次の日.....今度はアンド―達と共にデュアルショベルを探しにきた。
「プロキシ、タンザナイト。信号の感じだと、今から探しに行くデュアルショベルはこの辺にいるみてえだ。ここは、工事エリアじゃねえから、オレらに『キャロット』はねえ。つうわけで、頼りにしてっからな!」
「ホロウでの探し物は得意だよ!」
「ハハハッ、そりゃ心強えな!」
っと自信満々のリンに笑って返すアンド―。
「おし、まずはデュアルショベルについて教えてやるぜ。デュアルショベルが行方不明になる前の話だが、現場に出た資材を運ぶために、毎日持ち場を往復させてた。見た目のわりに身軽で、仕事の早い奴なんだぜ。今日び、彼奴無しじゃ回らねえんだ」
「うーむ....」
「どうした、ベン?」
アンド―の言葉にベンが何かを思った。
「あぁ、い、いや....今の話を聞いて、ふと大昔の物語を思い出しただけだ」
「おぉ、熱血男児の物語だな?」
『....なんだそれ?どっかで聞いたような....』
「あぁ...かいつまんで話すと、巨大な石を永遠に押し上げる罰を受けた男の物語だ」
『あぁ....そんな感じだったな.....』
「知ってるの?タンザナイト」
『噂程度だが.....』
「話を進めるが.....うちの会社の知能機械は日に日に頭がよくなってた。論理コアをアップグレードされたデュアルショベルは、ついに持ち場を往復するだけのつまらない仕事に、嫌気がさしたんじゃないだろうか。それでホロウに....」
その言葉にアンド―は反論した。
「『持ち場を往復するだけのつまらない仕事』.....だと?ベン、それは違えぞ!!物語に出てきた男も、うちのデュアルショベルは毎日立派に筋トレしてたんじゃねえか!ホンモノの漢はな、そう言う仕事を蔑ろにしねえんだ。なんたって、筋肉を作り上げるのは日々の鍛錬だからな!それにだ、一見大したことねぇような積み重ねこそが、魂を
「アンド―さん、ブラボー!」
『言ってる内容はほぼ同じだが.....心に効くぜ!』
っとリンとタンザナイトはアンド―の言葉に称賛する。*1
「プロキシ、タンザナイト。いや、兄弟.....お前達とは気が合うと思ったぜ!」
「ほら行くぞ。まずはデュアルッショベルを見つけて、グレースにじっくり点検させるのが最優先だ」
クレタがそう言うと、タンザナイト達は先へと足を進めた。
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プロキシ、もといリンの案内で、ホロウの奥まで進んだタンザナイト達.....そこで機械の起動音が聞こえる。
『なんか、機械の動力音がしてきたな....相当近いと見たぜ』
「あっ、あそこ!」
リンが指した方向には.....探していたデュアルッショベルがいた。
『ハンッ。よーやく来よったな待ちくたびれたで』
っと武装されたシャベルで手を鳴らす動作をする。
「あ?なんかエラそうっすね....つうかなんだよそのボイスは?」
『熱血感みたいだな...いやホントに論理コアの性能どうなってんだ?』
「お前、論理コアが壊れてんじゃねえのか?帰って点検すんぞ」
ビュンッ!!
っとクレタが言うと、デュアルショベルが突然瓦礫を投げた。
「っ!」
『おっとぉ!』ズバッ!!
ガシァァァァンッ!!
先回りしたタンザナイトのおかげで、瓦礫を真っ二つにし、クレタを守った。
『病院にガキ連れてくとんちゃうんやで!オレちゃんは堂々たる漢なんやッ!しょーもない雑務に収まる器ちゃうねんぞ!』
っと腰軸を回転しながら言う。
『.....』ピクッ
「.....漢だぁ?漢はだだをこねたりしねえ!」
っとそこにグレースが待ったをかける。
「待つんだ!業務内容に不満があるなら、社内で調整できる!だから私たちと帰ろう!ホロウ用工業デュアルショベル――『ハンス』!!」
『じゃかあしいわ!そのダッサイ名前で呼ぶなッ!オレちゃんのメンツが丸つぶれやッ!漢の名前はな、己で決めるもんなんや!それもパンチの利いた、シッブイ名前やないとあかん!』
『せや、今日からオレちゃんの名前は――』
デュアルショベルが自分の名前を言おうとしたとき......
ゴゴゴゴゴゴ.....ガシァァァァンッ!!
『ぶへぇっ!?』
「「「「「!?」」」」」
突然、瓦礫がデュアルショベルのメインカメラにぶつかった。
その瓦礫を投げられた方向を見ると.....
『.......』オォォ.....
「タンザナイト?」
そこにはタンザナイトが立っていたのだった。
『なっ.....何すんや自分!!いまオレちゃんの名前を言うとこやったんだぞ!』
「どうした兄弟?なんか凄い雰囲気になってるが....」
『アンド―、デュアルショベルの戦い.....俺だけにやらせてくれ....一対一でのサシの勝負がしたい』
「兄弟......分かったぜ、お前の覚悟見届けたぜ!」
『ほーん?じぶん言うやんけ.....気に入ったで!ほな漢同士、真剣勝負といこか!』ガチャコン
こうして、『蒼光の騎士』タンザナイトVS『ホロウ用工業デュアルショベル』ハンスとの激突が開始した。
『くらえやぁ!』ウィィン!!
『......』シャー....
デュアルショベルの武装されたシャベルとマジックハンドの連続攻撃を『
『『
『効かんわぁ!!』ガキィンッ
腕から発射された剣をシャベルではじき返す。
(遠距離は軽いからはじき返されるか....なら
『『
ガキィィィンッ!!
『うおっと!?.....はんっ!中々やるやんけ....』ズンッ
『ちっ....』シャー....キキッ
(真正面からぶつかってもびくともしない....それに加えこの速さ.....結構侮れんな)
タンザナイトの巨大な拳と同等なパワーをもつデュアルショベルに感心する。
(唯一勝っているのは手数の多さ.....仕方ねぇ.....
すると唐突に『剣足』を解除するタンザナイト。
『なんや?もう諦めたんか?』
『はっ....戯け、今からお前に毎日の積み重ねの結果を見せようと思ってな』
『なんやそれ?......オレちゃんはそんな小さな努力で勝てると思ってんとちゃうか!』
『そんな大口叩けるのは今だけだぜ.......『
するとタンザナイトを中心に青いエーテル結晶が地面から生えてきて、タンザナイトを取り込む。
「なっなんだ!?エーテル結晶に兄弟が取り込まれたぞ!?」
「どうなってんだありゃ.....」
ピキキッ...ガコンッ!
『なっ.....なんやぁ!?』
『如何やら俺の能力は....『エーテル結晶を再構築して新たな物体を作り変える』らしい.....そして気づいたのさ....エーテリアスはエーテル結晶の塊!この
ズンッ....ズンッ!!
「ちょちょちょ....噓でしょ?」
『このホロウを超越する巨人.....その名は『
デュアルショベル並の大きさに変化した人の形をした結晶の鎧が目の前に現れた。
「でっ...デカイぞ...」
「デュアルショベルと同じぐらいだぞ....」
「すげぇーぜ、兄弟!」
『はっ...はん!何や...でっかくなっただけやないかい!そんなんでオレちゃんに勝とうなぞ早いわぁ!』ブォンッ!
『オラァッ!!』ブォンッ!
ガキィィィンッ!!
『うおっ!?』ドシィィン!
『今の俺は強いぞ...
『っ!....その名前で呼ぶなっちゅう言うたやろぉ!!』ブォンッ!ブォンッ!
起き上がり、ショベルとの連続攻撃を放つ。
『おっ』バキッドコンッ!
負けじとショベルを受け流すタンザナイト、するとハンスはとあることに気づいた。
『....ん?よく見るとお前.....足がないやんけ、はん!なら簡単や!オレちゃんの持ち前の機動力でめっちゃえぐりとってやるぜ!!』ババババババ
『っ!』
そう言い、ハンスの機動力を生かして、後ろや体を素早くショベルで削り取る。
『そりゃそりゃそりゃ!!どんどん削り取るでぇ!!』ガガガガ
『くっ...』ガリリッ....
(くっそ...こいつもう巨人兵に対応してきた...)
「おいっやべぇぞ!」
「あの野郎...負けんじゃねぇぞ兄弟!」
アンドー達が応援しているが....タンザナイトの巨人兵は既にボロボロの状態であった。
『......』
『はんっ!何が毎日の積み重ねや!そんなんでオレちゃんに勝つなんて百年早いわぁ!』ブォンッ!
っとハンスがショベルで止めをさそうとした瞬間!
ガッ! ガッ!
『うおっ、何や!?』
『やっと...捕まえたぜ!』ピキキッ
ハンスのショベルとマジックハンドを捕まえることに成功したタンザナイト....すると、巨人兵の崩れた結晶が集まってきてる。
『自分まさか...油断させるためにわざと!?』
『よく言うだろ....『油断大敵』って!』グオッ
『うおっ!?』
そう言うと巨人兵でハンスを
「あっ、あれは....」
「背負い投げか!?」
『うおぉぉぉっ!?』ゴゴゴゴゴ....
『
ドコォォォォォンッ!!
背負い投げの要領でハンスを地面にヒビが入るぐらい勢いよく叩きつける。
『グッ....ハァッ....』カラカラ...
『スーッ....』オォォォ....
勢いよく叩きつけたハンスは口を開く....
『.....負けや、オレちゃんの完敗や』
っとハンスは自ら負けを認めた。
『毎日、毎日、自分と向き合って、磨きあげたこの奥の手がそう簡単に負けねぇよ』
『ははっ...あんたの言う通りや....タンザの兄貴ぃ!!』
『...タンザの兄貴?』
『あぁ!今日からオレちゃんはあんたのことをタンザの兄貴と呼ぶでぇ!!』
『フッ.....そうか』
それを見ていたリン達は口を開く....
「えーっと....何?これ.....」
「ツッコミどころは多々あるけど....この子はもう大丈夫みたいだね」
「さすが兄弟、俺は痺れたぜ!」
『タンザの兄貴、ほなオレちゃん帰るわ!タンザの兄貴を見習って、ホンモノの漢になるための修行をするんや!小さいことからコツコツやるで!』
『あぁ、応援してるぜ.......そうえばお前のまだ新しい名前を聞いてなかったな』
『オレちゃんの新しい名前はな....『黒鉄男児・百錬成鋼・エンジン点灯・ハンス』やっ!』
っとお互いの拳をこつんと合わせた。
.....それを見たリンはというと.....
「『ハンス』入ってんじゃん!!」
ツッコんでいた。
『さてと....そろそろでるか』ガチャコン
「そういう仕組みなんだね....それ」
タンザナイトの巨人兵の背中からバカッと上から開き、出てくる。
『ふぅー.....結構消費するな....』*6チマーンッ
「「「「「『いや、誰ぇぇっ!?』」」」」」
出てきたのは....サテュロスの姿をしたタンザナイトだった。
「えっ?たっ....タンザナイトだよね?」
「さっきまで2mぐらいあった身長が一気に俺ぐらいまで下がったぞ.....」
『ん?....あーこれか?
「お前それ....元に戻るのか?」
『大丈夫大丈夫、一日経てば治るし、エーテル結晶や食事とかで早く回復するから』
「どういう構造してるのよ.....」
こうしてデュアルショベル『ハンス』を説得し、無事帰還することに成功した。
書いてて一番長かったな....
ねじれポイント
タンザナイトがハンスとサシで戦ったのでエーテリアスも現れなかったし、アンド―の役割を交代した。