパーツを集めてみたよ!特に『影速ザ・トリッパー』のカードは大収穫かも!このカードは赤黒のコスト3のスピードアタッカーで、しかもこいつが居れば、相手はマナゾーンに置く時はカードはタップして置かれるから、相手の動きを止められるし」
「コスト3の下バイクってこと!?なにそれ強い!ユウトさん、ありがと!」
「どういたしまして!」
そんな会話を交わしつつ、ユウトは再びストレージから、パーツを探し始める。
(…あれ?今さらだけど、これってデートじゃね?ユウトさんがいつも通りすぎて、意識してなかったけど…)
葵夷はそんなことを思いつつ、ユウトの方を見る。
ユウトは、そんなことなどつゆ知らずストレージからカードを探していた。
だが、自分を見る視線に気づいたのか、ユウトは手を止め顔を上げた。
「…うん?葵夷さん、どうかした?」
「え!?な、何でもないよ!どれくらい見つかったのかな〜って、ちょっと気になって」
「そういうことね!まぁ、まだ他のカードは見つかってないかな…あ、これもよさげ!…後は、レッドゾーンとかをシングル買いすれば大丈夫かな…レッドゾーンZは売ってるか怪しいけど…ちょっと見てくるね!」
そう言って、ユウトはその場から移動した。
「ユウトさんはいつも通りか…もう少しドキドキしてくれても良いのにな〜」
_________
______
____
「戻ったよ!レッドゾーンZもあった!」
「おかえり!ちゃんとあったんだ〜良かった!…あれ?レシート?ユウトさん、買ったの?」
「…しまった…レシート捨てるわけにはいかないから持ってたままだった…」
「もしかして、買ってくれたの?」
「…まぁね。葵夷さんに気を使わせるわけにもいかないと思って、こっそりとね…バレちゃったけど」
そう言いながら、ユウトは苦笑する。
「ユウトさん…!あ、ありがと…でも、高かったんじゃない?」
「まぁ、レッドゾーンZ以外にも買ったから、ちょっとは高かったかな…でも、問題なし!葵夷さんも気にしなくて大丈夫だよ」
「いや、気にするよ!いくらだったの?せめて半分は出すよ!」
「ホントに大丈夫だよ!…でも、葵夷さんが気にしちゃうっていうなら、そうだな…よし!じゃあ、今度ご飯奢ってよ!それでチャラってことで」
「おけ!全然奢るよ!行きたい場所が見つかったら教えてね!一緒に行こ!」
「ありがとう!行きたい場所が見つかったら教えるよ!…よし、せっかくだし、テストプレイでもしていく?葵夷さんが紙のデュエマに慣れるチャンスでもあるし」
「確かにそうかも!紙の方はやったことないから教えてくれる?」
「もちろん!それじゃあさっそく始めよう!」
「うん!」
「「デュエマスタート!」」
そうして2人のデュエマが始まるのだった。
///////////////
「楽しかった〜!紙の方のデュエマも楽しいね!」
「でしょ?デュエプレも紙のデュエマもそれぞれ面白いよね!…あ〜デュエプレにアビスロイヤルが早く実装されないかな〜アビスラッシュ、ファイナルエンド、デュエプレでやりたいんだけど」
「まぁ、それは紙の方で楽しもうよ!紙の方のデュエマ、もっと教えて!」
「もちろん!」
「ありがと!あっ、もうすぐ家に着く!送ってくれてありがとうね!」
「うん。気をつけてね」
「ユウトさん、また明日!」
「また明日!」
手を振る葵夷を最後まで見送って、ユウトは帰路へと着く。
『とりあえず、これで葵夷さんは大丈夫だろ』
「そうだね…とりあえずは。まぁ、巻き込まれないに越したことはないけどさ」
『だな…それにしても…ユウトがあそこまでゾッコンなのは珍しいな』
「あ〜…流石にハルヤにはバレバレか…うん。葵夷さんのこと、好きだよ」
『だろうな…あそこまで、誰かに夢中なユウトは初めて見るからな…』
「あはは…そうかもね。…葵夷さんと会ってから、毎日が楽しくてさ…葵夷さんのことを知るたびにどんどん好きになって、今じゃ、もうね…」
『そうか…よし!この話はここまで!このまま行くと、延々と葵夷さんへの想いを語られそうだしな!家に帰ったら、デッキを弄ることに集中しようぜ!』
「無理やり話題変えたな!?まぁ、デッキはちょうど弄る予定だったし、いいけどさ」
そんな会話をハルヤと交わしつつ、ユウトは帰宅するのだった。
といった感じでした!…いや〜、なんかめっちゃ恥ずかしいのですが…ま、投稿するしかないので、投稿しますね…と、ともかく今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!