次の日、早朝.....
アンド―からプロトタイプの捜索が決断したことに連絡が入り、タンザナイトとパエトーンは早速向かっていた。
「プロキシ、タンザナイト、わざわざ来てくれて例を言う.....白祇重工は、本腰を入れてプロトタイプの捜索をすることに決めた」
「簡単なことじゃなかったよね、決心できたみたいでよかった!」
「あぁ、プロトタイプには会社の重要技術が詰まっている。社長として、あれを放っておくような真似はできねぇ。とはいえ、アイツを探すのはグレースの専門だ。詳しい話はアイツとしてくれ。悪いが、あたしは用がある」
そう言うと、クレタはその場から離れた。
「あ....しゃ、社長、待ってくれ!」
(あの様子だと....まだいざこざは完全に解決はしてないみたいだな......)
その光景をみたタンザナイトはそう思うのであった。
「心配すんな、ベン。うちの社長は、一度決めたことを後から後悔するようなタマじゃねぇ」
「その通り。おチビちゃんが決断してくれたなら、それだけで充分さ。ここからは、私がなんとかしてみせる」
「あぁ....」
そうして、これからについての話し合いが始まる。
「プロキシ、タンザナイト、早速だけど....まずは、この前脱走した知能機械の話から始めよっか。あの子たちを隅々まで点検したけど、論理コアの故障おろか、エーテルに侵蝕された様子さえなかった。」
『となると....原因は』
「うん、あの子たちを変えたのは、プロトタイプからの信号だったの。詳しい原理は省くけど....結論から言うと、あの子たちの論理コアの性能が底上げされたんだよ」
「つまり――プロトタイプとの交流をきっかけに、子供たちはさらに賢くなった、ということさ。でも3台のうち、プロトタイプから明確なメッセージを受けたのは、パイルドライバーの『フライデー』だけだった。あの子がずっと言っていた『封印を固める』っていうのが、正にそのことだよ」
リンはフライデーが言っていたことに疑問を抱いた。
「『封印を固める』って、どういう意味?ていうか、単なる中二病の妄想じゃなかったんだね」
(初見だと絶対そう思うな.....)
「残念ながら、あの子は最後までうまく言葉にすることはできなかったけど.....どうやらプロトタイプは、他の知能機械に助けに来てほしかったみたい。プロトタイプが送信したデータを調べてみたところ、最初に受信したのはパイルドライバーだった。そのメッセージ量も、3台の中では一番多かったよ。他の2台は受信した量も少ない上に、内容自体も所々途切れていた。」
「途中で力尽きたのかな?」
「分からない....それにあの子たちが逃走した後、会社の他の知能機械はプロトタイプからの連絡を一切受けていない.....」
「つまり....これらを総合すると、プロトタイプの通信モジュールにはもう、自主的に他の設備と通信するだけの力がない可能性が大きいな」
「そう。おチビちゃんもきっとそれに気付いてる。だからこそ、早く決断しなかったことを後悔してるんだ。でも、あの子が自分を責めるにはまだ早い」
『というと?』
「プロキシ、タンザナイト、うちの知能機械はメッセージを受信すると、通信モジュールが自動的に1バイトのリプライ信号を返すようになっているんだ。この機能は消耗が少ないから、まだ生きてるかもしれない。ということは、3台の子供たちにプロトタイプへ呼びかけてもらって向こうが返してきた信号を追跡すれば....その位置を特定できる」
「なるほどね....」
っとリンは頷いた。
「プロキシ、時間がない。ホロウでのガイドや位置情報の分析は任せたよ」
そう言いタンザナイト達は早速ホロウへと向かうのであった。
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アキラが自宅のH.D.Dを通して言う。
「もしもし、リンもタンザナイトも白祇重工のみんなも、聞こえているかい?君たちは今、新エリー都と旧都の境界付近にあるホロウの中にいる。このエリアは、地下鉄改修プロジェクトの建設予定ルートの一部にあたる。だけど立ち入りに関して、治安局からは何の許可も降りてないから....そこは気を付けてくれ」
アキラがそう言うと、アンド―が口を開く。
「なあベン....またこの場所に、戻って来るハメになるとはな」
「なんだよ、ここら辺に来たことがあんのか?」
「旧都陥落前は、開発途上の新エリアとしてそれなりに注目を浴びていたんだ。政府とTOPSは、ここの建設に大金をつぎ込んでいたし....うちの会社もこのあたりで、プロジェクトを手掛けていたことがあったな.....それはさておき、早いところプロトタイプの捜索を始めよう」
「よし、今回は僕が行動計画を説明しよう」
アキラはそう言うと、計画を話す。
「まず最初に、パイルドライバー、デモリッシャー、デュアルショベルの3台をホロウの特定ポイントに送り込む。それぞれが配置に着いたら、グレースさんが信号発信機を起動する。3台には、プロトタイプのリプライ信号を受信させて、中継器の役目を果たしてもらう。」
「3台が中継する信号の強度は
「グレースさんとタンザナイトとパイルドライバーの持ち場はこの近くにあるから、。リンは他の人と一緒に、あとの2台を指定地点に連れてってくれ」
するとリンが質問する。
「えっと....なんでタンザナイトはグレースの所なの?」
「えっと....そもそもタンザナイトが言い出したんだけどね。『もし作業中に襲われたりでもしたらダメだろ?』....との事らしい」
「なんか....えらく具体的だな」
『具体的でダメか?』
っとタンザナイトが通信に入る。
「うおっ!?....聞いてたのかよ」
『そんなことはいいからさっさと要件済まそうぜ?待ちくたびれるわ....』
「ははは....それじゃ行こうか」
そう言い持ち場へと移動し始める....
数分後.....
「よっしゃ、これで3台とも指定の位置に着いたぞ!」
それを確認したアキラはグレースに連絡する。
「グレースさん、聞こえる?今からプロトタイプに信号を送ろう。具体的な操作は頼んだよ」
「はいはい!それじゃあ子供たち、あとは任せたよ。頑張って先輩に呼びかけるんだ!」
そう言い、3台はプロトタイプに受信する。
「.....うん、デモリッシャーのところにリプライ信号が帰ってきた.....よしよし、3台ともプロトタイプから信号を受信したよ」
「ははっ!やったな」
っと安心するのもつかの間、突然変な音が聞こえた。
「おい、どうしたグレース、そいつぁ何の音だ?」
「大したことじゃないよ。エーテリアスが来ただけさ、すぐ片づける。発信機の高周波はプロトタイプだけじゃなく、エーテリアスにとっても刺激になるようだね」
「いや待った、グレースさん――強いエーテル反応を示す個体が近づいている!いくらお供にタンザナイトがいるとしても危険すぎる!」
アキラが言うことに便乗して、クレタも言う。
「グレース、発信は一旦止めろ。これ以上エーテリアスを刺激すんのはマズい。お前はパイルドライバーとタンザナイトと一緒にそこから離れるんだ!」
「おチビちゃん、それはダメだよ。さっきプロキシも言ってたじゃないか。信号の分析が終わるまで、通信は継続させなきゃダメだって」
その理由を聞いたクレタはキレながらも言う。
「あたしは発信を止めろと言ったんだ!今そっちに向かってる、続きはうちらがエーテリアスを倒してからだ!」
「クレタ、聞いて――確かにプロトタイプはリプライ信号を送ってきた。だけど返信の間隔は、いまこの瞬間もどんどん遅くなっているのが現実さ。つまり、プロトタイプの通信モジュールにはもう、すべてのメッセージに返信する余力はないんだ。今止めたら、もうチャンスはないかもしれない」
「プロトタイプの論理コアは、白祇重工にとっても大事なモノだよ。私はそれを、簡単に諦める訳にはいかないさ!」
「グレース、バカなことすんな!諦めるとか、そういう問題じゃねえだろ!お前一人じゃ、そんだけのエーテリアスにゃ勝てっこねぇ!プロトタイプがなくなったところで、新しい技術を開発すりゃ....!」
『話の所失礼するぜ』
「っ!タンザナイト....」
するとタンザナイトが通信に乱入してくる。
『さっきから聞いてりゃ...プロトタイプの通信がどうだの、そんだけのエーテリアスがどうだの....俺がなぜここにいるのか考えろ』
「タンザナイト....もしかして、あの数のエーテリアスと戦うっていうのかい?」
『そうだけど?』
「おい、お前も無茶なことを言うなよ!そんだけのエーテリアスがいたらいくらお前でも対処できないだろ!」
『おいおい...クレタそれはいくら何でも嘗めすぎじゃないのか?俺はこう見えて、列車をぶった切ったり、何100人の兵士をなぎ倒したこともあるんだぜ.....いまさら強いエーテル反応で負けるかよ』
「改めて聞くと...本当にすごいエーテリアスだな....」
「『もう全部あいつ一人でいいんじゃない?』ってなるね....」
「でっでも.....」
『....はぁ、クレタ。心配になるのが分かるが....もうこれしかないんだ。付き合いが短いけど.....信じろ、俺を!』
「っ.....」
『そして....終わったらたっぷりとグレースを叱っとけ』
「えっ」
「っ!」
『それじゃ切るが....なるべく早く来いよ』
っとタンザナイトが言うと、通信を切る。
「かっこいいこと言っちゃって....お姉さんのこと守ってくれるの?」
『あぁ....わかったら早く分析してくれ....ちょうど新技を試したかったからな』
そう言うとぞろぞろとエーテリアス達が出てくる。
『来たか....『グレースを守る』、『エーテリアス達を倒す』....両方やらなくちゃいけないのは大変だが....かかって来い!』
そう言うとエーテリアス達の戦闘が繰り広げる!!