転生先はエーテリアス   作:YEX

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if書くの楽しすぎて本編遅れた


トレイン・ハッキング

ニコたちは住民たちから受任状を全て回収していた。

 

「ほれアンビーちゃんや、これで受任状は全部だよ」

 

「ありがとう」

 

「いやいや、お礼を言うのはこっちの方だよ。あなたたちがいなかったら、あたしら全員どうなってたことやら。それにしても....助けを呼びに行ってくれたお姉ちゃんだけど、中々戻ってこないねぇ」

 

すると、ニコはため息をつく。

 

「はぁ、確かに妙だわ....また想定外のことに巻き込まれたんじゃないでしょうね?」

 

「確かに想定外のことはあったけど、策を思い付いたよ!」

 

「この声は....プロキシ!」

 

「みんな、お待たせ!」

 

「やっと来てたのね猫又」

 

『おーい!あと一人誰か忘れちゃいませんかってんだ!』

 

「えっ?嘘っ!その声ってタンザナイト!?あんたも来てたの」

 

『ふぃ....やっと追いついた』

 

「えっ....エーテリアスが喋ってる....」

 

っと驚いてるおばあさんに物腰柔らかく挨拶する。

 

『あっこれはこれはおばあちゃん....お邪魔しております。タンザナイトって言います、以後お見知りおきを.....』

 

「えっえぇどうもご丁寧に.....」

 

猫又と一緒にこれまでの経緯を説明した......

 

「なるほど。列車を止めてみたら、車両はヴィジョンの武装した増援で一杯だった....ふんっ、如何やらヴィジョンは、住民たちの決死の抵抗をよっぽど恐れてるみたいね....でも、プロキシの言ってたプランはいいと思うわ!さっすが、知恵と勇気の『パエトーン』ね!」

「おばあさん、さっきの救助プランは聞いててくれたわよね。住民のみんなを一番近い地下鉄駅に集めてくれる?」

 

「安心しなさい、足手まといにはならないよ。すぐにみんなに知らせてこよう」

 

「ええ、お願いね。あ....そうそう、この近くのホロウに赤牙組の古い拠点があるって聞いたんだけど、何か知らない?」

 

するとリンが驚くように言う。

 

「ニコ、まだ猫又の依頼料を集めていないの?」

 

「人聞きが悪いわね!猫又にとっては大事な家族の形見なのよ。ここの住人なら、何か手がかりを知ってるハズ」

 

「そのあたりのことなら、知ってるよ。というより.....ここに住んでいる人で、赤牙組のことを知らない人はいないだろうね」

 

「えっ、本当?」

 

「本当だとも。なにせ、赤牙組はこの場所で生まれたんだからね。ここに住む人々は、何かしら彼らと関わりを持っているのさ」

「もっとも、赤牙組は昔と随分違ったんだよ。当時は孤児たちを引き取って、戦い方の他に読み書きも教えていたんだ。弱気を助けるためにたちあがったのも、一度や二度じゃなかった」

「ずっとこの場所を....故郷を守ると言ったのに、あのシルバーヘッドって若造、数年経ってめっきり人が変わってね。貧民街を見下すようになってからは、組員を率いて、人様に言えないようなことも手を出し始めた.....そんな様子を見てられなくなって、組を抜け、ここを出ていった者は少なくない。しばらく経って、赤牙組自身もここを離れたのさ

「あたしらは今の赤牙組と関わりはないし、関わりたくもない。『シルバーヘッド』が治安局に追われてホロウに落ちたのだって、ただの自業自得だとしか思えないね.....」

 

その言葉に猫又は反応した。

 

「えっ、今、なんて?」

 

「どうしたんだい、お嬢ちゃん?たしかに赤牙組とは関わりたくないとは言ったけど、気に障ってしまったかい?」

 

「そ、そこじゃなくて.....!『シルバーヘッド』は、治安局に追われてホロウに落ちたの?邪兎屋に.....やられたんじゃなくて?」

 

「ぎくっ....!そ、それは....」

 

するとビリーが急に割り込んできた。

 

「コホン!子猫ちゃん....いや依頼人さん、わかってくれ!誤解を解こうとしたんだが、そのキラキラした目で見つめられると、何も言えなくなっちまって.....!悪い!確かに、俺たちはたまたま現場に居合わせた....けどあいつをやったのは.....治安局なんだ.....」

 

『..........』

 

真実を知った猫又は驚愕した。

 

「そんな....あんたたちじゃ.....なかったの.....?」

 

「猫又、気を落とさないで。たとえ治安局の介入がなかったとしても、邪兎屋なら、『シルバーヘッド』に手こずることはなかったわ」

 

「コホン....今回の件は、確かに猫又が勝手に誤解しただけとはいえ....あたしたちにもほんの少し責任があるわ。形見探しの依頼料は、ちょっぴりオマケしてあげる!と、とにかく、この話は終わりよーー今は一刻も早く列車を奪って、住民たちをここから連れ出さなきゃ!さぁ、出発するわよ!」

 

そう言い、ニコたちは列車を強奪するため、向かうのであった。

 

 

~~~~

 

 

アキラ達があらかじめ抜け道を用意したおかげで列車の後ろを回りこめた。

 

「ふふん、すべては計画通り!」

 

「よかった....抜け道計画はうまくいったようだ....」

 

『回り込むぞ!』

 

そう言い列車の先頭車まで来た。

 

「さぁみんな、そろそろ列車に着くわよ!作戦目標は至ってシンプルーー守衛を倒す、列車を奪う、そのままずらかる。以上!」

 

「了解!」

 

「ドンドドドドン、ドンドンドンドン。ドンドドドドン、ドンドンドンドン。ドンドドドドン、ドンドンドンドン......」

 

『......アンビー?何してんの?』

 

「多分、BGMで盛り上げようとしてるんじゃねぇか?十中八九、映画の影響だな....」

 

「大丈夫よアンビー。そんなのなくたって、この作戦の重大さはみんなわかってるはずだわ。プロキシ、運転はあんたに任せたからね。そっちの準備はどう?」

 

ニコがそう言うと、リンが自信満々に言う。

 

「ふっふっふ~、腕が鳴るね~!」

 

「相変わらず、やる気は充分だね。作戦の成功が最優先なんだ、あまり興奮しすぎないように」

 

「よし、それじゃあ行きましょ!あっと言わせてやるわよ!」

 

~~~~

 

数分後.....

 

『月花一閃!!(みねうち)』ズバァンッ!

 

タンザナイトが一振りの斬撃で兵士を薙ぎ払う。

 

「どこもかしこも穴だらけっ!」ズバババババ!

 

猫又が高速で兵士に突っ込み切り刻む。

 

「そこだバンッ!」バンッバンッ!!

 

ビリーが拳銃で兵士たちを打ち抜く。

 

「サンダー!!」バリリリッ!!

 

アンビーが電気を帯びた剣で兵士をたたき伏せる。

 

「バイバイっ!」チュドォォォンッ!!

 

ニコがエーテル属性の弾を発射し、兵士を倒す。

 

こうしてヴィジョンの爆破エリア監視拠点にある列車の前に着いた。

 

「グハァ!」

 

「だるまのオッサン!命を何とも思わない大悪党め、大人しく降参しろ!」

 

早々とパールマンを取り押さえたご一行、そして次の行動へ移す。

 

「猫又、こいつも連れてって!アンビーとビリーが運転席に向かってる。プロキシ、ホームで乗車を持つよう住民たちに知らせて!」

 

「お、お前たち....あのスラムの連中を列車で連れ出すつもりか?させん!させんぞ!連中が外に出て何か言おうものなら、私とヴィジョンは終わりだ!誰でも構わん、どんな手を使ってでも、こいつらを阻止しろ」

 

すると、『Fairy』が何かを察知する。

 

[警告!予定ルート上の線路の予期せぬ破断。小規模な爆発による線路の損壊を検出。計画は失敗です]

 

「そんな!ニコ、まずいよ!線路が壊れちゃった!」

 

「何ですって!?」

 

「パ、パールマン長官、ご安心を!新エリー都へ続く唯一の線路を爆破しました。これでやつらはもう出られません.....」

 

部下らしき人物がそう言っていた。

 

「なんだって!?」

 

「おおおおお前、このバカタレが!線路を爆破するのは、我々が撤退した後だ!!スラムの連中だけでなく、我々まで閉じ込められてしまったのではないか!?」

 

すると、アンビーが焦った様子で来た。

 

「ニコ、西方から敵の増援が来てる!どうする?」

 

「ああもう....だるまのオッサンを連れて、列車の中に隠れるわよ!」

 

そう言い、列車に逃げ込んだ。

 

「パールマン長官、列車付近で身元不明の侵入者による襲撃を受けました。負傷者も出ておりますが、人数や物資の面では我々が優勢と思われます」

「侵入者は今、列車の運転室に立てこもっています。火力を頼んで突入いたしますか?ご指示願います!」

 

「......」

 

「パールマン長官、ご指示を!」

 

「と、突入はするな!私は今その運転室だ!邪兎屋の侵.....くっ、紳士淑女に捕まっている!!よく聞け、絶対に動くんじゃないぞ!この私が少しでも怪我を負ったら、会社はお前たちの責任を問う!」

 

「......」

 

「あのオッサン、意外と役に立つな~」

 

「しばらくは攻撃してこないはずよ。でも、私たちの計画も失敗に終わった」

 

「そうだよな.....線路がなくなっちまったんだ。列車があったところで、住民たちを運びだすことは出来ねぇ!これが....絶体絶命のピンチってやつか!?」

 

「....へへっ....」

 

『どうした猫又?何をそんなに笑う?』

 

「ううん、あんたのこと笑ったわけじゃなくて.....これ、さっきの戦闘でたまたま見つけたんだーーあたしの家族の、形見」

 

取り出したのは....写真が入ったペンダントだった。

 

「これって、写真?写ってるのはあんたと....赤牙組の『シルバーヘッド』?」

 

「実は、あんたたちを騙してたんだ。赤牙組に形見を奪われたのも、嘘。私は、昔カンパス通りの近くに住んでいて、組に引き取られた孤児の一人なの」

「昔の赤牙組には理想があった。みんなで故郷を守ろうってお互いに誓い合ったんだ。だけど、あんたたちが聞いた通り、組は日に日にひどくなっていって....あたしも組を抜けて、ここへは戻らなかった」

「でも、どんなに組に失望しても....それでも『シルバーヘッド』が引き取ってくれたことは事実だし、あそこはあたしにとって、一番『家』に近い場所だったんだ。『シルバーヘッド』がホロウにおびき寄せられて死んだと聞いて、あたしは復讐のために、あんたたちを同じようにデットエンドホロウに連れてった」

「だけどあんたたちは、あたしが想像してたのと随分違って....子供を助けるためにホロウを駆けまわってくれたり、ヴィジョンの陰謀を知った後も、躊躇わず残ることを選んでくれた

「結局、『シルバーヘッド』が死んだのもあんたたちのせいじゃなかったし....あたしにはもう、あんたたちに復讐する理由がない。赤牙組は誓いを破って、守るべき人たちを見捨てちゃった....かつて一員だったものとして、組が同じ過ちを繰り返すことを、黙ってみるわけにはいかないんだ

「覚悟はできてるーーあたしがヴィジョンと交渉してくる。安心してパールマンって切り札もあるし、あたしの出身が赤牙組だって知ったら、きっと交渉に応じてくれる....」

 

そう言い猫又はドアを閉じる。

 

「ーーー依頼人さん!猫又!.....おい、戻って来い!!」

 

ビリーが呼び止めるも空しく閉ざされた扉に遮断される。

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